≪東日本大震災への対応 ≫
■この一年の皆様の温かいご支援にお礼申し上げます■
昨年私たちを突然に襲った東日本大震災から3月11日で一年が経過しました。震災発生直後には青森、岩手、宮城、福島、茨城県の各連携団体(以下支部)はじめ、全国の支部の皆様に安否情報収集にご尽力いただきました。東北道が開通した4月下旬は岩手県、宮城県へ、5月下旬には福島県へ現状を伺いに職員が訪問した際には、大変な状況のなか各地の支部の皆様にお時間を割いていただき、ありがとうございました。
被災された会員の皆様へのご支援にと呼びかけた義援金には、早速全国から多くの義援金が寄せられ、双眼鏡など観察機材寄贈のお願いへもご協力をいただきました。会費免除・義援金分配の方針が決まりましてからは、該当する支部の事務担当の皆様に事務処理の面でも大変お手数をおかけいたしました。
被災された会員の方に一刻も早く皆様の気持ちとお見舞金をお届けしたいと、お知らせやお申し出の手続きを行ってまいりましたが、受け取られた方からたくさんのお礼の言葉が会員室に届いています。寄せられた感謝の言葉の一部をご紹介いたします。
「野鳥の会の会員の皆様の本当に温かいご支援、言葉では言いつくせない程感謝もうしあげます。生活も落ち着いてきましたのでご安心ください。本当にありがとうございました−宮城県仙台市在住の方」「暖かい御心遣い心より感謝にたえません。今後とも会の発展を切に願っております。ありがとうございました。−宮城県仙台市在住の方」「この度はたくさんのお見舞金を頂き本当にありがとうございます。大切に使わせて頂きます。野鳥の会の皆様方のあたたかいお心遣いに感謝すると同時にそのお気持ちをありがたく受けさせていただきます。−宮城県多賀城市在住の方」
改めて、担当としてこの一年、沢山のご支援とご協力をいただいたことに御礼申し上げますとともに、今年はさらに被災地の皆様の生活や活動が落ち着かれますよう切にお祈り申し上げます。
集まった義援金とお見舞金へのお申し出状況については、1月号でご報告したとおりですが、現在、お申し出をなさっていない方がいないか各支部と確認作業を進めております。被災地におられる方との連絡がとりにくく、作業に時間がかかっておりますが、次号で最終報告させていただく予定です。
(会員室/沖山 展子)
■苫小牧東部工業開発地域内の鳥獣保護区指定■
発表した内容は、下記のとおりです。一部内容は省略しています。このプレスリリースの全文は、当会ホームページからご覧いただけます
http://www.wbsj.org/press/120213.html
日本野鳥の会と同会苫小牧支部及び札幌支部、室蘭支部は北海道に対し、
苫小牧東部工業開発地域内の鳥獣保護区指定に関する要望書を提出しました
2012.2.13
(公財)日本野鳥の会(事務局:東京、理事長:佐藤仁志、会員・サポーター数約5万人。以下「当会」)と日本野鳥の会苫小牧支部(事務局:苫小牧市、支部長:盛田徹)、日本野鳥の会札幌支部(事務局:札幌市、支部長:山田三夫)日本野鳥の会室蘭支部(事務局:登別市、支部長:篠原盛雄)は、2012年2月13日付で北海道知事宛に苫小牧東部工業開発地域(以下「苫東地域」)内の弁天地区を絶滅のおそれのある鳥類の生息地として保全を求める要望書を提出しました。同地区は工業開発地域にありながら未利用地として残され、かつての勇払原野の面影を残す北海道独特の景観として、また絶滅のおそれのある鳥類26種類の生息地として、生態系保全の観点からも大変重要な地域です。現在、道で策定中の第11次鳥獣保護事業計画および安平川水系河川整備計画のなかで、保全の取り組みの具体化を求めるものです。
●要望書の概要
以下の2点です。
- 弁天沼周辺と安平川(下流右岸)湿原の低湿地について、鳥獣保護区特別保護地区に指定し、絶滅のおそれのある鳥類の保護と生息環境の保全に努めること。
- 安平川河川整備計画における河道内調整地(遊水地)の設定および管理について、治水と湿地環境の保全の両立を図ること。
■豊田・岡崎地区の造成事業への見解書の公表■
発表した内容は、下記のとおりです。一部内容は省略しています。このプレスリリースの全文は、当会ホームページからご覧いただけます。
http://www.wbsj.org/press/120229.html
豊田・岡崎地区研究開発施設用地造成事業環境影響評価書への見解書の公表について
2012年2月29日
愛知県野鳥保護連絡協議会
公益財団法人日本野鳥の会
愛知県野鳥保護連絡協議会及び日本野鳥の会は、当事業について愛知県企業庁に対し、事業計画地がサシバ、ミゾゴイ等の絶滅危惧種の生息地となっており、良好な里山環境が現時点では保たれていることから、代替地への回避を求めてきました。
しかし、地権者の了解を始め種々の社会状況から、事業の回避は困難な状況と判断し、事業による環境影響の最大限の低減と十分な環境保全措置の実施を実現させるため、改変面積の縮小やアクセス道路計画の中止、サシバの繁殖等への影響に関する代償措置を求めてきました。
2012年1月27日に公告、縦覧された環境影響評価書に対しても、上記の観点から次の見解書を送りました。
今後は、愛知県企業庁及びトヨタ自動車株式会社が設置を予定している環境監視委員会に、見解書における要請事項を実現させるために参加し、野鳥保護、自然保護の立場からの意見・提言を行っていく予定です。
■九州・沖縄ブロック協議会(議事録) 〜九州・沖縄ブロック事務局より〜■
日時: |
2012年2月4日(土) 13時30分〜17時15分
|
場所: |
日本野鳥の会 福岡事務所 |
出席者: |
(18名:敬称略)
北九州:森本・前田 福岡:小野・田村・永松 筑豊:広塚・竹田
筑後:松富士・永江 佐賀:佐久間 長崎:執行 熊本:田中
宮崎:前田 鹿児島:中村 西表:衣非 本部:小林・葉山・岡本
欠席:大分、やんばる、石垣の各支部・団体
|
協議会内容
はじめに、森本嘉人:ブロック代表・小林豊:財団本部事務局長・佐久間仁:財団・新理事からあいさつを頂き、続いて各支部・団体及び本部からの出席者の自己紹介の後協議を行いました。
特に、佐久間仁新理事は県職を早期退職して本部に5年常勤の任務に就かれました。
財団からの要請に対する決断に驚きと同時に敬意を表します。
- 財団からの報告について
(1)保護活動関係の報告(葉山政治:自然保護室長)
①:平成2年度(2010〜2011年冬)のツル類の飛来状況の概要報告
②:ツル類の飛来状況アンケートへのご協力のお願い
③:今年度の冬鳥状況
④:環境省の地方環境事務所の地方移管に反対する要望について(報告)
(2)探鳥会関係の報告(岡本祐子:普及室チーフ)
①:2011年度バードウィーク・一斉探鳥会報告
49支部・73探鳥会・参加者:1754名(会員:1223/非会員:531名)
②:2012年度バードウィーク・一斉探鳥会は、5月13日(日)に予定
- 財団とのQ&A
Q:自然退会処理について、会費未納から7ケ月目に連絡を3ケ月目経過に改善できないか
A:システム変更による改善策で取り組む。
Q:ミニ図鑑に入会案内を入れて会員増施策にしては。
A:その要望に沿って検討する。
Q:全国の会報の宅配配布に自支部の会報が含まれている場合があるが無駄ではないか。
A:ボランティアで配布作業をしているが、対策を検討する。
Q:野鳥データに関する日本測地系と世界測地系の統一について、日本測地系は2012年2月が使用期限となっているが、今後の方針は。
A:調査の際の位置データは新測地系(世界測地系)で記録する。環境省の繁殖分布図等過去の旧測地系で資料との比較は、位置データを旧測地系に変換することによって可能となる。
- 2011年度:九州・沖縄ブロック予算について
別添の「2011年ブロック予算(案)」を説明して了解された。
