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■プレスリリース 知床に2千本植樹、シマフクロウの森を育てる ■ブロックの動き 連携団体全国総会(仮称)開催 九州・沖縄ブロック運営協議会報告 ■支部の動き 支部報保護・調査記事関連トピックス ■2009年度会員数報告 2009年度会員数報告 |
■事務局からのお知らせなど カンムリウミスズメ 今シーズン初めて幼鳥 野鳥情報のメーリングリストをスタート 7月は「サマーフェア」開催! 名称等変更のお知らせ 支部名称変更に関するお願い 理事会および評議員会が開催されました 「支部報とりまとめ発送」次回のご案内 会員数 |
発表した内容は、下記のとおりです。一部内容と画像は省略しています。
このプレスリリースの全文は、当会ホームページからご覧いただけます。
http://www.wbsj.org/press/100604.html
日本野鳥の会が知床に広葉樹2,000本の植樹を実施
シマフクロウの森を育てる活動、世界遺産知床からスタートします
2009.05.15
(財)日本野鳥の会(事務局:東京、会長:柳生博 会員・サポーター数:約5万人)は、知床地方のシマフクロウ生息地を保全するため、本年6月4日から、2009年に設置した「持田野鳥保護区シマフクロウ知床」へ、ミズナラ・ハルニレ・ヤチダモ・イタヤカエデの4種類の広葉樹の苗木2,000本を植樹します。
この植樹活動は、当会が進める「シマフクロウの森を育てよう!プロジェクト」の一環として、全国の企業や個人から1区画25万円の協賛金を募集して実施している植樹プログラムで、知床地方において今年からスタートします。このプログラムでは、百年先にシマフクロウがすめる森を目指して、伐採後の裸地へ広葉樹の苗木を植えることから始め、継続して適正な管理を行なうことで、豊かな森林環境を復元します。
今年は「生物多様性条約締約国第10回会議(COP10)」が名古屋で開催されることから、自治体や企業、NGO等の生物多様性保全への積極的な参画が求められています。当会では、シマフクロウを代表とする希少な野鳥の生息地の保全を進めるとともに、植樹をはじめとする森づくりを通して、森林内の生物多様性を向上させる活動を推進しています。
●シマフクロウの森を育てよう!プロジェクトについて
百年先、シマフクロウが住める森を目指して伐採跡地や放牧跡地へ植樹を行ない、生物多様性に富んだ森をつくります。また、同時に森林を育てることで二酸化炭素を吸収させるという、当会独自のプロジェクトです。
当プロジェクトは、
@森林内の生物多様性の復元
A森林の育成による二酸化炭素吸収の促進
B希少種のシマフクロウの保護
の3つの効果を同時に進めることを目標に、2009年からスタートしたものです。
●第三者評価のある協賛型植樹プログラム
当プロジェクトでは、植え付けや植樹後5年間の管理経費を「協賛金」の形で企業や個人から募集し、森づくりを実施しています。この協賛は、区画単位(1区画広葉樹4種計100本)でお願いしており、協賛いただいた区画は、企業名などを特定して管理しています。協賛企業・個人へは、植樹証明書を発行しています。
このプロジェクトは、(社)環境プランニング学会(会長:山本良一、東京大学教授)から第三者評価を受けています。苗木が生物多様性を乱さないよう選択されているか、一連の植樹作業に伴う廃棄物処理・二酸化炭素排出抑制などが適正か、同学会の現地調査を含む監査を依頼。2009年に実施した根室市内での本プロジェクトでは、監査の結果、同学会からの「優良」との評価を得ています。
国内でもさまざまな植樹プログラムが行なわれていますが、このような広範な第三者評価を受けているものは、少ないと思われます。
●2010年の植樹について
6月4日から、植樹を実施します。植樹を行うのは、森林伐採跡の裸地で、当会が2009年に買い取り、保護区とした「持田野鳥保護区シマフクロウ知床」(面積15ha)の一部です。今回の植樹では、この保護区内の裸地1haに、地元網走管内で採種・育苗されたミズナラ・ハルニレ・ヤチダモ・イタヤカエデの4種類の広葉樹を各500本ずつ植樹します。来年以降も、継続して植樹を行ない、森林の回復に取り組む予定です。なお、シマフクロウの保護上、この保護区の位置や植樹場所については公表していません。
これまで「全国ブロック・支部連絡会」の場等で検討を重ねてきた「日本野鳥の会連携団体全国総会」(仮称)を、平成23年2月19〜20日に開催する予定ですので、お知らせします。
なお、この会は従来行ってきた「全国ブロック・支部連絡会」を発展させる形での開催を考えており、財団本部と連携団体(支部)、連携団体相互の交流の場、日本野鳥の会連携団体としての活動方針や事業理念等を共有すると共に、統一キャンペーンやテーマ等について話し合い連携の強化を図る場、新制度移行後における会員や支部の声を運営に反映させる場とすることなどを目的に開催を予定しています。
より具体的な開催内容については、追ってお知らせいたしますが、連携団体(支部)各位におかれましてはあらかじめ予定に組み入れていただき、全団体のみなさんが参加いただくようよろしくお願いします。なお、今年度は財団本部において参加費の一部助成も考えていますので、申し添えておきます。
(財団副会長/佐藤仁志)
【日時】2010年2月6日13半時〜16時半
【場所】福岡市中央区 福岡支部事務所
【出席】北九州、福岡、筑豊、筑後、長崎県、佐賀県、熊本県、鹿児島県、石垣島、西表の11支部から15名の参加があった
財団からの出席は、古南幸弘、小林豊、永松愛子、林山雅子の4名
【欠席】やんばる
【議題・内容】
(会員室長/小林豊)
本記事は日本野鳥の会本部に送付されてきている各地の支部報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会内部の方へ配信しております。
本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。
●2010/3 滝川
・放っておくと元に戻る原理
●2010/3 道北
・オジロワシ・オオワシ一斉調査
●2010/3 郡山
・鳥とめのない鳥切手の話
●2010/3 茨城
・2010年ガン・カモ・ハクチョウ類一斉調査報告
・今冬のカワウ過去最高に
・不毛に終わった防鳥ネット意見交換会
●2010/4 軽井沢
・佐久市でソウシチョウ初記録か?
●2010/3 和歌山県
・ツバメ
・風力発電に思う事
●2010/4 高知県
・平成21年度ガンカモ調査結果
●2010/3 長崎県
・エルニーニョ現象がアカハラダカを減少させる?
・長崎県からヤマセミの姿が消えた
●2010/3 大分県
・大分県の鳥類調査研究に関する文献等のデータ化
●2010/3 滝川
・放っておくと元に戻る原理
砂川市の河川敷が堤防工事のため土砂取り場に利用され、その後10年間、放置され、少しずつ元の草原に戻ってきた。ここを牧草地にしたいとの提案にはノーである。牧草地やゴルフ場はシマアオジ等の草原性の鳥の繁殖を大きく妨げている。綺麗に整備するより、ほったらかしておくのも多様な生物を育むには必要である。
(滝川「あかもず」NO.38,P2)
●2010/3 道北
・オジロワシ・オオワシ一斉調査
2/21、利尻、礼文島を含む、県北を調査した。総計でオジロワシ104(成56、幼48)、オオワシ53(成36、幼17)で、今回、両者の数は逆転した。数が多い場所は礼文島(オジロワシ23、オオワシ12)、利尻島(同16、同4)。
(道北「オロロン」Vol34 NO.1,P2)
●2010/3 郡山
・鳥とめのない鳥切手の話
世界の鳥切手のトップはヤツガシラで、74箇国で発行されており、この鳥は分布が広く、冠羽を開いた姿が絵になるのが理由のようだ。2位はオオフラミンゴの71箇国、以下ハヤブサ70、ツバメ65、コウノトリ57、カワセミ57、マガモ54、イヌワシ53、メンフクロウ53、ミサゴ48。
(郡山「かっこう」NO.69,P2〜3)
●2010/3 茨城
・2010年ガン・カモ・ハクチョウ類一斉調査報告
1/10、県下70個所を調査し、結果はコクガン1、ヒシクイ67、コブハクチョウ104、オオハクチョウ714、コハクチョウ562、カモ類18種、102,772羽で前年より増えた。内訳はマガモ42,281、ヒドリガモ14,511、カルガモ11,538、コガモ10,408、スズガモ8,352、オナガガモ5,110、キンクロハジロ4,599、ヨシガモ1,693、ハシビロガモ1,067、オカヨシガモ1,043、不明種1,412等。その他の鳥はカイツブリ362、ハジロカイツブリ652、カンムリカイツブリ584、オオバン4,745、カワウ4,433。
(茨城「ひばり」NO.294,P3〜5)
・今冬のカワウ過去最高に
県の委託で7月と12月に、県下でカワウ塒の調査をした。夏は18個所の内、16個所が使用され、2,224羽。内、5個所はコロニーを兼ねている。冬は25個所の内、19個所が使用され、5,460羽で生息中心が県南から県央に移動しており、羽数も前年より1,463羽増え、過去最大数を記録。冬は東京湾岸の個体群が移入して激増する。
(茨城「ひばり」NO.294,P22)
・不毛に終わった防鳥ネット意見交換会
05年秋から土浦市周辺でハス田の防鳥ネット使用が拡大し、県はその費用の補助をしている。土浦市、かすみがうら市は被害防除計画策定のため、12/10、支部、農協、生産者団体を入れて、意見交換会を持った。防除計画案は提示されず、生産者の愚痴開陳の場であった。支部は鳥類の生息状況、被害算定のための調査方法等を提言したが、計画案ができるとした1月末でも案が出ていない。
(茨城「ひばり」NO.294,P22)
●2010/4 軽井沢
・佐久市でソウシチョウ初記録か?
県内でのソウシチョウは90年代後半より、下伊那地方を中心に確認されていたが、97/5に須坂市で、01/11に諏訪市で、04/11に塩尻市で記録されている。今回、2/6、佐久市の標高800mで5羽以上が確認され、同市では初記録の見込み。
(軽井沢「野鳥軽井沢」NO.324,P4〜5)
●2010/3 和歌山県
・ツバメ
ここ数年、田辺市で数羽の越冬ツバメが見られる。腹の色が赤っぽく、普通のツバメとは別亜種である。橋の下のイワツバメの巣はコシアカツバメの巣に変わりスズメ、ヒメアマツバメ、そしてイワツバメの巣と変化しているが、コシアカツバメは激減し、ツバメは勢いが無い。新潟県南魚沼市の木下さんの77〜91年の足輪での調査(総計6,908羽)では、最高齢13歳♂が確認されている。
(和歌山県「いっぴつ啓上」NO.105,P4)
・風力発電に思う事
日高町から日の岬に向かうタカの渡りコースは、紀伊半島から四国へ渡るルートとして古くから知られる。このルート上で2月1基の風力発電設置工事が始まり、9月に操業開始予定。民家に近い場所での大型風車は低周波騒音で、不調を訴える人が増えている。2重サッシで対策、夜間運転停止をしている場所もあるが、不十分である。ここではクマタカは営巣が確認されていないとして、事業の影響は少ないとされる。タカは風車を回避して通ると回答があるが、回避行動による影響の分析が無い。今後計画されている尾根沿いの多数の風車はクマタカの生息、タカの渡りに大きな影響が出る。
(和歌山県「いっぴつ啓上」NO.105,P12〜13)
●2010/4 高知県
・平成21年度ガンカモ調査結果
1/9〜17、県の委託で県下24個所で調査した。総計10,250で前年より約2千少ない。内訳はヒドリガモ3,158、マガモ3,034、カルガモ954、コガモ798、オシドリ741、オナガガモ385、ホシハジロ235、オカヨシガモ157、ヨシガモ152等。シノリガモ1が11年振りに物部川河口で確認。カワウは計956、オオバン332。
(高知県「しろぺん」NO.280,P12)
●2010/3 長崎県
・エルニーニョ現象がアカハラダカを減少させる?
佐世保市の烏帽子岳で89年より、9月の1箇月間、通過するアカハラダカを数えている。アカハラダカの越冬地は東南アジアで、特に森林伐採と森林火災が激しいインドネシアに着目する。エルニーニョ現象は91、97、02、09年に起き、インドネシアでは雨が少なくなり、大規模な森林火災が生じ、環境悪化でアカハラダカの越冬個体が少なくなり、翌年の渡りは少なくなる?92年、98年、03年に烏帽子岳を通過した数は前年より減少しており、予想では今年10年は減少する。
(長崎県「つばさ」NO.271,P2)
・長崎県からヤマセミの姿が消えた
長崎県ではヤマセミは平戸島、北松浦半島、佐世保市のダム、川棚川、県南で見られていたが、この5年、ヤマセミを見ていない。営巣場所の垂直な土壁が無くなったためか。これまでの営巣地は植物遷移で草本植物や低木で覆われ、工事での法面傾斜は緩くなっている。
(長崎県「つばさ」NO.271,P12)
●2010/3 大分県
・大分県の鳥類調査研究に関する文献等のデータ化
会員からの県内鳥類関係資料閲覧要求に応えられるよう、情報を集め、参考資料の目録を整備することになった。
(大分県「たより」NO.221,P8〜17)
●2010/4 道南桧山
・オオワシ衝突死初確認
●2010/3 弘前
・津軽地域のカモ類カウント調査
●2010/3-4 群馬県
・無くそう密猟・違法飼育
●2010/3 神奈川
・鳥の渡りと地球温暖(前半)
・鳥の渡りと地球温暖(後半)
●2010/3-4 鳥取県
・2009年ハイタカの渡り調査結果
・2009年ヒヨドリの渡り調査結果
・2009年ブッポウソウの繁殖状況
●2010/3 筑豊
・第3回英彦山ソウシチョウ調査の報告
・筑豊野鳥リスト、写真リスト
・曽根干潟の野鳥が危ない
●2010/4 道南桧山
・オオワシ衝突死初確認
11/24、桧山管内せたな町で、風車(直径80m)の羽根に衝突した可能性が高いオオワシの2つに分断された死骸が発見された。幼鳥とみられる。道内で03年以降風車で衝突死したオジロワシは13羽で、オオワシの確認は初めてある。同施設を運営するグリーンパワー瀬棚は「環境省の指導を真摯に受け止め、専門家の意見を参照し、事故分析を行い、事故回避について検討する」。ワシごときで地球温暖化対策を遅らせてよいのかと暴言した有名な研究者、優先順位を言う前に、何もしていないお粗末さに気付くべき。
(道南桧山「はちゃむ」NO.89,P10〜11)
●2010/3 弘前
・津軽地域のカモ類カウント調査
1/10、東青地区を除く津軽地域を調査した。総計で8,606羽で内訳は、ガンは未確認(09年はマガン473、ヒシクイ22)、オオハクチョウ495(同601)、カルガモ3,522(同6,070)、マガモ1,445(2,336)、スズガモ982(644)、オナガガモ888(1,154)、コガモ798(755)、キンクロハジロ154、カワアイサ110、ウミアイサ70、ホシハジロ41、ホオジロガモ32、ヨシガモ30、シノリガモ29等。09年からハクチョウへの給餌中止で、その恩恵があったハクチョウ、オナガガモ等は減った。
(弘前「野鳥をたずねて45年」、P15〜16)
●2010/3-4 群馬県
・無くそう密猟・違法飼育
92年に密対連が発足し、93年以降17都県でシンポジウムが開催され、11/28、29に第17回が熊本であり、初めて検察官が出席した。元都庁鳥獣担当の岩崎氏は行政や警察が出来る立場にありながら、できていないのは職務怠慢、取締りは行政、警察、NPOが連携してやるべきとしている。環境省によると、H10〜18年のメジロ飼養平均数は、九州:2,896羽、中国・四国:1,555、中部:983、近畿:734、関東:723、東北・北海道は少ない。現在、関東以北でメジロの愛玩飼養を認めない自治体が多く、密対連はH24年度から始まる「第11次鳥獣保護事業計画」にメジロ捕獲禁止を求めていく。
(群馬県「野の鳥」NO.298,P11〜12)
●2010/3 神奈川
・鳥の渡りと地球温暖(前半)
12/6の会員フォーラムにて。気象衛星ノアのアルゴシステムを使って、渡り鳥の位置が分かる。サシバは繁殖地、越冬地は毎年ほぼ同じ場所で、渡り経路、日程も殆どずれない。台湾を通過する個体は少なく、ルソン島へ渡るのがいる。ハチクマは9/19、長野県を出て、福江島経由で、大陸に渡り、ミャンマー、マレーシアを経て11/9、ジャワ島に到着。2/22、秋と逆経路を経て、途中から雲南省、山東半島、朝鮮半島を南下し、九州から長野へ戻った。他のハチクマも同じ傾向である。春はミャンマーに約40日滞在し、中国南部やカンボジアでも長期滞在し、そこは里山環境で、蜂等を食べ繁殖に備えている。春秋のルートの違いは季節的な風向きが関係しているらしい。同じサシバでも、春に南西諸島を北上する場合と、台湾から大陸へ渡り、朝鮮半島に留まる例もある。
(神奈川「はばたき」NO.454,P6〜7)
・鳥の渡りと地球温暖(後半)
12/6の会員フォーラムにて。新潟でコムクドリの産卵を調べた例では、ソメイヨシノの開花が30年間で8日早くなり、産卵は15日早まった。そのため、雛に桜の実を充分与えられず、繁殖に影響する可能性がある。欧州では温暖化でコハクチョウの生存率が高まり、数が増えている。鳥につける発信機を体重の4%以内に収めるとすると、小鳥では無理となり、野外観察、レーダー追跡等の結果の情報公開がよい成果を生む。鳥と航空機の衝突回避のため、渡りの情報共有は必要である。鳥の研究調査は楽しみだけでなく、人の健康、生命にも関わっている。
(神奈川「はばたき」NO.454,P7〜8)
●2010/3-4 鳥取県
・2009年ハイタカの渡り調査結果
10/5〜11/5の内、13日間、美保関で調査した。ハイタカ175、ノスリ13、ハヤブサ7が通過した。大山の裾野が張り出している東方向へ飛翔する。以前は目視で観察できたが、今では双眼鏡でやっと見える超高空を通るのは、対岸の大山町に巨大な風車群が並び、渡りを阻害しているのでは。
(鳥取県「銀杏羽」NO.108,P12〜13)
・2009年ヒヨドリの渡り調査結果
06年より、農水省の外郭団体の呼び掛けで調査している。9月末〜11月上旬に弓張半島に沿って島根半島方向へ移動し、10月半ば〜11月上旬に最盛期になる。09年は10/23:347羽、10/28:577、11/6:1100を記録した。
(鳥取県「銀杏羽」NO.108,P14〜15)
・2009年ブッポウソウの繁殖状況
H12年から日南町で巣箱が設置され、H18年度からは県希少野生動物保護管理事業の一環となっている。09年は県西部の日南町で36巣箱設置し、26巣箱から94羽が巣立った。南部町では16巣箱設置、11巣箱から34羽の巣立ち。県東部では2巣箱設置、繁殖確認無であった。渡来初認は5/1〜10、巣立数は一腹卵数あたり3.5羽であった。5/14:交尾、5/23:求愛給餌、6/2:干渉行動が観察された。
(鳥取県「銀杏羽」NO.108,P16〜18)
●2010/3 筑豊
・第3回英彦山ソウシチョウ調査の報告
12/8〜1/27の間で調査した。ソウシチョウ確認は8/18の262羽、10/6の152羽から今回3羽に急減し、冬期は山頂から里へ下る事を窺わせる。その他、ヒヨドリ32→129→64、エナガは9→23→52、メジロ14→69→24、カワラヒワ11→40→1、カケス6→20→4等で秋に移動が見られる。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.385,P8〜10)
・筑豊野鳥リスト、写真リスト
71年以降、筑豊地方で支部及び筑豊野鳥の会が記録した野鳥のリストを開設した。外来種も含め225種が記録されている。
http://goo.gl/yokm
筑豊地方で撮影された写真リストも提供している。
http://goo.gl/tXpe
URLは長い文字列を使わず、短縮サービス利用で短くしている。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.385,P11〜13)
・曽根干潟の野鳥が危ない
北九州市小倉南区にある曽根干潟は517haあるが、都市計画道路6号線道路が防波堤のすぐ内側に約2kmに沿って建設予定がある。干潟と後背地の間に高い壁、騒音、強力な光線は野鳥や大型水生動物にとって脅威である。せめて海岸より離れた場所に建設する事は充分可能である。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.385,P14)
●2010/4 オホーツク
・森にまつわる諺
●2010/4 埼玉県
・渡良瀬遊水地ラムサール条約登録に前進
●2010/4 甲府
・2009年タカの渡り観察
・繁殖期に見たクロジ
●2010/4 富山県
・タカ渡り調査2009
・ガンカモ類・ハクチョウ類調査2010
●2010/4 兵庫県
・播磨町のクロツラヘラサギ
・2010年1月ガン・カモ・ハクチョウ類調査報告
・ヤブサメの声
●2010/4 徳島県
・10年目の123
・吉野川河口越冬フラッグ付きハマシギ
●2010/4 筑豊
・スズメと桜
●2010/4 オホーツク
・森にまつわる諺
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」「植える馬鹿、見る馬鹿、伐る馬鹿、馬鹿三代で山一代」「山を買うなら紅葉の山より黄葉の山」「柳に風折れない、堅い木は折れる」「山林の主の足跡よき肥料」「間伐は仇に頼め」「売りは夏山、買いは冬山」「夏山は伐るな、伐らせるな」「ウドの大木(柱にならぬ)」「木を立てて、見せて親になる」。コブシの花は「多く咲いた年は豊作、上(下)向きに咲くと雨が少ない(多い)、横向きに咲くと風が強い」。
(オホーツク「ばあどこおる」NO.275,P6〜8)
●2010/4 埼玉県
・渡良瀬遊水地ラムサール条約登録に前進
2/16、ラムサール条約登録湿地を増やす議員の会(川口順子会長)総会で、国交省は渡良瀬遊水地の登録に前向きに報告した。利根川上流河川事務所の「湿地保全・再生検討委員会」でも2/25、基本計画案で前向きの方針が盛り込まれた。昨年5月、柳生会長を招き開かれた地元シンポジウムを契機に周辺自治体がラムサール登録を目指す姿勢に転換した。関東地方でトキとコウノトリの野生復帰を図ろうと、国交省、農水省の連携で「南関東エコロジカルネットワーク形成に関する検討委員会」も始まった。渡良瀬に隣接する栃木県南部の水田がシギチの重要な渡来地で、これらも登録の視野に入ってきた。
(埼玉県「しらこばと」NO.312,P12)
●2010/4 甲府
・2009年タカの渡り観察
9/7〜9/27、甲府市の西の韮崎市の甘利山で観察。9/10:サシバ46、9/16:サシバ16、9/27:ハチクマ7。富士川沿いに南下を予想したが、大半は西方向へ飛翔した。9/21〜10/11、富士宮市の西、静岡県境の白鳥山で観察。9/26:サシバ15。丹沢山塊-富士山-明星山-駿河湾に合流すると予想したが、大半は西へ飛翔した。
(甲府「カワセミ」NO.110,P4)
・繁殖期に見たクロジ
繁殖期、クロジの本州での分布は日本海側の山地に片寄っている。山梨県では繁殖記録が無いとされる。09/5〜7、県内の2個所でクロジの囀りがあり、内、富士山の標高1500m付近で巣立ち雛を確認した。他1個所はそこから約25km離れたK岳。巣を確認していないが、巣立ち雛確認で、クロジの繁殖の可能性は高い。(丹沢山地では飛び地として少数のクロジが繁殖しており、この隣接地での繁殖の可能性は高い:森)
(甲府「カワセミ」NO.110,P5)
●2010/4 富山県
・タカ渡り調査2009
8/30〜11/4、県内7地点で延42回、観察した。合計でノスリ716、ハチクマ199、サシバ123、ツミ48、ミサゴ31、ハヤブサ13、オオタカ11、チゴハヤブサ5等を確認した。新潟県境に近い烏帽子山林道では9/19:ハチクマ163でタカ柱36羽、10/22:ノスリ200であった。
(富山県「愛鳥」NO.62,P8〜9)
・ガンカモ類・ハクチョウ類調査2010
1/9〜11、県内44個所を調査した。結果はコクガン7、オオハクチョウ152、コハクチョウ387、アメリカコハクチョウ1、カモ類17種、17,687羽で内訳はコガモ5,887、マガモ4,506、カルガモ3,778、オナガガモ955、ヒドリガモ762、キンクロハジロ652、ホシハジロ507、オカヨシガモ130等。カワウは455。
(富山県「愛鳥」NO.62,P10〜11)
●2010/4 兵庫県
・播磨町のクロツラヘラサギ
11/8、播磨町で発見されたクロツラヘラサギ3羽の内、成1羽に足輪「J15」が付けられ、その移動を見ると、08/5に越冬地の沖縄県豊見城市で放鳥された個体で、11/13、播磨町を出て、11/16、沖縄県豊見城市に到着した。3日で1300km飛び、正確に昨年の越冬地に戻った。播磨町で同時に見られた若鳥はその後も迷鳥のような動きである。
(兵庫県「コウノトリ」NO.175,P3〜4)
・2010年1月ガン・カモ・ハクチョウ類調査報告
1/10を中心に、兵庫県南部の165個所を調査した。総数21種で29,055羽を記録。内訳はオオハクチョウ3、コハクチョウ44、ホシハジロ11,112、ヒドリガモ4,667、スズガモ2,600、コガモ2,320、オナガガモ1,780、マガモ1,338、カルガモ1,294、キンクロハジロ1,080、ハシビロガモ1,024、オシドリ584、オカヨシガモ549等。カワウは82個所で確認され、総計2,116羽であった。
(兵庫県「コウノトリ」NO.175,P14〜20)
・ヤブサメの声
ヤブサメは囀りの「シシシシ・・・」以外に4種の地鳴きがあるが、図鑑には紹介無いようである。よく聞く地鳴きは「チュパッ!」と言う感じの非常に鋭い声であり、これらの声はバードリサーチの鳴き声図鑑で聞くことができる。
http://www.bird-research.jp/1_shiryo/nakigoe.html
(兵庫県「コウノトリ」NO.175,P22)
●2010/4 徳島県
・10年目の123
吉野川第十堰可動化計画の賛否を問う徳島市の住民投票から10年目の1/23、「10年目の123」が開催され、約1000名が参加した。ゲストスピーカーは近藤正臣(俳優)、野田知佑(カヌーイスト)、大熊孝(河川工学)、岩田隆夫(土木史)、五十嵐敬喜(弁護士)、加藤登紀子(歌手)。岩田氏は建設当時(1752年)の原型と役割が残っている現第十堰を高く評価し、「吉野川フィールドミュージアムの実現」を提唱している。第十堰可動化計画は完全中止でなく、白紙状態のままである。
(徳島県「野鳥徳島」NO.379,P2〜3)
・吉野川河口越冬フラッグ付きハマシギ
2009年秋から吉野川で脚にフラッグがつく4羽のハマシギが越冬している。これらの個体はアラスカのバローで標識され、約5700km離れた吉野川に飛来している。中には06年から4年連続して越冬に来ている個体もいる。
(徳島県「野鳥徳島」NO.379,P5〜7)
●2010/4 筑豊
・スズメと桜
スズメの桜の花食いは唐沢孝一氏の「スズメのお宿は街のなか」に詳しく書かれている。NHKのテレビを通じてアンケート調査がされ、その結果、当時は西日本へ広がる途上であった。1933年の報告が最古らしいが、江戸中期の絵画にも花を食するスズメが描かれている。全国何処でも見られたものでなく、1987年頃より目立ち始めた。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.386,P25)
●2010/4 十勝
・ホオジロガモとその仲間
・ソリハシセイタカシギ十勝初記録
●2010/4 札幌
・キツツキとは?
・オオワシ・オジロワシ一斉調査、カラスの冬塒調査報告
・全国ブロック・支部連絡会参加報告
・銭函風力発電事業に対する要望書提出
●2010/4 東京
・4月14日は干潟・湿地を守る日
・月例研究部会 スズメは減っている?
●2010/4 奈良
・奈良県の鳥「コマドリ」が心配だ
・2010ガン・カモ調査
●2010/4 北九州
・H22年ガン・カモ・ハクチョウ類カウント
●2010/4 福岡
・2010年ガン・カモ・ハクチョウ類一斉調査結果
●2010/4 十勝
・ホオジロガモとその仲間
ホオジロガモ属は3種からなり、属名のBucephalaは牛のような頭の意味で、日本では全種記録がある。国内で多く見られるのはホオジロガモで、十勝川では数百羽の乱舞が見られる。越冬中は殆ど鳴かず、ディスプレイ時、♂はヘッドスローと呼ばれる頭を後ろに大きく反らし、「ギィ、ギィー」と声を発する。キタホオジロガモは根室や宮古市で記録がある。ヒメハジロは北米の鳥で日本では迷鳥で、北日本に記録があり、昨冬、兵庫県にも飛来した。十勝では89年以来5例程記録されている。
(十勝「十勝野鳥だより」NO.170,P15〜16)
・ソリハシセイタカシギ十勝初記録
4/16、17、ソリハシセイタカシギ1が浦幌町の海に面した潮の干満がある沼で撮影された。道内では苫小牧、濤沸湖、根室で記録があるが、道東では写真が無く、今回、道東初記録となる。
(十勝「十勝野鳥だより」NO.170,P18)
●2010/4 札幌
・キツツキとは?
古くから〜ゲラと呼ばれる。これはドラミングの音からきているとの説がある。対馬にいた日本産のキタタキは1920年、絶滅とされる。コゲラは雌雄で深さ約25cm程の巣穴を掘り、5〜6個の産卵、12〜13日で孵化、約22日で巣立ち。アカゲラは主に雄が深さ35cm程の巣穴を掘り、4〜6個の産卵、14〜16日で孵化、25〜30日で巣立ち。クマゲラは毎年同じ個体が番となり、4〜5個の産卵、14〜16日で孵化、約30日で巣立ち。アリスイは自分で巣穴を掘らず、6〜10個の産卵、12〜14日で孵化、19〜21日で巣立ち。以前はキツツキは害鳥扱いであったが、今は木につく虫を食べる「森のお医者さん」と言われる。
(札幌「カッコウ」NO.321,P7〜8)
・オオワシ・オジロワシ一斉調査、カラスの冬塒調査報告
2/21、札幌近郊で調査した結果は、オオワシ成2、若2、オジロワシ成8、若4、不明種1、計17羽であった。2/11、札幌市内及び近郊でのカラスの冬塒一斉調査結果はハイブトガラス3,179羽、ハシボソガラス2,179羽、種不明2,219羽、合計7,577羽。
(札幌「カッコウ」NO.321,P10)
・全国ブロック・支部連絡会参加報告
1/30、31、川崎市で開催。海鳥研究を行ってきた小城春雄氏は講演で、漁船の大規模な流し網漁で、南太平洋で毎年数十万羽の海鳥が犠牲になっていた事、近年はプラスチック微粒子、環境ホルモンの汚染が魚に蓄積されている事、北方四島ではロシアは周辺海域数十kmを含み、厳しい自然環境規制をしているが、日本は極めて緩い規制のまま、返還運動をしている。各支部、本部から海鳥調査、保護に関して報告があった。探鳥会への非会員参加促進活動では、会員外参加率9.5%は以前と変わらず。
(札幌「カッコウ」NO.321,P11)
・銭函風力発電事業に対する要望書提出
3/12、鞄本風力開発に当支部、小樽、札幌支部と本部の連名で要望書を出した。銭函海岸周辺でのウィンドファーム計画は、鳥類に対する重大な影響が予測されるため、計画の抜本的な見直しを求める。
(札幌「カッコウ」NO.321,P14)
●2010/4 東京
・4月14日は干潟・湿地を守る日
97/4/14は諫早湾の干拓堤防が閉め切られた日である。日本湿地ネットワーク(JAWAN)は4/14を干潟・湿地を守る日と定め、毎年この時期、全国的な活動をしている。諫早湾奥の我国最大干満差6mは小さくなくなり、主因が諫早干拓にあると推察される。閉切り後、赤潮も頻発している。08/6、佐賀地裁は排水門の長期開門調査を命じ、農水省は控訴しているが、開門に対する調査が近々開始される予定で、2011年末に開門調査の可否を決める。ラムサール条約登録湿地には水深6mを越えない海域条件があり、諫早湾は該当しない。
(東京「ユリカモメ」NO.654,P7)
・月例研究部会 スズメは減っている?
東久留米市内でのバードセンサス、スズメの数は1963年:245羽、64年:217、70年頃までは100台で、以後3桁は稀になり、近年は数羽〜十数羽になっている。早大生物同好会の「石神井公園三宝寺池周辺の鳥類No.8」によると、73年:40羽を越えていたが、徐々に減り、08年は殆ど記録が無い。宅地化での種子食料が減った、巣作りに適する家屋が減った、タカ類やカラス類の増加等が要因と思われる。研究部ではこのような話題を気楽に話し合う場を毎月予定する。
(東京「ユリカモメ」NO.654,P14)
●2010/4 奈良
・奈良県の鳥「コマドリ」が心配だ
1966年、コマドリが奈良県の鳥に指定された。ウグイス、オオルリと共に三鳴鳥とされ、大和吉野のコマドリは吉野コマと称し、持て囃されてた。大台ヶ原でのコマドリ調査で、04年に突然確認できなくなり、今回、県との現地協働調査が採択された。1977年、台高山系の11個所でコマドリ観察数計137羽を記録している。今回、その内に2個所で予備調査した結果はわずか2羽(77年は33羽)。激減はスズタケのニホンジカ食害による消滅によるものと思われる。
(奈良「いかる」NO.129,P1〜2)
・2010ガン・カモ調査
1/9〜17、県内を調査した。結果はカモ類のみで計17,275羽であった。過去5年間は18,000羽以上で、コガモ、ハシビロガモの減少で減った。内訳はコガモ5,114、マガモ3,964、オシドリ2,583、ヒドリガモ1,706、カルガモ1,421、ハシビロガモ1,308、キンクロハジロ450、ホシハジロ274等。カワウは計733。
(奈良「いかる」NO.129,P6〜8)
●2010/4 北九州
・H22年ガン・カモ・ハクチョウ類カウント
1/9〜13、20個所で調査した。カモ18種で計12,422羽(H21より半減)。内訳はオナガガモ2,581、マガモ2,544、スズガモ1,906、ヒドリガモ1,638、カルガモ1,328、ホシハジロ770、キンクロハジロ518、コガモ360等。曽根干潟は前年のスズガモ12,253羽が3,975羽に大幅減。
(北九州「北九州野鳥」NO.286,P15〜19)
●2010/4 福岡
・2010年ガン・カモ・ハクチョウ類一斉調査結果
1/3〜17、県内133個所を調査した。結果はマガン1、ヒシクイ5、コブハクチョウ12、カモ類20種、19,478羽であった。内訳はホシハジロ3,899、ヒドリガモ3,498、マガモ3,490、スズガモ3,136、カルガモ1,692、キンクロハジロ1,145、オナガガモ448、オカヨシガモ370、ヨシガモ358、ツクシガモ354、コガモ312、ウミアイサ238、オシドリ225、ハシビロガモ141等。オナガガモは前年の1,675から大幅減。その他の水鳥も同時にカウントしている。
(福岡「野鳥だより・ふくおか」NO.366,P10)
(自然保護室ボランティア・神奈川支部/森 要)
●会員数41,373人
2010年4月1日時点(2009年度末)の会員数は41,373人となり、前年から一年間の減少数は1,418人でした(グラフ1)。また09年度の新入会者は1,890人、退会者数は3,300人で、継続率は92.2%でした(グラフ2)。入会者数は、本通信で毎月ご報告しておりました数値に間違いがありまして、修正したものになっております。お詫びいたします。
会員種別毎の会員数の推移では、総合会員の減少が依然として続いています。一方、増加傾向が続いていた支部型会員、本部型会員ですが、どちらも増加傾向は止まり横ばいとなっています。家族会員、個人特別会員も緩やかに減少を続けています(グラフ3)。
また会員種別毎の入会者では、支部型の入会者が前年度より増えましたが、それ以外の種別では減少しています(グラフ4)。一方、種別毎の退会者では、個人特別会員が増加していますが、それ以外の種別では横ばいか微減となりました(グラフ5)。
●伸び率は沖縄県で12%
都道府県別の会員数では、東京都が6千人、神奈川県は4千人で他の道府県の倍以上となっています。しかし対前年度の伸び率では、沖縄県が12%と二桁台の伸びになりました。この他伸び率がプラスになったのは島根県、愛媛県、滋賀県、石川県、栃木県で、計6県でした(表1)。
都道府県毎の人口に対する会員数の比率で、東京都が最も高く0.048%、ついで神奈川県の0.047%でした。全国の0.032%より高かったのは、東京、神奈川を含め、17都道府県でした(表2)。
支部毎の対前年度伸び率では、新設の石垣島と西表がゼロからのスタートということで伸び率100%になりますが、ついで福島県相双が17%、東富士12%と二桁台の伸びになっています。この他伸び率がプラスになったのは、十勝、道南檜山など計13支部でした。
●男性の平均年齢は60代に
会員の年齢層は年々上昇しており、男性会員の平均年齢はついに60代に乗りました。女性の方が若干低いため全体では59歳ですが、この傾向ですと今年度には全体での平均年齢も60歳に達するものと思われます(グラフ6)。
年齢構成では、やはり60代の会員数が多く、男女合わせて約1万人ですので、全体の1/4近くを占めています。また男女比では、ほとんどの年齢層で男性の方が多くなっていますが、20代だけ女性の方が若干多くなっています(グラフ7)。
(会員室/沖山展子)
3回目の一斉調査を伊豆諸島北部4島(新島、神津島、三宅島、御蔵島)と伊豆半島の神子元島(みこもとじま)の周辺海域で行ないました。この調査範囲は1、2回目と同じです。調査予定日は5月11日だったのですが、あいにくの荒天で出船できたのは神津島と神子元島の海域のみ。翌12日に三宅島と新島が出船できましたが、御蔵島の調査は中止になりました。その結果、4つの海域を二日に分けた調査になってしまいましたが、合計で504羽のカンムリウミスズメを確認することができました。観察数が最も多かったのは神津島海域で257羽でした。次いで新島海域219羽と、1、2回目と同じく神津島と新島の海域で多く観察されています。
また、三宅島発東京行きの定期航路の洋上調査では、三宅島から浦賀水道までの海域で11羽のカンムリウミスズメを確認しました。4月の定期航路や5月の他の定期航路では確認がなく、5月に入ってこれだけの数が確認されたのは興味深い結果です。
さらに今回は神津島周辺の海域で、巣立ったばかりの幼鳥を3羽確認することができました。神津島海域での幼鳥の確認は昨年に続き2年連続の確認です。神津島周辺では確実に繁殖をしている証拠といえそうです。
この他、13日には神子元島の昼間上陸調査を行い、前回の上陸時(4月20日)に設置したネズミ類のトラップ(フットプリント)を回収しました。トラップに大きな変化は無く、ネズミ類の生息痕跡は発見されませんでした。また島の西側岩場でカンムリウミスズメと思われる死体を1個発見しました。 今回の調査では、三宅島の北洋丸、神津島の萬作丸、新島の浜庄丸、伊豆下田フィッシングのかねよ丸のご協力をいただきました。
A.洋上の個体数調査
1.一斉調査
【場所】 | 伊豆諸島北部4島(新島、神津島、三宅島、御蔵島)と伊豆半島・神子元島の周辺海域 |
【方法】 | チャーター漁船でカンムリウミスズメが集まっていそうな海面を航行しながら、目視した個体をカウント(ダブルカウントを避けるよう航行コースをとる) |
<第3回> | |
悪天候のため2日に分けて実施。2日間の単純合計で成鳥673羽、幼鳥3羽となったが、神津島は2回出船しているため数が多い1日目のデータを用いて、成鳥501羽、幼鳥3羽を記録数とした | |
○1日目 | |
【調査員】 | 当会職員7名、写真家2名 |
【日程と結果】 | 5月11日 成鳥271羽 幼鳥3羽 内訳:神津島257羽(成鳥248羽 幼鳥3羽)、伊豆半島17羽 ※新島、三宅島、御蔵島は悪天候で中止 |
○2日目 | |
【調査員】 | 当会職員9名、学生ボランティア3名、外部調査員2名、写真家2名 |
【日程と結果】 | 5月12日 成鳥402羽 内訳:新島219羽、神津島172羽、三宅島11羽 ※御蔵島、伊豆半島は悪天候で中止 |
2.個別調査
(1)三宅島−東京の定期航路
【場所】 | 三宅島−東京の定期航路に沿う海域 |
【方法】 | 東海汽船の定期船のデッキより洋上のカンムリウミスズメを目視で探す |
【調査員】 | 当会職員1名 |
【日程と結果】 | 4月7日 5月24日13:44〜18:30 成鳥11羽 |
【場所】 | 静岡県伊豆市土肥港〜静岡市清水港の定期航路に沿う海域 |
【方法】 | 駿河湾フェリーの定期船のデッキより洋上のカンムリウミスズメを目視で探す |
【調査員】 | 当会職員3名 |
【日程と結果】 | 5月12日12:04〜12:55、13:30〜14:24 観察できず |
B.繁殖地での営巣調査
1.昼間の上陸調査
(1)神子元島
【場所】 | 伊豆半島南部、下田市の南側の沖に位置する神子元島 |
【方法】 | 渡船で上陸し、岩の隙間などにある巣を目視で探すとともに、死体、卵殻など営巣の痕跡を探す。また前回の上陸調査時に仕掛けたネズミ類のフットプリントを回収する |
【調査員】 | 当会職員3名 |
【実施日】 | 5月13日9:50〜13:40 |
【結果】 | 営巣確認、痕跡確認はできず。ただし、カンムリウミスズメと思われる死体を1個確認した。また以前に仕掛けたフットプリントを回収したが、ネズミ類の痕跡はなかった |
【場所】 | 伊豆半島南部、下田市の南側の沖に位置する神子元島 |
【方法】 | 渡船から上陸し、岩の隙間などの巣を目視で探す。夜間は帰巣する成鳥や鳴き声を観察するとともに、天敵となるネズミ類の生息を調べる |
【調査員】 | 当会職員3名 |
【実施日】 | 5月12日 |
【結果】 | 海況が悪く危険が予想されたため上陸を断念。翌13日に昼間上陸を実施 |
【場所】 | 神津島の東側に位置する小島・祇苗島 |
【方法】 | チャーター漁船から上陸し、岩の隙間などにある巣を目視で探すとともに、死体、卵殻など営巣の痕跡を探す。また夜間は帰巣する成鳥や鳴き声を観察する |
【調査員】 | 当会職員3名、写真家2名 |
【実施日】 | 5月12日 |
【結果】 | 海況が悪く危険が予想されたため上陸を断念 |
(サンクチュアリ室/江崎逸郎)
5月18日付で、全国の支部に「野鳥情報ネットワーク事業」に関するお願いを送付いたしました。その中で二つのご提案をいたしました。一つ目は、支部と財団事務局間の野鳥情報共有用のメーリングリストを作り、野鳥情報の共有と協働事業として、個別のテーマについて、調査や情報の集約を行い、広報につなげていこうというもの。二つ目は、各支部で長年実施されている定期探鳥会の出現種の情報を集約し、野鳥の生息状況の推移を明らかにして行こうというものです。また、情報の迅速かつ効率的な共有のためにメールでの連絡担当の方を推薦していただきたいというものです。
日本野鳥の会の強みは、全国に会員がいて、独自の情報を持っているということです。各支部にもさまざまな相談が行政機関から寄せられていると伺っておりますが、それも各支部独自の情報を持っているからだと思います。こうした情報を全国的に集約し、日本野鳥の会全体として、保護活動につなげていくことが重要です。また探鳥会は、当会の事業の中でも全国で行われている最大の事業です。20年30年といった記録が蓄積されています。これを使えば、全国的にいつ頃からヨタカの声が聞こえなくなったのか、ガビチョウがどのように広がっていったのかなど様々な状況が見えてきます。継続して全国の状況が把握できれば、早いうちに対策をうったえることも可能です。
6月1日現在集まっている回答にも、もっと早く取り組むべきであった、まずはスタートして、試行錯誤でいいから育てていくべきとの意見をいただいております。また、具体的に共有したいテーマとしても、種を選んでの渡りの情報共有や都道府県別の鳥類目録やレッドリストの共有などをいただいております。一方で、会員の負担を増やしたくないとのお声も届いております。
また、探鳥会の記録については、電子化されている支部もあれば、支部報の原稿として電子化されている、紙としてしか残っていないなど様々な状況であることがわかってきました。しかし、時間はかかりますが、電子化を進めて行きたいと思います。
まずは、現在返信が集まりつつありますので、もう少し参加支部がまとまった時点で、メーリングリスト[wbsj-Tori-joho]をスタートいたします。支部には多大な負担をおかけしないように留意して進めてまいりたいと考えておりますので宜しくお願いいたします。
(自然保護室長/葉山政治)
会誌「野鳥」7月号に「サマーフェア2010」のカタログを同封させていただきます。また、支部販売事業ご担当の皆様には、6月下旬に当フェアについての支部卸販売のご案内を別途お送りいたします。
掲載商品は、全て支部卸販売の対象商品となります。探鳥会やイベント等で会員や参加者の皆様にご案内いただき、支部でご注文を取りまとめていただければ、支部卸価格で販売させていただきます。商品を通じたコミュニケーション、支援者の輪の拡大にぜひご活用ください。
光学機器や野外観察用品の割引販売も行います。ぜひご利用下さい。
●本件についてのお問い合わせ:普及室 販売出版グループ
(TEL:03-5436-2623、FAX:03-5436-2636、[email protected])までお願いします。
(普及室/江面康子)
名称の変更、支部長の交代、代表者様の呼称変更について下記の通りご連絡をいただきましたので、お知らせします。(すべて敬称を省略させていただいております。)
奥多摩支部(2010年5月23日より)
・支部長の交代
【新】 市川 秀夫
【旧】 鈴木 君子
●徳島県支部 (2010年4月20日より)
・新名称:『日本野鳥の会徳島』
・支部長→代表
●福岡支部 (2010年3月28日より)
・新名称:『日本野鳥の会福岡』
・支部長→代表
筑豊支部 (2010年2月28日より)
・新名称:『日本野鳥の会筑豊』
・支部長→会長
●諏訪支部 (2010年1月31日より)
・新名称:『日本野鳥の会諏訪』
・支部長→会長
●白河支部 (2010年4月18日より)
・新名称:『日本野鳥の会北上』
・支部長→代表
●北九州支部 (2010年4月1日より)
・新名称:『日本野鳥の会北九州』
・支部長→代表
●秋田県支部 (2010年4月11日より)
・新名称:『日本野鳥の会あきた』
・支部長→会長
●会津支部 (2010年4月1日より)
・新名称:『日本野鳥の会会津』
・支部長→代表
●山形県支部 (2010年4月17日より)
・新名称:『日本野鳥の会やまがた』
・支部長→代表
●二本松支部 (2010年4月11日より)
・新名称:『日本野鳥の会二本松』
・支部長→代表
●宮城支部 (2010年4月24日より)
・新名称:『日本野鳥の会宮城』
・支部長→代表
●根室支部 (2010年5月8日より)
・新名称:『日本野鳥の会ねむろ』
・支部長→会長
●島根県支部 (2010年5月16日より)
・新名称:『日本野鳥の会島根』
・支部長→代表
●福島支部 (2010年5月2日より)
・新名称:『日本野鳥の会ふくしま』
・支部長→代表
(総務室/五十嵐 真、田中 綾)
公益法人制度改革への対応に関して、支部名称等の変更をお願いしておりますが、総会あるいは役員会等で変更のご決定をなさった場合は、お手数ですが報告をよろしくお願いいたします。ご報告に際しては、新しい規約を添えて文書にて下記宛までお願いいたします。既にお送りいただいている支部様につきましては、お願いの重複ご容赦ください。
〒141-0031 品川区西五反田3−9−23 丸和ビル3F 総務室総務グループ
(総務室/五十嵐 真、田中 綾)
5月29日(土)、大崎第一地域センター(東京・品川区)にて、平成22年度第1回理事会(定例)が開催されました。概要は下記の通りです。
●審議内容
・第1号議案 会長・副会長・専務理事・常務理事選出の件
・第2号議案 平成21年度事業報告及び決算案承認の件
・第3号議案 新制度における「定款」一部変更の件
・第4号議案 「持田基金特定預金」の基本財産繰入の件
・第5号議案 三菱UFJ信託銀行野鳥保護区酪陽石碑設置国有地の購入の件
●すべての議案が原案通り承認されました。
同日、平成22年度第1回評議員会(定例)が開催されました。概要は下記の通りです。
●審議内容
・第1号議案 評議員会幹事会構成員選出の件
・第2号議案 平成21年度事業報告及び決算案同意の件
・第3号議案 新制度における「定款」一部変更の件
●すべての議案が原案通り同意又は承認されました。
●評議員からの質問・意見について、回答および意見交換を行いました。
●評議員会終了後、理事、監事、評議員の方々による懇親会が行われました。
●平成21年度事業報告及び決算の詳細につきましては、当会ホームページに掲載されていますのでそちらをご覧いただきますようお願いいたします。また、冊子にしたものを7月末頃各支部へご送付する予定です。
(総務室/五十嵐 真、田中 綾)
次回の支部報取りまとめ発送は、7月6日(火)となりました。支部報は下記要領にてお送りください。(取りまとめ発送の詳細については、支部ネット通信2010年4月号をご覧ください。)
【送付〆切】 7月5日(月)必着
【送付部数】 110部
※東京支部は130部、お願いいたします。
※神奈川支部、埼玉県支部、奥多摩支部、千葉県支部は120部、お願いいたします。
※ご事情により必要部数に満たない場合は総務室で発送先を調整させていただきます。
【送付先】 〒141-0031
東京都品川区西五反田3-9-23丸和ビル3F
(財)日本野鳥の会総務室 総務グループ
本件に関するお問い合せ:TEL 03-5436-2620/メール
[email protected] 田中
(総務室/五十嵐 真、田中 綾)
会員数は先月に比べ21人減少しました。
5月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より-51人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。5月の入会者数は193人で、前年同月の入会者189人に比べ4人増加しました。
また、5月の退会者数は244人で、前年同月の退会者数334人に比べ90人減少しました。
表1.5月の入会・退会者数
※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。
●都道府県および支部別会員数
野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。
表2.都道府県別の会員数(6月1日時点)
備考:その他は海外在住の会員を示します。
表3.支部別の会員数(6月1日時点)
備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。
(会員室/沖山展子)
九州・沖縄ブロック運営協議会の報告掲載が大変遅くなってしまいました。お詫びいたします。
本通信は電子メールでもお送りしています。お申し込みは支部単位で下記のメールアドレスまでどうぞ。各支部2アドレスまでご登録いただけます。
また第1号からのバックナンバーはインターネットでご覧いただけます。URLは次のとおりです
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(会員室長/小林豊)
支部ネット通信 第75号 ◆発行 財団法人日本野鳥の会 2010年6月21日 ◆担当 会員室 〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル TEL:03-5436-2632 FAX:03-5436-2635 E-mail:[email protected] |