No.97 2012年4月号


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支部の動き

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

 本記事は日本野鳥の会へ送付されてきている各地の支部報/会報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会の会員へ配信しております。
 本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部/各会の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.600

●2012/1-2 群馬
・ガビチョウ、ソウシチョウ (チメドリ研究クラブ 谷畑藤男)
・2011年秋初認情報
●2012/2 軽井沢
・佐久地方のニホンジカによる高山植物の食害(中山厚志)
・4年目のジョウビタキ (濱中勝彦)
●2012/2 南富士
・ガン・カモ調査報告 (調査研究部)
・標識調査 (渡辺修治)
●2012/2 愛知県
・野鳥が少ない?今年の冬
●2012/1-2 愛媛
・2011年秋サシバの渡り調査 (橋越清一 楠木憲一)
・2010年度重信川河口鳥類調査結果 (岩本孝)
●2012/1-2 鳥取県
・2011年ヒヨドリの渡り調査 (池田純代)
・ブッポウソウ、終日観察で見た不思議 (なんだ&よみす)
・スマートフォンの位置情報

●2012/1-2 群馬
・ガビチョウ、ソウシチョウ (チメドリ研究クラブ 谷畑藤男)
05年までにガビチョウは県下の西毛地域に、カオジロガビチョウは赤城山南西に分布し、利根川が分布の境界のように見える。その後、当クラブの調査で、ガビチョウは西及び北へ分布域を広げ、カオジロ、ガビチョウも利根川を越え、西へ進出している事が分かった。カオグロガビチョウは確認されていないが、ソウシチョウは県南を中心に季節により繁殖地、越冬地を移動している。
(群馬「野の鳥」NO.309,P12)
・2011年秋初認情報
ジョウビタキ:10/19、前橋市、10/20、甘楽町、10/22、前橋市、10/23、高崎市。シメ:10/31、伊勢崎市、11/4、高崎市。ツグミ:10/17、渋川市、10/24、前橋市、伊勢崎市。
(群馬「野の鳥」NO.309,P14)
●2012/2 軽井沢
・佐久地方のニホンジカによる高山植物の食害(中山厚志)
南佐久地方の山岳は大変なシカの被害を受けている。一頭が一日で3kgの植物を食べ、林床には毒草のハシリドコロ、ヤマトリカブトしか残らない。
冬期には枯葉も食べ、樹皮をはがす。南八ヶ岳の横岳周辺のツクモグサ、ウルップソウの我国3箇所しかない稜線の生育域にもシカが進出している。コマクサは毒草とされるが、食害が見られる。佐久地方では十数年前にはシカに遭う事は殆ど無かった。
(軽井沢「野鳥軽井沢」NO.346,P7)
・4年目のジョウビタキ (濱中勝彦) 庭のピラカンサ、餌台のミルワームに今年で4年連続して同じジョウビタキが飛来している。外見では分からないが、次の根拠による。他の個体はミルワームを食べだすまで、1週間ほどかかるが、この個体は1〜2時間で食べ始める。 餌を出す時、口笛を吹くと、この個体は直ちに反応する。
(軽井沢「野鳥軽井沢」NO.346,P8)
●2012/2 南富士
・ガン・カモ調査報告 (調査研究部)
1/8、12箇所で調査した。総数2,590羽で、内訳はコガモ885、カルガモ529、ヒドリガモ402、マガモ360、キンクロハジロ234、オカヨシガモ66、オナガガモ45、ヨシガモ32等。田貫湖のカナダガンは調査前に飛び去る。オオバンは昨年の308が今年425とさらに増加している。
(南富士「さえずり」NO.351,P4)
・標識調査 (渡辺修治)
野鳥に金属の足環を装着し、再捕獲して足輪の番号を確認するが、こんな例もある。ハヤブサの営巣地を巡り、金属探知機で足環を探す。ハヤブサのペリットの中にこの足環がある事がある。例えば、オランダでアジサシの雛に装着した足輪が92日後、637q離れたハヤブサの営巣地でペリットの中から見つかっている。(江の島でも沖合を通過する伝書鳩の足輪が見つかる 森)
(南富士「さえずり」NO.351,P7)
●2012/2 愛知県
・野鳥が少ない?今年の冬
今冬、野鳥が少ない状況は、愛知県周辺に限った事ではなく、本部の自然保護室にも各支部より、同じような報告が来ている。支部の探鳥会での前年の12月と今回の12月の羽数を比較してみると、ヒヨドリ438→430、メジロ206→286でこの2種は減っていない。その他主な種では、モズ17→11、ルリビタキ13→9、ジョウビタキ24→11、シロハラ25→2、ツグミ141→7、ウグイス30→23、シジュウカラ65→39、アオジ37→27。今冬は何かおかしい。
(愛知県「愛知の野鳥」NO.300,P6〜7)
●2012/1-2 愛媛
・2011年秋サシバの渡り調査 (橋越清一 楠木憲一)
今季の由良半島でのサシバの渡りは4,670羽、高茂岬では3,740羽で、共にかなり少なかった。例年は両地の合計値は宮崎県の金御岳(今季20,400)とほぼ一致する傾向にあった。今回、予想の半分以下の原因は台風15号の影響で、本州中央ルートのものが西側へ、太平洋側ルートのものが北側へずれたと考えられる。白樺峠の総数9000は鳴門では7000しか捕捉されていない、愛媛県の東予地方は今季数が増えている、伊良湖は非常に少ない、由良半島の北の宇和島市で2,454もカウントされた等が根拠になる。
(愛媛「コマドリ」NO.206,P4〜5)
・2010年度重信川河口鳥類調査結果 (岩本孝)
2010/6〜2011/5、同河口で調査した。年間確認種101、種類数最大は4月の63、個体数最大は3月の2400で、共に前年同様であった。その中で世界的な希少種、カラフトアオアシシギが9月に長期に滞在した。シギ・チドリは6月が種、個体数とも最少で、種数は9月が最大になり、個体数はハマシギの越冬で冬期に最大になる。カモ類は9月から渡来し、個体数は漸増し、個体数は3月に最大になる。
(愛媛「コマドリ」NO.206,P20〜21)
●2012/1-2 鳥取県
・2011年ヒヨドリの渡り調査 (池田純代)
10/3〜11/18、7〜9時、米子市内でヒヨドリの渡りを調査した。今年の総出現数は250羽で、昨年の1.8%(250/13570)、最少であった2007年に比較しても12.8%(250/1954)と非常に少なかった。6年間の調査ではヒヨドリの渡りが多い年は、ツキノワグマの出没情報も多く、山に食べ物が少ない年のようで、今年は山の木の実は豊作であるが、その山で木の実を食べている野鳥の姿は少ない。
(鳥取県「銀杏羽」No.119,P14〜15)
・ブッポウソウ、終日観察で見た不思議 (なんだ&よみす)
08年、ブッポウソウが巣箱で給餌した回数は、7/9:264回、7/18:136、7/21:42、7/22:7、7/22の巣立ち日に向って漸減っている。雛は4羽で、7/24までに全て巣立った。給餌回数は給餌期後半から巣立ちまで漸減し続け、巣立ち直前には最大時の1割程度まで減る。これらの給餌は19時以降の薄暮時に集中していた。薄暮時、給餌の頻度が多い理由は、餌が見つけやすい?(白む空をバックに昆虫のシルエットが見易い?)、夕方は餌が多く出て飛ぶ?天敵に襲われない時間帯?雛の生理的要求?
(鳥取県「銀杏羽」No.119,P16〜18)
・スマートフォンの位置情報
スマートフォンで写真を撮って、すぐWebへ載せた場合、撮った場所情報が(GPS機能で)記録されており、希少動植物の位置情報をピンポイントで公開してしまう事があるので、要注意。
(鳥取県「銀杏羽」No.119,P20)