但し、
通常の組織が行う様に、当年度決算と新年度予算案を同時に提示要望があったが、ブロック決算は、前年の繰越金の確定及び定例の2月ブロック協議会の出席者旅費などが確定して決算作成が可能となり、また、予算は新年度4月1日現在の会員数の決定による各支部・団体負担金が決定しないと予算が組めないやり方となっている。
定例の2月ブロック協議会時には「当年度決算・新年度予算案」の同時提示が出来ない仕組みになっていること了解された。
具体的には、
2011年度の決算(確定額)及び2012年度の予算案共に、2012年4月以降に作成可能となるため、次回の2013年2月協議会時には2011年度決算(確定額)及び2012年度予算案の一年遅れの提示となる。
言いかえると、2013年2月協議会時は「2012年決算と2013年予算案提示はできない仕組み」です。
今回の規約改正に謳われているように、決算については運営協議会メンバーにメールなどで報告して承認をえることとなりましたので、早めに送付して承諾頂くことがベターと判断しています。
- ブロック協議会規約改正について
別紙の規約改正案で検証し、一部文言訂正及び費用支出の内容を修正して了解された。
了解案は別紙添付
- 九州・沖縄ブロック鹿児島大会(2012年度/H24)について
(1)鹿児島:中村敏行代表より具体案の提示により了解された。
2012年(H24)10月7日(日)〜8日(月:祭日):鹿児島県鹿屋市西原、稲尾岳のサシバ(仮)で実施予定。
7月正式実施案発送し、8月参加締切予定で進める。
(2)大会順番について
鹿児島の次は、石垣・西表実施予定、2013年2月協議会に(案)提示を了解。
(参考)鹿児島-(石垣・西表)-北九州-熊本-筑後-筑豊-長崎-宮崎-福岡-ヤンバル-大分-佐賀
- 九州・沖縄ブロック協議会の次期役員について
桂(北九州)-田中(熊本)-?????-志賀(中九州)-田村(北九州)-執行(中九州)-森本/広塚(北九州)と引き継がれているので、次回は南九州(熊本・ 宮崎・鹿児島・ヤンバル・石垣・西表)から代表・事務局を選出されるよう持ち帰り検討を了解。
- 各団体・支部からの提案について
(1)北九州:森本
風力発電計画と会の取り組み経過について、資料による報告を受けた。
(2)熊本:田中
他県での野鳥観察と撮影等に関するマナーのお願いについて、特に希少種を守る観点から口頭による報告を受けた。
「コジュリン・ヤイロチョウ・ヤマドリ・クマタカ・ホシガラス」の繁殖影響を危惧されている。
(3)宮崎:前田
野鳥の森・御池ヤイロチョウ問題と多発した鳥インフルエンザのその後について、資料による報告を受けた。
(4)筑後:松富士
①,危機対応プロジェクトチームの設置について(別添)、鳥インフルエンザ等、緊急対応が発生時に対応する組織(プロジェクトチーム)設置の提案がありましたが、当該の宮崎から「現地周辺のテータ収集。発生周辺の調査及び環境調査」など支部への要請は、現時点では当該支部で対応が可能であるので、今後、もし応援要請の必要事態が発生した時は、組織設置の可否をふくめて検討することで了解。
②.シギ・チドリ一斉調査の提案にて(別添)
カン・カモ調査時に合わせてシギ・チドリの調査の提案があり、調査が可能な支部・団体は実施して、その情報を本部に送れば自然保護室で取りまとめて全国活用とする。
③,クロツラヘラサギ調査について(別添)
野鳥の会のスタンスは、調査の呼掛けや調査データの集計をお手伝いする一つの組織として動いているので、情報は、「日本クロツラヘラサギネットワーク」の一元管理に協力することで了解。
(5)西表:衣非:脱原発宣言について(別添)
「①:脱原発は個人的には理解できるが組織として会員説明が必用では、②:今回出席のメンバーによる宣言採択にしては、③:組織持ち帰り回答とすべきでは、④:昨年の4月の佐賀大会で持ち帰る検討は了解さているのでは」等の意見がでましたが、結果、各支部団体に持ち帰り検討されて3月までに回答頂き、4月中に脱原発宣言の採択の取り扱いのブロック結論とすること了解した。
- 冬鳥状況について
冬鳥状況:
@九州管内
- 北九州
少ないのはツグミ、シロハラ、メジロ、アオジ、ジョウビタキ等 少ない
ツグミは2012年1月現在観察例がほとんどない
- 福岡
最近の大濠公園探鳥会では42種 この中にツグミ、メジロなし 少ない
- 筑豊
昨年は、自宅の池に、ヒヨドリ、ツグミ、シロハラ、ジョウビタキ、メジロ、キジバトが水浴びにきていたが、今年は:キジバトだけである。ジョウビタキ♂が一度姿をみせたが、直ぐに去る。 少ない
- 筑後
T月中旬でメジロ、シロハラ、ツグミを見ない。 少ない
- 佐賀県
カモ類は変わらないが、冬鳥は少ない。 少ない。
- 長崎
少ない ジョウビタキ観察なし
- 熊本
ツグミは観察できない ※カリガネが江津湖に滞在
少ない ジョウビタキをほとんど見ない
- 宮崎
ツグミ、シロハラはほとんど見ない 少ない
- 鹿児島
カモ類は例年どおりですが、ツグミ、シロハラ、ジョウビタキなどが少ない 少ない
(注)小鳥類が少ないことから南日本新聞が取材し、更に、探鳥会に同行する予定
- 西表
少ない ツグミはゼロ、シロハラらしいのを見た、メジロは変化なし
ジョウビタキは今期観察なし
2月1日 カラムクドリ20羽 渡りが始まった。
②財団からの資料で入手できた連携団体の状況
北から
室蘭、やまがた、いわき支部、長野支部、軽井沢、南富士支部、静岡支部、愛知県支部、奈良支部、京都支部、大阪、愛媛県支部、筑後支部、鹿児島
豊田市自然観察の森、姫路市自然観察の森、福島小鳥の森
以上①②の資料から(詳細は別紙に記載されています)ほとんどの地点で少ないのはツグミ、シロハラ、ジョウビタキ等。
最後に財団の葉山室長は「木の実を食する鳥が少ないことが分かった、複数の種で起きているので原因は複数あると思われるのとのことでした。
- その他
日本野鳥の会福岡より「油山の鳥たち:(こんな身近に美しい鳥たちが生きています。)」の冊子が出席者に贈呈された。
<別紙>筑後支部からの提案
① 危機対応プロジェクトチームの設置
一昨年の宮崎、昨年の出水などの事例の高原病性鳥インフルエンザなど、緊急、かつ野鳥に対する知識を要する人手が必要な事に対しては、地元支部に負担が大きく、しかしながら個人では立入が規制されるなどの問題もあり、結局対応出来ないままであった。
そこで、九州沖縄ブロックにこうした事例に対応する組織(プロジェクトチーム)を設けることを提案します。
(組織的には、専門部の調査研究部で対応することでも良いが、緊急対応性と、発生した地域の担当者がプロジェクトリーダーになることが良いので、別組織とし、組織改正も含めて検討する)
② シギ・チドリ一斉調査の提案
1月15日はガン・カモ調査日として全国一斉の調査が行われているが、(今年からはクロツラヘラサギ調査も)折の一斉調査なので、合わせてシギ・チドリ調査をすることを提案します。
(但し、シギ・チドリ調査は、潮汐に合わせて行う必要があり、時間的に不適合な日時となる事もあるので、その場合は予備的な調査となる事でも止むを得ない)
因みに、以前は有明海水鳥一斉調査として長崎、佐賀、熊本、福岡の4県合同調査としていたが、20005年以降は、中止しているが、筑後支部では、その後も継続している。(冬、春と秋の年3回実施)
③ クロツラヘラサギ調査について
上記2で述べたクロツラヘラサギ調査は、世界一斉調査として本部自然保護室古南さん担当となっていますが、これは「日本クロツラヘラサギネットワーク」という組織(熊県支部の高野支部長が世話人?)と連携しての調査の様です。
(高野さんからは、12月、2,3月も15日を調査日としての調査の依頼がありました)
