≪東日本大震災への対応 ≫
■会費免除、義援金の対応について■
3月11日の東日本大震災発生から早くも10ケ月が経過しました。全国の支部、会員の皆さまからお寄せいただきました義援金と、会費免除へのお申し出方法は、『野鳥』誌で随時ご案内をし、さらに被災地域にお住まいの会員の皆さまへは個別にお手紙をお送りしてお知らせしています。支部報などでもお申し出方法、受け付け締め切り日のお知らせにご協力いただきお礼申し上げます。義援金と会費免除への申し出受け付けは、昨年12月末までとさせていただいています。
●会員個人への義援金配分
昨年9月までに325万円の義援金が集まっており、12月末までにお申し出のあった49名の被災会員へ第一次、第二次配分を合わせて、一人6万円のお見舞金をお送りしました。また会費免除については68名の方からお申し出をいただき免除の手続きをいたしました。
お見舞い金を受け取られた方々からは、皆さまのご支援への感謝の気持ちが伝わってくるお礼のメッセージが数多く寄せられました。今年は降雪が多く、厳しい寒さもまだまだ続きそうです。被災された皆さまが一日も早く暖かい春を迎えることが出来ますよう願うばかりです。
12月末までのお申し出状況は下記の通りです。
・義援金へのお申し出 49名
○岩手県 10名 |
○宮城県 22名 |
○福島県 15名 |
○茨城県 2名 |
(震災当時のお住まいから)
・会費免除へのお申し出 68名
<本部会費+支部会費> 62名
○宮古 8名 |
○宮城県 21名 |
○ふくしま 1名 |
○いわき 7名 |
○福島県相双 3名 |
○茨城県 2名 |
○東京 1名 |
○南相馬 11名 |
※複数支部所属の方あり
<本部会費のみ6名>
●支部への義援金配分
12月末時点で、義援金の残額は31万円となっています。この残額は、会員個人への送付漏れが無いかを確認した上で、全額を被害の大きい東北地方太平洋沿岸部の支部へ分配する予定です。
(会員室/沖山 展子)
■双眼鏡、望遠鏡をお待ちの方がおいでです。機材の寄贈にご協力をお願いします■
双眼鏡、望遠鏡のご寄贈についてご協力をいただき、ありがとうございます。ご寄贈いただいた機材のお届けを進めていますが、1月11日現在でまだ双眼鏡6台、望遠鏡1台をお待ちの方がいらっしゃいます。「避難先の三春町で小学生と城跡で野鳥の観察をしています。子どもにも使いやすい双眼鏡があれば助かります(福島県田村市)」「自宅はすべて流出し、仮設にくらしています。気仙沼から志津川のコクガンの調査のために望遠鏡があるとありがたいです(宮城県南三陸町)」。改めて、皆様のご協力をよろしくお願いいたします。望遠鏡の場合は、三脚は本体のみでも結構です。
<機材寄贈にあたってのお願い>
①大変申し訳ありませんが、直接当会へのご送付については、何とぞご容赦ください。当会の保管場所に限りがありますため、お手元に保管のうえ、当会からの連絡をお待ちくださるようお願いいたします。
② 機材の状態については、故障しておらず、相手の方が、すぐに楽しんでいただけるような良好のものをお願いいたします。故障や機材の不備があるものについては、お断り申し上げます。
<お知らせいただきたいこと>
●機材について
①双眼鏡、望遠鏡などの種類
② メーカー名。
③型番。製造年。色などできるだけ詳しく。
● あなたのご連絡先
①お名前 ②会員番号 ③ご住所 ④お電話番号
⑤メールアドレス
⑥連絡がつきやすい携帯番号などと、連絡してもよい時間
●寄贈した先の方に、あなたのお名前やご住所などをご連絡してもよいかどうかもお教えください。
<連絡先>
※大変お手数おかけしますが、メールかFAXでお願いします。
会員室 会員グループ
メール:[email protected]
FAX:03-5436-2636
(会員室/猪沢 則子)
■ICTを活用したタンチョウ生息地の保全調査■
発表した内容は、下記のとおりです。一部内容は省略しています。このプレスリリースの全文は、当会ホームページからご覧いただけます
http://www.wbsj.org/press/111215.html
釧路湿原周辺部でICTを活用したタンチョウ生息地の保全調査を実施
富士通株式会社のICT技術(マルチセンシング・ネットワーク)を日本野鳥の会が進めるタンチョウ保護活動に活用
2011年12月15日
公益財団法人日本野鳥の会(東京都品川区 会長:柳生博 以下、日本野鳥の会)は、富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 正已、以下、富士通)と連携し、北海道鶴居村の日本野鳥の会 鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリにおいて、富士通が開発したマルチセンシング・ネットワークを活用した越冬期のタンチョウ生息地の保全調査のための実証実験を開始します。日本野鳥の会が整備したタンチョウの自然採食地にマルチセンシング・ユニットを設置し、撮影した画像を無線を用いたデータ転送で鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリに送信することにより、越冬期におけるタンチョウの自然採食地の有効性の確認に役立てることが期待できます。
日本野鳥の会では、冬でも凍結しない湧水地や水路にタンチョウのための自然採食地を2008年よりこれまで8ケ所整備し、整備した自然採食地をタンチョウが実際に利用するか調査してきました。方法としては、調査期間中二週間に1日程度の頻度でビデオカメラに録画し、その内容を確認するものでした。しかし、積雪の多い現地への立ち入りやタンチョウの利用時間を避けての調査機材の設置など、これまで頻度の高い利用状況確認調査が困難でした。
今回、富士通が開発したマルチセンシング・ネットワークを用いて、自然採食地に監視カメラを搭載したマルチセンシング・ユニットを設置し、1.9q離れたネイチャーセンターに撮影画像などのデータを定期的に送信します。測定に使用するマルチセンシング・ユニットはソーラーパネル、バッテリーを搭載しているため、電池交換が不要で人手に頼らずより精度高く効率的な調査を行います。また、自然採食地の状況をリアルタイムに把握し、温度情報などと合わせて分析することで、自然採食地の有効性評価、設備計画などに活用することも可能です。
■カンムリウミスズメ 伊豆諸島の生息数解明■
発表した内容は、下記のとおりです。一部内容は省略しています。このプレスリリースの全文は、当会ホームページからご覧いただけます。
http://www.wbsj.org/press/111214.html
絶滅危惧の海鳥・カンムリウミスズメ
伊豆諸島海域の3年にわたる調査の結果、世界的に重要な生息地(国内第2位)であると判明!
2011年12月14日
(公財)日本野鳥の会(本部:東京、会長:柳生博、会員・サポーター数約5万人)は、国の天然記念物で絶滅の恐れのある海鳥・カンムリウミスズメの保護に取り組んでいます。2009年より3年にわたり、伊豆諸島海域で本種の生息状況を調査しました。その結果、次のことがわかりました。
- 伊豆諸島は世界でも重要な生息地(国内第2位)、推定生息数は1千羽以上
伊豆諸島海域での3年間にわたる計26回の洋上調査の結果、2011年5月に547羽(過去最大)をはじめ、毎年500羽前後を確認しました。この結果から、推定生息数は1千羽以上と考えられ、生息数国内2位と世界的に重要な生息地であることがわかりました。
- 同一海域における繁殖地の数は国内最大
伊豆諸島海域の無人島への上陸調査を行い、6島でカンムリウミスズメの繁殖を確認しました。1つの海域において6島もの繁殖地がある例は他になく、国内最大です。
- 繁殖地を中心とした10km圏内の海域に集中して生息
洋上における分布状況を調査した結果、繁殖をしている島を中心に半径10km圏内の海域に分布が集中しており、この範囲が特にカンムリウミスズメの生息に重要な海域であることがわかりました。
また、三宅島、神津島、新島を結ぶ海域に多数が生息していることも明らかになりました。
本種の生息地としての伊豆諸島海域の重要性は国にも認知され、2010年には繁殖地の無人島2島が国指定鳥獣保護区に指定されました。当会では、今後も本種を絶滅の危機から救うために、調査の結果を活かして未指定の繁殖地および生息海域の鳥獣保護区への指定や、人工巣の設置など生息数の増加にむけた保護活動、また、地元自治体や住民の理解と協力に向けた普及活動を進めてまいります。
鳥インフルエンザ情報
以下の情報は、メール配信のみでお送りしている支部ネット通信臨時号に掲載されたものです。支部ネット通信のメール配信お申し込みは、本紙末尾をご覧ください。
■香港でユリカモメ等の死体からH5N1鳥インフルエンザウイルス
■
2011年12月26日発行
12月臨時No.111 掲載
2011年12月13日以降、香港で野鳥や家禽から、H5N1亜型の鳥インフルエンザのウイルスが見つかりました。この季節に香港から日本に渡り鳥が渡来することはまず考えられませんが、日本との共通種(ユリカモメ)からも検出されていますので、ご参考までにお知らせします。
なお国際的な専門機関(国際獣疫事務局)によれば、2011年10月以降、野鳥から鳥インフルエンザH5N1亜型が見つかった事例は、東〜東南アジアからはこれ以外には報告されていません。
(1)ユリカモメ(12月13日)
2011年12月19日香港政庁発表資料から
(抄訳)香港政庁の漁農自然護理署(Agriculture, Fisheries & Conservation Department)は、香港北西部の都市、元朗(Yuen Long)で見つかったユリカモメを詳しく検査した結果、H5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスを検出したことを12月19日明らかにした。
この鳥は、12月13日、元朗(Yuen Long)体育路7(Tai Yuk Road7)趙聿修記念中学(Chiu Lut Sau Memorial Secondary School )で弱った状態で発見され、翌日死亡したもの。ユリカモメは香港では普通に見られる冬鳥である。(資料引用ここまで)
http://www.news.gov.hk/en/categories/health/html/2011/12/20111219_111106.shtml
このユリカモメの死体を素手で拾った人が風邪のような症状を発症したため、隔離されたとの報道もありましたが、この人からはその後、鳥インフルエンザウイルスは見つかっていません。