●年に50回、今回NO.600に達し、書き始めた12年前の模様が想い起されます。

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.601

●2011/12 旭川
・コアカゲラ子育て観察記 (千葉博光)
・春期のハクチョウ・カモ類飛来数減少か (高野正)
●2012/1 ふくしま
・福島市小鳥の森で除染作業実施 (事務局長 鈴木滋)
・阿武隈川ガン・カモ・ハクチョウ生息調査
●2012/2 埼玉
・ 密猟対策に関する年表 (鳥獣保護員 橋口長和)
●2012/2 神奈川
・大規模ダム建設の影響を考える (支部長 鈴木茂也)
●2012/2 富山
・コアジサシの繁殖とガン・カモ調査のアンケート (調査部 和田浩一)
・野鳥の採餌植物調査 (研究グループ 奥野俊博)
●2012/2 香川県
・香川の外来生物(野鳥) (調査部 矢本賢)
●2012/2 徳島県
・アトリ (曽良寛武)
●2012/2 長崎県
・フクロウの染物屋 (橋口正義)

●2011/12 旭川
・コアカゲラ子育て観察記 (千葉博光)
6/5、旭川市郊外、先端が折れて無くなっている3m程の木で、♂が巣穴を掘っている。6/9、♂は見えず、♀が巣穴の中を覗きに来る。6/14、♀が巣穴に入り、産卵開始の模様。6/25、親が巣穴に餌を運び入れる。7/7、約7分間隔で給餌する。7/11、巣穴から複数の雛の声、雛が顔を出す。7/13、2日間で雛が巣立ちした。産卵数4〜6個、雌雄で11〜16日抱卵と言われる。
(旭川「北の野鳥」NO.46,P6〜7)
・春期のハクチョウ・カモ類飛来数減少か(高野正)
旭川市の永山新川への春期のハクチョウ類最大渡来数が4/10:3548羽でここ数年の半数以下に減少した。3千羽以上確認した日はH23年では僅か1日、従来8〜12日程度あった。カモ類も40,138羽とここ数年の1/3程度に減少した。
3万羽以上確認した日はH23年では5日で、従来13〜19日程度あった。ここではカモ類の95%をオナガガモで占める。
(旭川「北の野鳥」NO.46,P8)
●2012/1 ふくしま
・福島市小鳥の森で除染作業実施 (事務局長 鈴木滋)
12/4、同地探鳥会終了後、放射線量低減のため、40名が参加し、落葉清掃を実施した。90Lポリ袋、50個を超えた。
(ふくしま「きびたき」NO.201,P2)
・阿武隈川ガン・カモ・ハクチョウ生息調査
1/8、8班に分かれ、阿武隈川を調査した。結果はオオハクチョウ691、コハクチョウ501、カモ科7,324、内訳はオナガガモ4,027、コガモ1,138、カルガモ851、マガモ672、ヒドリガモ201、キンクロハジロ153、ホシハジロ142、ホオジロガモ92、カワアイサ46、スズガモ2。
(ふくしま「きびたき」NO.201,P3)
●2012/2 埼玉
・密猟対策に関する年表 (鳥獣保護員 橋口長和)
1948年:かすみ網による狩猟禁止、1950:愛玩飼養、メジロ、ホオジロ、ウソ、マヒワ、ウグイス、ヒバリ、ヤマガラの7種に限定、63:「鳥獣ノ保護及狩猟ニ関スル法律」成立、69:日本野鳥の会「かすみ網対策運動本部」設置、80: 愛玩飼養、メジロ、ホオジロ、ウソ、マヒワに限定、89:「飼養許可証」と「足環装着」を義務付け、90:日本野鳥の会が「全国かすみ網問題シンポジウム」使用、販売、頒布禁止、92:「全国野鳥密猟対策連絡会」発足、99:愛玩飼養、メジロ、ホオジロのいずれか1世帯1羽に限定、07:愛玩飼養、メジロ1世帯1羽に限定、11:愛玩飼養目的の捕獲全面禁止。
(埼玉「しらこばと」NO.334,P2〜3)
●2012/2 神奈川
・大規模ダム建設の影響を考える (支部長 鈴木茂也)
09年、民主党政権は群馬県の八ツ場ダム建設中止を表明したが、昨年末、建設継続になった。H9年、河川法改正で、河川の管理計画の中に「河川環境の整備と保全」が取り入れられ、クローズアップされ始めている問題である。
大規模ダムでは上澄みの水を河川とは別に運び、利用してそのまま海に流す事がある。そのため、河川中流域の水量減少による自然環境悪化がある。
チドリ類の河原の砂礫地の営巣地が減少し、流れる砂泥が少なくなり、淵がえぐられ河口での海岸浸食を引き起こす。
(神奈川「はばたき」NO.477,P2)
●2012/2 富山
・コアジサシの繁殖とガン・カモ調査のアンケート(調査部 和田浩一)
 中部ブロック会議に参加した支部にアンケートでお訊きした。コアジサシの繁殖地は福井県以外で確認されており、石川県では手取川下流・金石埋立地、新潟県では下越地方の川、富山県では2011年は辛うじて、黒部川で抱卵1例のみ、山梨県でも繁殖している。コアジサシの生息調査をしている県は富山、(石川)、(静岡)、(愛知)、(三重)、岐阜で、カッコ付きは保護活動まで実施している。独自にガン・カモ調査をしている支部は諏訪、遠江、岐阜、他団体と連携は富山、富士山麓である。
(富山「愛鳥」NO.66,P4〜5)
●2012/2 ひょうご
・アカハラ、シロハラ等の地鳴き(梶本恭子)
アカハラ、シロハラ、マミチャジナイ、クロツグミの地鳴きはツィーで皆よく似ている。声紋を見ると、前の3種は約8kHzに集中してギザギザがあり、ちょっと濁った感じがあるが、種の区別が難しい。クロツグミの声紋は「ノ」を逆にした感じで、澄んだ声の印象がある。
(ひょうご「コウノトリ」Vol.186,P4〜5)
・野鳥の採餌植物調査(研究グループ 奥野俊博)
野鳥が食べている植物のデータが9人から111件集まった。41種の植物と39種の野鳥が記録された。訪れる鳥の種が多いものは、ヌルデ、アカメガシワ、カラスザンショで、採食植物数が多い野鳥はヒヨドリ、メジロ、ツグミ、マヒワ、・・・である。マヒワが芝生に降り、スズメノカラビラを食べていた、クロジがドングリの1種、ツブラジイを食べたのは珍しい。目につきやすい鳥の情報が多くなり、藪に潜む鳥のデータを地道に集める必要がある。
(ひょうご「コウノトリ」Vol.186,P10〜13)
●2012/2 香川県
・香川の外来生物(野鳥)(調査部 矢本賢)
チメドリ科のガビチョウ3種の四国での生息は今のところ、確認されていない。過去の記録では2004/9、綾歌町の動物園にて台風で破損したネットから100羽以上のソウシチョウが逃げ出した例がある。現在、春の囀り時期に20〜50羽の群で、竹藪等で繁殖が観察される。ハッカチョウは93/11、高松市の記録が最初で、現在、東は高松市、西は三豊市までのムクドリの生活圏に浸食している。コブハクチョウは04年頃より高松市内の溜池の数番で繁殖、分散し、丸亀市でも毎年4、5羽の巣立ちがある。
(香川県「かいつぶり」NO.337,P1〜4)
●2012/2 徳島県
・アトリ (曽良寛武)
「あとり」の名前は奈良時代より知られている。その語源は諸説あって、秋に渡来する鳥でアキトリからアトリには無理がある。集鳥(あつとり)の説も、群れる鳥はアトリだけではない。私は粟鳥から来ていると考える。粟はアトリが好んで食べ、古代日本では稲ではなく、粟が広く栽培されそこに集まったアトリの光景が印象的であったのでは。秋田、岩手、岡山等でアトリをアワトリと呼ぶ方言が残っている。
(徳島県「野鳥徳島」NO.401,P6)
●2012/2 長崎県
・フクロウの染物屋 (橋口正義)
昔、フクロウが染物屋でいた頃、カラスの羽は白色で、皆が珍しがる羽色に染めるよう注文を受けた。真黒に染まり、カラスは立腹し、フクロウを追い回すので、それ以来フクロウは、カラスがいる昼間は出て来ず、森の奥に隠れるようになった。(全国的に、この内容の話が伝わっている)
(長崎県「つばさ」NO.291,P2)

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.602

●2012/2 小樽
・アオバトについてのアイヌの伝承 (小笠原惇六)
●2012/早春の巻 弘前
・ガン・カモ・ハクチョウ類一斉カウント調査
・なぜアオバトは海水を飲むのだろうか (こまたん 斎藤常實)
●2012/2 静岡
・静岡のタカの渡り (榊原博)
・2012年ガン・カモ調査 (調査部)
・1989年から2011年のガン・カモ調査まとめ (増田章二)
●2012/2 福井県
・2011年秋季タカ渡り調査 (小嶋明男 大西語十二)
●2012/2 北九州
・北九州でのコマドリの越冬可能性?
・北九州での標識調査事例 (森本嘉人)
・門限を気にする海鳥 (12/29 讀賣新聞)
●2012/2 熊本県
・ウグイス、シロハラ、ミソサザイの地鳴きの比較 (三田長久)
・2011年熊本県野鳥情報トッピクス (目録準備会)
・ソウシチョウとガビチョウ (目録委員会)