この調査は、有明海北部については、ネットワークの松本悟、土谷光憲氏も調査されており、昨年はダブルカウントが問題となりましたが、このことを知らない支部もあるかと思います。こんなことが無い様、この調査は、情報を共有し、九州沖縄ブロックでは、調査研究部の担当業務として対応することは如何でしょうか。
<別紙>西表代表からの「脱原発宣言」(提案)
宣言(案)「私達日本野鳥の会九州沖縄ブロック会では、地球環境を汚染し将来の子供達に経済的負担と健康被害をもたらす原子力発電所の撤廃を要望する」
(説明文)
脱原発は人類の進むべき方向、目標であると私は考えています。
原発は地球環境の汚染や、未来の子供達に放射性物質や経済負担を遺す、負の遺産でしかありません。
昨年、3月11日の震災と津波被害により、福島第1原子力発電所で、4基もの原発で、事故が発生しました。1年近く経過していますが、未だその終息への筋道が見えず、海洋汚染の実態調査も満足なものとは言えません。
また、被害者への保証も遅々として進まず、未だに責任の所在さえうやむやで、安全管理の稚拙さが、浮き彫りにされています。
原発で生成される放射性物質の殆どは、人工の物で、自然界には存在しない有毒物質です。
何の責任もない野生生物や未来の子供達に負の遺産を残すことは、人道的にも、人権的にも許されるものではないと私は考えます。
また、廃炉に当たっての技術開発も最終処分場も未定、再処理工場もまともに駆動していない状態で、原発を動かすこと自体が、無謀なことに私には思えます。
放射線による健康被害については、被爆から時間が経って発病することから、放射線ヨウ素による甲状腺ガン以外の因果関係が証明されていません。
しかし、ガンや死産、先天性異常などの増加で、因果関係が考えられます。
線量に比例して、増加することが考えられます。
原発の安全神話が崩れ、安全性に科学的根拠がないことが、今回の事故で明確になった今、私達は、ハッキリと「脱原発」の意思表示をすべきだと考えます。
世論調査でも現状で60%以上が脱原発で、自然エネルギーなどの代替エネルギーが確保されるなら、更に多くの人が、脱原発に賛同しています。
原発を自然エネルギーに変換することで、温暖化の問題もクリアーできます。
経済的で、安価なエネルギーという宣伝文句や、プルトニウムの資源化も高速増殖炉の実用化に目処が立たず、経済性も期待できません。
高速増殖炉は、冷却を溶解ナトリウムで行うため、非常に危険な原子炉です。
原発事故の危険性とナトリウム事故の二重の危険性があり、一旦事故が起こると今回の事故のように水による冷却ができないため、核爆発の危険性が非常に高い。
また、使用する燃料にプルトニウムが多いため、事故時の放射能汚染が広範囲に長期に続き、日本列島全体が汚染され、SF小説まがいの状況に陥ることが予想されます。
〔プルトニウム-239:(239Pu)半減期2.41万年、崩壊方式:アルファ線を放出して、ウラン-235:(235U、半減期7.04億年)となる〕
地震大国、津波大国、火山大国で、活断層だらけの日本列島です。
隠蔽体質で、無責任体質であるからこそできる原発であると考えます。
また、原発が構造的に脆弱で、恰好の攻撃目標となることが世界中に知れ渡った以上、国防上も自爆的行為に等しいと言えます。
最近の話題で、光合成により油脂を効率的に生成する藻類が見つかり、実用化に向けての研究開発が進められているという明るい情報もあり、今後、自然エネルギーへの移行を進め、早急に原発依存からの脱却を図るべきだと考えます。
現在、安全体制の見直しで、環境省の外郭に所管を移す予定ですが、行政機関に属している限り、客観的、科学的な安全性の確保はできないと考えられます。
(蛇足ながら、環境アセスを開発側が調査、評価する限り、客観的、科学的な根拠に乏しいのと同じ構図)
原発の安全管理が適切に行われれば、間違いなく原発は廃止になると思います。
西表支部 衣斐
<別紙>北九州の風力発電計画について 2012年1月
本計画について野鳥の会北九州の取り組みを報告します。
当会に説明は2件
① 響灘洋上風力発電
② 響灘に面した自社用地内計画
①についてはNEDOの関係で、千葉銚子沖と北九州で実証実験による。
すべての協議は、環境部門の調査および計画者と、事業主体の会社と同時に協議を行った。
鳥類調査は平成22年7月から11月、平成23年5月から9月に実施その結果について当会に説明あり。
②について環境調査は事業者の関連会社が実施した。
協議回数
① 洋上計画 現在まで5回
② 自社内計画 現在まで3回
当初からの協議(①について)
- 北九州全体が渡りの経路内にあり、冬期に水鳥が多く集結する。白島にはオオミズナギドリの集団繁殖地がありかつ計画場所に近い。
- 建造物と野鳥との衝突の可能性があり、特に当初から技術的に衝突回避並びに影響回避について取り組めないこの2点について協議を続けた。
その後支部からはアセスの窓口である北九州市環境局環境保全課にアセスとの関連で打ち合わせの結果、本件はアセスに該当しないとの回答を得た。
当初から、夜間の野鳥動向については不明なことが多いのでレーダー使用による調査を要望していたが、今回実証実験として行いその結果は現在解析中である。
尚本計画は実証実験の段階で観測塔設置について協議を重ねてきたが、国の政策見直しにより本格計画に変更になったものである。
又北九州市との協議により、環境アセスを自主的に縦覧することになったと聞いてます。
(②についても自主的に環境アセスを縦覧することになった。)
今後も引き続き協議を重ねる予定
建設規模
① 2000KW 最大高さ約121m 直径約83m 1基
② 2700KW 最大高さ約130m 直径約102m 1基
北九州 森本
(九州・沖縄ブロック事務局/広塚 忠夫)
■鳥のこと以上に人のことも考えよう 指摘された会員マナー 〜オホーツク支部より〜■
私ども日本野鳥の会オホーツク(4月より"支部"に戻します)には、公式Webサイト(http://www.wbsj-okhotsk.org/)に問い合わせ用のメールアドレスを公開しているためか、日頃から疑問質問・苦情・問い合わせなどが多く寄せられます。私どもの活動エリア以外の事柄に関する問い合わせも多く、さながら「野鳥の会の北海道よろず相談所」的な役割になっているのかな、と思うことがあります。
当然のことではありますが、どのようなメールにも誠意を持って、できる限り丁寧に対応しています。たとえ不躾と感じるようなメールにもしっかり丁寧に対応することで好感を持たれるのでしょうか、結果的に「入会します・・・」という流れになることもあり、そんな時にはなにやら報われた思いがして、本当に嬉しくなります。
ただ、残念ながら、喜ばしい内容のメールばかりが届くわけではありません。辛く、悲しい思いをすることもあります。
過日、匿名の方より、ある支部会員グループによる、公共の場でのマナーの悪さについて告発する内容のメールを頂きました。
読み進むに連れ、その「会員グループ」が取った行動に対し、怒りが込み上げてきて仕方がありませんでした。投稿者の方が体験した「怯え」を思うとどうにも切なく、激しい憤りを感じずにはいられませんでした。メールに書かれてあること全てが客観的な事実かどうか、確証は何もありませんでしたが、私には全てが真実に思えました。いずれにせよ、本会の会員グループが取った行動によって少なからず不快な思いをされたことは事実であろうと判断し、私どもオホーツクは名指しされた当該支部ではないものの、一地方支部の代表者として心から謝罪させて頂き、「これを本部に伝えた上で、野鳥の会全体の共通認識として再発防止・モラルの向上に努めたい」旨、お伝えしました。
以下が、そのメールの全文です(一部、誤字修正、注釈あり。当該支部の名称については伏せます)。
【編注】レイアウトの都合上、改行位置のみ変更しています。
日本野鳥の会 オホーツク支部の皆様
はじめてご連絡するものです。
これは、オホーツク支部の方には関係ありませんが、本会(注:財団本部の意と思われる)へのメール連絡が出来ず、やむなく送信するものです。
同じ内容のものを後日、本会あてに郵送するつもりです。
私は、12月25日函館発札幌行き北斗19号の4号車にのりました。18:24に函館を発車し、1時間くらいすると社内は睡眠をとる人も目立ち、静かになりました。
すると"シュンシュン ピッピ"などの電子音が流れました。最近の石勝線事故のことが頭をよぎり、恐ろしくなった私は周囲を見回しました。斜め前の男性がノートPCで音声ソフトを操作し、音をだしています。
なにかプレゼン資料を作っているようで、音声を再生しファイルに貼り付けています。そのたびに効果音、人の声、動物の鳴き声が車内に響きます。4〜5人グループの1人のようですが、仲間はだれも注意しません。むしろ「大変だね〜ありがと〜」といった反応。
私はたまらず、2号車の女性乗務員に注意をお願いしました。女性乗務員は急いで、直接注意してくれましたが、 男性は乗務員がいなくなるとすぐに同じことをはじめました。
私は、またすぐに乗務員におねがいしました。すると次はチーフらしき女性が注意してくれましたが、男性はチーフがいなくなるとまた、操作をはじめました。
しんじられない。。。
そして、グループのだれも注意しない。
高校生の修学旅行ならわかりますが、男性はチェックのカラーシャツを着ていますが、40〜50代のいかにもキチンとしたお勤めしていそうな方です。しつこいとはおもったのですが、まだ札幌到着まで2時間近くあったので、私はもう一度乗務員にお願いに行きました。
すると女性乗務員も驚いた様子で、 「まだやってるんですか?」「次は車掌にいってもらいます。」といってくれました。ほどなくして車掌さんが注意してくれました。
すると男性はいわゆる逆ギレしたのです。 「さっきの女性といってることが違う」 隣の同じグループの男性は 「もっとマナーのわるいやついるだろ」と大きな声ですごみました。
私は、暴力団関係者かとおびえました。しかし、車掌さんは5分ほど粘り強く注意してくれました。おかげで男性はしぶしぶPCのスイッチをきりました。
その後、「他の客から苦情がきたんだって〜」など、小学生のように不満を述べ立てていました。
そして何度も 「自分は日本野鳥の会●●支部の人間で 保護活動の資料を作っている」ということを強調していました。
野鳥を守るまえに、マナーを守って欲しいものです。
男性の言っていることが事実なら26日に使う資料で急いでいたそうです。
貴会に自浄作用のあることを望みます。
いかがでしょうか。
同じ日本野鳥の会会員として、まったく情けないの一言です。
野鳥の会云々というよりも、まず社会人として、大人としてどうか・・・といった問題でもありますが、堂々と悪びれずに「野鳥の会●●支部の者だ」と宣言しているあたり、心の底の奢りのようなものが垣間見え、非常に悪質のように思います。
ちなみに、私がこのメールを受信したのは2月27日です。メールにある日付は、12月25日です。約2ヶ月もの時間が経過しているのです。その間、投稿者の方の心の中にはずっと、この会員グループへの感情が渦巻いていたのでしょう。心の傷は如何ほどでしょうか。ひょっとすると、PTSDのような状態にあるのかも知れません。本当に胸が痛みます。
今回、支部ネット通信に採り上げていただくにあたり、具体的な支部名は伏せさせて頂きました。犯人捜しをするつもりは私にはありません。これは、一部の支部や会員だけの問題ではありません。野鳥の会全体が共通認識しなければいけない問題です。
残念ながら、このメールにあるような傍若無人な振る舞いを行い、他人に迷惑をかける会員も一部に存在していることは事実です。
このような人間が支部の中で幅を利かせたり、今後さらに増えてしまうようなことになれば、野鳥の会はますます会員が減るでしょう。
誰も聖人君子ではいられません。時には失敗もし、恥もかき、感情を激することもあるでしょう。ただ、野鳥を愛する心を、野鳥を護ろうとする心を、自分や特定の仲間以外の周りの人達にも向けて欲しいのです。「鳥屋である前に人間(オトナ)であれ」と、私は全国の会員の方々に呼びかけたいのです。
昨今、全国各地の支部で会員が減っていると聞いています。
原因について、様々な分析があり、見方があるのも知っています。
私は、至極簡単明瞭なことだと理解しています。
人が減るのは、人の心が離れているにほかなりません。
震災以来、「絆」という言葉がにわかに注目されています。
絆とは、言い換えれば「人と人との心の強い結びつき」ということであり、人に対する誠意がなければ成立しないものだと、私は思います。
誠意を持って人に接する。笑顔で人に接する。人の気持ちになる。思いやりを持つ。周囲に気を配る。
日本人として、社会人として、大人として当たり前のことを、どこか遠くへ忘れてきている人が多いような気がします。
これも当たり前のことながら、野鳥の会は支部も含めて「人」が運営している組織です。
鳥のことを考えるのと同じくらい、否、それ以上に人のことを考える。
組織の中に派閥を作らず、常に風通しを良くしておく。
誰もが「言いたいことを言える」ような、和やかな雰囲気作りをする。
探鳥会では一見さんも顔馴染みも分け隔てなく、誠意を持って対応する。
Webサイトを通じてやってくるどんなメールにも、できるだけ丁寧に対応する。
その意識を持ち、実行するだけで、少しずつでも自然に人は増えていくと思います。
今回の告発メールは、遠回しにその真理を私たちに教えてくれたのではないでしょうか。いささか乱暴な解釈かも知れませんが、私にはそう思えてなりません。
今回のメールを真っ正面から捉え、教訓として活かせるかどうかに、今後の浮沈がかかっているように思います。
(日本野鳥の会オホーツク支部長/川崎康弘)
■支部報保護・調査記事関連トピックス■
本記事は日本野鳥の会へ送付されてきている各地の支部報/会報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会の会員へ配信しております。
本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部/各会の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.596
●2012/1 茨城県
・衛星画像で試してみたら
・サシバが住める里山づくり
・警視庁水戸の小鳥店手入れ(日テレNEWS24)
・鳩舎で違法なオオタ退治
●2012/1 南富士
・野鳥密猟問題シンポジウム報告
●2012/1 岡山県
・水辺の楽校
・キジバト
・野鳥の解説(第2回)
●2011/12 山口県
・洋上風力発電建設計画への対応
・2011年秋期シギ・チドリ類県内一斉調査結果
●2012/1 北九州
・響灘洋上風力発電計画についての協議
●2011/12 長崎県
・オシドリ
●2012/1 茨城県
・衛星画像で試してみたら
冬鳥の到来を気象庁の衛星画像を使って、待ち構えてみた。10/12の夕方、極東ロシアから東日本が雲一つ無い晴天、翌日、水戸市にオオハクチョウ3羽が到着する。10/19、東アジア全域が晴天、翌日、現れたのはビンズイ、タヒバリ、カシラダカ。10/26、各地にジョウビタキが現れた日、満州、極東ロシア、日本列島全域が晴天域、ツグミ、シメ、アカハラ、ベニマシコが揃って現れた11/9もモンゴル、華北、日本列島日本海側に大きな晴天域があった。これらは偶然ではない。何が来るか分からないが、渡り鳥の予測が出来そうである。
(茨城県「ひばり」NO.305,P2)
・サシバが住める里山づくり
こどもエコクラブ(八溝自然たんけいたい)は02年、大子町の児童を中心に発足し、現在27名で活動している。09年より、サシバが棲める里山づくりに取り組んでいる。里山の田圃や用水の生き物調べをしており、地域の人の意識にも変化が見られ、農家が自発的にドジョウを増やすことや、サシバの止まり木を用意するようになった。
(茨城県「ひばり」NO.305,P4〜5)
・警視庁水戸の小鳥店手入れ (日テレNEWS24)
11/30、密猟したメジロ等を違法に販売した水戸市の小鳥店の経営者ら3名が警視庁に逮捕された。都内の男にメジロやオオルリ等を販売した疑い。ウグイスの鳴声を都内の住宅地で聞いた警察官が不審に思い、犯罪が発覚した。16年間で3200万円の売上があったとみられる。
(茨城県「ひばり」NO.305,P22)
・鳩舎で違法なオオタカ退治
9/12、日本ハトレース協会委託の鳩舎で、鳩を囮に落とし籠を使い、オオタカを捕獲しようとして罠を設けた例が発覚し、05年の再犯となり、石岡署は再犯しない誓約を取り、今度再犯した場合逮捕するとの始末書処分とした。
(茨城県「ひばり」NO.305,P22)
●2012/1 南富士
・野鳥密猟問題シンポジウム報告
12/17、18、全国野鳥密猟対策連絡会(密対蓮)主催、第19回同シンポジウム近畿大会(大阪支部主管)に参加した。メジロの愛玩飼養が原則禁止となり、密対連の目標がほぼ達成された事になる。今回はこの祝勝会の雰囲気であった。「原則」が残る限り抜け道が残されている。初日、環境省、大阪府、大阪府警から今回改正の説明、違法飼養、密猟への積極的取り組み意向表明があった。密対蓮から19年間の歩み、NPOでのリハビリ状況の報告があった。翌日、山階鳥研(茂田良光氏)からホオジロの外国/国内産の識別説明、各地の実例報告があった。
(南富士「さえずり」NO.350,P7)
●2012/1 岡山県
・水辺の楽校
児童数30名に満たない小学校の教育目標の中にある、水辺の楽校の事業に、支部は協力している。身近な生き物の里づくりで岡山県最大のゲンジボタル群生地を復活させ、ヘイケボタルも復活しつつある。国交省河川事務所、地元大学、淡水魚研究所とも連携し、かいぼり調査を実施し、昨年は小学校周辺で野鳥生息調査を実施した。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.188,P2)
・キジバト
キジバトは高野伸二氏によると、1950年代までの東京都心ではごく稀に見る警戒心の強い冬鳥で、当時の東京支部報には初認と表現されていた。それが70年代には銀座等の繁華街でも繁殖し、明治初期、来日した英国人の記録には、キジバトは東京ではありふれた鳥で容易に近づけ、警戒心が無いとあり、元々市街地にいたのが、一時期、山へ追いやられたのが戻って来たと考えられる。空気銃の使用が制限され、都市部では狩猟圧が無くなり、愛鳥思想、実のなる木の植林等の都市部の環境変化に合わせて復活したのでは。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.188,P3)
・野鳥の解説(第2回)
羽毛、風切羽、尾羽:飛行。綿羽(ダウン):保温。体羽:水をはじき、皮膚の保護。
半綿羽:ももの羽毛。糸状羽:飾り、感覚器官。剛毛:嘴の付け根。粉綿羽:羽毛が粉状になり、水をはじく、異物の付着を防ぐ。羽毛の数、スズメ3,000枚、ツグミ4,600枚、コハクチョウ25,000枚。羽の色、構造による光の散乱で生じる色(オオルリ、カケスの青)、反射する光が互いに干渉して生じる金属光沢(カワセミ、クジャク)。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.188,P4〜5)
●2011/12 山口県
・洋上風力発電建設計画への対応
長門市から下関市にかけて、既に風力発電風車が数十基が林立している。今秋、更に下関市安岡沖に10基の洋上風力発電所の建設計画が持ちあがっている。同海域はシロエリオオハム等のアビ類やアジサシ類の重要な生息域で、支部は本部と連携して対応を進めている。5/28、中四国ブロック会議、7/2、連携団体全国総会でも経緯説明をしている。
(山口県「やまぐち野鳥だより」NO.218,P1〜2)
・2011年秋期シギ・チドリ類県内一斉調査結果
9/18、県下20箇所で、第77回目の一斉調査を行った。計25種、433羽が記録された。内訳はソリハシシギ215、アオアシシギ36、タシギ32、シロチドリ30、イソシギ27、メダイチドリ16、チュウシャクシギ14、キアシシギ13、ホウロクシギ8、ケリ7、トウネン5等。
(山口県「やまぐち野鳥だより」NO.218,P11)
●2012/1 北九州
・響灘洋上風力発電計画についての協議
11/5、鞄d源開発、日本気象協会が同地での計画、環境調査について説明に来所した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業により、本体工事が始まる事になった。当会は「野鳥との衝突及び影響回避」に最大限取り組むよう進言しており、夜間のレーダー使用での調査の提案に、今秋から対応する事になった。11/20、鞄d源開発より、野鳥調査の結果の説明があった。当会からは、鳥が風車に気付き易い工夫、鳥類の飛行経路から見て、回避する方策を進言した。
(北九州「北九州野鳥」NO.307,P12)
●2011/12 長崎県
・オシドリ
和名のオシは「雌雄相愛し」に由来とされるが、抱卵期には既に番を解消するようで、離婚は早い。漢字は鴛鴦で、鴛は雄、鴦は雌を指す。鳥取県では留鳥で、長崎県で越冬する個体は毎年、雄が多く、08年には雄5に対し、雌3の割合であった。地面でも巣を作るが、木の洞で繁殖し、雛は高い所から飛び降り、池を目指し、時には2qも歩く。40〜45日で親から独立する。英名のマンダリンダックのマンダリンは中国の官吏が着ていたオレンジの色で、銀杏羽の色からの命名と思われる。
(長崎県「つばさ」NO.289,P2〜3)
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.597
●2012/1 千葉県
・幹事会巻頭言
・旧セグロカモメ類の識別法
・二十数年前の千葉県の鳥
・スズメ6割減っていた (11/16 朝日新聞)
・ホオジロ等54羽違法飼養、鳥餌店経営者逮捕 (11/9 毎日新聞)
・出水のツル、中学生たちがカウント (11/13 讀賣新聞)
●2012/1 徳島県
・オツネントンボ
・チュウヒとノスリ
●2012/1 福岡
・野鳥を通して環境の変化を感じ、そして発信しよう
●2012/1 宮崎県
・シロハラ、アオジが少ない
・金御岳サシバ9年ぶり2万台に
・メジロ密売容疑、ペット店主ら逮捕 (11/20 朝日新聞)
●2012/1 千葉県
・幹事会巻頭言
本会で線量計を購入し、鳥類の生息環境、探鳥会実施地区で放射線量を測定している。各地のデータが揃った段階で公開する。長期に渡り、注意深く観察していく。ネオニコチノイド農薬や除草剤の影響も注視していく。放射能との複合汚染を指摘する科学者もいる。海(三番瀬)の富栄養化の結果、海が死んでいる。海の再生を行政に働きかけをしていく。
(千葉県「ほおじろ」NO.369,P2)
・旧セグロカモメ類の識別法 日本鳥学会は「日本産鳥類目録 第7版」でセグロカモメの種を分ける事を検討している。新しい和名はその出版待ちであるが、「カモメ識別ハンドブック」の和名が市民権を得るのではないか。新しい和名仮称は出現頻度の多い順に、セグロカモメ、タイミルセグロカモメ、ホイグリングカモメ、アメリカセグロカモメ、モンゴルセグロカモメ、カスピセグロカモメ、カザフセグロカモメの7種。
