目次 |
◆支部の動き 支部報保護・調査記事関連トピックス ◆事務局からのお知らせなど 三宅島バードアイランドフェスティバルを開催 新たな『フィールドガイド日本の野鳥』に 向けて増補改訂新版の取り組み |
平成26年度第4回理事会(定例)議事録 支部名称等変更のお知らせ 支部における個人情報保護について・別冊を 必ずご一読ください 会員数 |
本記事は日本野鳥の会へ送付されてきている各地の支部報/会報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会の会員へ配信しております。本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部/各会の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。
●2014/12 旭川
・オジロワシ・オオワシ調査
・カラスのねぐら調査
●2015/2 東京
・多摩川河口干潟の保全について
・オオタカの種の保存法指定解除について(日本自然保護協会 辻村千尋)
・東京都初記録・稀な鳥たち(研究部)
●2015/2 沼津
・ガンカモカウント調査
●2015/3 南富士
・オオタカを捕獲!?(保護部)
●2015/2 静岡
・長島ダムに飛来するオシドリ
●2015/2 山口県
・下関市安岡沖洋上風力事業環境影響調査経過 (幹事会)
●2015/3 北九州
・クロツラヘラサギとヘラサギの交雑種
・冬期にコノハズクの記録
●2015/3 筑後
・2015年ガン・カモ調査
●2015/3 佐賀県
・クロハゲワシ
●2014/12 旭川
・オジロワシ・オオワシ調査
2/23、旭川市内7箇所、富良野市内2箇所を調査した。結果は総計34、内訳はオジロワシ成11、同幼6、オオワシ成10、同幼2、不明種5。オジロワシは全国での越冬個体は600〜800羽で、道内では留鳥として残り繁殖するタイプと春に極東へ渡去するタイプがあり、遺伝的に差がある(東京農大生物環境学部白木教授と環境省の共同研究)
(旭川「キレンジャク」NO.1,P6〜9)
※今回より旭川支部会報を旭川野鳥の会会報から独立させた
・カラスのねぐら調査
上川盆地の多くのカラスは旭川市の「見本林」で塒している可能性がある。2014/2/15の調査では総計1,978羽で2010年以来最少であった。
(旭川「キレンジャク」NO.1,P7〜8)
●2015/2 東京
・多摩川河口干潟の保全について
神奈川支部等は2006年から6回に渡り、要望書やパブリックコメントで多摩川河口の保全を訴えてきた。2008/2、国土交通省が設置した京浜臨海部基盤施設検討会での検討結果は公表されていない。神奈川支部は2014/7、神奈川県知事、川崎市長に羽田連絡道路の橋梁案に反対の要望書を出した。内容は多摩川河口横断する橋梁の道路計画に反対、河口干潟は現状のまま保全再生、
河口干潟をラムサール条約湿地に登録すること。東京支部と共同で羽田連絡道路に反対する署名活動を始めた。
(東京「ユリカモメ」No.712,P6)
・オオタカの種の保存法指定解除について(日本自然保護協会 辻村千尋)
2013/6、環境省はオオタカの国内希少野生動植物からの解除に関し、意見募集をした。日本自然保護協会は1・解除の基準を明確化した後、個々の種の解除を行うこと、2・オオタカの指定解除のための科学的根拠が不足していること、3・指定解除が及ぼす負の影響を考慮することで、現段階での指定解除に反対の意見書を提出した。準絶滅危惧種のオオタカを種の保存法で指定種として維持する事は、憲法で保障された個人の自由、財産権を制約するとして罪刑法定主義に反するとしての意見がある。これは生物多様性の公益との整合性をどう考えるかの問題で、国民的議論を踏まえるべきである。
(東京「ユリカモメ」No.712,P12)
・東京都初記録・稀な鳥たち(研究部)
コノドジロムシクイ:2010/2〜4、中野区で越冬個体が記録された。東京都では3例目となる。ズグロチャキンチョウ:2014/2、葛西臨海公園で撮影された。都本土側では初記録である。チフチャフ:2014/4、立川市の多摩川中流で記録された。都内では2例目となる。ハリモモチュウシャク:2014/9、八丈島で撮影された。従来、同定の根拠となる写真が無かった。コホオアカ:2014/10、幼鳥が狛江市の多摩川河川敷で撮影された。都内では2例目となる。2014/11にも成鳥が八王子市片倉城址公園で撮影された。タカサゴクロサギ:2005、2006年に八丈島と三宅島で記録があった。
(東京「ユリカモメ」No.712,P16〜18)
●2015/2 沼津
・ガンカモカウント調査
1/4〜18、沼津市内10箇所で調査した。総計1,235羽で内訳はカルガモ401、ヒドリガモ244、コガモ206、マガモ147、キンクロハジロ106、ホシハジロ62等。
(沼津「野鳥だより沼津」NO.259,P3)
●2015/3 南富士
・オオタカを捕獲!?(保護部)
11月、静岡県東部で市民から市役所に「罠でオオタカやトビを捕獲している人がいる」との匿名の通報があった。箱罠を設置し、レース鳩小屋に飛び込むオオタカを捕獲すると言う。県の話では現行犯でないと立件できないとする。密対連によると、鳥獣保護法には「未遂罪」の規定があり、警察に赴き告発すると、家宅捜査に同行し調書を作り、被疑者本人を説諭し罠は撤去された。
(南富士「さえずり」NO.388,P6)
●2015/2 静岡
・長島ダムに飛来するオシドリ
大井川中流域にある2.3q2にあるダム湖で2003年より国交省の調査船の協力を得て、オシドリを調査している。生息数は静岡県トップで、2014年は536羽(静岡県全体で1,328羽)で毎年、県内の約4割が集中するが、年により数の出入りが大きい。日本全国で2万羽程度飛来するが、環境省のレッドデータブックでは情報不足:DD)になっている。
(静岡「野鳥だより」NO.422,P4〜5)
●2015/2 山口県
・下関市安岡沖洋上風力事業環境影響調査経過 (幹事会)
関係事業者から鳥類調査結果の報告を受けた。4月のレーダー調査では夜間は鳥はあまり飛ばない。多くの鳥が風車のブレードより低い高度を飛翔した。ハチクマは高い所を飛翔し影響は少ないが、ハヤブサは海上での狩りで影響がある可能性がある。秋の調査は地域住民の妨害で実施できず。対策案として風車のブレードの視認性を高める、夜間ライトアップ、渡り時期の結果によっては配置場所見直し、単機の発電能力を上げ設置基数を減らすとある。
(山口県「やまぐち野鳥だより」NO.237,P1)
●2015/3 北九州
・クロツラヘラサギとヘラサギの交雑種
1/5、苅田町白石海岸でクロツラヘラサギとヘラサギ併せて12羽、その中に2013/7に韓国で両種の交雑種として標識放鳥された個体が確認された。
(北九州「北九州野鳥」NO.345,P3)
・冬期にコノハズクの記録
12/25、北九州市小倉北区の山中で弱っているコノハズクが保護され、12/31、放鳥された。どうしてこの時期にいたのか不明である。
(北九州「北九州野鳥」NO.345,P3)
●2015/3 筑後
・2015年ガン・カモ調査
1/11、12、筑後地区16箇所で調査した。12種、7,462羽で内訳はヒドリガモ2,545、オナガガモ1,528、マガモ1,051、カルガモ846、コガモ535、ホシハジロ369、ツクシガモ235、キンクロハジロ211等。
(筑後「まめわり」NO.166,P10)
●2015/3 佐賀県
・クロハゲワシ
1/17、九州新幹線の新鳥栖駅で、カラス14、15羽にモビングされる黒い巨大なワシが撮影された。翼開長250〜290cmもあるクロハゲワシで日本では稀に観察される迷鳥であった。
(佐賀県「野鳥さが」NO.198,P15〜16)
●2015/3 苫小牧
・ガン・カモ調査
・静内川で越冬するオオワシ、オジロワシの保護活動(日高鳥類研究所 谷岡隆)
●2015/2 千葉県
・鳥の種類数恐竜絶滅後急増大
(12/12 読売新聞)
・大量死?の農薬残留基準緩和へ
(12/25 朝日新聞)
●2015/3 東京
・葛西臨海公園オリンピック問題
・東京23区には9羽以上のオオタカが生息
・カササギ
・東京都初記録・稀な鳥たち(野鳥記録委員会)
●2015/3 愛知県
・「鳥の道を越えて」観賞
●2015/3 筑豊
・探鳥会におけるリスクマネジメント マムシ (編集部)
・ハヤブサ類
・スズメ属(編集部)
●2015/3 苫小牧
・ガン・カモ調査
1/11、白老町のヨコスト湿原で調査した。オオハクチョウ27、マガモ35、クロガモ145、ホオジロガモ6、シノリガモ2。
(苫小牧「あおさぎ」NO.199,P3)
・静内川で越冬するオオワシ、オジロワシの保護活動(日高鳥類研究所 谷岡隆)
静内川河口域にオオワシ、オジロワシ数十羽が越冬する。道北に次ぐ重要場所である。その理由は河川が結氷しない、餌となる産卵後のサケの死骸(ホッチャレ)が多い事である。今冬は大規模な治山工事が行われ、日高振興局と連絡を取った。その結果、1月は工事中止、工事規模縮小、次年度はワシに配慮した工期、工事発注前事前打合せ等、要望事項を受け入れた。決め手は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保全に関する法律」その中にあるオオワシ、オジロワシ保護増殖事業計画である。1989年来の調査データ、ワシ研究の第一人者の元知床博物館館長の中川元氏、北海道自然保護協会在田一則会長からの支援は大きかった。
(苫小牧「あおさぎ」NO.199,P4〜5)
●2015/2 千葉県
・鳥の種類数恐竜絶滅後急増大
(12/12 読売新聞)
日本(理化学研究所)を含む20箇国が参加し、野鳥45種のゲノムを4年がかりで解読し、鳥が進化した系統や種が分かれた時期等を推定した。鳥は爬虫類に比べ、進化が速く、鳥は1億1600万年前には歯が無くなり、6600万年前に恐竜が絶滅、その後の1000万〜1500万年の間に鳥の種が急増加した事が裏付けられた。
(千葉県「ほおじろ」NO.406,P12)
・大量死?の農薬残留基準緩和へ
(12/25 朝日新聞)
厚生労働省は化学メーカーからの申請を受け、内閣府の食品安全委員会の評価を踏まえ、ミツバチの大量死の原因と指摘されているネオニコチノイド系農薬「クロチアニジン」の食品中残留基準を緩和する案を了承した。環境保護団体はこれはEUの基準より緩いと反発している。新基準が決定すれば、より多くの農作物に使えるようになる。新基準は「人の健康に問題無いとしたもので、生態系への影響は考慮していない」。
(千葉県「ほおじろ」NO.406,P13)
●2015/3 東京
・葛西臨海公園オリンピック問題
葛西臨海公園のオリンピック、カヌースラローム競技場建設計画について、桝添都知事は11/19、都議会特別委員会で「公園整備の歴史的背景や公園の自然環境に配慮し、公園に隣接する都有地を活用して施設を配置する」と明言した。2012/8、東京都と招致委員会に要望書を出してから、会員の皆さまの支援に御礼申し上げる。
(東京「ユリカモメ」NO.713,P3)
・東京23区には9羽以上のオオタカが生息(研究部)
1/11、都内23区で一斉調査した。その結果、6箇所で9羽のオオタカが、ノスリが5箇所で7羽が記録された。未調査場所も含め10羽以上のオオタカが都内23区で生息していると思われる。
(東京「ユリカモメ」NO.713,P9)
・カササギ
カササギの鳥名の由来は、古代韓語で鵲の訓読みは「かち」、音読みは「ちゃく」で、百済人は百済語でこれを続けてしまい「かちちゃく」、更に変化し「カササギ」になった(日本語の正体 金容雲著、三五館)。
(東京「ユリカモメ」NO.713,P12)
・東京都初記録・稀な鳥たち(野鳥記録委員会)
コジュリン:多摩川、荒川、湾岸部の極めて狭い範囲で越冬する稀な鳥。シベリアジュリン:都内では過去3回記録された稀な鳥。ノハラツグミ:都内で2回、2014/2/18、島嶼部(八丈島)での初確認。オニアジサシ:2014/5/24、葛西臨海公園で確認、都内2例目。コグンカンドリ:2014/7/24、葛西臨海公園で雌成鳥が確認された。国内での成鳥記録は極めて稀。コウノトリ:2014/10/12、葛西臨海公園上空に7羽、兵庫県のコウノトリの郷公園から放鳥された個体群のようで、他の1羽は横浜市で記録された。アカモズ:2014/10/26、新海面埋立地で幼鳥1を記録、近年は都内での記録が極めて少ない。
(東京「ユリカモメ」NO.713,P16〜17)
●2015/3 愛知県
・「鳥の道を越えて」観賞
12/23、密対連会議で20年ほど前、CBCで放映した「鳥の道を越えて」をDVDで見た。全国から約20名の参加があり、映画の評価は当時のカスミ網密猟撲滅運動に参加した人には否定的意見が多く、密対連はこの活動の記録をまとめめて残すたねの意味意向である。
(愛知県「愛知の野鳥」NO.337,P14)
●2015/3 筑豊
・探鳥会におけるリスクマネジメント マムシ (編集部)
「探鳥会スタッフ通信」2013/5号より。マムシは屋久島以北に生息し、体長は60p以下、動作はあまり速くなく、体がいくつかのS字状に構えている時は、瞬時に体を伸ばす準備をしており、要注意である。マムシの被害は秋に行動が低下した時に比較的に多い。マムシ被害は年間約13人、致死率は0〜5%とされる。マムシに咬まれると鋭い痛みと腫れが出る。傷口から毒を吸い出し、血を飲み込んでも影響は無いと言われる(血管中の血液が毒性を発揮)。心臓に近い方を幅広くあまり強くないように縛る。氷などで傷口を冷やさない。血清は1時間以内が最も有効であるが数時間以内に行う。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.445,P43〜44)
・ハヤブサ類
日本産のハヤブサ類はシロハヤブサ、ワキスジハヤブサ、ハヤブサ、チゴハヤブサ、チョウゲンボウ、コチョウゲンボウ、アカアシチョウゲンボウ、ヒメチョウゲンボウの8種、ハヤブサには7亜種、チョウゲンボウには3亜種が知られている。
シロハヤブサはハヤブサとは大きさ、スタイル、飛び方が違う。ハヤブサのアルビノの可能性をまず検討する。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.445,P45〜48)
・スズメ属(編集部)
スズメの学名はPasser montanus(山のスズメ)、英名はTree Sparrow(林のスズメ)となっている。スズメ属の起源は熱帯アフリカと考えられ、世界には18種(内7種はアフリカのみ)。産卵数4〜8個、巣立ち数は産卵数の55〜60%と言われる。最も広く分布するのは体が大きいイエスズメで、イエスズメ30g、スズメ25g、ニュウナイスズメ20gである。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.445,P56)
●2015/3 千葉県
・鳥類図鑑
・鶴のこと
・シジュウカラガン渡来1000羽超える
(1/9 日本経済新聞)
・福井で原始鳥類の全身化石
(1/6 日本経済新聞)
・カラス大量死 原因は腸炎
(1/21 埼玉新聞)
●2015/3 大阪
・ウグイスに迫る2つの危機
・「日本鳥獣商組合連合会」解散(密対連事務局)
・コミミズク許せない密猟
●2015/3 岡山県
・ジョウビタキ繁殖
・ヒバリ
・今冬猛禽類3題
・2014年度ガン・カモ科鳥類調査(事務局)
●2015/3 千葉県
・鳥類図鑑
鳥類図鑑は双眼鏡、フィールドノートと共に探鳥に必要なツールである。フィールドガイドと言う言葉が使われだしたのは、1954年の「ピーターソン図鑑」で、「フィールドガイド日本の野鳥」(高野図鑑)が1982年、日本野鳥の会から出た。当時、塚本洋三氏より「野鳥記録委員会」の話があり、叶内拓哉、木村力、塩田猛、中村一恵、森岡照明各氏と共に志村が参加した。この中で写真を使って正確に識別する方法が確立した。本部にあった同委員会は後日廃止となり残念である。日本の3大図鑑は「鳥類原色大図鑑全3巻」(黒田長禮)、「日本の鳥類と其の生態 全2巻」(山階芳麿)、「増補改訂版・日本鳥類大図鑑 全3巻)で、出版年次は古いが、今後これを超える図鑑は出ないであろう。
(千葉県「ほおじろ」NO.407,P3〜6)
・鶴のこと
山口県には本州唯一のナベヅルの越冬地八代(やひろ)がある。明治維新、徳川幕府のツル禁猟が自然消滅し、ツルは猟師の恰好の獲物になっていた。当時の八代村民にはツルへの深い思いがあった。落穂をツルに残し、猟師を追い返していた。周辺のツルは皆八代に逃げ込んできた。明治20年、山口県知事に要請し、罰則付きツル捕獲禁止県令で我国最初の法的鳥獣保護措置がされた。
(千葉県「ほおじろ」NO.407,P7)
・シジュウカラガン渡来1000羽超える
(1/9 日本経済新聞)
シジュウカラガンの渡りを復活させる活動をしている民間団体と八木山動物公園(仙台市)は今冬の日本への渡来数が千羽を超えたと発表した。「日本雁を保護する会」によると、シジュウカラガンは1930年代、千島列島でキツネが増え、渡来数が激減し、70年代は数羽の渡来であった。83年からロシア科学アカデミーと協力し、人工繁殖させた551羽を95〜2010年に放鳥した。その結果、昨年12月、宮城県大崎市の化女沼だけでも1,070羽の飛来が確認された。
(千葉県「ほおじろ」NO.407,P12)
・福井で原始鳥類の全身化石
(1/6 日本経済新聞)
福井県立恐竜博物館は約1億2千万年前の白亜紀前記の地層から原始的な鳥類の全身骨格化石が見つかったと発表した。大腿骨より上腕骨が長い鳥の特徴がある。体長約60p、翼開長約1m、原始鳥類「サペオルニス」に似る。同様の化石は中国で見つかっているが、日本では初めてである。
(千葉県「ほおじろ」NO.407,P12)
・カラス大量死 原因は腸炎(1/21 埼玉新聞)
年末年始に埼玉県内で確認されたカラスの大量死(138羽)の死因は細菌性腸炎による衰弱死と推定された。食中毒の原因となるクリストリジウム属細菌が生ゴミで発生し、雑食性のカラスが食べたと推測できる。2011年に秋田県内で同じようは事で、54羽のカラスの死骸が見つかっている。
(千葉県「ほおじろ」NO.407,P13)
●2015/3 大阪
・ウグイスに迫る2つの危機
1990年頃以降、各地でシカが増加し、2009〜2013年の繁殖期の鳥類の個体変化調査では、シカの植生への影響が強い場所ではウグイスは減少している(植田ほか 2014)。九州ではソウシチョウが進入したブナ林ではウグイスが減っている(佐藤 2006)。ソウシチョウの巣の存在は、ウグイスの巣での捕食圧が高まるとある(江口・天野 2008)。これら3種の関係は複雑であるが、シカが増えるとソウシチョウの繁殖環境は減るが、シカ、ソウシチョウの増加はウグイスの危機になる。
(大阪「むくどり通信」NO.236,P10)
・「日本鳥獣商組合連合会」解散(密対連事務局)
1950年、野生鳥獣飼養制度ができた時、同連合会(略称日鳥連)が誕生した。輸入野鳥に輸入証明書(@2000円、更新時@600円、2000年の頃)を義務付けた。密対連の調査でアオゲラ、アカコッコ等の国内産野鳥にも輸入証明書を発行し、(この仕組みを悪用し)密猟も増える一方であった。日鳥連は今年、この業務を終えると決めたが、このまま終わるとは信じがたい。
(大阪「むくどり通信」NO.236,P11)
・コミミズク許せない密猟
今冬、淀川水無瀬に10羽以上のコミミズクが越冬した。これが多数に知れ渡り、夕方300人以上が集まり、TV放映があった翌日1/9には700人が集まった。コミミズクは周りをカメラマンに取り囲まれても平気である。この様な中、3羽(5羽の可能性もある)が捕獲密猟された情報が入った。鳥獣保護員、地元警察、地元関係者が現場を巡回している。密猟現場を見たら、直ちに110番通報を求める。
https://www.youtube.com/watch?v=O30Dc17S1e8
(大阪「むくどり通信」NO.236,P13)
●2015/3 岡山県
・ジョウビタキ繁殖
2014/6、岡山県新庄村(鳥取県境まで3.6q、標高480m地点)でジョウビタキの繁殖が確認された。西日本での事例は無い。6/23、民家の軒先、電線を有翅昆虫をくわえた♀が飛び移り、民家の壁にある排気口跡の穴に入る。6/24、複数のスズメが近づき、♀と空中戦をする。2羽が巣立ちする。7/19、穴より巣(15X13X7cm高)を取り出す。ジョウビタキはシベリア南部、中国北部で繁殖するが、韓国南部では留鳥として繁殖している。人工物に営巣は珍しくなく、国内での繁殖記録は北海道と長野県にあり、2014年、山口県で無精卵5個生んだ例(♀のみ渡らず残った?)、2013年、兵庫県で幼鳥の目撃例がある。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.207,P6〜7)
・ヒバリ
気象庁の生物季節観測の規定種は植物12種、動物11種で、野鳥ではヒバリ、ウグイス、ツバメ、モズが入っている。岡山地方気象台ではヒバリの初鳴きは平年では2/19になっている。ヒバリは産卵3〜5個、雛は飛べない状態で巣立つのは危険が多い地上営巣のためである。名前の由来は晴れの日に囀るとして「日晴(ひはる)」とされる。雲雀は雲の高さまで舞い上がる雀の意であろう。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.207,P8)
・今冬猛禽類3題
1/4、瀬戸内市の錦海塩田跡地にカラフトワシ成1。1/11、岡山市でオジロワシ、2006/3、新見市で若鳥、1992/12、阿部池で記録があるのみ。ミサゴがカイツブリの仲間を脚で運ぶ姿が撮影された。ミサゴは魚食性とされるが、詳しい解説書には「シギ、カモ、両生類、爬虫類も捕る」とある。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.207,P17)
・2014年度ガン・カモ科鳥類調査(事務局)
岡山県からの委託で11月と1月、調査した。11月:総計19,394羽、内訳はホシハジロ7,370、マガモ4,367、ヒドリガモ1,662、オナガガモ1,547、キンクロハジロ1,160、カルガモ1,110、コガモ741、オシドリ507等。1月:総計26,987羽、内訳はマガモ6,946、ホシハジロ4,834、スズガモ2,898、オナガガモ3,349、コガモ1,966、ヒドリガモ1,874、カルガモ1,442、キンクロハジロ1,437、トモエガモ811等。ホシハジロのみが11月→1月で減少。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.207,P17〜19)
●2015/2 室蘭
・冬鳥
●2015/1-2 盛岡
・2015年度ガン・カモ調査
・岩手のイヌワシ事情
●2015/3 郡山
・海鵜
・バードブレイン
・忘れた唄を思い出す
●2015/4 軽井沢
・探鳥会におけるリスクマネジメント(事務局)
●2015/3 福井県
・オジロワシ・オオワシ渡来状況調査
・鳥合わせについて
●2015/3 徳島県
・1月ガン・カモ調査(研究部)
●2015/2 高知県
・高知城公園の過去20年の鳥類の動向
●2015/3 熊本県
・クロツラヘラサギ・ズグロカモメ一斉調査
●2015/2 室蘭
・冬鳥
日本へ渡来する冬鳥数が極端に少ない年は1995〜96、2005〜06、2011〜12年であった。原因は夏期の天候異変等による繁殖率低下や種子実り不良が考えられる。道内では高山で繁殖し冬に人里に降りてくる鳥(ウソ、ギンザンマシコ、カヤクグリ等)がいる。道南のカモ類で冬鳥でないものはオシドリ(夏鳥)、マガモ、カルガモ(共に留鳥)、ヒドリガモ、オカヨシガモ、シマアジ(以上旅鳥)、ヨシガモ、カワアイサ(道東、道北では夏鳥)。極寒のシベリアではベニヒワ、ゴジュウカラ、オオタカ、クマゲラ等約20種が周年残っている。
(室蘭「ハヤブサ」NO.139,P7)
●2015/1-2 盛岡
・2015年度ガン・カモ調査
1/12、北上川を中心に15箇所で調査した。総計3,405羽で内訳はオオハクチョウ469、カルガモ871、マガモ637、コガモ411、オナガガモ367、ホシハジロ271、ホオジロガモ117、キンクロハジロ105等。
(盛岡「山翡翠」NO.362,P3〜4)
・岩手のイヌワシ事情
岩手県のイヌワシは80羽と推定され、国内推定の650羽の1割を超える。県内繁殖地は32箇所、県全メッシュ(10km四方)160の内130メッシュで記録がある。東北全体では65巣あり全国の1/4となる。1番の平均行動圏は7,000〜10,000ha(10km四方)で、標高600m前後の岩場を主に営巣し、その上部の採草場を狩場としている。林内にあるギャップと呼ばれる隙間も使っている。しかし、餌場環境は悪化している。県内営巣地には風力発電の問題もある。昨年の県内の繁殖成功は3巣のみで、成功率は10%を切り、個体群維持には30%超える必要がある。原発事故でヤマドリから高い放射能が検出され、中型哺乳類では環境ホルモンが濃縮されている。英国では幼鳥は最大150Km、平均63km移動し、
久慈市から放鳥した幼鳥は180Km西へ飛び、3箇月後青森県で死骸が見つかる。
(盛岡「山翡翠」NO.362,P6〜7)
●2015/3 郡山
・海鵜
1300年続く伝統文化の鵜飼を支えているのが、白砂青松日本100選の伊師浜海岸・鵜の岬(日立市 JR常磐線十王駅)にある鳥屋と鵜捕獲人である。海鵜の捕獲は4、5羽の囮海鵜をテラスに繋ぎ、飛来して止まった海鵜を鳥屋の下からカギ棒で脚を引っかけ、嘴の中に棒(嘴かけと呼ぶ)を入れて嘴を紐で縛る。これが全国11箇所の鵜匠に送られる。全国でここだけで捕獲されるようになったのは大正時代からで、捕獲は4〜6月、10〜12月の年2回で40羽程になる。嘗ては、囮の鵜の瞼を縫い合わせて見えないようにしたとある。
(郡山「かっこう」NO.89,P2)
・バードブレイン
「鳥の脳」は米語隠語では「バカ、まぬけ、脳無し」との軽蔑の意味である。ダチョウは脳の重さ40g、眼球直径5cm重さ60g、目玉が脳より大きいためか?絶滅した飛べない大型の鳥ドードも「ばか者、時代遅れ」とあり、カモ、アヒル、シチメンチョウ、ガン、カツオドリ等も世界中で揶揄されている。文字通りアホウドリがいるが、阿呆鳥ではなく信天翁で「天を信じ、天に運を任せる」大層な意味の鳥である。