●2012/2 小樽
・アオバトについてのアイヌの伝承 (小笠原惇六)
更科源蔵著「コタン生物記V」に、アオバトの項がある。小樽海岸に和宇尻という地名があり、元のアイヌ名ワウ・シリ(青鳩島)は海の中の島(現在恵比寿島)に名付けられていた。この島にアオバトが海水を飲みにくる事に由来する。奥尻島の青苗もアオ・ナイ(青鳩川)から来ている。ジョン・バチュラー著「アイヌの伝承と民族」には、アイヌはアオバトを日本人の霊が宿るとして殺さない。昔、多くの日本人が山に入り、飢え死にし、魂はアオバトに変わり、生前同様、塩辛いものが好きで、アオバトは塩水を飲むと言う。アオバトの声は日本人がお互いに呼び合うのに似ているとされる。アイヌはアオバトが海水を飲む事を古くから知っており、ジョン・バチュラーは百年以上前、その事を世界に紹介している。
(小樽「あおばと」NO.131,P13〜14)
●2012/早春の巻 弘前
・ガン・カモ・ハクチョウ類一斉カウント調査
1/8、津軽地方の14箇所で調査した。内4箇所は全面結氷。総数11,385で、内訳はオオハクチョウ828、カルガモ4,516、マガモ2,895、スズガモ1,558、オナガガモ757、コガモ299、キンクロハジロ170、カワアイサ148、ウミアイサ86、シノリガモ51、ホオジロガモ36、ホシハジロ21、ミコアイサ18、ハシビロガモ2。
(弘前「初列風切」NO.168,P3)
・なぜアオバトは海水を飲むのだろうか (こまたん 斎藤常實)
神奈川県大磯町の岩礁に、5〜10月下旬にアオバトが海水を飲みに飛来する。瞬間最大数は09年に518羽を記録。1992年、当会はアオバトの生態を調査し、基礎的な事を明らかにし、1996年の「大磯町照ヶ崎アオバト集団渡来地の天然記念物」指定の基礎資料になった。その後の調査結果、アオバトが繁殖期に塩分を摂る理由は下記と考えられる。育雛期のピジョンミルクのため、大量の水分を要するためと幼鳥の成長、成鳥の換羽や渡りに備えるために海水を飲む。海水吸収のため、アオバトの腸はキジバトよりかなり長い。
http://www.komatan.jp
(弘前「初列風切」NO.168,P4〜5)
●2012/2 静岡
・静岡のタカの渡り (榊原博)
昨秋、伊良湖を通過したサシバは3,500羽、白樺峠9,600羽、静岡市清水区の杉尾山では10,440羽、その南約5qの平山林道では8,655羽を記録した。両地で重複もあり、恐らく15,000羽を越えるサシバが静岡を通過している。ハチクマは杉尾山539、平山185で北側の標高の高い所を通っている。サシバは早い時期は北側を通り、段々南を通るようになると見える。富士宮の明星山では昨秋はサシバ1,500羽と少なく、山梨県南部の通過ルートは不明で、数年前は伊良湖へ大量に渡っていたが、最近はその数が少なく、静岡のサシバはどこから来て、どこへ行くのか疑問が湧く。
(静岡「野鳥だより」NO.391,P3〜5)
・2012年ガン・カモ調査 (調査部)
県央地区の43箇所を調査した。総計6,120で、内訳はコハクチョウ1、コクガン1、マガン1、コガモ1,573、ヒドリガモ1,146、カルガモ895、オシドリ666、マガモ651
(静岡「野鳥だより」NO.391,P7〜10)
・1989年から2011年のガンカモ調査まとめ (増田章二)
県自然保護課の静岡県内のカモ類のデータを見ると、ピークは2000年の66,949羽で、その後、漸減し、2011年に3万羽を切った。県内のカモ類の半数を占める浜名湖の海ガモ類(ホシハジロ、スズガモ)の減少が主な原因である。全国的には総数は横這いで、年毎に群が分散している傾向にある。静岡県で過去23年間、最大羽数を記録したのは、ホシハジロ10回、マガモ7回、スズガモ6回で、ホシハジロは2000年以降では2003年のみである。
(静岡「野鳥だより」NO.391,P11〜12)
●2012/2 福井県
・2011年秋季タカ渡り調査 (小嶋明男 大西語十二)
サシバの渡り:10/1、石川県境刈安山で120羽。ハチクマの渡り:9/25、敦賀市天筒山で668羽→美浜町503羽→小浜市486羽。嶺南のハチクマの渡り数は多いが、嶺北の福井平野東部では少なく、嶺南のハチクマはどこから来るのか?
(福井県「つぐみ」NO.161,P5〜10)
●2012/2 北九州
・北九州でのコマドリの越冬可能性?
05/11/24〜12/1、小倉北区山田緑地に滞在、囀りも聞く。07/11/27及び2011/11/22、同地で標識捕獲放鳥♂成鳥。2011/11/30、12/4、囀りを聞く。越冬している可能性がある。その時期の囀りはか細く短い。
(北九州「北九州野鳥」NO.308,P3)
・北九州での標識調査事例 (森本嘉人)
北九州市の山田緑地で5年10箇月経過して、ヤマガラが再捕獲された。一般的に小鳥類の寿命は5,6年と言われる。その間、このヤマガラは同地で3回も捕獲されており、シジュウカラは移動性が高いが、ヤマガラは狭い範囲にいるとされる事が裏付けられた。
(北九州「北九州野鳥」NO.308,P6)
・門限を気にする海鳥 (12/29 讀賣新聞)
オオミズナギドリは巣に戻るのに掛かる時間を顧慮して餌場を出発する習性があるのを東大大気海洋研究所などが見つけた。近く、動物行動学の専門誌に発表する。巣から約100q離れた岩手県北部沖にいる個体は日没3時間前に帰巣を開始する。約400q離れた釧路沖にいる個体も日没から3時間の間に巣に戻って来る。人は門限に遅れそうになると走るが、同鳥は時速35q前後で速度を変えたりはしない。
(北九州「北九州野鳥」NO.308,P14)
●2012/2 熊本県
・ウグイス、シロハラ、ミソサザイの地鳴きの比較 (三田長久)
3種の地鳴きの比較を下記URLに置いた。
http://www42.tok2.com/home/enaga/uguisu-sirohara.html
(熊本県「野鳥くまもと」NO.294,P7)
・2011年熊本県野鳥情報トッピクス (目録準備会)
熊本県初記録:1/23、熊本市でニシコクマルガラス、6/6、熊本市でオニカッコウを保護、その後落鳥、8/12、美里町でコウライアイサ。特記情報:9/24、天草市でカラスバトが繁殖、活発に囀る成鳥6羽、樹上に1巣、その中に白い卵1。 アオバズクが県内19箇所に計29羽飛来し、7箇所で18羽の孵化を確認した。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.294,P11〜13)
・ソウシチョウとガビチョウ (目録委員会)
「くまもとの外来種」(2010/3発行)によると、ソウシチョウの県下初認は1983年(あさぎり町)、ガビチョウ1998年(小国町、阿蘇市等)である。この2種は進出した地域で繁殖しながら更に分布を拡大していると想像に難くない。通年見られるが、夏季に記録が多く、両種とも留鳥及び漂鳥のようで、冬季は囀りが少ないので、その分記録が減るとも考えられる。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.294,P14〜17)