(千葉県「ほおじろ」NO.369,P3)
・二十数年前の千葉県の鳥
1981年、館山市で起きたサギ山大量駆除事件を契機に、千葉県支部が設立された。これをきっかけに、県下のサギ山の調査で20箇所近くのコロニーが見つかった。地元民が恒常的に竿でサギの巣から卵を落し、食用にしていた事が判明した。県からの委託で84年、サシバ、86〜88年、フクロウ類の調査をした。その環境の半分以上は今ではゴルフ場等に開発されている。現状を調べ、過去との比較ができればと思う。
(千葉県「ほおじろ」NO.369,P7)
・スズメ6割減っていた (11/16 朝日新聞)
国内のスズメの個体数が過去20年間で約6割減っていると報告された。立教大の森本元研究員と岩手医科大の三上修助教授は87〜08年の全国31箇所の標識ステーションのデータを調べた。毎年捕獲される7万羽前後の野鳥の内、スズメは当初は4千羽、最近は1千羽とその比率が低下していた。各地の傾向、周期変動等も検証した結果、全国的には約6割減っていた。農地で駆除されたスズメの捕獲統計でも、5〜8割減少と推定されている。
(千葉県「ほおじろ」NO.369,P12)
・ホオジロ等54羽違法飼養、鳥餌店経営者逮捕 (11/9 毎日新聞)
11/8、千葉県警は銚子市の鳥餌店経営者を、ホオジロ、ウグイス、オオルリ等小鳥15種、54羽を無許可飼養した容疑で逮捕した。巣にいる雛を捕獲飼育し、客の要望で転売していた。今年8月、銚子署に「違法に鳥を飼育して店がある」との通報があり、県警が捜査に乗り出していた。
(千葉県「ほおじろ」NO.369,P12)
・出水のツル、中学生たちがカウント (11/13 讀賣新聞)
11/12、出水市で越冬するツルの羽数調査が行われたが、今期の初回は、途中でツルが飛び立ち、カウントできなかった。県ツル保護会や出水市の中学生がボランティアで対応している。
(千葉県「ほおじろ」NO.369,P13)
●2012/1 徳島県
・オツネントンボ
日本では214種のトンボが記録されており、その内、3種だけが成虫で冬を越す。3種はオツネントンボ、ホソミオツネントンボ、ホソミイトトンボである。オツネンは漢字では越年である。いずれも大きさは3cm位である。今年は辰年、辰、龍はドラゴン、トンボはドラゴンフライである。
(徳島県「野鳥徳島」NO.400,P3)
・チュウヒとノスリ
チュウヒは北海道と本州の一部で局地的に繁殖する。チュウヒは江戸時代から「ちうひ」とされ、その語源は図鑑には納得いく説が無いとして、宙返りするように飛ぶので、宙と飛からチュウヒではとあるが、説得力が無い。ノスリとチュウヒは同じような環境で見られるので、過去に名前が入れ替わった可能性がある。ノスリはその習性の停空飛翔から、宙飛、チュウヒ、チュウヒは野を擦る様子からノスリであった?明治から昭和初期まで鳥類学者がカワウとウミウの和名を取り違えていた例もある。
(徳島県「野鳥徳島」NO.400,P6)
●2012/1 福岡
・野鳥を通して環境の変化を感じ、そして発信しよう
レイチェル・カーソンが「沈黙の春」でDDT等による生物体内濃縮問題を提起してから30年を経て、カーソンの志を継いで出た「奪われし未来」でも、米国オンタリオ湖でのPCBの生物濃縮で、「微生物が湖底に沈澱している汚染物質を摂取し、それが動物プランクトンが捕食し、PCBが500倍に、それをアミ類が捕食し、45,000倍に、続いて魚で280万倍に濃縮、その頂点にいるセグロカモメの体内には湖水の汚染濃度の2500万倍に濃縮される」とある。今回の原発事故で、放射能が生物濃縮を経て、我々にも影響が出る可能性がある。
(福岡「野鳥だより・ふくおか」NO.387,P2)
●2012/1 宮崎県
・シロハラ、アオジが少ない
12月上旬、カモ類は例年通り飛来しているが、今年はジョウビタキ、シロハラ、アオジの姿を見ないとの連絡が多い。銀杏の葉が落葉せず、センリョウの実も多く残っている。今期はヒヨドリの秋の渡りも殆ど見なかった。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.229,P4〜5)
・金御岳サシバ9年ぶり2万台に
今年も9/22〜10/23、金御岳でサシバの渡りをカウントした。総計20,443羽を記録し、09年の19,867、10年の19,266を超えたが、増えたとはなかなか言えない。例年よりカウント漏れが少なかったようである。数が多い日は、10/1:3,366、10/6:3,203、10/12:2,851。宮古島での今年のサシバの渡り約1万羽、金御岳約2万との差1万が南西諸島で越冬すると言えるのでは。10/18、19、金御岳を北上するハイタカ?と思われる個体計25羽、この時期に逆行するハイタカの渡りか?
http://www.miyakojima.net/yatyou/sasiba/2011-sasiba.html
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.229,P16〜19)
・メジロ密売容疑、ペット店主ら逮捕 (11/20 朝日新聞)
10/30、警視庁は無許可で野鳥捕獲、密売したとして、水戸市のペットショップ経営者ら3名を、鳥獣保護法違反で逮捕し、野鳥246羽を押収した。16年間に800羽のメジロ等の野鳥を販売し、3200万円を売り上げていた。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.229,P21)
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.598
●2011/12 十勝
・2011年に十勝に飛来した珍鳥たち
・オオタカとマガンの攻防
・支部がNPO法人化へ
・オオカミは悪い獣?
●2011/12 やまがた
・山形初確認の鳥たち
●2012/1 奥多摩
・鳥声録音 (その7) あり日の新浜
・トラツグミ
●2012/1 神奈川
・自然再生シンポジウム〜見えてきた丹沢
●2011/12 熊本県
・2011年秋 タカの渡り調査
・ホオアカ 観察カードから分かったこと
・県産種追加分
●2012/1 熊本県
・2011年三池島調査報告
●2011/12 十勝
・2011年に十勝に飛来した珍鳥たち
8/25、コシジロアジサシ成1が厚内沖で観察された。十勝初記録と思われる。2010、11年、釧路〜根室の海上で計6羽が見られており、8月下旬に通過する可能性がある。ウミオウムが厚内沖で、1/23:63羽、2/27:119羽、稀な冬鳥として少数が北日本の海に渡来するが、これだけ多くの数の記録は、国内では稀有である。7/31〜8/10、浦幌町でギンムクドリ1がムクドリ、コムクドリの群中で見られた。従来、西南諸島、九州で見られたが、近年は東日本での記録が出つつあり、札幌での越冬例もある。
(十勝「十勝野鳥だより」NO.176,P3〜4)
・オオタカとマガンの攻防
11/11、十勝川の採草地で、円陣を組んでいる190羽ほどの地上のマガンに対し、オオタカが執拗に足を向けているが、群は一時的に崩れるが、オオタカは7分間余りの攻防でもマガンを捕えられなかった。オオタカが自分よりかなり大きいマガンを襲ったのは何故?マガンは今までオオタカに襲われる事が無かったためか、飛び出して逃げる事はなかった。
(十勝「十勝野鳥だより」NO.176,P12)
・支部がNPO法人化へ
10/5、十勝支部に「特定非営利活動法人日本野鳥の会十勝支部」の認証が降りた。
全国90支部で、鳥取県支部に次いで2例目となる。新しい定款で総会成立に会員数の1/3以上の出席または委任が必須となる。
(十勝「十勝野鳥だより」NO.176,P18)
・オオカミは悪い獣?
オオカミはュr(けもの偏)に良と書き、大神であったとも言われる。アイヌの言い伝えでは狼はアイヌの味方で、アイヌが冬に飢えると、狼が鹿を置いていき、アイヌは救われたとの昔話がある。一方、グリム童話の「赤頭巾ちゃん」等では狼は邪悪な獣とされる。鹿の食害は天敵の狼がいなくなったためで、狼の代りを人間が担うか、狼の再導入かである。狼に家畜や人間が襲われたらの不安、害獣のイメージが払拭されない限り、狼の再導入は不可能である。科学的な事実を検証しながら、狼の再導入を真剣に検討する価値はある。
(十勝「十勝野鳥だより」NO.176,P19)
●2011/12 やまがた
・山形初確認の鳥たち
10/8、飛島でキタヤナギムスクイ1羽が観察、撮影された。写真撮影は初めてとなる。11/3、飛島でキアオジが撮影された。シラガホオジロとの交雑が知られているが、この個体は交雑の特徴は無い。
(やまがた「やませみ」NO.78,P9)
●2012/1 奥多摩
・鳥声録音 (その7) あり日の新浜
東京湾の最奥の旧江戸川と江戸川放水路に囲まれた新浜(しんはま)に子供の頃、父(蒲谷鶴彦)に連れられ訪ねた事がある。1956/2/23にマガンの群が飛び立つ声の録音がある。16:30、大型飛行機が通過した音を契機に、沖合200m位に浮かんでいる約200羽が飛び立ち、力強い羽ばたき、鳴き交わしが録音された。現在、同地は宮内庁の御猟場を含む一角のみが残されているが、海から隔てられ干潟の機能は無い。父は存命中、千葉方面に行く時、海側を見る事ができず、「鳥たちに立ち退き料も払わずに、棲みかを奪ってしまって」と呟いていた。参考:「東京湾にガンがいた頃」塚本洋三著、文一総合出版。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.204,P4〜6)
・トラツグミ
トラツグミは動きは敏捷とは言い難く、地面で食べられた痕の大量の羽根を見る。ミミズを大量に食べているようで、多くのミミズを一度にどのように咥えるのか不思議に思っていた。地面で捕ったミミズを1箇所に集めておき、最後にまとめて咥える様子が確認できた。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.204,P19)
●2012/1 神奈川
・自然再生シンポジウム〜見えてきた丹沢
04年、丹沢再生委員会が結成され、行政、研究者、事業者、NGOの力を結集している。支部は野鳥データの収集、調査活動に協力している。10/30、同シンポジウムが開催された。演題は ・自然再生の長期/短期的視点(東大 鈴木雅一) ・ひろげよう丹沢活動団体の輪(神奈川県公園協会柳川美保子)
・北丹沢青根地域から(北丹沢山岳センター 杉本憲昭)
・東丹沢の沢や水場の大腸菌検査(神奈川県勤労者山岳連盟 小林明子)
・丹沢の鳥類と外来種カナダガン問題(神奈川支部 石井隆)
・丹沢大山自然再生計画の取り組み(神奈川県自然保全センター 羽太博樹)。
(神奈川「はばたき」NO.476,P7)
●2011/12 熊本県
・2011年秋 タカの渡り調査
9/5〜11/4、県内27箇所で延113名で調査した。アカハラダカは県内確認総計は2,238羽で例年の半分で、対馬でも昨年の半数で、朝鮮半島の停滞前線の影響で、直接黄海を渡ったものが多かった?ハチクマの県内で数多く通る安定したルートは無く、前期は県央で西へ渡り、後期は県央、県南で南西又は南へ渡るのが観察された。今年は従来遅いと思われた10月下旬〜11月上旬も渡った。朝鮮半島から九州を南下したハイタカの大半は大分県の佐賀関等を通って東日本へ向うが、ツミの大半は九州の南に更に渡り、ハイタカとの区別識別力が上がり、県内記録が増えている。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.292,P2〜9)
・ホオアカ 観察カードから分かったこと
過去40年間の県内の約200件のホオアカの報告を見ると、県内では留鳥、そして漂鳥であるのが見えてきた。ほぼ毎月記録があるが、良く見ると、阿蘇地域では5〜8月(繁殖期)に記録が増え、他の地区では非繁殖期(9〜4月)に多い事が確認された。ホオアカは阿蘇地域では県のレッドデータブックで「絶滅の恐れのある地域個体群」となっている。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.292,P19〜21)
・県産種追加分
下記11種を基準に基づき、県産種に追加された。アカアシミズナギドリ(観察確認1976/6)、ハシボソミズナギドリ(78/5、85/3、98/5)、ヒメウズラシギ(78/9)、クロトウゾクカモメ(78/4)、シロハラトウゾクカモメ(85/5)、オオアジサシ(97/9)、ウミスズメ(09/3)、タカサゴモズ(06/5)、マミジロキビタキ(85/5、99/5)、ナキイスカ(91/3)、コウライウグイス(63/6、96/9)。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.292,P23)
●2012/1 熊本県
・2011年三池島調査報告
6/4、7/16、7/30〜31、8/13、海鳥の営巣状況を調査した。6/4:コアジサシ17、営巣無。べニアジサシ501、1卵X8座。7/16:コアジサシ確認できず、ベニアジサシ300+、雛6、1卵X97座、2卵X5座、放棄1卵X8座。7/30:ベニアジサシ350、雛20、死亡雛9(ハヤブサによる捕食)。8/13:ベニアジサシ32.。昨年7月に18羽のベニアジサシに取り付けたジオロケータは今年は回収できず。コアジサシ、ベニアジサシの年毎の最大渡来数は02年、05、08、2011年は谷、その間は山となる3年周期に見える。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.293,P13〜14)
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.599
●2012/1-2 宮城県
・2011年秋シギ・チドリ類生息調査
・日本酒の名前に見る鳥
●2012/2 東京
・カワウと人の共存できる日を夢見て
・オウチュウ東京都初記録
●2012/1-2 遠江
・2011年秋タカの渡り
●2012/1 大阪
・四万十ヤイロチョウの森トラスト募集
・今年は異常にツグミが少ない?
・繁殖競争に勝つオスの秘訣は「女装」 (11/9 AFP)
・ソニーの3D録画双眼鏡「DEV-3」 (11/22 日経トレンディ)
・フクロウを保護
・ヨシゴイ
●2012/1-2 島根
・出雲の里山を渡るタカたち
●2012/1-2 宮城県
・2011年秋シギ・チドリ類生息調査 石巻海岸、沿岸部水田は震災で調査できず、 8/29〜9/26の間、6箇所で最大羽数を調査した。昨年の32種に対し、今回は20種で、各地の結果は蒲生海岸:トウネン4、アオアシシギ、イソシギ、ソリハシシギ各1。蕪栗沼:タカブシギ22、トウネン18、オグロシギ15、タシギ12、コアオアシシギ10、ツルシギ8、アオアシシギ7、ムナグロ4等、13種。
(宮城県「雁」NO.251,P12)
・日本酒の名前に見る鳥
日本酒16,000余りの銘柄に付いた鳥の名前を調べた。鶴が最も多く135件、続いて鷹で20件、鳳(おおとり)18件、鳳凰(ほうおう)9件、千鳥5件、鴻(おおとり:白鳥を指す)3件、鶯3件、雀3件、烏3件、鳩、翡翠、鵬、各2件、1件は鷲、雁、雷鳥、白鷺、朱鷺である。日本酒には鳥より植物の名前の方が多い。
(宮城県「雁」NO.251,P13〜14)
●2012/2 東京
・カワウと人の共存できる日を夢見て
95年、当時の本部研究センターが始めた関東カワウモニタリングは、バードリサーチに引継がれ、多くのボランティアに支えられ、今も継続してる。この間、関東のカワウ個体数は1.7倍に、塒箇所は約10倍に増えた。その間、追い払いや銃器による駆除で、カワウの分散が加速し、生息域拡大で多くの食物資源を得て、個体数も増えた。70年代に全国で3千羽まで減少し、絶滅の危機があったが、被害対策をしながら、絶滅危惧にさせない事、行動圏が広いため、都府県境界を越えて保護管理対象にする。分野や地域が異なる関係者で情報共有、交換の場が必要で、05年、関東カワウ広域協議会が創設されている。生息地環境管理には多くの課題が残っている。
(東京「ユリカモメ」NO.676,P3)
・オウチュウ東京都初記録
10/25、神津島の海岸沿いの断崖でオウチュウ1が撮影された。バッタを食べた後、電線に止まる。観察されたのはこの日のみ。胸、下尾筒、上尾筒に白斑があり、この年生まれの第1回冬羽と考えられる。これは本土・島嶼部を含む東京都初記録である。
(東京「ユリカモメ」NO.676,P15)
●2012/1-2 遠江
・2011年秋タカの渡り
9/18〜10/10、浜松市滝沢町で観察した。観察総数は、サシバ1,692、ハチクマ44、ノスリ102、ツミ49、ハイタカ1、オオタカ13、ミサゴ24、チゴハヤブサ5、チョウゲンボウ1、ハヤブサ8、アカハラダカ2、クマタカ11。サシバのピークは9/25:490、10/4:534(これらのピークは伊良湖とはリンクせず、静岡県杉尾山展望台とリンクしている 森)
(遠江「遠江の鳥」Vol.257,P9)
●2012/1 大阪
・四万十ヤイロチョウの森トラスト募集
高知県の四万十川流域の森は日本有数のヤイロチョウ飛来地である。この森を守るため、生態系トラスト協会は02年からナショナルトラストの手法で「一口オーナー募集」を呼びかけ165haの森を取得した。2010年には過去最大の3番のヤイロチョウが飛来した。今後は10年間で1000haの保護区、ビジターセンター、宿泊施設の設置を掲げている。同協会は1口1万円の募金を求めている。郵便振替 01640-4-39963 社団法人生態系トラスト協会。
(大阪「むくどり通信」NO.217,P8)
・今年は異常にツグミが少ない?
今期はツグミが少ないと言われるが、大阪では過去に同じような事が何度かあった。近年では05年、09年。しかし、年が明けると個体数が増えだし、3月に多数見られるのが通常であった。ツグミが少ない事はよくある事で、今回も3月には普通に見られる?大阪では11〜12月にツグミが少ない年は果実が豊作で、今年もそれに該当する。松岡茂(1984)「異常寒波とツグミの越冬数」 Strixs 3:36-39には積雪が多いとツグミは他へ移動するとある。
(大阪「むくどり通信」NO.217,P10)
・繁殖競争に勝つオスの秘訣は「女装」 (11/9 AFP)
羽色がメスに似たヨーロッパチュウヒのオスは繁殖競争で、他のオスよりメスに近づき易いとの報告が、英国王立協会専門誌(Biology Letters)に発表された。ヨーロッパチュウヒのオスは1/3がメスそっくりの羽色の女装をしている。典型的なオスは正規の羽色のオスのデゴイを攻撃し、女装のオスのデゴイへの攻撃はその1/3以下と少なかった。研究者はメスに見えるオスは、他のオスとの競争でメスに近づくチャンスが増えると見ている。日本のチュウヒのオスの羽色に色々あるのも同じような意味があるのかも。エリマキシギもメスに似た羽色をもつオスがいるが、大きさにメスと差がありすぎる。
(大阪「むくどり通信」NO.217,P11)
・ソニーの3D録画双眼鏡「DEV-3」 (11/22 日経トレンディ)
ソニーは11/11、3Dで撮影する録画双眼鏡「DEV-3」を発売した。3D対応ビデオカメラを内蔵した双眼鏡で野鳥ファンをターゲットにしている。オートフォーカス、手ぶれ防止機能付き、倍率10倍、実勢価格128,000円。
http://www.sony.jp/binoculars/products/DEV-3/
(大阪「むくどり通信」NO.217,P11)
・フクロウを保護
堺市内で防鳥ネットに掛かったフクロウが保護され、救助した人がそのまま自分で飼育していたのは、鳥獣保護法違反である。違法飼養者が持て余して、最終的に、大阪府の許可を得てレスキュー協会で救護した。脚に標識リングがあり、1年前、50q離れた場所で標識されたものであった。フクロウの幼鳥の分散が記録された珍しい例である。救護当初584gの体重は900gまで回復した。
(大阪「むくどり通信」NO.217,P13)
・ヨシゴイ
ヨシゴイは大阪府では絶滅危惧U類で、岸和田市で繁殖した2箇所のヨシゴイの巣を調べた。共に卵殻が残っていたが、ヨシゴイの白い卵ではなく、淡いピンク地に濃褐色の小斑があり、ヒクイナの卵である。ヒクイナがガマの上部(地上約1m)に巣を作るだろうか。ヨシゴイが巣立った後、ヒクイナが2巣とも利用したのか。2巣の間に放棄されたヒクイナの巣があり、ヨシゴイがヒクイナの卵を餌として自分の巣に運んだのか、謎が多い。
(大阪「むくどり通信」NO.217,P21)
●2012/1-2 島根
・出雲の里山を渡るタカたち
4/12、サシバ2到着、ハイタカが東→西へ飛ぶ。この時期、山口県西端、角島から多くのハイタカが朝鮮半島に向う由(広島タカの渡り研究会)、見島から対馬?へ渡るのが見られている。4/21、サシバ交尾。5/6、ツミが西→東へ飛ぶ。ロシアのウスリー地方での初認時期と同じ頃で、ツミの渡来経路は不明。5/6、ハチクマが西→東へ。海上を飛んできたと思われる個体もいる。5月末、アカハラダカが見られた事があり、1986/6、大社町で造巣までした番がいた。
(島根スペキュラム」NO.145,P5〜8)
(自然保護室支援・野鳥の会 神奈川/森 要)
■野鳥のヒナをテーマにした、
紙芝居&絵本ができました■
間もなく野鳥の子育ての季節がはじまります。春から夏にかけて、巣立ったばかりのヒナが誤って保護されるケースが後をたちません。
財団事務局では、巣立ちビナへの対応方法を普及するため、ポスターを制作・配布する「ヒナを拾わないで!!キャンペーン」を実施しており、今年で18年目を迎えますが、それでも、毎年100件を超える問い合わせが寄せられます。その中には、「子どもが拾ってきたが、どうしたらよいか」という相談も目立ちます。
そこでこのたび、特に子どもたちに向けて、なぜ野鳥のヒナを拾わないほうが良いのかをわかりやすく伝えるため、紙芝居「わたしのことり」と、絵本「ぼくとりなんだ」を制作しました。作者は、絵本作家として多数の作品をもつ和歌山静子さんです。
巣立ちビナのくらしぶりを伝えることで、子どもたちに、生きものや自然とのつきあい方を考えるきっかけを提供できればと思います。
●紙芝居、絵本を活用いただける団体に寄贈します
紙芝居500部、絵本は1000部を、活用いただける団体や、児童館などの施設に寄贈します。
支部・連携団体の皆さまにも、探鳥会や、子ども向けのイベント、学校への出前授業などでご活用いただけますと幸いです。3月下旬にご案内と申し込み用紙をお送りしますので、ご覧いただき、お申し込みください。お申し込みは、原則として、1団体各1部に限らせていただきます。2部以上ご希望の際は、普及室までお問い合わせください。
●紙芝居「わたしのことり」
偶然出会ったかわいいヒナに心を奪われた女の子と、わが子を返してほしい親鳥のおはなし。女の子と親鳥のやりとりを通して、ヒナは、親鳥といっしょに行動しながら生きる術を学んでいくことを伝えます(B4判、12場面)
●絵本「ぼくとりなんだ」
産まれてから巣立つまでのこと、親鳥からいろいろなことを学ぶことを、ヒナが子どもに語ります。自然の中で生きてこそ「野鳥」であることを伝える物語です。
(4月中旬発売予定。B5判、32頁。当会通信販売、全国書店で販売。1470円。)
●お申込み・本件のお問い合わせ先
日本野鳥の会 普及室 普及教育グループ
〒141−0031
東京都品川区西五反田3−9−23 丸和ビル
TEL:03−5436−2622 FAX:03−5436−2635
E-mail:[email protected]
(普及室/岡本 裕子)
■支部卸販売をご利用ください■
ワイルドバード・カレンダー2013」の写真(ポジ/デジタル)を募集致します。応募期間は2012年1月10日〜3月31日。
「バードショップカタログ2012春夏号」を発行しました。各支部販売事業ご担当の皆様には、3月中に支部卸販売のご案内と合わせてお届け致します。
●オリジナル新商品のご紹介
◎1000人でシマフクロウの森をつくろう!キャンペーンTシャツ「千人の森」
2012年版を発売します。
<バードショップカタログ2012春夏号 P5>
昨年大変ご好評をいただいたキャンペーンの第2回目です。100年後にシマフクロウが生息できる森を目指す「シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト」との連動企画。シマフクロウのすみかとなる森を育てる事業の一環として、Tシャツ1枚につき250円を植樹活動に寄付します。Tシャツはシリアルナンバー入りで1000枚制作し、500平方メートルに 100本の植樹を目指しています。
そのほかにも、新商品を多数掲載しております。ぜひご利用下さいますようお願い申しあげます。
●支部卸販売のご注文、お問い合わせ
普及室 販売出版グループ
TEL:03-5436-2623 FAX:03-5436-2636 [email protected]
(普及室/江面 康子)
■会員数■
3月1日会員数38,862人(対前月-146)
3月1日会員数38,862人(対前月-146)会員数は先月に比べ146人減少しました。
2月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より156人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。2月の入会者数は150人で、前年同月の入会者191人に比べ41人減少しました。
また、2月の退会者数は306人で、前年同月の退会者238人に比べ68人しました増加しました。
表1.2月の入会・退会者数
※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。
●都道府県および支部別会員数
野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。
表2.都道府県別の会員数(3月1日時点)
表3.支部別の会員数(3月1日時点)
備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。
(会員室/沖山展子)
■支部ネット担当より
本通信は2004年4月から発行を始めましたので、今号でちょうど8年が経過しました。お読みいただきましてありがとうございます。
本通信のバックナンバーは、すべてインターネットで閲覧可能です。
閲覧はこちらのURLからどうぞ。
http://www.wbsj.org/info/shibu/net/
(事務局長/小林豊)
支部ネット通信 第96号
◆発行
日本野鳥の会 2012年3月16日
◆担当
会員室
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
TEL:03-5436-2632
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected] |