(該当記事 http://www.news.gov.hk/en/categories/health/html/2011/12/20111216_122252.shtml )
(参考)国際獣疫事務局(OIE; International Epizootic Office)における専門的な報告
(香港では家禽農場、家禽の生鳥市場、飼い鳥店で集中的な検査が行われている。)
高病原性鳥インフルエンザの発生報告状況
過去にもユリカモメからH5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスが見つかった例があります。日本でも昨シーズン、ユリカモメ1羽の死体から見つかりました(鳥取県米子市)。
(2)シキチョウ(12月17日)
2011年12月20日と12月23日の香港政庁発表資料から
(要約)ユリカモメの死体が見つかった場所から北西に2kmほど離れた元朗の別の中学校(Ju Ching Chu Secondary School、裘錦秋中学校)の校庭で、12月17日に見つかったシキチョウ(Oriental Magpie Robin、学名 Copsychus saularis )の死体から、H5N1亜型ウイルスが見つかった。
http://www.news.gov.hk/en/categories/health/html/2011/12/20111220_161409.shtml http://www.news.gov.hk/en/categories/health/html/2011/12/20111223_120742.shtml
シキチョウは香港に留鳥として普通に生息するツグミ科の鳥で、ペットとしてもよく飼われています。インドから、東南アジア、中国南部にかけて分布しますが渡りをしません。
この2種の野鳥の他、九龍半島の香港島対岸に近い生鳥市場(Cheung Sha Wan、長沙湾、元朗から15kmほどの距離)で、家禽(ニワトリ)の死体からH5N1ウイルスが検出され、市場は3週間、閉鎖されています。感染経路は分かっていません(12月21日現在)。
http://www.news.gov.hk/en/categories/health/html/2011/12/20111221_015612.shtml
なお日本国内ではこの冬、現在のところ、H5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスは野鳥からも家禽からも見つかっていません。鳥インフルエンザの基礎的な情報は、野鳥誌11月号特集記事、及び小会ウエッブサイトをご参照ください。
http://www.wbsj.org/activity/conservation/infection/
鳥インフルエンザに関して緊急の情報があれば、今後も随時、お知らせします。気になる情報がありましたら、自然保護室 [email protected] までお知らせください。
(自然保護室/葉山政治・古南幸弘)
■支部報保護・調査記事関連トピックス■
本記事は日本野鳥の会へ送付されてきている各地の支部報/会報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会の会員へ配信しております。
本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部/各会の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.585
●2011/11 苫小牧
・ウトナイ湖ネイチャーセンター30周年
●2011/11 千葉県
・福島原発事故の千葉県下での影響
・サギ山の位置と規模、種構成
・フラッグ付きキアシシギ
●2011/10 甲府
・オオルリの子育て記録
・カモ科鳥類調査
・ムクドリとコムクドリの分布状況
●2011/10 富山
・「北帰行」が広辞苑に載らないのは何故か
●2011/10 奈良
・大峰山系でのコマドリ等の野鳥調査を終えて
・オオメダイチドリ
・奈良盆地のサギ類集団繁殖地に大きな変化
●2011/11 苫小牧
・ウトナイ湖ネイチャーセンター30周年
1981年、一人でネイチャーセンターに住み込み、レンジャー1人で日本初の事業が担えるのか、内地から来た者に保護、調査、普及活動が出来るのか、募金で施設は出来たが、運営経費は捻出できるのか、当時は幾多の批判にさらされたが、Kさん、Tさん、Nさん等が私を支えてくれた。同年5/10にオープンし、全国はおろか世界各地から来訪者が続いた。翌年、2人目のレンジャーの大畑孝二さんが着任し、ラムサール条約指定、千歳川放水路計画への対応が始まった。数々のご支援を受けて今がある。
(苫小牧「あおさぎ」NO.179,P4〜5)
●2011/11 千葉県
・福島原発事故の千葉県下での影響
文部科学省が9/9〜12、千葉県で測定したセシウム放射能汚染結果は下記のHPにある。 東葛地方で汚染が高い。汚染環境は野生生物に影響を及ぼし、探鳥会でも配慮が必要として、線量計(堀場製作所PA-1000型)を購入した。これにて鳥類の生息環境、探鳥会開催地の線量測定を始め、県内の汚染状況を把握し、必要に応じ公開する。
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1910/2011/09/1910_092917_1.pdf
(千葉県「ほおじろ」NO.367.P2)・サギ山の位置と規模、種構成
県内の14箇所のサギ山を調査した。シラサギ類(ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギ)の総滞在数は14,274羽(昨年16,813)で、構成比はそれぞれ、20.5%、37.9%、25.3%、16.3%であった。別にアオサギ総数2,193羽、ゴイサギ1,155羽で、何れの種もカウントできていない数の誤差がある。昨年と比較し、ダイサギ約200減、チュウサギ約1,800減、コサギ横這い、アマサギ約500減、アオサギ約170増、ゴイサギ約370減となる。最大羽数は月日は4月の平均気温との回帰式で表せる事が分かった(別途投稿)。今年は7/15前後が最大数であった。数年前からアマサギの減少は顕著化し、更に水田に依存するチュウサギの減少は確定的と言える。
(千葉県「ほおじろ」NO.367.P3〜6)
・フラッグ付きキアシシギ
8/7、鴨川市で右足に緑色のフラッグにJVの文字があるキアシシギ1を確認した。オーストラリアで標識放鳥したものと推測される。8月中旬、同地で別の緑のフラッグ付きキアシシギを見ている。これらにはジオロケーターは付けられていなかったが、10/2、ジオロケーターを付けた個体が捕獲された(編集部注)。
(千葉県「ほおじろ」NO.367.P11)
●2011/10 甲府
・オオルリの子育て記録
キビタキの巣は草の繊維を主とした薄い皿状に対し、オオルリの巣は苔を編んで台状に盛り上げ、厚みがある。オオルリの巣箱として、開口部16cm四方、奥行18cmの屋根付きをビニール管の上に設置した。6/16頃、3羽が孵化し、6/27、2日程早く、3羽とも巣を離れた。孵化せず割れた腐敗臭のする卵が1つ残っており、それが早い巣立ちになった?
(甲府「カワセミ」NO.116,P2〜3)
・カモ科鳥類調査
H22/9〜H23/3、毎月1回、富士五胡、笛吹川及び富士川水系でカモのカウント調査した。富士五湖総計で4,921羽、内訳はマガモ1,772、キンクロハジロ1,091、ヒドリガモ984、ホシハジロ528、カワアイサ243、カルガモ129等。場所別では河口湖2,258、山中湖2,035、西湖504、本栖湖89、精進湖35。河川総計は2,253羽、内訳はカルガモ1,080、コガモ496、マガモ311、オナガガモ257、カワアイサ52等。富士五胡ではカモは河口湖、山中湖に集中し、透明度を誇る本栖湖は少ない。
(甲府「カワセミ」NO.116,P4)
・ムクドリとコムクドリの分布状況
富士山北東部の郡内地域には留鳥のムクドリと夏鳥のコムクドリが分布している。繁殖期に両種の分布を調べた。中央部の都留市にはコムクドリはおらず、標高の低い北側、標高の高い南側と南西側でコムクドリの営巣がある。標高の低い大月市でも最近コムクドリが見られる。コムクドリの分布は標高だけでは説明がつかない。
(甲府「カワセミ」NO.116,P5)
●2011/10 富山
・「北帰行」が広辞苑に載らないのは何故か
08年、広辞苑第六版が出たが、それにも「北帰行」は載らなかった。岩波書店の回答では、「この言葉が世に知られるようになったのは、1941年、旅順高等学校寮歌の歌詞からで、これを若干変更した歌詞を1961年、小林旭が歌唱し、一挙に知名度が上がった。「北帰行」は文字列や語感が好まれ、古くからある常套的な言葉と思われるが、現在は未だ音楽著作権がある特定の歌曲に由来する言葉である。この歌曲とは無縁に使われる事も多くなり、今後掲載を検討する」。
(富山「愛鳥ニュース」NO.83,P6)
●2011/10 奈良
・大峰山系でのコマドリ等の野鳥調査を終えて
昨年度、奈良県との協働で台高山系でコマドリの生息調査を行った結果、過去の134羽が9羽との惨憺たる結果であった。5月、大峰山系の調査では1978年の51羽が今回は6羽に激減していた。コマドリは奈良県レッドデータブック作成時は、県全体の生息数を数百羽と推定していたが、現在は一桁少ない数になっている。キクイタダキはこの地区では生息分布が広がっている。
(奈良「いかる」NO.135,P1〜3)
・オオメダイチドリ
7/26、安堵町の休耕田でオオメダイチドリ1が撮影された。奈良県産鳥類に新たな追加となり、これで奈良県での確認野鳥は18目57科、253種(4亜種)、外来種3種となる。
(奈良「いかる」NO.135,P16)
・奈良盆地のサギ類集団繁殖地に大きな変化
奈良盆地内のサギの集団繁殖地を7月に調査し、07年と比較した。07年には500羽以上の大繁殖地は3箇所、アオサギのみの100羽以下の場所が6箇所、計9箇所あり、生息概略数はゴイサギ240、アマサギ260、ダイサギ550、チュウサギ40、コサギ800、アオサギ525、合計で2,415羽であった。今年の7月の調査では奈良市のあやめ池の900羽は遊園地再開発で消滅、他2箇所も消滅し、残り6箇所の内、3箇所は数が増え、1箇所は安定、2箇所は未調査である。この変化は住宅地隣接地では、サギの騒音と悪臭に住民から苦情の結果である?