●本記事のバックナンバーは本部がアップして「支部ネット通信」の中で見る事ができます。「支部ネット通信」は各支部の管理部門への連絡サイトで、野鳥の会のサイトからリンクが張られていませんが、公開可の了解を頂きましたので、下記要領でサイトを検索してみて下さい。
検索エンジンで 「野鳥の会」 「支部ネット通信」で検索、出てきたサイトから他の年月のページへ移動する。

○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.603

●2012/3 札幌
・珍客萬来 新聞に見る珍鳥来道記 (柿崎煕)
●2012/2-3 宮古
・ひどーい、上海の野鳥市場 (遠藤公男)
●2012/2 千葉県
・定例探鳥地の放射線量測定結果 (幹事会)
・2011年北総の水田地域のシラサギ類ラインセンサス (上田孝寿)
・千葉県下のエナガの状況を教えて (川内博)
●2012/3 軽井沢
・長野県における夏鳥の初認、初鳴き調査(2011年)
●2012/3 愛知県
・木曽岬干拓地に関する要望書を提出
●2012/2-3 京都
・スカイラーク (谷角裕之)
●2012/3 徳島県
・四国横断自動車道について要望書を提出 (共存部)
●2012/3 高知
・1月ガン・カモ調査
●2012/3 福岡
・トビへの餌やり (副代表 田村耕作)
●2012/3 筑後
・2012年ガン・カモ調査報告 (調査部)
●2012/2 佐賀県
・カラス総数17,400羽 (12/26 佐賀新聞)

●2012/3 札幌
・珍客萬来 新聞に見る珍鳥来道記 (柿崎煕)
アカアシチョウゲンボウ、2011/5/31、恵庭市、道内でこれまで10例。ソリハシセイタカシギ、1994/5/20、苫小牧市、道内初記録、1971年、愛知県で初記録。エリマキシギ、2008/6/1、野付半島、雄夏羽6羽は珍しい。オガワコマドリ、96/10/26、焼尻島、道南初認、国内で戦後18羽の記録がある。セボシカンムリガラ、91/1/25、広島町、餌台に来る。我国に飛来例無し。ヤマショウビン、04/5/19、天売島、以前にも同地で記録があるらしい。日本海沿いに北上するルートがあるかも。ズグロカモメ、2010/4/1、千歳市、道内5例目。九州地方に多く、他地区では稀。
(札幌「カッコウ」NO.341,P4〜7)
●2012/2-3 宮古
・ひどーい、上海の野鳥市場 (遠藤公男)
中国の野鳥市場は東南アジアから日本、韓半島、ロシアに渡る野鳥にとって脅威である。輸出される野鳥は年間100万羽と言われ、日本へもメジロ、オオルリ・・・約70種、年間10万羽が輸出されていた。野鳥の捕獲、販売は1999年禁止、輸出は01年に止まったとされるが、上海の野鳥店は以前と変わりない。
美声のガビチョウは人気が高い。「北京は野鳥の売買一切禁止だが、上海では普通種の販売は禁止しておらず、取り締まりは無い」と言われている。ノゴマ、オガワコマドリ、ソウシチョウ、ヒメメジロ、九官鳥・・・が売られている。 九官鳥はワシントン条約登録種であるが、中国人の飼い鳥趣味は悪質な環境破壊で、国際的に批判がある。
(宮古「ミサゴの森」NO.220,P4)
●2012/2 千葉県
・定例探鳥地の放射線量測定結果 (幹事会)
本会では探鳥会が安全に運営出来るか否かを判断するため、線量計を購入し、定例探鳥会開催地の線量計測を終えた。その結果は手賀沼0.26〜0.40μSv/h、小櫃川0.08〜0.09、北印旛沼0.19〜0.21、谷津干潟0.11〜0.12。
三番瀬は現在立入禁止であるが、線量は高くない。
(千葉県「ほおじろ」NO.370,P2)
・2011年北総の水田地域のシラサギ類ラインセンサス (上田孝寿)
県下のサギのコロニーでの個体数は9月初めから下旬に向って急増し、その後、10月中旬に向って減少する。9月下旬の最大個体数は、手賀沼周辺ではチュウサギ235(76.1%)、アマサギ70(22.7%)、コサギ1、ダイサギ1、北印旛沼周辺ではチュウサギ403(64.1%)、アマサギ212(33.7%)、コサギ0、ダイサギ14で、北の繁殖地から多数が移動して来ると思われる。
(千葉県「ほおじろ」NO.370,P3〜5)
・千葉県下のエナガの状況を教えて (川内博)
東京都心部にエナガが進出し、コンクリートの海に浮かぶ明治神宮や新宿御苑等の森に次々と定着している。奥多摩や秩父、多摩丘陵、狭山丘陵等の森林地帯には以前から普通に生息していた。エナガの都心進出はコゲラ同様、街の緑の質的な変化を教える。エナガは更に千葉県柏市へ(2007年)、習志野市の谷津干潟周辺へ(2010年)進出している。東京、埼玉、千葉の平野部の緑が少ない所に何故、森のエンジェルが入ってきたのか。
