目次 |
◆東日本大震災への対応 会費免除、義援金の対応について 会費免除・義援金の対象 ご確認をお願いします ◆プレスリリース 身近な野鳥ティーチャーズガイド講習会 地方環境事務所の地方移管に関する要望 カレンダーで伝える生物多様性 泡瀬干潟・浅海域埋立工事の中止を要請 |
◆鳥インフルエンザ情報 島根県のコハクチョウからウイルス検出 ウイルスはH5N2亜型。高病原性ではない? ウイルスは低病原性と判明しました ◆事務局からのお知らせなど 「ウィンターフェア」開催中! 「支部報とりまとめ発送」次回日程のご案内 会員数 |
≪東日本大震災への対応 ≫
3月11日の東日本大震災発生から全国の支部、そして会員の皆さまからたくさんの義援金をお寄せいただきましたことに、改めてお礼申し上げます。また、被災された会員の方々への会費免除にもご協力いただき重ねてお礼申し上げます。義援金・会費免除のお申し出方法につきまして、『野鳥』誌および、被災の大きかった地域の岩手県、宮城県、福島県にお住まいの会員の方へはお手紙でお知らせをお送りしました。11月16日現在48名の方から義援金・会費免除へのご希望をいただき、第一次配分と第二次配分を合わせて、お一人6万円のお見舞金をお送りし、会費免除の手続きをいたしました。
会長のお手紙とともにお送りしたお見舞い金を受け取られた方々からは、引き続きお礼のメッセージが寄せられています。ここで一部をご紹介させていただきます。「この度はお見舞いをいただきありがとうございました。感謝申し上げます。突然家を失いこれからどうすればよいのか悩む毎日ですが、皆さんのあたたかなお気持ちにふれ、少しでも前に踏み出さなければと思いました-いわき市で被災、福島市在住の方」「会員の皆さんありがとうございました。自宅周辺には野鳥が見られなくなりましたが、早く野鳥が戻る環境作りに頑張ります-宮城県東松山市在住の方」「皆さまのお心遣いに対し熱く御礼申し上げます。未だ鳥を観る余裕がないのが現況ですが、生かされた生命を大切に生きて行きたいと思います-南三陸町在住の方」など、皆さまの温かいご支援への感謝の気持が伝わってまいります。被災地の皆さまの健康が心配な寒い季節を迎えるにあたり、少しでも早く過ごしやすい環境が整うようにと願わずにはいられません。
11月16日現在のお申し出状況は下記の通りです。
○岩手県 10名 | ○宮城県 22名 |
○福島県 15名 | ○茨城県 1名 |
○宮古 8名 | ○宮城県 21名 |
○ふくしま 1名 | ○いわき 7名 |
○福島県相双 3名 | ○茨城県 1名 |
○東京 1名 | ○南相馬 11名 |
(会員室/沖山 展子)
日本大震災で被災された方は、会費の免除と義援金の対象となります。
2011年3月11日現在会員で。下記①②の被災をされた方は、当会会員室までお知らせください。会員免除と義援金の対象とさせていただきます。
お申し出受け付けは2011年12月末までとさせていただきます。
① 居住する家屋が全壊などの被災を受け住むことが出来なくなった会員の方。
② 居住する家屋が2011年5月31日までに法令に基づく「避難指示」もしくは「警戒区域」「計画的避難区域」「緊急時避難準備区域」に指定された会員の方。
(会員室/沖山 展子)
発表した内容は、下記のとおりです。一部内容は省略しています。このプレスリリースの全文は、当会ホームページからご覧いただけます。
http://www.wbsj.org/press/20111115.pdf
2011年11月15日
公益財団法人日本野鳥の会(東京、会長:柳生博、会員・サポーター数:約5万人)は、福島県内の自然体験活動の指導者を対象に『身近な野鳥ティーチャーズガイド講習会IN 福島県』を平成23 年11月23 日、「フォレストパークあだたら(福島県安達郡大玉村)」にて開催します。
この講習会では、街中でも見られるスズメやヒヨドリなどの野鳥をテーマにした、子ども向けの環境教育プログラム集「身近な野鳥ティーチャーズガイド」をテキストにして、室内でも自然を理解し、親しむことのできるプログラムを中心に紹介し、福島の子どもたちへの環境教育活動を支援します。また、長年、県内で自然体験活動の指導者として活動されてきた方たちとともに、福島における今後の自然との共生のあり方について考える機会にもしたいと思います。
発表した内容は、下記のとおりです。一部内容は省略しています。このプレスリリースの全文は、当会ホームページからご覧いただけます。