(奈良「いかる」NO.135,P16〜17)
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.586
●2011/10 小樽
・オオセグロカモメは住宅難?
●2011/10-11 宮古
・害虫防除 野鳥の力で
●2011/10 ふくしま
・モズは減っているのか
●2011/9 沼津
・欲しい傷病鳥のリハビリ施設
●2011/10 石川
・グリーンホリデーin加賀
●2011/7 奈良
・春日山のオオカミとシカ
・2011春タカ渡り記録
●2011/10 山口県
・引鶴碑について
●2011/10 長崎県
・モズ
●2011/11 熊本県
・サギ類のコロニーとねぐら入り
・ジョウビタキとルリビタキ
・ヤマショウビンが県南に
●2011/10 小樽
・オオセグロカモメは住宅難?
釧路では鰯の豊漁(1983〜88年)が終り、水揚げが落ちても、90年代、オオセグロカモメの巣は港の建物で増えていた。鴎類は海岸の崖や島嶼で集団営巣するが、海岸から離れた場所で営巣するのは個体数が増えすぎたため?欧州ではセグロカモメは1930年以来15年ごとに倍増している。環境省の調査では、オオセグロカモメの繁殖地は1978年からの30年間で3倍になっており、天売島、知床半島では90年代に倍増している。オオセグロカモメは海鳥として海に潜らず、餌は魚に特化せず、陸上でも餌を確保できれば、海に頼らず生きていけるようになった?ビルの屋上は海岸の崖と同じで、人が出す生ゴミが決め手になったようである。
(小樽「あおばと」NO.129,P2〜4)
●2011/10-11 宮古
・害虫防除 野鳥の力で
今年、岩手県内陸部でアメリカシロヒトリが大発生し、薬剤散布がされた。薬剤散布では蜂等の有益な虫も殺してしまい、野鳥に活躍してもらうのはどうだろう。巣箱を設置し、シジュウカラ、ヤマガラ、スズメに営巣してもらう。営巣した周辺では虫害が少ない事が知られている。シジュウカラ1羽は年間12万5千匹の虫を食べる。軽量コンクリート製の「ミヤコ式巣箱」が80年代に開発され、木製とは違い、長く使われている。
(宮古「ミサゴの森」NO.218,P4〜5)
●2011/10 ふくしま
・モズは減っているのか
最近、関西方面ではモズは減っているとあり、発育停止卵が多くなり、餌の減少による親の栄養不良によるものか。モズは福島県では健在である。チゴモズは70年頃まで県内各地見られたが、近年は会津地方に数例あるのみ。アカモズも裏磐梯等で不規則に記録があるのみである。ウトナイ湖ネイチャーセンターの報告では、アカモズは85年頃から減りだし、95年以降は殆ど見られなくなっている。オオモズはシベリア等で繁殖し、冬に北日本に飛来するが、本県では82/11、裏磐梯で記録があるのみ。
(ふくしま「きびたき」NO.200,P3〜4)
●2011/9 沼津
・欲しい傷病鳥のリハビリ施設
アカショウビンを保護し、獣医に持って行ったが、治療拒否で動物園に引き取られた。その後の報告は無い。本部は雛を拾わないでのキャンペーンをするが、野鳥の会で傷病、受難鳥のリハビリ施設を作れないか。
(沼津「野鳥だより沼津」NO.224,P2)
●2011/10 石川
・グリーンホリデーin加賀
今年もグリーンホリデーとして全国からボランティアの方に参加頂き、鴨池観察館前のマコモ、ヨシを刈り取った。鴨池ではカモの飛来が多く、マガン、ヒシクイ、トモエガモが集まる。当地では坂網猟という300年の文化があり、これらの継続のためにも刈り取りをしている。受身でない自然保護思想が広がるのも良い。
(石川「石川の野鳥」NO.160,P6)
●2011/7 奈良
・春日山のオオカミとシカ
春日山は奈良盆地北辺の人々が拝する神聖な森である。春日山原始林は温存され、1998年に世界遺産に登録された。春日社のオオカミの最終記録は1875年で、シカは明治以降、農作物への有害獣として駆除され、38頭まで減り、その後保護気運が高まり、戦前は900頭まで増え、戦後間もなくには79頭まで激減したとされる。1957年、天然記念物に指定され、1977年以降、1,100頭前後で横這いとなっている。春日山の原始林は1980年代に入って、明らかに変化が見られ、最近の数十年、シカの食害で植生に影響が出ている。
(奈良「いかる」NO.134,P4〜6)
・2011春タカ渡り記録
3/29〜4/11の内9日間、五條市で調査した。合計237羽、内、サシバは216(4/10:121)であった。
http://homepage3.nifty.com/ikaru/
(奈良「いかる」NO.134,P18)
●2011/10 山口県
・引鶴碑について
周南市で引鶴碑石を見る。横に丹頂鶴碑の由来の説明掲示がある。昭和2年、突然2羽のタンチョウが飛来し、翌年2月、孵化があった。その後、8羽にも達した。
「沼城小学校120年にあゆみ」に特筆すべき記事があった。大正13年、当時の八代村は宇和島の伊達家よりタンチョウ1番を譲り受け、ナベヅルと生活させようとして失敗したが、昭和2年、今の周南市にタンチョウが棲みつき、翌年2羽が孵化し、一時期8羽まで増え、昭和18年、番の1羽が死亡し、タンチョウは飛び去ったとある。現在、(山口県)八代では出水からナベヅルを移送し、放鳥が試みられている。87年前、この地区ではタンチョウの定着が試みられていた。
(山口県「やまぐち野鳥だより」NO.217,P6〜8)
●2011/10 長崎県
・モズ
モズの秋の高鳴き、その時期、♀が多い感じ。南へ行くほど、標高が低いほど越冬個体は♀が多い由。来季の繁殖期の縄張り確保を有利にするため、繁殖地に残る♂がいるためらしい。バンディング中、網にかかった小鳥を襲って、自分もかかるモズもいる。雪が多い地方では、モズのはやにえの位置で積雪量を予想するが、カマキリの卵塊位置、蜂の巣の位置同様、積雪量との関係は無い由。
(長崎県「つばさ」NO.287,P2〜3)
●2011/11 熊本県
・サギ類のコロニーとねぐら入り
9/14、玉名市のサギ類のコロニー、総数約2,000羽、アマサギ>チュウサギ>コサギ>ダイサギ>アオサギの順の数。9/17、御船町の塒では、総数223(最終時点で約400)で、内訳はアマサギ63%、チュウサギ13%、ダイサギ12%、コサギ10%、ゴイサギ3%であった。9/19、塒の南東部の稲田75haで、アマサギ60%、チュウサギ12%、ダイサギ13%、コサギ9%、ゴイサギ3%、アオサギ3%で塒での比率と符合する。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.291,P11)
・ジョウビタキとルリビタキ
ヒッ、ヒッ・・・の声の高さはジョウビタキ5.5KHz程度、ルリビタキ4.5KHz程度とかなり差がある。集まった記録は、ジョウビタキ1,024件、ルリビタキ266件で、初認は前者が10月中旬、後者はそれより1箇月程遅い。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.291,P13〜15)
・ヤマショウビンが県南に (古江之人)
8/17〜9/17、相良村の河川敷の砂利採集でできた池にヤマショウビンが滞在した。
ヤマショウビンの飛来例は少なく、多くはダム湖であるが、小さな池は珍しい。8/26
の写真では、尾羽に欠落があり、9/11には生え揃い、胸の羽毛に変化が見られ、
その間、換羽があった。ヤマショウビンは余り鳴かず、声はカワセミに似ていた。
また、図鑑にあるように、アカショウビンより弱い声で、キロロロと鳴いた。池で
トンボをよく捕っていた。
(熊本県「野鳥くまもと」NO.291,P16〜17)
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.587
●2011/11 オホーツク
・ヒシクイ
●2011 冬の巻 弘前
・アオバト♀も鳴く
●2011/11 東京
・野鳥密猟・違法飼養の全廃に向けて
・カワセミ
・公園でツミが繁殖
●2011/11 南富士
・ウルトラトレイル・マウントフジ開催について
●2011/11 三重
・コアジサシ観察記録
・ミヤコドリの記事、BIRDERに訂正求める
・藤原岳のイヌワシの保護
●2011/11 徳島県
・オオチドリ、カラスバト
・ウグイスの子育て
・大川原高原の風力発電
●2011/11 オホーツク
・ヒシクイ
ヒシクイは褐色で保護色のため、茶色の畑(デントコーン、ジャガイモ収穫後)によく降りる。人の肉眼で確認できるギリギリがヒシクイにとって安全距離となる。群の半数以上が首を下げていたら安全距離である。今までの標識鳥では11年間生存した個体がおり、新たに標識されたガン類を見た時は、「全国ガンカモ類飛来情報」
http://www.jgoose.jp/へ連絡して頂けると助かる。
参考:「標識ガン類一覧」
http://www.jawgp.org/manual/bandallj.htm
「十勝地方の雁」
http://www14.plala.or.jp/geese/
(オホーツク「ばあどこおる」NO.294,P2)
●2011 冬の巻 弘前
・アオバト♀も鳴く
ハト類の♀は殆ど鳴かないが、アオバトの♀は♂同様にアオーアオーと鳴く。アカショウビンの♀も鳴く。
(弘前「初列風切」NO.167,P7)
●2011/11 東京
・野鳥密猟・違法飼養の全廃に向けて
古来より、日本では野鳥を飼養して鳴声を楽しみ、美声を競う「鳴き合せ会」が未だ愛好家で継続している。1世帯1羽のメジロの飼養が認められていた事もあり、メジロの密猟はあとを絶たず、国内産メジロを違法でない輸入メジロにすり替えている問題もあった。9/5、環境省はメジロの愛玩飼養目的の捕獲を来春から禁止の告示をした。
(東京「ユリカモメ」NO.673,P10)
・カワセミ
「鳥名の由来辞典」によると、カワセミは古来、「そにとり」、「そび」と呼ばれ、「そび」から「せび」、「せみ」と変わり、室町時代には川にいる「そび」を「かわそび」、「かわせみ」と呼ぶようになった。漢名の翡はカワセミの雄で、羽の色は赤く(赤味の栗色)、翠は雌で羽の色は緑とされる。