(千葉県「ほおじろ」NO.370,P7)
●2012/3 軽井沢
・長野県における夏鳥の初認、初鳴き調査(2011年)
3〜6月、長野県内の野鳥関係8団体の協力を得て、16種の鳥で初鳴きの調査をした。初鳴き日の頻度を見ると、ヒバリ:3/31±21日、イワツバメ:4/2±10、ウグイス:4/7±15、ツツドリ:5/5±7、カッコウ:5/19±7、ホトトギス:5/24±5、ジュウイチ:5/20±3、ツバメ:4/9±8、サンショウクイ:4/30±5、クロツグミ:4/29±13、ヤブサメ:4/28±5、オオヨシキリ:5/13±13、センダイムシクイ:4/26±7、キビタキ:5/3±9、オオルリ:4/29±5、コムクドリ:4/29±11。
(軽井沢「野鳥軽井沢」1NO.347、P8〜9)
●2012/3 愛知県
・木曽岬干拓地に関する要望書を提出
1/30、支部は財団本部、三重、名古屋鳥類調査会の連名で、愛知県知事、三重県知事に、「木曽岬干拓地の保全ならびに活用について」の要望書を提出した。同地を生物多様性条約締約国会議開催の記念としたモデル地域として保全することチュウヒの繁殖地として埋め立てを行わず、湿性草原の環境を維持、保全すること。同地の保全、活用に関し、当方の計画を再検討すること。要望書提出後、三重県はメガソーラー誘致するニュースが出ている。
(愛知県「愛知の野鳥」No.301,P14)
●2012/2-3 京都
・スカイラーク (谷角裕之)
「ヒバリが高く昇ると晴れ」と言われるが、ヒバリ(Skylark)が飛ぶ高さはいつも上空100m付近で、天気に依らない。
同じ高さでも空気の湿り具合で音の伝わる速さが違ってくる。そのため、雨が近い場合、音は速く伝わり、ヒバリの声は低い場所と感じる。晴れの時はその逆になる。
(京都「そんぐぽすと」NO.174,P19)
●2012/3 徳島県
・四国横断自動車道について要望書を提出 (共存部)
2/10、叶シ日本高速道路に支部は徳島県自然保護協会、とくしま自然観察の会と連名で要望書を提出した。吉野川河口域は国際的な重要湿地で、環境省の重要湿地500に選定されている。既に高規格道路が隣接して建設されているので、新規道路を作らず、代替ルートの東環状線の活用を求める。環境アセスメントは法施行前の不完全な物であり、現行法に合わせて環境アセスメントを見直すこと。
(徳島県「野鳥徳島」NO.402,P6〜7)
●2012/3 高知
・1月ガン・カモ調査
県下25箇所を調査した。総計12,990(前年12,946)、内訳はコクガン1(0)、ヒドリガモ4,078(2,749)、マガモ3,387(4,773)、オシドリ1,453(2,004)、カルガモ1,370(1,487)、コガモ968(630)、オナガガモ813(453)、ホシハジロ264(179)、ヨシガモ254(322)、オカヨシガモ150(174)、キンクロハジロ100(100)、スズガモ78(113)、ハシビロガモ68(1)等。
(高知「しろぺん」NO.303,P3〜4)
●2012/3 福岡
・トビへの餌やり (副代表 田村耕作)
一人暮らしの男が60羽程のトビに餌をやり、生きがいを感じる様子をNHKが放送した。これを放送に流す事で、いかにも良い事をしているような間違った印象を視聴者に与えかねないと会員から指摘があった。支部は野生生物の餌を与える事を賛美するような報道は、その影響をよく考慮して欲しい旨をNHK福岡に投稿した。
NHKの回答は「指摘を受け、気付いた点が多く、意見を今後の放送に反映させる」とあった。
(福岡「野鳥だより・ふくおか」NO.389,P14)
●2012/3 筑後
・2012年ガン・カモ調査報告 (調査部)
1/14〜17、17箇所で調査した。12種、11,193羽を記録した。内訳はオナガガモ3,914、ヒドリガモ3,810、マガモ1,205、コガモ717、カルガモ642、ハシビロガモ431、ツクシガモ138、キンクロハジロ100等。
(筑後「まめわり」NO.131,P10)
●2012/2 佐賀県
・カラス総数17,400羽 (12/26 佐賀新聞)
佐賀県は今秋、県内のカラスの塒を調査し、把握できた塒の数は11、カラス総数は約17,400羽に達する事が分かった。数が多い順に、佐賀市の城内公園5,392羽(内約1,800はミヤマガラス)、唐津市大島3,135、佐賀市県教育センター2,594、鹿島市祐徳稲荷神社1,250、鳥栖市1,218等。
(佐賀県「野鳥さが」NO.179,P9)