http://www.wbsj.org/press/111111_02.html
2011年11月11日
11月11日、全国的な自然保護団体である世界自然保護基金ジャパン(WWF Japan)、日本自然保護協会、公益財団法人日本野鳥の会の3団体は、細野豪志環境大臣、輿石東民主党陳情要請対策本部長に対し、環境省・地方環境事務所の事務・権限の地方行政組織への移譲に反対する旨の要望書・意見書を提出いたしました。
要望は自然保護、生物多様性保全に関わる立場から、それぞれ、国立公園の管理や野生動物の広域的な保護・管理の業務等について、地方移管をせず、引き続き地方環境事務所で行うことを求めています。
発表した内容は、下記のとおりです。一部内容は省略しています。このプレスリリースの全文は、当会ホームページからご覧いただけます。
http://www.wbsj.org/press/111111_01.html
2011年11月11日
日本野鳥の会 (会長:柳生博、会員・サポーター数:約5万人、事務所:東京都品川区)は、恒例のオリジナルカレンダーの販売を行います。
「ワイルドバード・カレンダー」は、2011年から始まった「国連生物多様性の10年」にちなみ、2011年版に引き続き「生物多様性」をテーマに設定。「多様な風景 多様な野鳥」のタイトルで、日本各地の様々な自然環境とそこで暮らす野鳥の写真で構成しました。多様な自然環境が多様な生物を支えていることを 皆様に感じていただければと思います。
この販売収益は、日本野鳥の会のすすめる様々な自然保護活動に有効に活用されます。
ぜひ、貴誌にてご紹介いただけますようお願い致します。
発表した内容は、下記のとおりです。一部内容は省略しています。このプレスリリースの全文は、当会ホームページからご覧いただけます。
http://www.wbsj.org/nature/hogo/others/okinawa/awase20111110.html
2011年11月10日
2011年11月10日、当会は内閣府・沖縄担当大臣と沖縄総合事務局に対し、沖縄総合事務局が10月14日に泡瀬干潟・浅海域埋立工事を再開したことに抗議し、工事を中止するよう要請しました。
記
当事業の実施地となっている泡瀬干潟と浅海域は、生物多様性に富む海域であり、干潟は世界基準で選定された重要野鳥生息地(IBA)にもリストアップされている。このため、当会は、他の多くの自然保護と共に、再三にわたって埋め立て事業の中止とこの海域の保全を求めてきた。
本事業は平成21年10月の福岡高裁那覇支部の判決において「経済的合理性がなく、公金支出は認められない」とされており、計画の見直しに当たって相当程度に手堅い検証を求められている。
また本年3月30日の交通政策審議会第40回港湾分科会において環境省は「本港湾計画の対象となる区域は干潟、藻場、サンゴ礁などの貴重な自然環境を有し、トカゲハゼ、クビレミドロ、コアジサシをはじめとして様々な希少動植物が生息・生育している。今回の一部変更により埋立面積が減少するなど、既存の港湾計画より直接的な環境影響が低減しているが、自然環境保全の観点から、埋立ては可能な限り回避する」との意見を述べている。
鳥インフルエンザ情報
以下の情報は、メール配信のみでお送りしている支部ネット通信臨時号に掲載されたものです。支部ネット通信のメール配信お申し込みは、本紙末尾をご覧ください。
2011年11月11日発行
11月臨時 No.106 掲載
環境省、島根県、報道各社からの情報によりますと、島根県松江市美保関町で見つかったコハクチョウ1羽の死体から、鳥インフルエンザのウイルスが見つかったとのことです。
現時点では遺伝子検査によりA型ということが判明しただけで、H亜型やN亜型は確定していないので、高病原性かどうかは確定していませんが、その可能性がありますので、水鳥や猛禽類の死体が見つかればご注意ください。
特に希少種を含む水鳥の集結地や、近くに養鶏場のある水鳥の渡来地では、ご注意ください。種類では、昨年、ウイルスが見つかったオオハクチョウ、キンクロハジロ、オシドリ等の水鳥類や、ハヤブサ、オオタカ、フクロウ等の猛禽類の死体が見つかる可能性があります。
以下、情報をお伝えします。
【野鳥からインフルで検査】
松江市美保関町で死んでいるのが見つかったコハクチョウ1羽から、インフルエンザウイルスの陽性反応が出たことがわかりました。
環境省はさらに詳しい検査を行って、鳥インフルエンザかどうかや毒性の強さなどを調べています。島根県によりますとインフルエンザウイルスの陽性反応が出たのは、11月7日に松江市美保関町の七類港で死んでいるのが見つかったコハクチョウ1羽です。