(東京「ユリカモメ」NO.673,P14)
・公園でツミが繁殖
昨年に続いて今年も大田区の公園でツミが繁殖した。4/20:交尾、アカマツの地上15m付近に巣がある(昨年はクヌギの地上20m付近)。7/2:巣の上に白い雛2羽見る。7/18:雄親が餌を見せて巣立ちを促す。7/21:巣立ちしていた。(昨年の巣立ちは7/6の4羽)。6/22〜30、番とは別のペアが巣の付近に幾度か現れた。昨年、同場所で繁殖した個体が戻って来たのか?激しく争う事は無い。
(東京「ユリカモメ」NO.673,P15)
●2011/11 南富士
・ウルトラトレイル・マウントフジ開催について
富士山の周囲160kmを登山道、歩道、林道等をつなぎ走り通す大会で、今年5月に開催が予定され、2月、実行委員が支部の幹事会に出席し、参加者2千名と説明。支部は野鳥繁殖期の大規模な催しは大きな影響が出るので、その季節を避けるよう要望した。その後、大震災のため延期され、10月の再度の話し合いとなった。支部は反対の意思を示したが、「来年5/18〜20、開催決定、野鳥等の自然に充分配慮、競技者にも徹底する」とあった。今後、競技開催前後のデータを取り、今後の提言、反対の基礎にする。
(南富士「さえずり」NO.348,P4)
●2011/11 三重
・コアジサシ観察記録
5/28〜8/4、松阪市の雲出川河口でコアジサシを調査した。デゴイ28個を準備した。毎年50〜100が飛来する。昨年は36巣、63卵を数えたが、増水で全て流された。今年は2羽の巣立ちのみであった。今年は6月上旬、ハヤブサ、カラスに襲われ、コアジサシは一時姿を消したが、7月上旬、2羽の雛を確認した。7/30、他から移動してきた幼鳥4羽が加わり、親は自分の雛以外にこれらの幼鳥にも給餌した。8/4、コアジサシは姿なく、移動したと思われる。
(三重「しろちどり」NO.69,P6〜11)
・ミヤコドリの記事、BIRDERに訂正求める
BIRDER 10月号に10/30、津市安濃川河口を訪れた記事に、ミヤコドリ200羽が飛来するとあった。前日の10/29の支部のカウントでは104羽、100羽を越える事は殆ど無い。記事に支部のホームページアドレスが記載されており、支部が間違った情報を認めた事になる恐れがあるので、出版社に掲載前には支部に確認する事、数の訂正も求め、次号で訂正される事になった。
(三重「しろちどり」NO.69,P12)
・藤原岳のイヌワシの保護
鈴鹿山脈には6番のイヌワシが生息していたが、現在、3番のみ確認で、滋賀県側の2番は近年、繁殖せず。三重県側の1番は繁殖は良好であるが、そこに太平洋セメントが鉱山開発を予定している。この開発では三重県環境影響評価条例に基づき、環境影響評価(アセスメント)が行われ、準備書では治田鉱区の採掘は延期されたが、山頂鉱区の餌場の代償をするとある。支部は2015年までに代償措置の有効性が確認できない時は事業に着工すべきでないとした。
(三重「しろちどり」NO.69,P12〜13)
●2011/11 徳島県
・オオチドリ、カラスバト
9/24、吉野川河口干潟でオオチドリ1を確認した。図鑑や文献では乾燥した場所に飛来するとあるが、湿地での観察は貴重である。徳島県では過去に95/9、96/5、07/10の3例の記録がある。10/6、鳴門市でカラスバト1が撮影された。徳島県ではH5年の蒲生田岬以来の2例目となる。豊後水道の離島に生息しているのが知られているが、徳島県の離島にも生息するかも。
(徳島県「野鳥徳島」NO.398,P2〜4)
・ウグイスの子育て
7/23、庭のヤマモモの木の下に置かれた植木鉢のサンショにウグイスの巣を発見。巣は笹の葉で球状に仕上げられていた。季節外れの繁殖で7/31、3卵。8/24、5羽の雛の内、1羽が暴風雨の中、巣を離れる。
(徳島県「野鳥徳島」NO.398,P5)
・大川原高原の風力発電
徳島県中央の大川原高原には標高千m付近に、H20年から最大高91mの風車が15基並んでいる。H19/4より、同地で鳥相調査を毎月実施しているが、野鳥の個体数は4年半でほぼ半減した。旭ヶ丸西稜でも20基の風車設置が夏から始まっている。風車設置場所は法的に野放し状態で、規制を含む真剣かつ早急な熟議が不可欠である。
(徳島県「野鳥徳島」NO.398,P14)
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.588
●2011/11 札幌
・札幌市内オオセグロカモメ繁殖調査
・鳥と両生類と爬虫類
●2011/11 茨城県
・バードウォッチングウイーク
・カラスの葬式
・2011年シギチドリ類調査
・大洗サンビーチでコアジサシ繁殖
・机上の楼閣 神栖沖の洋上風力発電
●2011/11 岡山県
・野鳥講座 野鳥の解説(第1回)
・ブッポウソウの繁殖生態
●2011/11-12 島根
・2011年秋飯梨川河口のシギ・チドリの渡り
●2011/11 札幌
・札幌市内オオセグロカモメ繁殖調査
6〜8月、例年繁殖している建物を中心に、オオセグロカモメの雛の数を数えた。巣の数39、雛の数64を確認した。前回2009年より、共に減った。調査員が少ない影響が出ているかも。今回は塒が分散しており、減った地域では高層ビルが建ち始め、繁殖が難しくなっている?
(札幌「カッコウ」NO.338,P9)
・鳥と両生類と爬虫類
両生類、爬虫類を食べる鳥は、それが住んでいける環境が壊れると、自分も姿を消す。数年前、日本でカエルツボカビ病がペットのカエルで発見され、野外に広がる事が懸念された。中米や豪州で大量死や絶滅を引き起こしている。同病はアジア起源で、日本のカエルには一定の抵抗性があると言われる。世界への拡散は人がカエルを他へ動かした事による可能性が高い。北海道ではトノサマガエルが札幌周辺に移入され、アズマヒキガエルは函館、室蘭、旭川、札幌等でも確認されている。在来の昆虫やニホンアマガエルの強敵になっている。ヒキガエルの毒を知らない道内の動物に健康被害が出る可能性もある。室蘭ではカラスが毒の無い内臓を食べる学習をしている。植物相の変化は見えるが、小さな動物たちの動きも見たい。
(札幌「カッコウ」NO.338,P10)
●2011/11 茨城県
・バードウォッチングウイーク
愛鳥週間は5/10〜16で、バードウォッチングウイークは11月の第1日曜日からの1週間を、1982年から財団本部が提唱していた。当時は本部の勢いもあり、自前のサンクチュアリー(ウトナイ湖、大井野鳥公園、加賀片野のカモの池)建設が始まった。しかし、87年には「野鳥誌」からその姿を消してしまった。茨城県会報でもその言葉は96年が最後であった。死語になったが、バードウォッチング人口を増やす契機になった。
(茨城県「ひばり」NO.304,P2)
・カラスの葬式
7/12の深夜、コツコツと連続する音で目が覚めた。最初は屋根から、その内、窓の外から聞こえてくる。その後、未明から何十羽ものカラスの切迫した鳴き声がし、不思議に思っていた。昼前に家の外に出てみると、カーポートの屋根でカラス1羽が死んでいた。死んだカラスを見下ろすように電線に10羽程のカラスが大声で鳴き続けていた。死体を回収すると、カラスたちは静かになった。音はカーポートをつついていた音ではないか。
(茨城県「ひばり」NO.304,P3)
・2011年シギチドリ類調査
4/29、8/21、大震災前と殆ど同じ規模で調査ができた。春は61箇所で総計4,953羽(昨年6,647)、24種(同26)であった。内訳はムナグロが2,608羽、全体の53%で昨年より1,691羽も減少、チュウシャクシギ29%、以下ハマシギ、キョウジョシギ、タシギと続く。秋は49箇所で総計606羽(昨年1317)、25種(同27)であった。内訳はコチドリ167、ムナグロ154、以下タカブシギ、イソシギと続く。キョウジョシギとムナグロで20年前の春と比較すると、前者は約1/3に、後者は約1/2に減っている。秋は両種とも大きく落ち込んでいない。
(茨城県「ひばり」NO.304,P4〜7)
・大洗サンビーチでコアジサシ繁殖
6/16、大洗サンビーチでコアジサシのコロニーを見る(この時点で県内唯一)。約150m四方、5m高さの砂地。6/29、約100巣、下にも十数巣、約250羽。通常は7月末までに繁殖は終わるが、今年は8月下旬でも薄茶色の巣立ち雛が給餌を受けていた。今年は津波による瓦礫があり、砂のテーブル出現待ちで、産卵が1箇月ほど遅くなった。砂の搬出作業員が巣の目印として、近くに大きな牡蠣殻を立てると、親は巣に入らず、それを撤去し1時間しても戻って来ず、巣が砂で埋まるが、翌日、親は巣を見つけて抱卵していた。県内のコロニーは鹿島灘、那珂川河口、県北部の3地区で、足輪調査では毎年、ほぼ同じ地区に戻って来ると思われる。県、町、当会で三者協議でコロニーを守っている。今回は雛のためコンクリートブロック30個用意した。
(茨城県「ひばり」NO.304,P18〜19)
・机上の楼閣 神栖沖の洋上風力発電
8/24、突如浮上した100万KW同発電所構想の説明が事業者からあった。これは環境省のモデル事業であるが、環境影響評価するための最初の手続き、方法書作成のみの事業で、建設を前提とした事業ではない。100万KW規模の風力は英国で計画があるのみで、既存事業で自信を持った事業者と時流に乗ったマスコミとの共同産物で、即、建設開始ではない。
(茨城県「ひばり」NO.304,P18〜19)
●2011/11 岡山県
・野鳥講座 野鳥の解説(第1回)
野鳥の分類:動物界、脊椎動物門、鳥網、スズメ目、ヒタキ科、ウグイス亜科ウグイス属、種はウグイスの表現となる。亜科がスキップされる場合もある。特徴:二心室、二心房等。骨格:骨は中空で空気が入っている。2kgのグンカンドリで100g程の骨量。筋肉:体重の30%。視神経、眼:脳の1/3は視覚を司る。動体視力人が20q/hに対し、この4〜10倍の速さで認識。ワシタカでは同時に2箇所に焦点を合せられる。左右の眼で別々に認識する。ペンギン等では何十万の雛の中から鳴声で親子を識別している。(計3回、計10時間の講座から)
(岡山県「野鳥おかやま」NO.187,P3〜5)
・ブッポウソウの繁殖生態
