人工芝への助成金の見直しを求める要望書を提出
日本野鳥の会は「減プラスチック社会を実現するNGOネットワーク」の一員として、国内のNGO/市民団体とともに、使い捨てプラスチックを削減し、プラスチックの自然界への流出を防ぐための実効性のある政策導入に向けて提言を行なっています。
2024年8月22日、減プラスチック社会を実現するNGOネットワークのメンバーおよび賛同36団体は、マイクロプラスチックの発生源となる人工芝への助成金の見直しを求める森山正仁文部科学大臣あての要望書を、文部科学省の安江伸夫政務官に提出しました。
サッカー場やテニスコート等の競技場で使用される人工芝は、踏みつけにより摩耗し、微細化した芝葉が流出するほか、充填材として使われる2~3mmのゴムチップも環境中に大量に放出されることがわかっています。自然界に流出した人工芝由来のマイクロプラスチックには、添加剤等の有害化学物質が含まれ、魚や野鳥が摂食することにより生態系に悪影響をおよぼし、生物多様性を大きく損失させるおそれがあります。実際に魚がゴムチップを誤食することがわかっており、野鳥ではコアジサシのペリットから、芝葉と思われる破片が見つかっています。人工芝由来のマイクロプラスチックは大気中にも拡散するため、競技者・利用者の健康への影響も懸念されます。
人工芝はスポーツ施設のほか、学校の校庭にも導入されており、人工芝施設が増える要因のひとつに、スポーツ振興くじを原資とする助成金制度があります。そこで、減プラスチック社会を実現するNGOネットワークでは、スポーツ振興くじ助成金の地域スポーツ施設整備助成において、グラウンド芝生化事業の対象から人工芝生化を外すことを求める文部科学大臣あての要望書を、安江伸夫文部科学大臣政務官に提出しました。
要望書全文と詳細資料は、下記からご覧ください。