茨城県にある国立環境研究所で遺伝子検査を行ったところ、A型のインフルエンザウイルスの陽性反応が出たということです。
環境省は検体を鳥取大学に送って、鳥インフルエンザかどうかや毒性の強さなどを調べるとともに、周辺の10キロ圏内を野鳥の監視を強化する地域に指定しました。
今回のコハクチョウが鳥インフルエンザに感染していることが確認されれば今シーズンで初めてとなります。
これを受けて島根県は昨夜部局の担当者を集めた危機管理連絡会議を開きました。
この中で島根県では、念のために、現場から半径10キロの範囲で見回りなどの監視態勢を強化することと、100羽以上のニワトリを飼育している農家に文書で注意を促すことを確認しました。
また松江市でも今後、国や県と連携して野鳥の監視を強化するほか、学校や幼稚園、保育所などに、注意を呼びかけることにしています。
(11月11日 09時21分)
【コハクチョウ 鳥インフルか /松江、A型ウイルス検出】
県は10日、松江市美保関町七類の海岸でコハクチョウ1羽の死骸が見つかり、A型インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。今後、鳥取大でウイルスが高病原性鳥インフルエンザかどうか詳しい検査を行う。
県によると、死骸は今月7日、東部農林振興センター職員が発見。国立環境研究所(茨城県つくば市)で遺伝子検査を行い、10日に陽性と確認された。
環境省は、死骸が見つかった場所から半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定、野鳥の監視を強化する。また、発見場所の半径3キロ以内に養鶏農家などはないという。
県は10日夜、関係課長らによる危機管理連絡会議を県庁で開催。情報共有の徹底を確認した。県内では昨年11月、安来市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生している。(矢沢慎一)
(2011年11月11日 読売新聞)
1 経緯 (1)松江市美保関町(コハクチョウ) 11月7日 ○東部農林振興センター職員がコハクチョウ1羽の死亡個体を回収 ○松江家畜保健衛生所で簡易検査を実施したところ「陰性」 11月8日 ○検体を国立環境研究所に送付 11月10日 ○環境省から、国立環境研究所の遺伝子検査でA型インフルエンザウイルス「陽性」の連絡 (現時点では高病原性鳥インフルエンザ(H5又はH7)かどうかは未確定) ○詳細検査を行うために国立環境研究所から鳥取大学へ検体を発送 (到着して数日から1週間程度での確定診断) 2 今後の対応 (1)野鳥について 渡り鳥の飛来地を中心に野鳥の監視を行います。 (2)家畜防疫について 回収地を中心とした半径3kmの範囲内には、家きん飼養者はありません。
(上記島根県のサイトに掲載、抜粋)
1 主な経緯等 (1)コハクチョウの回収地 島根県松江市 (2)経緯 ・コハクチョウ1羽の死体を回収(7日)。 ・7日に簡易検査を実施したところ陰性と判明。 ・10日に(独)国立環境研究所が遺伝子検査を実施したところ陽性と判明。 ・10日、発生地周辺10km圏内を野鳥監視重点区域に指定。 ・10日、鳥取大学に確定検査のため検体を移送。 2 今後の対応 (1)野鳥監視重点区域において、野鳥の監視を一層強化。 (2)環境省が、鳥取大学(確定検査機関)に依頼して高病原性鳥インフルエンザウイルスの確定検査を実施。 検査結果判明まで数日から1週間程度かかる見込み。 (2)仮に高病原性鳥インフルエンザと判明した場合には、「野鳥における高 病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」に基づき適切に対応。 <対応技術マニュアルURL> http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/manual/pref_0809.html【留意事項】
※編注:()の数字は、環境省発表資料のまま
以上、情報でした。
高病原性鳥インフルエンザで警戒しないといけないのは、ニワトリなどの家禽への感染です。人への感染は濃厚な接触(血液やフン、羽毛など)がないと感染しないとされていすが、ニワトリに感染すれば大きな経済的被害が生じます。人や野鳥によりウイルスが養鶏場に運ばれてしまう可能性がありますので、ご注意ください。