9月の日本鳥学会での発表より。吉備中央町でブッポウソウの巣箱196個を架け、内140個で巣箱の利用があった。竿の先に付けた携帯電話のビデオカメラ機能で各回1分間、巣箱内を撮影した。結果の例として、6/2:卵2、6/24:卵5、7/4:雛5、7/26:巣立ち。雌雄の形態の違い、子育ての分担等の研究は雌雄同色のため親を捕獲し、標識を付け、小形カメラを使って記録した(詳細は次回)。本件は学術研究目的の鳥獣捕獲許可を環境大臣から受けている。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.187,P6〜7)
●2011/11-12 島根
・2011年秋飯梨川河口のシギ・チドリの渡り
7/13〜9/27の内、13日間観察した。7/13:コチドリ9、イソシギ2、オオソリハシシギ1、計12。8/25:トウネン2、オバシギ12、タカブシギ7、キアシシギ2、イソシギ12、ソリハシシギ2、計37。9/13:コチドリ1、ムナグロ13、トウネン76、ヒバリシギ1、オバシギ1、アオアシシギ1、タカブシギ6、キアシシギ1、イソシギ6、タシギ1、計108。9/27:シロチドリ2、メダイチドリ3、ムナグロ1、トウネン5、ミユビシギ1、アオアシシギ2、イソシギ8、タシギ1、計23。
(島根「スペキュラム」NO.144,P3)
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.589
●2011/10 新潟県
・温度ロガーを用いたシジュウカラの繁殖調査
・トラフズク
●2011/11 奥多摩
・タカの渡り観察2011
●2011/11 神奈川
・外来種カナダガン調査は富士山周辺に
・秋の多摩川河口シギ、チドリ調査結果
・最近の探鳥会について思うこと
●2011/11 香川県
・ワシ・タカの渡り観察報告
・干潟のシギ・チドリ観察報告
・鳴声観察及び録音によるヤイロチョウの繁殖ステージの推定
●2011/11 宮崎県
・野鳥の森のヤイロチョウ初の子育て断念
・タカの秋の渡り期間が短いのは何故
・宮崎のミサゴ右利きか左利きか
●2011/10 新潟県
・温度ロガーを用いたシジュウカラの繁殖調査
新潟海岸にある砂防林1qに20個のシジュウカラの巣箱を設置した結果、09年には18個の巣箱で繁殖した。小さなボタン型の温度ロガーで2箇月ほどの温度変化が記録できる(植田ほか、2007)ので、それを産卵が始まる前に産座の下に潜り込ませた。外気温を別の温度ロガーで記録し、両者の温度差を分析した。産卵期以前から夜間の産座の温度が上がる例があり、産卵が始まる前から夜間に巣箱に留まる雌がおり、産卵期は温度変化は大で、抱卵期は産座の温度は高い状態のままで、育雛期は雛の体温で更に外気との温度差が大きくなる。6/1、温度差がゼロとなり、巣立ち完了と思われる。
(新潟県「野鳥会報」NO.72,P2〜3)
・トラフズク
トラフズクは新潟県では下越、中越地方の平野部の農耕地にある屋敷林等で繁殖する。自ら巣は作らず、主にカラスの古巣を使い、地上7〜10mに巣がある事が多い。産卵は3月下旬から4月で、5月には巣の中に雛がいる。5月中旬〜6月上旬に巣立ち、雛の羽角は短い。秋になると小群で常緑樹に塒する事が多い。カラスに脅かされない人通りのある通路沿いを選んでいると考えられる。新潟県では厳冬期も留まるが、積雪が多い冬は減少する。1月〜2月、晴れた夜にホー、ホーの求愛の鳴き交わしの声が聞こえる。
参考:バーダー2009/11 p44-45
(新潟県「野鳥会報」NO.72,P6〜7)
●2011/11 奥多摩
・タカの渡り観察2011
9/22〜10/6、10/5(雨天)を除いて連日、3箇所(梅の公園、友田レク広場(共に青梅市)、羽村郷土博物館(羽村市))で観察した。9/21に台風が通過し、9/22にはオオミズナギドリが奥多摩地区で見られた。総計でサシバ1,433(昨年2,368)、ハチクマ81(同71)であった。サシバの第1波は9/24の502、第2波は9/29の350、10月にピーク無し。ヒヨドリの渡りは観察期間中殆ど見られず。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.203,P10〜11)
●2011/11 神奈川
・外来種カナダガン調査は富士山周辺に
環境省の要注意外来種カナダガン(シジュウカラガン大型亜種)は静岡、山梨、神奈川、千葉に生息、繁殖し、個体数が増えている。支部では地元2団体と連携し、丹沢湖のカナダガンを学術捕獲し、動物園で飼育下にし、1羽の足環付きを残すのみとなった。富士山周辺には未だ60〜100羽が確認されており、この個体群の管理が必要である。日本ガンを保護する会、富士山麓支部、南富士支部と協力し、野生種シジュウカラガン、外来種カナダガンの調査をセブン・イレブン記念財団の助成金を得て行う事になった。この代表団体は神奈川県自然保護協会が務める。首輪付きカナダガンの情報は石井(
[email protected])まで連絡お願いする。
(神奈川県「はばたき」NO.474,P2)
・秋の多摩川河口シギ、チドリ調査結果
8/13、9/10、多摩川河口に飛来しているシギ、チドリを調査した。8/13の結果はシロチドリ23、キアシシギ14、ソリハシシギ6、メダイチドリ1、ムナグロ1、計48。9/10はハマシギ10+、キアシシギ4、ソリハシシギ4、メダイチドリ2、アオアシシギ2、イソシギ1、計23+。昨年の秋の調査結果と比べ、種類数、個体数とも減っている。シロチドリが広いコンクルートの広場で休み、表面に引かれた白い直線上に点々と佇んでいた。メダイチドリは嘗ては、200羽前後の群が見られたが、最近は大きな群は見られない。トウネンは8月末〜9月上旬の別日の調査でも殆ど見られていない。
(神奈川県「はばたき」NO.474,P4〜5)
・最近の探鳥会について思うこと
今の探鳥会は少しマニアックになりすぎていないか。「あー楽しかった」と言う参加者からの声を聞きたい。私はけして「勉強になった」の声は期待していない。鳥の名前など覚えなくても、身近にこんなにも鳥がいたとの感想を抱いてくれたらと考える。もっと鳥を詳しく知りたい人や、鳥以外のものに興味を持つ人は、(探鳥会とは別に)同じグループを作るのがよい。(探鳥会は)あくまで鳥をただ見て楽しむものでありたい。
(神奈川県「はばたき」NO.474,P8〜9)
●2011/11 香川県
・ワシ・タカの渡り観察報告
10/2、高知市の五台山で観察した。サシバ256、ハチクマ8、ミサゴ2、アカハラダカ1、ハヤブサ、タカsp4、ハリオアマツバメ40±。9/18〜10/2、詫間町紫雲山の展望台で調査した。サシバ159(ピークは9/28の99)、ハチクマ13、ノスリ2、ツミ1、オオタカ1で、サシバは例年の半分以下であった。
(香川県「かいつぶり」NO.334,P1,3)
・干潟のシギ・チドリ観察報告
9/25、観音寺市姫浜の干潟で観察した。結果はムナグロ9、メダイチドリ7、ソリハシシギ5、キアシシギ4、オオソリハシシギ3、トウネン、ダイゼン、アオアシシギ、ハマシギ、ミヤコドリ、ツバメチドリ、コアオアシシギ、オグロシギ、以上各1。
(香川県「かいつぶり」NO.334,P4)
・鳴声観察及び録音によるヤイロチョウの繁殖ステージの推定
日本鳥学会大会発表より。極めて警戒心の強い鳥のため、人間の生活圏からヤイロチョウの声の観察、録音を行い、09、10年、四万十川流域で調査した。2010年5月下旬、番の姦しい囀りが繰り返され、巣外に出ているようで、産卵していない模様。6/1、声は間歇的で1羽は巣にいる感じ(同じ位置)で、抱卵開始と推定。6/2〜17、声は稀で、6/17には親は巣外に出たようである。6/18〜29、殆ど声が無い。6/29、巣の下から間歇的に声があり、巣立ちと推定。2011年、香川県の讃岐山地で同要領で6/10:抱卵開始、6/24:孵化、7/7:巣立ちと推定された。
(香川県「かいつぶり」NO.334,P5〜6)
●2011/11 宮崎県
・野鳥の森のヤイロチョウ初の子育て断念
御池野鳥の森のヤイロチョウ、今年の繁殖につながる鳴き交わしが聞かれず、同森開設以来、初めて繁殖が確認できなかった。昨年から森の奥西側に、初めて期間限定の立入禁止ゾーンが設けられたが、小池林道は禁止されなかったため、多くのカメラマンが入り、人の圧力は高いままであった。支部は9/14、マスコミ各社に危機的状況を説明し、大きく報道された。10/5、環境省、県、高原町、九州森林管理局へ、人の立入禁止ゾーンの拡大、ルールを無視する人への対策を要望した。
http://www.town.takaharu.lg.jp/modules/contents03/index.php?content_id=10
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.228,P7〜9)
・タカの秋の渡り期間が短いのは何故
秋の小鳥の渡りは概ね8〜11月である。春の渡りの4月中旬〜5月上旬に比べればかなり長い期間にわたる。日本で繁殖する夏鳥は2番子、3番子の巣立ちもあり、親のテリトリーから追い出され、遅い時期まで渡りが続く?秋のサシバの渡りは40日間程で、小鳥の半分程度の期間である。タカ類は繁殖は(決められた期間での)1回のみであるためか。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.228,P16〜18)
・宮崎のミサゴ右利きか左利きか
10件の情報提供では、ミサゴが右足が前、左足を後で捕まえて魚を運ぶのが6例、その逆は2件、両側から両足で掴むのが2件であった。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.228,P19)
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.590
●2011/9-10 栃木
・サシバ
・東日本大震災による生態系や生物多様性への影響
●2011/11-12 群馬
・渡良瀬遊水地ラムサール登録予定地
・野反湖で謎のキツツキ(クマゲラ?)
●2011/11 大阪
・愛玩飼養「原則として許可しない」
・「密対連」発足の裏話
・果実を食べるのは誰?
・2011大阪府ガンカモ類生息調査結果
・ツバメの塒調査2011
・琵琶湖のカワウ県外へ大移動? (9/27 産経新聞)
・ウズラ
●2011/11 長崎県
・チョウゲンボウ
●2011/9-10 栃木
・サシバ
固定カメラによると、サシバの巣に運ばれた餌はカエル類38%、昆虫31%、トカゲ類11%、ネズミ類6%、ヘビ類5%、モグラ類3%、多足類1%、鳥類0.5%等であった。孵化後平均36日で巣立ちし、約2週間は給餌を受け、その後自力で狩りを行う。発信機での調査では巣立ち約3週間で営巣地から500〜1000m、4週目に約4q移動する。オオタカが営巣地から分散するのに6〜8週間掛かるのに対し、餌が捕りやすいためか、サシバは自立が早い。成鳥も営巣地から数百m〜数q離れた丘陵林へ移動する。繁殖成功率は02年は88%、現在は60〜70%(平均20巣、巣立ち2羽)に低下している。抱卵中と孵化直後はカラスに襲われる事が多く、巣で大きな雛がオオタカに襲われている映像もある。暗色型のサシバは1000羽に1羽の頻度と言われ、09年、栃木県でその型の雛の巣立ちがあった。
(栃木「おおるり」NO.217,P6〜11)
・東日本大震災による生態系や生物多様性への影響
6/28、日本学術会議主催の同フォーラムがあった。野鳥への影響について東大の樋口広芳教授が講演した。チェルノブイリ原発事故地での鳥類への影響をフランスの学者が調査した結果では、ツバメの体内の抗酸化物質が減り、雄の精子異常、羽色の白化をもたらす可能性がある。実際に部分白化個体が増加し、番形成率が低下している。一腹卵数、孵化率も低下しており、生存率は雄は24%、雌は57%も低下している。また、汚染の著しい地域ほど、脳容積が減っている。福島原発事故は海の生き物への影響も懸念される。
http://www.scj.go.jp/ja/event/houkoku/110628houkoku.html
(栃木「おおるり」NO.217,P34〜35)
●2011/11-12 群馬
・渡良瀬遊水地ラムサール登録予定地
「渡良瀬遊水池をラムサール条約登録地にする会」は日本野鳥の会栃木、同群馬、渡良瀬遊水池を守る利根川流域住民協議会、わたらせ未来基金、小山の環境を考える市民の会、藤岡町の自然を守る会で構成されている。環境省は全国で選定された172箇所の湿地から6箇所の新規登録を目指している。国交省は第2調整池で渡良瀬遊水地湿地保全・再生計画を策定し、治水と保全再生の両立のモデル事業としている。小山市はラムサール条約登録地を活かし、コウノトリと共生する地域作りの調査研究をしている。
(群馬「野の鳥」NO.308,P2)
・野反湖で謎のキツツキ(クマゲラ?)
7/22、野反湖畔でシラビソが混じるダケカンバ林で大型のキツツキを見る。全体は黒色で飛翔時も翼下面も黒かった。シルエットの大きさの記憶を周囲と比較すると、翼長20〜22cmでアカゲラ、オオアカゲラの15cmよりかなり長い。キョーン、キョーン、ケレケレと聞こえる声を聞いているが、写真撮影は出来ず。クマゲラは群馬県では記録が無いが、日光市では記録がある(日本鳥学会2000)。その後確認できず、移動中の個体なのか。
(群馬「野の鳥」NO.308,P2)
●2011/11 大阪
・愛玩飼養「原則として許可しない」 4/26、中央環境審議会にて、環境大臣の鳥獣保護の基本指針が示され、委員である当会元学術顧問の市田順孝氏の強い応援があり、9/5、環境省は「野鳥の愛玩飼養目的の捕獲許可は、密猟を助長する恐れがある事から、原則として許可しない」との方針を示した。今回の指針には例外として「野外で野鳥を観察できない高齢者等に対し、自然とふれあう機会を設ける事が必要である」とあり、拡大解釈した野鳥保護事業計画にならぬよう、注意が必要である。
(大阪「むくどり通信」NO.216,P3)
・「密対連」発足の裏話
1991年、かすみ網禁止の法改正が実現し、お祝いの会で「日本野鳥の会かすみ網対策会議」をそのまま解散するのはもったいないとして、岐阜県を中心にした支部、本部の当時の中村滝男保護部長が先頭になり、新組織「全国野鳥密猟対策連絡会」が発足した。NGOとしてできる情報提供、野鳥の識別、リハビリ等、可能な限りの協力をし、1999年には、検察庁が密猟を環境犯罪の一環として密対連との連携と全国への警察への周知を図り、その後、密猟対策の活動がやり易くなった。
(大阪「むくどり通信」NO.216,P4〜7)
・果実を食べるのは誰?
ヒヨドリ、ムクドリ、ツグミ等は種子散布者で、ハト類、カモ類、キジ類、アトリ類は種まで消化し、種子捕食者である。鳥が食べる果実の色は圧倒的に赤か黒である(中西1999)。鳥は紫外線が見え、葉は紫外線を反射せず、その中の黒い実は鳥には目立つ。哺乳類は嗅覚で果実を探し、イチョウやセンダンの実は黄色で鳥が食べる事は余り無い。
参考:上田恵介・福居信幸(1992) 果実食者としてのカラス類:ウルシ属に対する選好性 日本鳥学会誌40:67-74。中西弘樹(1999)鳥散布果実の色と大きさ 「種子散布 助けあいの進化論」(築地書館)41-49。橋口大輔・上田恵介(1990)果実食者としてのムクドリ-ペリット分析の有効性- Strixs:55-61。
(大阪「むくどり通信」NO.216,P10)
・2011大阪府ガンカモ類生息調査結果
1/8〜16、423箇所を延539名で調査した。カモは20種、38,574羽であった。内訳はホシハジロ10,436、ヒドリガモ9,205、キンクロハジロ3,498、ハシビロガモ3,179、コガモ2,687、スズガモ2,632、マガモ2,088、カルガモ1,602、オナガガモ1,182、オシドリ1,064、オカヨシガモ506等。これとは別にカワウ3,255羽。ホシハジロは臨海部に多数飛来し、大阪湾全体で把握が必要で、ヒドリガモは河川部に飛来し、1997年以来増加している。オシドリはブナ科の広葉樹を伴う人造池に毎年安定して飛来している。
(大阪「むくどり通信」NO.216,P11)
・ツバメの塒調査2011
8/6、7、6団体の協力を得て、府下6箇所のツバメの塒を調査した。結果は高槻市鵜殿の河川のヨシ原で39,000羽、松原市寺池の溜池のヨシ原で10,000羽、豊中市赤坂下池の溜池のヨシ原で5,000羽、岸和田市久米田池の溜池のヨシ原で1,000羽、東大阪市恩智川で650羽であった。
(大阪「むくどり通信」NO.216,P12)
・琵琶湖のカワウ県外へ大移動? (9/27 産経新聞)
琵琶湖周辺のカワウが滋賀県の駆除で昨年22,569羽→今年12,415羽と半減し、一方、兵庫県では2,914、大阪1,985、和歌山1,403、徳島874、京都372、計7,548羽で周囲に大量に移動した可能性がある。関西広域連合は来年度、カワウ広域対策に乗り出す方針である。
(大阪「むくどり通信」NO.216,P15)
・ウズラ
近畿地区のレッドデータブックでは、ウズラは越冬個体群として評価対象となっているが、大阪府の評価は府全体で個体数は1桁で絶滅危惧種とされる。淀川河川敷では1975〜79年、記録があるが、2000/11、2009/1に各1羽の観察があるのみである。ウズラはプルルと大きな羽音を残して飛びたつ習性があり、急に旅発つ、坐った姿勢から無作法に立つ意味を示す「うずら立ち」という言葉がある。ウズラは国内では関東以北の本州、北海道で繁殖し、本州、四国、九州で越冬するとされる。激減で現在捕獲禁止措置(H19〜H24)が取られているが、依然狩猟鳥である。家禽として東海地方で400万羽程飼育されている。
(大阪「むくどり通信」NO.216,P25)
○支部報/会報 保護・調査記事関連トピックスNO.591
●2011/12 小樽
・鳥の呼吸器
・スズメの大量死原因はネズミチフス菌 (10/8 北海道新聞)
●2011/12 東京
・日本野鳥の会東京に期待する
●2011/12 ひょうご
・カラスの声
●2011/12 香川県
・屋島におけるミサゴの繁殖状況
●2011/11-12 鳥取県
・フラッグ付きシギ
・ブッポウソウ 産卵と気象条件
・2011年日南町におけるブッポウソウ保護管理活動
●2011/11-12 ひろしま
・秋のシギ・チドリ渡り調査(速報)
●2011/11-12 愛媛
・佐田岬ハチクマの渡り
●2011/12 筑後
・クマタカ
●2011/11 長崎県
・チョウゲンボウ
●2011/12 小樽
・鳥の呼吸器 肺に気蝗鰍ニいう空気袋が多数つながっており、3対の前気嚢と2対の後気嚢から成る。肺の中を新鮮な空気が一方通行で血流と逆方向に流れ、空気が往復移動する肺胞式より、酸素取り入れ効率は地上で3割高、標高1500mで2倍も良くなる。気嚢式呼吸は酸素取り入れ以外にも体温を逃がす空冷システムに最適である。鳥は喉頭部に声帯は無く、気管が肺の手前で分かれる部分に鳴管が発達している。肺から一方向に空気が流れ、息継ぎで休む事なく鳴き続けられる。空気の流れのほぼ全てが発声に使われ、人の発声での2%程度に対し、発声効率が高く、大きな声が出る。
(小樽「あおばと」NO.130,P3〜5)
・スズメの大量死原因はネズミチフス菌 (10/8 北海道新聞)
05〜06年、道内で発生したスズメの大量死の主原因はサルモネラ菌の一種「ネズミチフス菌」とする報告が9月の北海道獣医師会年次大会であった。今回64羽のスズメの死体検査からの結論である。菌の型は海外でスズメの大量死を引き起こした「DT40」で、以前に日本国内で検出された例は無い。道内のスズメへの感染ルートは不明である。
(小樽「あおばと」NO.130,P23)
●2011/12 東京
・日本野鳥の会東京に期待する
支部で体質改善プロジェクトチームがスタートしたが、まさに状況は「茹でガエル」寸前である。会員は幹事会の傍聴もできず、議事録も見る事ができない。幹事会による密室運営と言わざるを得ない。プロセスの情報公開は必須である。支部会員は10年間で42%減、その間、東京都の人口は7%増。入会して探鳥会に参加する事から始めているが、会員の多様性に対応し、例えばインターネット会員、ジュニア会員、学生会員、シニア会員等(各目的に対応した役割分担、活動に参加する 森)がある。NPO法人、法人格を持たなくても、コミュニティーに密着して活動する団体は多くなり、ネットでの情報入手もでき、(現状の)当会へ入会する必然性は薄くなっている。当会とそのような団体との連携強化が望まれる。PDCAのプロセスを継続的にスピード感を持って実行頂きたい。
(東京「ユリカモメ」NO.674,P3)
●2011/12 ひょうご
・カラスの声
ハシブトガラスの声紋を見ると、6kHz以下の成分が大部分で、1.5kHzを中心に規則正しい倍音が多数あり、あの独特な音色の元になっている。この倍音の出方に個体差があり、鳴声から個体識別できる人もいる。ハシボソガラスの声は6kHz以上も多く、それ以下は全体がモヤモヤした倍音がはっきり出ていない声紋で、あのガラガラ声の元になっている。ミヤマガラスの声は、ハシボソガラスと似ていて、聞いただけでは区別がつきにくい。
(ひょうご「コウノトリ」NO.185,P6〜8)
●2011/12 香川県
・屋島におけるミサゴの繁殖状況
今シーズン、屋島の海に面した急斜面で繁殖活動したミサゴは6番であった。
松の木(枯れ松も)に営巣し、産卵は4/15〜20頃で、抱卵は35日、巣内育雛は40日程度である。
(香川県「かいつぶり」NO.335,P1〜3)
●2011/11-12 鳥取県
・フラッグ付きシギ
鳥取市の岩戸海岸で、5/5、フラッグ付きキアシシギ1を見る。同地で9/13、フラッグ付きトウネン1を見る。前者は昨年秋以前に根室市の春国岳で標識、後者は今年生れで、紋別市コムケ湖で放鳥された。
(鳥取県「銀杏羽」NO.118,P6)
・ブッポウソウ 産卵と気象条件 鳥取県日南町で架けたブッポウソウの巣箱内の雛の重さを計ってその分布をみた。いずれも7/20前後の調査で、雛の数=76〜89、2008年は131〜135gをピークに前後バランスした分布であるが、2010年は100g以下が多数を占め、131〜135gに小さなピークがあるが、101〜145g全体に低く分布している。2011年も2010年と同じような分布をしている。2008年は天候が穏やかで産卵が順調で、2010年、2011年は気温の乱高下があり、産卵の長期化と雛の生育遅れで小さな雛が多く存在し、非同期孵化があったと考えられる。
(鳥取県「銀杏羽」NO.118,P7〜9)
・2011年日南町におけるブッポウソウ保護管理活動
2011年、日南町でブッポウソウが繁殖利用した巣箱は36箱の内、27箱で、7/17、92羽の雛と8個の未孵化卵を確認している。巣箱に渡来した時期は5/11〜20に集中しており、5/21〜31はその半数程度になる。給餌が見られたのは2008年は7/1〜20に大部分を占めるが、2011年は8月以降まで分布し、繁殖の遅れが見て取れる。一腹卵数は5卵が2巣、4卵が19巣、3卵が4巣、2卵が1巣で平均3.85卵、平均巣立ち数3.54羽であった。
(鳥取県「銀杏羽」NO.118,P14〜17)
●2011/11-12 ひろしま
・秋のシギ・チドリ渡り調査(速報)
9/11、県内10箇所で調査した。シギチ21種、346羽を記録。内訳はケリ80、ソリハシシギ71、シロチドリ45、イソシギ39、コチドリ24、キアシシギ22、トウネン16、タシギ13、アオアシシギ9、ダイゼン7、チュウシャクシギ6等
(ひろしま「森の新聞」NO.177,P3)
●2011/11-12 愛媛
・佐田岬ハチクマの渡り
9/23、伊方町権現山で観察した。通過数はハチクマ62、サシバ21、チョウゲンボウ2、ハイタカ2、チゴハヤブサ2、アカハラダカ1であった。ハチクマは7時〜10時に29羽が通過した。
(愛媛「コマドリ」NO.205,P8)
●2011/12 筑後
・クマタカ
イヌワシは山岳性、北方系で日本は分布域の南限に当り、クマタカは森林性、南方系で日本は分布の北限に当る。イヌワシは九州では大分県に1番しか確認されず、クマタカは筑後地区でも数箇所に生息している。クマタカは角鷹とも表記され、冠毛が角のように見える。イヌワシは獲物はノウサギ、ヤマドリ、大型のヘビ等に拘り、クマタカは多種の哺乳類、鳥類等、時にはオオタカ、ハイタカ、猫も襲う。クマタカは梢や枝で長く待ち伏せるので、飛翔を見るのは少ない。
(筑後「まめわり」NO.128,P10)
●2011/11 長崎県
・チョウゲンボウ
チョウゲンボウは漢字で長元坊と書き、南北朝時代、足利尊氏の側近の高師直の部下に長元という坊主がいて、茶色に黒の斑模様の僧衣を着て道端でネズミやモグラを食べた破戒僧と伝わる。類似の様子よりチョウゲンボウの名が付けられたと言われる。鷹狩り愛好家からはノスリ同様、役に立たない鷹として「馬糞鷹」と呼ばれていた。英名のCommon KestrelのKestrelはインディアンの言葉で出来損ないの鷹を意味し、評判は余り良くない。目の下の縦線は、ハヤブサ、チーター同様、高速で動くと涙が出やすく、それを流す役割がある。九州では冬鳥である。
(長崎県「つばさ」NO.288,P2〜3)
(自然保護室支援・野鳥の会 神奈川/森 要)
■平成23年度第4回(定例)理事会 議事録■
- 開催日時