(自然保護室支援・野鳥の会 神奈川/森 要)

事務局からのお知らせなど

普及室より

新商品 音声再生装置「鳴き声タッチペン」

  2008年に発売した「バードボイスペン」ですが、東日本大震災で部品工場が被災し、昨年販売中止となってしまいました。しかし、販売中止後、多くの方から販売継続を望む声を頂いたこともあり、この度、「バードボイスペン」と同様の機能をもった「鳴き声タッチペン」を新たに発売することになりました。
 「鳴き声タッチペン」は「バードボイスペン」と同じデータが入っておりますので、「新・山野の鳥」「新・水辺の鳥」も引き続きお使いいただくことができます。価格は、以前の13,650円から11,550円と2,100円もお買い得になっております。
 ぜひ、この機会にご利用ください。

●鳴き声タッチペンの使い方
 「鳴き声タッチペン」に入っている「日本の鳥声250選シール集」をお手持ちの図鑑や、解説パネル等、お好きな場所に貼ってください(例えば、図鑑のスズメのイラスト横に、「日本の鳥声250選シール集」の中からスズメのシールを選び、貼るといった感じになります)。
 あとは、鳴き声タッチペンで、シール部分を軽くタッチするだけで、スズメの鳴き声を再生できます。
●「鳴き声タッチペン」のしくみ
  「鳴き声タッチペン」は、ペンの本体に鳴き声のデータが入っています。 「鳴き声タッチペン」がシールに印刷されているコードを読み、該当する音を再生するというしくみです。
●使用時の注意とお願い
 「鳴き声タッチペン」を野外で使用する場合は、音量を必要最低限に下げて(あるいはヘッドホンを使用して)、フィールドマナーに配慮してご使用願います。
 また、探鳥会等の解説に活用される場合も、冒頭にフィールドマナーについての解説(野外で鳴き声を再生する場合の注意、マナー)をしていただき、マナーの普及にご協力いただけるようお願いします。
●この件に関するお問い合わせ
日本野鳥の会 普及室 販売出版グループ
〒141−0031 東京都品川区西五反田3−9−23 丸和ビル
TEL:03−5436−2626 FAX:03−5436−2636 E-mail:[email protected] 

(普及室/瀬古智貫)


総務室より

■次回の評議員会(定時)の日程■

 日程と場所、主な議題等をお知らせいたします。傍聴申し込みを受け付けます。詳細は連携団体の代表者へ別途お知らせさせていただきます。

平成24年度第1回評議員会(定時)
日 時 2012年6月15日(日)16:00〜17:00
場 所 ホテルニューオータニイン東京(東京都品川区大崎1-6-2)
議 題 平成24年度事業計画及び予算(報告事項)
平成23年度事業報告及び決算(報告事項)