鳥インフルエンザの基礎的な情報は、野鳥誌11月号特集記事、及び小会ウエッブサイトをご参照ください。
http://www.wbsj.org/activity/conservation/infection/
詳細検査の結果などの続報があればお知らせします。気になる情報がありましたら、自然保護室 [email protected] までお知らせください。
カイツブリ2 兵庫県、宮崎県
カンムリカイツブリ1 兵庫県
アオサギ1 大分県
ナベヅル7 鹿児島県
オオハクチョウ6 北海道
コハクチョウ2 福島県、鳥取県
オシドリ11 高知県、長崎県、大分県、宮崎県
オナガガモ1 北海道
ホシハジロ3 兵庫県、鳥取県
キンクロハジロ12 福島県、鳥取県、島根県、山口県
スズガモ1 北海道
スズガモ属1 北海道
カモ類糞1 北海道
ユリカモメ1 鳥取県
オオタカ1 栃木県
ハヤブサ9 青森県、栃木県、京都府、長崎県、宮崎県、鳥取県
フクロウ1 徳島県
(自然保護室/古南 幸弘)
2011年11月17日発行
11月臨時 No.107 掲載
支部ネット通信(メール版)臨時号No.106(2011年11月11日発行)でお知らせした、島根県松江市で見つかったコハクチョウ死体の鳥インフルエンザに関する情報の続報(11月15日発表)です。
11月7日に松江市美保関町で回収されたコハクチョウの死体から見つかった鳥インフルエンザを検査した結果、中間報告として、このウイルスはH5N2亜型であることが判明したとのことです。
昨冬など、今まで数年間に養鶏場のニワトリや野鳥などの死亡を引き起こしてきた高病原性鳥インフルエンザは、A型H5N1亜型でした。今回のウイルスはこれとは異なるH5N2亜型だったため、この中間報告は、分離されたウイルスは「高病原性ではなく低病原性ウイルスの特徴を有している」としています。しかし実際にニワトリに対して強い病原性があるかどうか(高病原性であるか)の確認は、感染させて症状を見る必要があるため、念のため、引き続きニワトリの受精卵への接種試験を行うとしています。結果は11月25日前後に判明する見込みです。
以下、情報をお伝えします。
http://www3.pref.shimane.jp/houdou/files/CEB18E79-A7C3-4037-B01D-C49DBE03976F.pdf
平成2 3 年度1 1 月以降の野鳥における鳥インフルエンザ検査状況等について
(H 2 3 .1 1 .1 5) (以下、抜粋)
【今回の案件(N o .1 )の中間報告】
鳥取大において実施中の検査により、H 5 N 2 亜型のインフルエンザウイルスが分離されました。遺伝子解析においては、分離ウイルスが高病原性ではなく低病原性ウイルスの特徴を有していることが確認されましたが、今後、最終確認のため、ニワトリ接種試験を実施します。結果判明まで1 0 日程度を要する見込みです。
確定結果がでるまで、念のため野鳥監視重点区域は解除せず、野鳥監視の強化を継続します。
平成23年11月15日(火) 中国四国地方環境事務所 野生生物課 直 通:086−223−1561 課 長:渡部 哲治 自然保護官:高橋 万来男
http://www3.pref.shimane.jp/houdou/press.asp?pub_year=2011&pub_month=11&pub_day=15&press_cd=5A0E6754-1248-4B6C-82EE-FD6D18AA30F6
2914 野鳥の鳥インフルエンザウイルス確定検査の中間報告について
(以下、抜粋)
平成23年11月10日に国立環境研究所の遺伝子検査でA型インフルエンザウイルスが確認された野鳥1羽について、鳥取大学での確定検査の中間報告が本日環境省から発表されたのでお知らせします。
記
1 中間報告
鳥取大学において実施中の検査により、H5N2亜型のインフルエンザウイルス
が分離されました。遺伝子解析においては、分離ウイルスが高病原性ではなく
低病原性ウイルスの特徴を有していることが確認されましたが、今後、最終確
認のため、ニワトリ接種試験を実施します。結果判明まで10日程度を要する見
込みです。
確定結果がでるまで、念のため野鳥監視重点区域は解除せず、野鳥監視の強
化を継続します。
2 経緯 (1)松江市美保関町(コハクチョウ) 11月7日 ○東部農林振興センター職員がコハクチョウ1の死亡個体を回収 ○松江家畜保健衛生所で簡易検査を実施したところ「陰性」 11月8日 ○検体を国立環境研究所に送付 11月10日 ○環境省から、国立環境研究所の遺伝子検査でA型インフルエンザウイルス「陽性」の連絡 ○確定検査を行うために国立環境研究所から鳥取大学へ検体を発送 11月15日 ○鳥取大学から環境省に確定検査結果中間報告の連絡 ○環境省から島根県に確定検査結果中間報告の連絡 3 今後の対応 (1)野鳥について 渡り鳥の飛来地を中心に野鳥の監視を引き続き行います。 平成23年11月15日 森林整備課 武田 裕司 TEL : 0852-22-5335 FAX : 0852-22-6549 Mail : [email protected]
http://mainichi.jp/area/shimane/news/20111116ddlk32040655000c.html
インフルエンザ:コハクチョウ死骸、低病原性の可能性 確認実験へ / 島根野生のコハクチョウ1羽の死骸からA型インフルエンザウイルスが確認されていた問題で、県は15日、鳥取大で調べた結果、「低病原性」の可能性が高いと発表した。
鳥のインフルエンザには、毒性が強い「高病原性」と、症状が軽かったり出なかったりする「低病原性」がある。今回検出されたウイルスは「H5N2型」で、低病原性の特徴があるという。最終確認のため、ウイルスをニワトリに接種する実験を同大で行う。結果判明まで10日ほどかかるという。
コハクチョウは7日、松江市美保関町の日本海岸で見つかった。国立環境研究所(茨城県つくば市)で遺伝子検査し、A型インフルエンザ陽性だったことが分かった。
環境省は発見地点から半径10キロを「野鳥監視重点区域」に指定し、監視を強めていた。最終結果が出るまで解除せず、警戒を続けるという。
【目野創】
(2011年11月16日 地方版)
http://scienceportal.jp/news/daily/1111/1111161.html
環境省は、島根県松江市で見つかったコハクチョウが感染していた鳥インフルエンザについて、「H5N2亜型ではあるが低病原性ウイルスである可能性が高い」と15日、発表した。
7日に死体で見つかったコハクチョウ1羽は、簡易検査では陰性と判定されていた。しかし、10日に国立環境研究所が遺伝子検査を実施したところ陽性と判明し、環境省は同日、発生地周辺10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定した。
11日から鳥取大学で確定検査を行い、H5N2亜型のインフルエンザウイルスが分離されたが、遺伝子解析で分離ウイルスが高病原性ではなく低病原性ウイルスの特徴があることが確認された。
今後、最終確認のため、ニワトリ接種試験を実施する。結果判明まで10日程度かかる。確定結果が出るまで、念のため野鳥監視重点区域は解除せず、野鳥監視の強化を継続するという。
以上、情報でした。
鳥インフルエンザが「高病原性」というのは、ニワトリに対して強い症状の病気(インフルエンザ)を引き起こす、という意味です。これまで、高病原性鳥インフルエンザウイルスは、A型鳥インフルエンザウイルスの中でH5亜型とH7亜型に属するものの中からのみ見つかってきました。H5N2亜型は、低病原性と考えられています。ただしインフルエンザウイルスは遺伝的な性質がたえず変化しており(変異)、H5N2亜型のウイルスが高病原性に変異している可能性が0ではないため、検査が続けられています。
今回の結果発表が「中間発表」とされているのは、このような確認の途中である、ということに注意してください。
高病原性鳥インフルエンザで警戒しないといけないのは、ニワトリなどの家禽への感染です。人への感染は濃厚な接触(血液やフン、羽毛など)がないと感染しないとされていすが、ニワトリに感染すれば大きな経済的被害が生じます。人や野鳥によりウイルスが養鶏場に運ばれてしまう可能性がありますので、ご注意ください。
鳥インフルエンザの基礎的な情報は、野鳥誌11月号特集記事、及び小会ウエッブサイトをご参照ください。
http://www.wbsj.org/activity/conservation/infection/
今回の検査の最終報告など、鳥インフルエンザに関して続報があれば、今後も随時、お知らせします。気になる情報がありましたら、自然保護室までお知らせください。
自然保護室メールアドレス:[email protected]
(自然保護室/葉山政治・古南幸弘)
2011年12月1日 発行
12月臨時 No.109 掲載
支部ネット通信(メール版)臨時号No.106(2011年11月11日発行)とNo.107(11月17日発行)でお知らせした、島根県松江市で11月7日に死体で見つかったコハクチョウ1羽の鳥インフルエンザウイルスに関する情報の続報(11月25日発表)です。
環境省の検査によりこのウイルスは、通常はニワトリに対して強い病原性を持たないとされているH5N2亜型であることが既に判明していましたが、実際の病原性の有無を確認するため、引き続きニワトリへの接種試験が行われていました。この結果、強い病原性はなかったとの発表がありました。
以下、情報をお伝えします。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/press/111125a.html
平成2 3 年度1 1 月以降の野鳥における鳥インフルエンザ検査状況等について(以下、抜粋)
【今回の案件(N o .1 )の中間報告】
鳥取大において実施中のニワトリ接種試験は、本日20時に、遺伝子解析結果と同様の低病原性のH5N2亜型の鳥インフルエンザウイルスと判明する見込みです。このため、本日20時をもって、野鳥監視重点区域を解除する予定です。これにより、今回の案件(No.1)への対応は終了となります。
【参考】 1 主な経緯等 (1)コハクチョウの回収地 島根県松江市 (2)経緯 ・コハクチョウ1羽の死体を回収(7日)。 ・7日に簡易検査を実施したところ陰性と判明。 ・10日に(独)国立環境研究所が遺伝子検査を実施したところ陽性と判明。 ・10日、発生地周辺10km圏内を野鳥監視重点区域に指定。 ・11日、鳥取大学にて確定検査開始。 ・15日、H5N2亜型と判明。 ・25日20時、確定検査において低病原性鳥インフルエンザウイルスと判明見込み。 2 今後の対応 (1) 野鳥監視重点区域における野鳥監視の強化は継続。 (2)「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」に基づき適切に対応。 自然環境局野生生物課鳥獣保護業務室 直通:03−5521−8285 代表:03−3581−3351 室長:宮澤 俊輔 (内線6470) 室長補佐:山本 麻衣 (内線6471)
http://www3.pref.shimane.jp/houdou/press.asp?pub_year=2011&pub_month=11&pub_day=25&press_cd=5DD51CB0-EE6D-4162-8946-8EA4F1F25F65
3000 野鳥の鳥インフルエンザウイルス確定検査結果について
平成23年11月10日に国立環境研究所の遺伝子検査でA型インフルエンザウイルスが確認された野鳥1羽について、鳥取大学での確定検査の結果、低病原性のH5N2亜型の鳥インフルエンザウイルスと判明した旨の連絡が環境省からありましたのでお知らせします。
記
1 経緯 (1)松江市美保関町(コハクチョウ) 11月7日 ○東部農林振興センター職員がコハクチョウ1羽の死亡個体を回収 ○松江家畜保健衛生所で簡易検査を実施したところ「陰性」 11月8日 ○検体を国立環境研究所に送付 11月10日 ○環境省から、国立環境研究所の遺伝子検査でA型インフルエンザウイルス「陽性」の連絡 ○詳細検査を行うために国立環境研究所から鳥取大学へ検体を発送 11月15日 ○環境省から、鳥取大学の確定検査中間報告の連絡「H5N2亜型と判明」 11月25日 ○環境省から島根県に確定検査結果の連絡 「低病原性のH5N2亜型の鳥インフルエンザウイルスと判明」 平成23年11月25日 森林整備課 武田 裕司 TEL : 0852-22-5335 FAX : 0852-22-6549 Mail : [email protected]
以上、情報でした。
この検査の結果により、コハクチョウの持っていたウイルスはニワトリに対して強い症状の病気(インフルエンザ)を引き起こす「高病原性」のものではなかったことが判明し、環境省は半径10キロに指定していた「野鳥監視重点区域」を解除したとのことです。
なお、環境省は11月29日に、各地で行っているガンカモ類の糞にウイルスが含まれていないかどうかの検査の結果を公表しました(10月分)。38都道府県の42市区町で採取された2,524個の糞について、高病原性鳥インフルエンザウイルスの保有状況を検査した結果、すべて陰性だったことが公表されています。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14502
糞の採取地点には島根県松江市と鳥取県米子市も含まれています。
以上のように、今シーズンは現在のところ、日本国内で高病原性鳥インフルエンザウイルスは見つかっていません。
鳥インフルエンザの基礎的な情報は、野鳥誌11月号特集記事、及び小会ウエッブサイトをご参照ください。
http://www.wbsj.org/activity/conservation/infection/
鳥インフルエンザに関して緊急の情報があれば、今後も随時、お知らせします。気になる情報がありましたら、自然保護室 [email protected] までお知らせください。
(自然保護室/葉山政治・古南幸弘)
会誌「野鳥」12月号に「ウィンターフェア2011」のカタログを同封致しました。また、事業担当の皆様には、当フェアの連携団体向け卸販売のご案内を別途送らせていただきました。
探鳥会やイベント等で会員や参加者の皆様にご案内いただき、ご注文を取りまとめていただければ、卸価格で販売させていただきます。商品を通じたコミュニケーション、支援者の輪の拡大にぜひご活用ください。
※ご注文方法につきましては、事業ご担当の皆様にお送りしました案内をご確認下さい。ご不明点はお気軽にお問合せ下さい。
※12月29日〜1月4日までは事務所が休業となります。ファックスでのご注文は休業中も受け付けております。
●本件についてのお問い合わせ
普及室 販売出版グループまでお願いします。
TEL:03-5436-2623
FAX:03-5436-2636
[email protected]
(普及室/江面康子)
次回の支部報取りまとめ発送は、2012年1月17日(火)となりました。支部報は下記要領でお送りください。(取りまとめ発送の詳細については、支部ネット通信2011年4月号をご覧ください。)
送付〆切:1月16日(月)必着
送付部数:110部
※東京は130部、お願いいたします。
※神奈川、埼玉、奥多摩、千葉県は120部、お願いいたします。
※ご事情により必要部数に満たない場合は、こちらで発送先を調整させて頂きます。
【支部報の受付、お問い合わせはこちらまで】
〒141-0031
東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル3F
日本野鳥の会総務室 総務グループ
(担当;小川、鈴木)
TEL 03-5436-2620
メール [email protected]
(総務室/五十嵐 真、小川 富由美)
●12月1日会員数39,252人(対前月-265)
会員数は先月に比べ265人減少しました。
11月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より255人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。11月の入会者数は108人で、前年同月の入会者138人に比べ30人減少しました。
また、11月の退会者数は363人で、前年同月の退会者数385人に比べ22人しました減少しました。
表1.11月の入会・退会者数
※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。
●都道府県および支部別会員数
野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。
表2.都道府県別の会員数(12月1日時点)
備考:その他は海外在住の会員を示します。
表3.支部別の会員数(12月1日時点)
備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。
(会員室/沖山展子)
●臨時号はメール配信のみです
鳥インフルエンザ情報など、急ぎお伝えしたい情報がある場合には、電子メール版の臨時号を発行しております。電子メール配信のお申し込みは、下記のメールアドレスまでお気軽にどうぞ。
●よいお年を
今年も1年間お読みくださり、ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします。
(事務局長/小林豊)
支部ネット通信 第93号 ◆発行 日本野鳥の会 2011年12月16日 ◆担当 会員室 〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル TEL:03-5436-2632 FAX:03-5436-2635 E-mail:[email protected] |