平成23年 11月18日(金)午後3時01分〜午後4時21分
- 開催場所
当財団会議室
- 出席者
理事総数 7名
出席理事 7名(代表理事を含む。)
理事 佐藤 仁志、吉田 新、安西 英明、
飯塚 利一、遠藤 孝一、佐久間 仁、
松田 道生
監事総数 2名
出席監事 2名
監事 見田 元、曽我 千文
オブザーバー 1名
評議員 柳生 博
事務局
小林豊(事務局長)、安藤康弘(事務局長代理、会員室長)、岩下路子(総務室長)、
五十嵐真(総務室総務グループチーフ)、小川富由美(総務室員)
- 議長
代表理事 佐藤 仁志
- 議決事項
第1号議案 特別名誉顧問委嘱の件
第2号議案 参与委嘱の件
- 議事の経過の要領及びその結果
佐藤仁志理事長および新任の佐久間仁理事から挨拶があった。小林豊事務局長が開会を宣言し、本理事会は定款第42条の規定に定める定足数を満たしており、適法に成立した旨の報告があった。
なお、議事録署名人については、定款第44条に基づき,出席した代表理事及び監事となっており、佐藤理事長、吉田副理事長、見田元監事および曽我千文監事が署名人となることを確認した後に、次の議案の審議に入った。
(1)第1号議案 特別名誉顧問委嘱の件
佐藤理事長より、当会特別名誉顧問について高円宮妃殿下に就任をお願いしたいこと、霞会館理事長である北白川道久評議員を通じて依頼中であること、高円宮妃本人の了解が得られることを停止条件として委嘱したい旨の提案が出された。佐久間理事より、特別名誉顧問の追加委嘱の可能性について質問があり、佐藤理事長より高円宮妃殿下お一人の予定である旨の回答があった。
審議を経て、佐藤理事長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。
(2)第2号議案 参与委嘱の件
佐藤理事長より、金井裕主席研究員を職員退職後は参与としたいこと、現在高病原性鳥インフルエンザ関連の委員を始め、国や自治体等の各種委員を務めており、その取扱いを整理しいくつかは担当を継続させたい旨の提案が出された。
遠藤孝一理事より、委嘱内容、委員報酬の取扱い、高病原性鳥インフルエンザに関する迅速な対応の可否、環境省等からの委員依頼時の状況について質問があった。佐藤理事長より、委嘱内容は高病原性鳥インフルエンザ関連の委員を想定しており、その後は発生の都度検討すること、委員報酬は今後委託先から本人に支払われること、過去の委員依頼時の経緯は不明瞭である旨回答があった。遠藤理事および松田道生理事より、各種委員を受託する際のルール作りが必要なこと、金井氏担当部署を決めるべきである旨の意見が出された。
審議を経て、佐藤理事長がこの賛否を諮ったところ、全員が異議なくこれを承認した。
- 報告事項
(1)平成23年度第3回評議員会結果の件
佐藤理事長より、10月26日に開催された平成23年度第3回評議員会について、佐久間仁氏が理事に選任されたこと、時間をかけて各部署からの事業概要報告を行ったこと等資料に基づき報告があった。
(2)平成23年度決算見込みの件
岩下路子総務室長より、決算見込の収支差額は29万円であること、予算および実行予算対比で寄付金収入が減ったこと、職員減により給料手当支出を減額したこと、退職金支出は増額となったこと、保護区用地取得のため特定資産取崩収入が増額となったこと、損益ベースでは赤字の見込みであること等資料に基づき報告があった。
見田監事より、財政安定基金の設置時期や経緯、佐久間理事よりその金額について質問があり、飯塚理事および岩下総務室長より、財政逼迫時の職員給料支出に備えるため10年以上前に設置したこと、平成23年度末で3,700万円になる見込みとの回答があった。
(3)ランチコンサート「amour de la mer」の件
安藤康弘事務局長代理兼会員室長より、高額寄付者の掘り起しを目的として柳生会長も出演するランチコンサートを実施すること、当日のプログラム内容や好調な申込状況等について報告があった。見田監事及び柳生評議員長より、良い趣旨の企画であること、手厚い支援者に対応したゴールド会員制度などを設置したら良いのでは等の意見が出された。
上記の議事を明らかにするために議事録を作成し、佐藤理事長、吉田副理事長及び出席監事の名において記名、捺印する。
平成23年11月29日
公益財団法人 日本野鳥の会
議長 代表理事 佐藤 仁志
代表理事 吉田 新
監 事 見田 元
監 事 曽我 千文
■ねむろバードランドフェスティバル2012 参加者募集中!■
2012年2月4日〜5日にねむろバードランドフェスティバルが開催されます。さまざまなプログラムをご用意しています。ぜひご参加ください。詳細・お申込みは、根室市観光協会へ。
●観光協会連絡先
電話:0153-24-3104
HP:http://www.nemuro-kankou.com/events/birdfes.html
●プログラム
・前夜祭
2月3日(金)
江戸家 猫八さん 講演会 「道東地域の野鳥の魅力」
講演会 17:00 〜18:00
交流会 18:30より約2時間
・ねむろバードソン
2月4日(土)〜5日(日)
受付/ 4日 9:00〜
競技/ 4日10:00〜16:00
5日 6:00〜14:00
表彰式/5日15:00〜
・親子・初心者向け探鳥会
2月4日(土)、5日(日)
両日とも 10:00〜12:00
・オオワシ探鳥会
2月4日(土)、5日(日)
両日とも
①8:00〜 9:30 ②13:00〜14:30
・港めぐりバスツアー
2月4日(土)、5日(日)
両日とも 9:00〜14:00
・歯舞パノラマクルーズ
2月4日(土)、5日(日)
両日とも
①9:00〜11:00 ②11:30〜13:30 ③14:00〜16:00
・落石ネイチャークルーズ
2月4日(土)、5日(日)
両日とも
①9:00〜11:30 ②12:30〜15:00
(サンクチュアリ室/手嶋 洋子)
■週間『野鳥の世界』発行が延長されました■
デアゴスティーニが発行している週間『野鳥の世界』(http://deagostini.jp/yns/)の観察地ガイドというコーナーに、24号から協力しています(2010年9月の支部ネット通信で報告済み)。週間『野鳥の世界』は、当初100号で完結予定でしたが、好評につき120号まで延長され、121号が索引号となるそうです。
昨年末で97号まで発行されていますが、事前に原稿をチェックできるようになったので、場所によってはそこで探鳥会を実施している支部・連携団体にご意見、ご指摘をいただいたり、誌面で支部・連携団体の活動やホームページ、IBAの紹介も掲載してもらうようにしてきました。
これまでご協力いただいた支部・連携団体に感謝申し上げるとともに、今後も関係する支部・連携団体にはご相談申し上げることがあると思いますので、どうぞよろしくお願いします。
(主席研究員/安西 英明)
■ワイルドバード・カレンダー2013 写真募集■
ワイルドバード・カレンダー2013」の写真(ポジ/デジタル)を募集致します。応募期間は2012年1月10日〜3月31日です。デジタルデータにつきましては、ホームページ上からご応募を受け付けます。詳細は応募要項でご確認下さい。応募要項は、当会ホームページで公開中のほか、ご希望の方へは 郵送も致します。
皆様の力作をお待ちしております。
●応募要項のページ
http://www.wbsj.org/goods/calendar/index.html
会HPトップ > ショッピング > 商品のご案内 > オリジナルカレンダー
●お問い合わせ、要項のご請求
普及室 販売出版グループまでお願いします。
TEL:03-5436-2626 FAX:03-5436-2636 E-mail:[email protected]
(普及室/江面康子)
■支部名称等変更のお知らせ■(敬称略)
【名称変更】
●日本野鳥の会島根 (2012年1月1日より)
・新名称:『日本野鳥の会島根県支部』
(従来の名称へ戻す)
・代表→支部長
【事務局住所変更】
●日本野鳥の会札幌支部
・新住所:〒060-0061 札幌市中央区南1条西17丁目1-14 シェール松岡203号室
※電話・ファックス番号は変更ありません。
(総務室/五十嵐 真、小川 富由美)
■会員数■
1月1日会員数39,091人(対前月-161)
会員数は先月に比べ161人減少しました。
12月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より149人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。12月の入会者数は117人で、前年同月の入会者145人に比べ28人減少しました。
また、12月の退会者数は266人で、前年同月の退会者数300人に比べ34人しました減少しました。
表1.12月の入会・退会者数
※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。
●都道府県および支部別会員数
野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。
表2.都道府県別の会員数(1月1日時点)
備考:その他は海外在住の会員を示します。
表3.支部別の会員数(1月1日時点)
備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。
(会員室/沖山展子)
■支部ネット担当より
本通信は2004年4月から発行を始めましたので、今年で9年目に入ります。今年も支部と財団の連携強化につながるよう、情報発信に努めて参りたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
●臨時号はメール配信のみです
鳥インフルエンザ情報など、急ぎお伝えしたい情報がある場合には、電子メール版の臨時号を発行しております。ぜひ電子メールのご登録をお願いします。
●メール配信のお申し込み
1支部あたり2アドレスまでご登録いただけます。受信後の支部内転送は、各支部のご判断にお任せしております。ご登録のお申し込みは、下記のメールアドレスまでお気軽にどうぞ。
●バックナンバーの閲覧
本通信のバックナンバーは、すべてインターネットで閲覧可能です。
閲覧はこちらのURLからどうぞ。
http://www.wbsj.org/info/shibu/net/
(事務局長/小林豊)
支部ネット通信 第94号
◆発行
日本野鳥の会 2012年1月20日
◆担当
会員室
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23
丸和ビル
TEL:03-5436-2632
FAX:03-5436-2635
E-mail:[email protected] |