■理事会議事録■

「平成23年度第5回(定例)理事会」の議事録が確定しましたので掲載いたします。
  1. 開催日時:平成24年 3月 8日(木)午後4時7分〜午後5時50分
  2. 開催場所:当財団会議室 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル3階
  3. 出席者 :理事現在数  7名
    出席理事 6名(代表理事を含む。)
    理事 佐藤 仁志、吉田 新、安西 英明、飯塚 利一 遠藤 孝一、松田 道生
    監事現在数  2名
    出席監事  1名
    監事 曽我 千文
    オブザーバー 1名
    評議員 柳生 博
    事務局  小林豊(事務局長)、 葉山政治(自然保護室長)、富岡辰也(サンクチュアリ室長)、
          箱田敦只(人材育成PJ担当)、岩下路子(総務室長)、猪沢則子(会員室長代理)、
          五十嵐真(総務室総務グルーフ・゚チーフ)、小川富由美(総務室員)
  4. 議長 代表理事 佐藤 仁志
  5. 議決事項
    第 1号議案 平成24年度事業計画及び収支予算案承認の件
    第 2号議案 常勤役員の年間報酬額決定の件
    第 3号議案 評議員会招集の件
    第 4号議案 野鳥保護区内の国道上に位置する当会所有地売却の件
    第 5号議案 「外部委員会委員等就任規程」制定の件
    第 6号議案 「処務規程」変更の件
  6. 議事の経過の要領及びその結果
     開会に先立ち、「学生バードソン2011」の実行委員会(島谷幸一実行委員及び佐藤援実行委員)より当会カンムリウミスズメ保護事業に対する寄付金の贈呈が行われた。
     理事会開催にあたり、冒頭に佐藤仁志理事長から挨拶があった。小林豊事務局長が開会を宣言し、本理事会は定款第42条の規定に定める定足数を満たしており、適法に成立している旨の報告があった。
     なお、議事録署名人については、定款第44条に基づき、出席した代表理事及び監事となっており、佐藤理事長、吉田副理事長および曽我千文監事が署名人となることを確認した後に、次の議案の審議に入った。
    (1) 第1号議案 平成24年度事業計画及び収支予算案承認の件
     佐藤理事長より、平成24年度収支予算案について当期収支差額1,300万円の赤字となること、赤字の主な要因は会員1,400人の減少を見込んだことによる受取会費800万円の減、福島市小鳥の森の受託契約終了により受託事業収入1,900万円の減、支出で役員報酬600万円の増によるものなどであること、平成24年度は赤字予算を組まざるをえなかったが、財政健全化3カ年計画を着実に実行し改善に努めていきたいことなどの旨説明があった。引き続き小林事務局長より平成24年度事業計画について資料に基づき概略の説明があった。その後岩下路子総務室長より、収支予算案について、平成23年度予算対比で職員数は減少したが、それ以上の収入減を見込んでおり赤字予算となった旨説明があった。
     曽我千文監事より、収支予算書の事業費合計額と内訳表の事業費合計額に差がある旨指摘があった。これは消耗什器備品費の転記ミスによるもので、予算書の合計額が正しく、修正版を作成し配布し修正の了承を得た。
     遠藤孝一理事より、今後のチュウヒ及びアカコッコの保護活動について質問があり、葉山政治自然保護室長より、チュウヒに関して調査結果を解析し繁殖地に必要な条件を明らかにし、種の保存法の希少種に入るよう働きかけるとの回答があった。また、アカコッコについては、富岡辰也サンクチュアリ室長より新たな財源を得たこともあり、三宅島や八丈島等において、イタチや噴火等がアカコッコに与える影響などを3年間で調査するとの回答があった。
     曽我監事より、カンムリウミスズメの保護事業に関する年次計画について質問があり、富岡サンクチュアリ室長より、過去3カ年の調査結果を基に、新たに来年度からの3カ年計画を立てたこと、来年度は調査、評価方法の確立及び普及活動を行う旨回答があった。
     安西英明理事より、事業計画前文の生物多様性に関する部分について、国際的な動きと関連付けた方が良いなどの意見があった。審議の結果、事業計画前文の文言の追加修正については、理事長に一任することで全員が異議なくこれを承認した。
    (2) 第2号議案 常勤役員の年間報酬額決定の件
     佐藤理事長より、平成24年度の常勤役員の年間報酬額について資料に基づき提案が出された。遠藤理事より常勤役員の職務内容について質問があり、佐藤理事長より細かい役割分担は調整中で、特に佐久間理事については常勤する上で最低限の報酬額としたとの回答があった。
     審議を経て、佐藤理事長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。
    (3) 第3号議案 評議員会招集の件
     五十嵐真総務室総務グループ・チーフより、定款第20条の規定に基づき定時評議員会を招集すること、報告事項4件として下記要領にて招集する旨の説明がなされ、審議を経て、佐藤理事長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。
    1. 日時:平成24年6月15日(金) 16:00〜17:00
    2. 会場:ニューオータニイン東京 (大崎)
    3. 目的事項:
      (1)議決事項 なし
      (2)報告事項
      1. 平成24年度事業計画及び予算編成方針の件
      2. 平成23年度事業報告及び決算の件
      3. 平成24年度第1回理事会の結果の件
      4. 理事長及び副理事長の職務執行状況の件
    (4) 第4号議案 野鳥保護区内の国道上に位置する当会所有地売却の件
     富岡サンクチュアリ室長より、野鳥保護区「渡邊野鳥保護区ヤウシュベツ」内の国道上の当会所有地について国から売却依頼があり、自然保護活動への影響も少ないことなどから売却したい旨の説明があった。審議を経て、佐藤理事長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。
    (5) 第5号議案 「外部委員会委員等就任規程」制定の件
     岩下総務室長より、「外部委員会委員等就任規程」の制定について資料に基づき説明があった。遠藤理事より、規程上言及はないが、委員会報酬がある場合は入金先を委員個人ではなく原則当会とすべきとの意見があった。審議を経て、佐藤理事長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。
    (6) 第6号議案 「処務規程」変更の件
    佐藤理事長より、平成24年度の組織変更に伴い「処務規程」を変更すること、現在のサンクチュアリ室を二つに分けて主に当会直営施設を保全プロジェクト推進室、行政等からの受託施設を施設運営支援室が分担すること、また、決定権者及び決裁区分に関する定めを別にすること等資料に基づき説明があった。新しい室の名称について、施設運営支援室という室名は一歩引いた消極的な印象になる等の意見が出された。審議の結果、室の名称については常勤役員に一任することとし、佐藤理事長がこの賛否を諮り全員が異議なくこれを承認した。
  7. 報告事項
    (1) 平成23年度決算見込みの件
    岩下総務室長より、前回理事会の報告後に約4,700万円の寄付金収入があり、カンムリウミスズメ保護事業のための基金とした他はほぼ計画通りであり、決算見込額は30万5千円の黒字となる旨、資料に基づき報告があった。
    (2) 理事長及び副理事長の職務執行状況の件
    定款第28条第4項の規定に基づき、平成23年度下期の職務執行状況として、佐藤理事長より平成24年度の事業計画及び予算案を策定したこと、「ブロック規程」等の諸規定を制定したこと、ブロック会議に出席することで支部等との連携強化に努めたこと等の報告があった。続いて、吉田副理事長より、理事長を補佐し事業計画及び予算案の策定、組織体制の変更等を進めたこと、今後当会の体質改善をはかり、寄付金収入の拡充や希少種の保護事業等に傾注していく旨の報告があった。
    (3) 税務調査の件
    岩下総務室長より、2月9、10日に品川税務署による税務調査を受け、大きな問題は無かったが、指摘を受けて受託事業に関する未払金について修正申告を行ったこと、請求書の統一的管理を検討していく等の報告があった。
    (4) その他
    佐藤理事長より、当会の特別名誉顧問について、前回理事会で高円宮妃殿下本人の了解が得られることを停止条件として委嘱をすることが承認されたが、残念ながら宮内庁等の了解が得られなかったとの報告があった。また、勤続30年となる安西英明主席研究員兼理事に対し、永年勤続の表彰式が行われた。
 上記の議事を明らかにするために議事録を作成し、佐藤理事長、吉田副理事長及び出席監事の名において記名、捺印する。
平成24年 3月21日
         公益財団法人 日本野鳥の会
議長 代表理事   佐藤 仁志
代表理事   吉田 新
監  事   曽我 千文