(郡山「かっこう」NO.89,P3)
・忘れた唄を思い出す (高橋保雄)
西條八十作詞の「かなりや」の童謡は有名である。カナリヤは唄(囀り)を忘れる鳥である。動物の脳は増殖しないが、カナリヤは繁殖期に囀りを司る脳の中枢が2倍になり、番が成立するとその部分は元に戻り、唄を忘れてしまう。
(郡山「かっこう」NO.89,P3)
●2015/4 軽井沢
・探鳥会におけるリスクマネジメント(事務局)
本部で2013/4から始めた「スタッフ通信」の中に、佐藤理事長が執筆した「野外での危険な生物」を主にしたリスクの解説のシリーズがある。
ヤマカガシ
http://www.wbsj.org/info/shibu/tancho/staff201304.pdf
マムシ
http://www.wbsj.org/info/shibu/tancho/staff201305.pdf
ウルシ
http://www.wbsj.org/info/shibu/tancho/staff201306.pdf
毒蛾等
http://www.wbsj.org/info/shibu/tancho/staff201307.pdf
ダニ
http://www.wbsj.org/info/shibu/tancho/staff201308.pdf
ツキノワグマ
http://www.wbsj.org/info/shibu/tancho/staff201309.pdf
スズメバチ
http://www.wbsj.org/info/shibu/tancho/staff201310.pdf
落雷
http://www.wbsj.org/info/shibu/tancho/staff201311.pdf
(軽井沢「野鳥軽井沢」NO.384,P9)
●2015/3 福井県
・オジロワシ・オオワシ渡来状況調査
2/1、三方五湖に飛来する海ワシ類を調査した。オオワシは2009/2以来、今回も出現していない。オジロワシは成♂、成♀各1を確認した。1羽がもう1羽の後を追うように飛行した。
(福井県「つぐみ」NO.173,P3〜4)
・鳥合わせについて
野鳥の会の敷居を高くしている1つは現行の「鳥合わせ」と考える。これが何の目的でされるのか分からない。ブトとかボソとかマニュアックな用語を使うのは違和感がある。自分が見ていない鳥は何故その時、教えてくれないのかの不満?鳥合わせは飼い鳥の鳴声や羽色を競う遊戯ともあるが、探鳥会に欠かせない独特のもの(1981 野鳥の会)、探鳥会では伝統的に鳥合わせを実施する(1992 日本野鳥の会)ともある。
(福井県「つぐみ」NO.173,P7)
●2015/3 徳島県
・1月ガン・カモ調査(研究部)
総計20,751羽となり、2000年以降では最少であった。内訳はヒドリガモ6763、マガモ4,660、コガモ2,097、オカヨシガモ1,972、カルガモ1,967、ホシハジロ1,548、キンクロハジロ499、オシドリ444等。スズガモは激減しており深刻である。2010年(全国202,343、内徳島516)、2011年(195,564/1,017)、2012年(163,315/859)、2013年(154,466/852)、2014年(169,537/91)、2015年(-/28)。
(徳島県「野鳥徳島」NO.438,P5〜7)
●2015/2 高知県
・高知城公園の過去20年の鳥類の動向
1990〜2010年の探鳥会の記録をまとめた。214回の探鳥会で32科85種が記録された。モズは出現率、平均個体数共に減少、トビ、スズメは平均個体数が減少、ヤマガラは出現率、平均個体数共増加、ハシブトガラス、ジョウビタキは平均個体数が増加した。詳しくは下記に掲載。
http://www.bird-research.jp/1_kenkyu/journal_vol10.html
(高知県「しろぺん」NO.338,P3〜4)
●2015/3 熊本県
・クロツラヘラサギ・ズグロカモメ一斉調査
1/8、熊本県内一斉調査(第15回)を実施した。ヘラサギ成3、クロツラヘラサギ130(成71、若27、不明32)、ズグロカモメ924であった。クロツラヘラサギ130は過去最高で、日本全国でも371(速報値)と最大であった。
(熊本県「野鳥くまもと」No.328,P6〜7)
(自然保護室・野鳥の会・神奈川/森要)
■保全プロジェクト推進室より
今年もバードウォッチングベストシーズンにあわせ、三宅島バードアイランドフェスティバルを開催します。フェスティバルの期間中の土曜日および祝日は、早朝5時からアカコッコ館もオープンします。島に着いて、すぐに旬の自然情報の収集や館内からゆったりバードウォッチングを楽しむことができます。
また、週末ごとの観察会(申込み不要)や平日限定バードウォッチング(要申込み)も用意して野鳥との出会いをサポートします。
今年は2005年の帰島から10年。帰島時に比べ、ガスの量も格段に減り、植物も回復してきました。今までに来たことのある方もない方も、これを機にいらしてみませんか。
アカコッコをはじめイイジマムシクイ、ウチヤマセンニュウ、タネコマドリ、オーストンヤマガラなど三宅島ならではの野鳥が皆さまのご来島をお待ちしております。
≪三宅島バードアイランドフェスティバル≫
実施期間 4月25日(土)〜6月27日(土)
アカコッコ
開催イベント
●おきがるバードウォッチング
4月5月の土日祝 8:30〜9:30
館周辺のアカコッコやコマドリなど三宅島ならではの野鳥を観察します。
●大路池ガイドウォーク
4月5月の土日祝 10:00〜11:00
鳥のさえずり溢れる大路池をご案内します。
●ウチヤマセンニュウ観察会
6月7日(日)・21日(日) 6:00〜10:00
伊豆岬に観察道具をそろえてお待ちしております。
時間中、好きな時間にお越しください。
●島一周バードウォッチング
5月4日(月・祝)8:00〜17:00 ※要申込
路線バスと徒歩で島の様々な環境を巡り、島を訪れている野鳥を観察します。
●平日限定おきがるバードウォッチング ※要申込
少人数のグループを対象に、ご希望の時間に合わせて開催します。
受付件数に限りがありますので詳しくはお問い合わせください。
イベント風景
○お問合せ
三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館
TEL:04994-6-0410
FAX:04994-6-0458
E-mail:[email protected]
(保全PJ推進室/内藤明紀)
■普及室より
支部ネット通信第120号から連載中の『フィールドガイド日本の野鳥』についてです。
お待たせしております新版は色校正の段階を迎えていますが、発行につきましては当会ホームページにてお知らせさせていただくことでご容赦いただき、裏話を続けます。
<ムシクイは声でわかる?>
文字原稿で最後に悩んだのは、「参考文献をどこまで記すか?」でした。目を通すだけならほとんどの文献をチェックしてきましたので、何頁あってもすべて記すことはできません。また、歴史的な著作ですから、原著の参考文献も省くことはしませんでした。文字通り、修正や追記の原稿で参考にしたものを書き足して参考文献とした結果、製版の構成の事情から2頁分の余白が生じてしまいました。
「メモを書き込む余白もあった方がよい」という要望をいただいていたので検討しましたが、1頁分は声が重要な識別点になるムシクイ科の16種を中心に、地鳴きの一覧を作成しました。もちろん、地鳴きだけですべて識別できるわけではありません。が、識別依頼の写真が送りつけられてくるものの、声についての情報が一切ないので困ることが増えています。声の重要性や聞き分け方などを知っていただきたいと考えた次第です。
「同じ鳥でも違った声を出すこともある」「カタカナ表記ではうまく表せないものがある」「条件や人による聞こえ方の違いもある」「まずは身近な鳥から声の質や鳴き方を比べられるようにするなど経験を積むことが大切」などをリード文に入れ、識別に役立つ地域、季節、環境など補足もしましたが、一部を抜粋して紹介しましょう。
≪ムシクイ科≫
●分布が広い夏鳥(春と秋の渡り途中は身近な緑地にもいる)
・センダイムシクイ:フィッ、フィッと比較的柔らかい声。
・エゾムシクイ:ピッ、ピッとセンダイムシクイより強い声。
・メボソムシクイ:リュッ、リュッリュッなどと比較的低い声。
●伊豆諸島とトカラ列島で夏鳥
・イイジマムシクイ:ヒーと鋭い感じがする。
●各地を通過する旅鳥
・オオムシクイ:ジッ、ジジッなどと硬い感じがする。
・コムシクイ:ビッ、ビビッなどととやや高い声。
・アムールムシクイ:ピッとエゾムシクイに似ているが、より高い声。
●少ない旅鳥・冬鳥
・カラフトムシクイ:チュイとキマユムシクイと比べると柔らかい声。
・キマユムシクイ:チュイーと尻上がりで、メジロに似ている。
・ムジセッカ:チェク、チェクあるいはチャッ、チャッとウグイスより弱い声。
●まれな旅鳥・迷鳥
・カラフトムジセッカ:タッ、タッとムジセッカと比べると柔らかい感じの声でわかることがある。
≪センニュウ科やヨシキリ科≫
・オオセッカ:ジリリとかヂュッ、ヂュッなど図鑑によってさまざまな記載があるが、ウグイスほど強く濁った声ではない。
・オオヨシキリ:ゲッあるいはジェッなどとやや濁った声。
・コヨシキリ:ジッあるいはカッなどとオオヨシキリより弱い声。
<英名にジャパニーズがつくわけは?>
新版の中身は細部に至るまで変わりますが、野鳥の会の財産である高野著作を継承するために、表紙や体裁は大きくは変えないことになりました。増補改訂版でも変えていませんが背表紙はヒレンジャク、裏表紙はアオゲラです。なぜ、キレンジャクやアカゲラでないのかは、おわかりいただけますか? それぞれJapanese Waxwing、Japanese Green Woodpeckerと呼ばれるように前者は日本近辺にしか分布せず、後者は日本固有種です。表紙に登場するキビタキにしても、繁殖地はほとんど日本列島と言えます(マミジロキビタキは日本では稀でも、朝鮮半島や大陸には普通)。
英名は和名と同じく俗名で、複数あったり、国によって違うこともあるので、図鑑で重要なのは万国共通の学名です。が、要望も寄せられていたために、増補改訂版では主な種の英名を和名さくいんにを載せました。その際、目録6版に記された英名としたため、新版では目録7版で記された英名に修正しました。
目録7版でタンチョウの英名からジャパニーズがとれたことは、すでに正富宏之さんが野鳥誌(2102年12月号)のエッセイで紹介されていますが、新たにジャパニーズが付いた種もあります。シジュウカラ(Great Tit)、メボソムシクイ(Arctic Warbler)、サンコウチョウ(Black Paradise Flycatcher)、クロツグミ(Grey
Thrush)、イカル(Masked Grosbeak)などで、( )は目録6版での英名です。最初の2種は分類が変わったことで分布の中心が日本となったためですが、ほかも分布図を見ると納得いただけることでしょう。
目録7版について解説した野鳥誌(2013年2・3月号)でシジュウカラやカルガモの学名の変更、ミサゴの英名の変更について書きましたが、英名ではカルガモ(Spot-billed Dack)にEastern、イワツバメ(House Martin)にAsianがついたことも解説しておきましょ
う。カルガモは2013年の野鳥誌で書いたように、別亜種とされてきたインドやスリランカのカルガモが別種となったこと、イワツバメもニシイワツバメが別種となったことを反映させたためです。ちなみに、増補改訂版ではイワツバメ類似種の項目に「下面に灰褐色味がなくて上尾筒まで白い」としてニシイワツバメを追記したものの、学名はイワツバメの亜種としての学名を記していたので、新版では種としての学名に直しました。
その他、ムクドリ(Gray Starling)はWhite-cheeked Starlingに、ハシブトガラス(Jungle Crow)はLarg-billed Crowになど、新版の英名はすべて7版に沿わせました。
(普及室/主席研究員 安西英明)
(総務室/柴田英美)
名称変更などがあった支部についてお知らせいたします。
【代表者等の交代】
●日本野鳥の会 二本松支部
新事務局長:中野 紀男
旧事務局長:久野 文廣
●日本野鳥の会 遠江
新代表:増田 裕
旧代表:津久井 克美
●日本野鳥の会 郡山支部
新支部長:熊谷 建一
旧支部長:湯浅 孝子
(総務室/鈴木美智子)
例年どおり、別冊にて基本的な個人情報保護についての考え方をまとめましたので、必ずご一読ください。昨今、メールでの誤送信、同姓同名の方に誤っての対応、携帯や個人情報の入った文書の紛失など、個人情報漏えいにまつわる事件があとを絶ちません。支部におかれても、気をつけていただき、判断に戸惑うものなどございましたら、なんなりと担当までお知らせください。
下記のものが適正に管理し保護すべき「個人情報」にあたります。ただし、生きている人の情報のみが、保護の対象となります。
○顔の識別が可能な写真や動画など(氏名不詳であっても個人情報)
○氏名をなのっての音声情報
○顧客番号(会員番号)。氏名がわからなくても、データベースで照合すれば容易に個人が特定できるもの。
(参考:『これだけは守りたい 個人情報保護』著者/岡村久道、鈴木正朝 発行/日本経済新聞出版社)
(会員室/猪沢則子)
4月1日会員数36,264人(対前月-41)会員数は先月に比べ41人。減少しました。3月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より113人少なくなっています。会員の増減は入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。3月の入会者数は154人で、前年同月の入会者に156人比べ2人減少しました。また、3月の退会者は267人で、前年同月の退会者257人に比べ10人増加しました。
表1. 3月の入会・退会者数
※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。
■都道府県および支部別会員数■
野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。
表2 都道府県別の会員数(4月1日現在)
備考:不明は転居先が不明の会員を示します。
表3.支部別の会員数(4月1日現在)
備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。
これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。
(会員室/沖山展子)
木々もすっかり芽吹き、新緑の緑が茂る季節となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。いつも支部ネット通信をご愛読いただき、ありがとうございます。
今月号では、三宅島バードアイランドフェスティバルのお知らせを掲載しております。この機会にぜひ三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館にお立ち寄りいただき、三宅島の自然をご堪能いただければ幸いです。
新年度を迎えお忙しいとは存じますが、お体をくれぐれもご自愛ください。
支部ネット通信 第133号 ◆発行 公益財団法人日本野鳥の会 2015年4月24日 ◆担当 総務室 総務グループ 奥田秋穂/柴田英美 〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル TEL:03-5436-2620 FAX:03-5436-2635 E-mail:[email protected] |