■「支部報とりまとめ発送」についてと次回のご案内■

 「支部報とりまとめ発送」についてご案内いたします。各「連携団体(支部等)」(以下、支部という)が発行している支部報を、それぞれの支部より全支部へ送付するのはコストと手間が掛かるため、これを財団事務局にてとりまとめて、下記のとおり全支部に送付しています。

●発送日:奇数月の上〜中旬
●発送方法:原則として宅配便
●発送先:全支部の事務局(現在90)、近畿ブロック、および全サンクチュアリ

取りまとめ発送をご希望の支部は、下記の要領で財団事務局までお送りください。
●必要部数:
 余部用を含め110部お願いいたします。
 ご事情により必要部数に満たない場合は、総務室にて適宜、発送先を調整させていただきます。
●首都圏の支部へのお願い:
バードプラザやサンクチュアリで、首都圏にある支部の支部報をご希望されるお客様に支部報を差し上げて入会促進を図っております。以下の部数にてお送りくださいますようご協力お願いいたします。
  ・東京 130部
  ・神奈川、埼玉、奥多摩、千葉県 120部
●送付〆切り日:本通信上で予めお知らせいたします。
●取りまとめ発送用の支部報の送り先:
〒141-0031東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
(公財)日本野鳥の会総務室 支部報担当宛
●本件に関するお問合せ先
TEL:03−5436−2620
総務室 小川富由美(おがわ ふゆみ)
●次回の支部報とりまとめ発送について
次回は5月22日(火)ですので、取りまとめ発送をご希望の支部は、5月21日(月)までに、上記の送り先へお送りくださるようお願いします。

■支部代表者等変更のお知らせ(敬称略)■

【代表者の交代(※)】

●日本野鳥の会あおもり(2012年3月25日より)
   【新】 関下 斉  【旧】 針生 倖吉
●日本野鳥の会甲府支部(2012年4月1日より)
   【新】 窪田 茂  【旧】 依田 正直
【事務局長の交代(※)】
●日本野鳥の会旭川支部
   【新】 千葉 博光  【旧】 上西 昇吾
●日本野鳥の会あおもり(2012年3月25日より)
   【新】 関下 斉  【旧】 針生 倖吉
●日本野鳥の会甲府支部(2012年4月1日より)
   【新】 小林 美博  【旧】 野澤 久
● 日本野鳥の会佐賀県支部(2012年4月1日より)
 事務局長は佐久間仁様で変更ございませんが、当面の連絡窓口は副支部長の青柳良子様となります。

※ご住所・お電話番号に関しては、本紙には掲載いたしませんので、ご連絡の際は下記担当へご相談ください。)

総務室総務グループ TEL:03-5436-2620/FAX:03-5436-2635

(総務室/五十嵐 真、小川 富由美)

会員室より

■会員数■

4月1日会員数38,773人(対前月-89)
 4月1日会員数38,773人(対前月-89)会員数は先月に比べ89人減少しました。
 3月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より97人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。3月の入会者数は157人で、前年同月の入会者165人に比べ8人減少しました。
 また、3月の退会者数は254人で、前年同月の退会者247人に比べ7人しました増加しました。

 表1.3月の入会・退会者数

※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

●都道府県および支部別会員数
 野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。

 表2.都道府県別の会員数(4月1日時点)

備考:その他は海外在住の会員を示します。

 表3.支部別の会員数(4月1日時点)

備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。

(会員室/沖山展子)


■支部ネット担当より

 今月号から支部ネット通信が会員室から総務室へバトンタッチされました。不慣れな点もありますが引き続き、支部相互や支部と財団間での連携強化につながるような情報発信に努めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 支部ネット通信の趣旨や配信方法などについては、別冊の保存版をご参照ください。

(総務室)

支部ネット通信 第97号
◆発行
日本野鳥の会 2012年4月20日
◆担当
総務室 総務グループ 奥田秋穂/関祥子
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
TEL:03-5436-2620
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected]