No.56 2008年11月号


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目次 ■支部の動き
 支部報保護・調査記事関連トピックス
■事務局からのお知らせなど
 渡り集結地衝突影響分析に探鳥会記録を提供
 オリジナル年賀はがき販売開始!
 カレンダー2009 訂正とお詫び
 新制度対応検討委員会第5回の開催概要報告
 新制度対応検討委員会開催のお知らせと傍聴募集
 08年上半期のサポーター数
 会員数

支部の動き

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

 本記事は日本野鳥の会本部に送付されてきている各地の支部報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会内部の方へ配信しております。
 本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。

○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.436

●2008/8 道南桧山
・ウミネコは不思議な鳥だ
●2008/秋の巻 弘前
・ゴイサギと花火大会
●2008/9 青森県
・仏沼「活用の手引き」作成
・仏沼のオオセッカ過去最多 (6/30 デーリー東北新聞)
●2008/8-9 宮古
・何故こんな所で核再処理するのか
●2008/9 千葉県
・異常気象と鳥の生活
・千葉県内のサギ山
・北岳ライチョウ生きていた (7/28 朝日新聞)
●2008/9 徳島県
・標識付きコサギ
●2008/8 山口県
・2008年春期シギ・チドリ類県内一斉調査結果
●2008/8 長崎県
・2007年のアカハラダカ調査結果
・アカハラダカ、ハチクマ渡り一斉調査

●2008/8 道南桧山
・ウミネコは不思議な鳥だ
 ウミネコはカモメ類の中で一番飛翔が下手な感じである。風に煽られるとあたふたし、着水失敗、樹木に衝突する。カラスが卵や雛を捕食しても、追跡はある程度までで、すぐ諦める。カラスが反撃すると、親は慌てて逃げてしまう。オオセグロカモメに対しても同様で、利尻島、奥尻島ではオオセグロカモメに営巣地を奪われている。ハヤブサを極端に恐れ、ハヤブサが来ると、何はさておき、一斉に逃げてしまう。嘴、足の爪も他の海鳥より貧弱で、防衛に役立たず、擾乱があると営巣地を捨てて、簡単に移動する。
(道南桧山「はちゃむ」NO.80,P6〜7)

●2008/秋の巻 弘前
・ゴイサギと花火大会
 8/20、藤崎町で津軽花火大会が開催された。下流数百mにゴイサギの集団営巣地があり、前日の8/19に約450羽いたものが、8/22には114羽となり、他へ移動した群約150羽が見つかった。8/28、ゴイサギ121羽で、そこに48羽のカワウが入り込んで来た。
(弘前「初列風切」NO.149,P8)

●2008/9 青森県
・仏沼「活用の手引き」作成
 ラムサール条約登録湿地「仏沼」の現状と歴史をまとめた冊子を三沢市教育委員会が発行した。102頁で以前発行の入門書より詳しく、仏沼に生息する絶滅危惧の動植物、地形や地質が解説されている。
(青森県「オオセッカ」NO.19,P2)

・仏沼のオオセッカ過去最多 (6/30 デーリー東北新聞)
 NPO法人「おおせっからんど」は6/29、仏沼でオオセッカの生息数を調査した。特別保護区内では総計259羽で92年の調査以降最多であった。周辺全体では559羽で前回より230羽増加した。沼地に防火帯を設け、火入れの規模、スケジュール管理を行い、一部では火入れを中止した結果で、2回目の繁殖兆候も見えた。
(青森県「オオセッカ」NO.19,P3)

●2008/8-9 宮古
・何故こんな所で核再処理するのか
 6/24、宮古地方北部を震源地とするM6.8の地震があった。約100km離れた六ヶ所村の核再処理工場では震度4を記録した。この付近は平均16年毎に大地震に襲われている。原子力資料情報室によると、再処理工場破壊の場合、700km離れた首都圏でも、市の灰で急性障害が発生する。稼動期間46年の間に大地震に襲われる可能性がある場所では、100%安全が立証されない限り、稼動は中止すべき。
(宮古「ミサゴの海」NO.199,P2〜3)

●2008/9 千葉県
・異常気象と鳥の生活
 8/19夜の東京電力のHPにある「雨量・雷観測情報」を見ると、オオセッカ、コジュリンの繁殖地がある利根川河川敷に豪雨が降った事が分る。営巣地の被害が危惧される。東京湾北東部にある千葉灯標のリアルタイムの観測データを見ると、海水中の酸素量、海上風速から青潮の予測が出来る。ネット上の科学的データから鳥類生息への影響が予測できる。
(千葉県「ほおじろ」NO.329,P2)

・千葉県内のサギ山
 県内14箇所のサギ山の今年の状況を調べた。親の滞在羽数はシラサギ類は16,241羽で、内訳はチュウサギ8,077、コサギ3,057、アマサギ2,582、ダイサギ2,525で、全体で昨年より約2千羽減り、ダイサギは300羽増えた。これとは別にゴイサギ2,325、アオサギ1,440(昨年より400増加、雛も含む)。参考:上田2008 Strix26 千葉県内におけるサギ山の規模とシラサギ類の種構成
(千葉県「ほおじろ」NO.329,P3〜6)

・北岳ライチョウ生きていた (7/28 朝日新聞)
 南アルプスの北岳で姿を消したと思われていたライチョウが信州大学の中村浩志教授の7月の現地調査で、2個所で数羽の雛を連れているのが確認された。81年の調査では北岳周辺で約80羽が生息していた。キツネが増え、サルやシカが高山帯に上がった事が激減の原因と思われる。
(千葉県「ほおじろ」NO.329,P12)

●2008/9 徳島県
・標識付きコサギ
 07/11、徳島市内で足脛に標識リングがあるコサギが見られた。山階鳥研によると、同年6月に千葉県のコロニーで雛57羽に装着した内の1羽である。国内で移動があり、越冬のため東南アジアへ渡るものもおり、東南アジアでも標識付きコサギが回収されている。
(徳島県「野鳥徳島」NO.360,P6)

●2008/8 山口県
・2008年春期シギ・チドリ類県内一斉調査結果
 第70回一斉調査を4/29、県下21箇所で実施した。26種、2,635羽を記録した。内訳はチュウシャクシギ1,280、ハマシギ1,065、ムナグロ40、ダイゼン38、タカブシギ32、キアシシギ26、コチドリ21、アオアシシギ20、イソシギ18等。
(山口県「やまぐち野鳥だより」NO.198,P12)

●2008/8 長崎県
・2007年のアカハラダカ調査結果
 佐世保市烏帽子岳での07/9の調査結果で総計26,481羽のアカハラダカが通過した。過去19年間の平均が26,600羽、最大は96年の62,516である。対馬の内山峠の2〜3割が烏帽子岳で記録される。ピークは9/11:4,928、9/20:7,147、9/21:6,858でその他の日は0か100前後であった。通過時刻は8:30〜9:00に8,574で前後30分で大半である。その他期間中の記録は、ハチクマ438、サシバ23、ハヤブサ18、ミサゴ14、オオタカ10、チゴハヤブサ7、チョウゲンボウ6、ハイタカ1である。
(長崎県「つばさ」NO.254,P2〜7)

・アカハラダカ、ハチクマ渡り一斉調査
 07/9/9、長崎県内12箇所でアカハラダカを調査した。通過は対馬内山峠:29,266、佐世保市烏帽子岳:1,675、佐世保市隠居岳:1,570、諫早市五家原岳:960、五島富江町:577等。07/9/23、県内9箇所でハチクマを調査した。通過は五島三井楽町嵯峨の島:968、五島玉之浦町丹那:873、同大瀬崎:530、小佐々町冷水岳:390等、内山峠は天候不良で観察中止した。

(長崎県「つばさ」NO.254,P12〜13)

○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.437

●2008/8 滝川
・この冬、バードテーブルに来た鳥
●2008/9 茨城
・オオタカはどの位生きるのか?
・霞ヶ浦を渡ったサシバの行方
・畜産施設に集まった野鳥
・クロウミツバメを利根川沖で初確認
・コアジサシと再会
●2008/9 滋賀
・ケアシノスリ観察日記
・漁具を使ったカワウ駆除
・サギのコロニー調査
●2008/9 岡山県
・津山ウインドファーム建設計画に関して
・初秋に渡る鷹 ハチクマ
・ブッポウソウ保護

●2008/8 滝川
・この冬、バードテーブルに来た鳥
 この冬、餌台に来た鳥を、会員にアンケートした。記録されたのはスズメ、シジュウカラ、ヒヨドリ、シメ、コガラ、ツグミ、ドバト、アカゲラ、カラス、ゴジュウカラ、キレンジャク、ムクドリ、コゲラ、ハクセキレイ、ベニヒワ、ヤマガラ、シマエナガ、オオマシコ、ヒレンジャク。
(滝川「あかもず」NO.35,P17)

●2008/9 茨城
・オオタカはどの位生きるのか?
 日本では毎年10万羽を超える野鳥が標識されているが、回収は僅か0.6%で寿命の解明は時間が掛かる。87〜01年、許可を得て、計336羽のオオタカの雛に足環を付けた。07年に回収した足環から、14年2ヶ月生きた事になる。今までの最長は16年である。336羽の内、回収は33羽で、小鳥より回収され易い。標識後1年以内の回収は58%と多く、10年以上も12%(4例)ある。オオタカは多くは生まれて1年以内に死亡し、それを乗り越えると数年〜10年生きるのでは。
(茨城「ひばり」NO.285,P3)

・霞ヶ浦を渡ったサシバの行方
 03年からの3年間の霞ヶ浦でのサシバの渡り調査で次の事が分かった。8月末から移動があり、飛去方向は南から徐々に南西に変る。稲敷台地を南西に飛んだサシバは利根川両岸の水田地帯を最短で横切り、両岸の台地が最も接近した場所を利用して千葉県へ入り、印旛沼方面へ向う。千葉県支部の結果ではサシバは印旛沼から南南西に向けて記録が多くあり、その先の富津岬へ行くかと思われる。
(茨城「ひばり」NO.285,P4〜6)

・畜産施設に集まった野鳥
 鳥インフルエンザ関連で、鶏舎にどの程度の野鳥が集まるのか、詳しく知られていない。繁殖期の畜産施設に群がる野鳥を調べた。23種の野鳥が記録され、養鶏業で11種、牛、豚関係で17種であった。全てに共通する種はキジバト、ツバメ、ハクセキレイ、スズメ、ムクドリ、ハシブト、ハシボソガラスの7種でツバメ以外全て留鳥であった。鶏舎に現れた鳥はスズメが多く、他はハシブトガラス、ムクドリ、キジバト、ツバメ、ドバト、シジュウカラ、ハシボソガラス、ハクセキレイ、シラコバト、コジュケイであった。
(茨城「ひばり」NO.285,P7)

・クロウミツバメを利根川沖で初確認
 6/24、銚子海洋研究所のイルカウォッチングで、利根川河口東23km付近にクロウミツバメ1が飛ぶのが撮影され同定された。城県初記録で、定常的に飛来しているか不明であるが、これまでオーストンウミツバメやヒメクロウミツバメと誤認されていたケースもあると思われる。
(茨城「ひばり」NO.285,P20)

・コアジサシと再会
 7/21、神栖市の海岸で足環を付けたコアジサシに会った。93年、当地で雛に識別したもので、体重50gで15年も行き来していたのに驚く。87年より当会はコアジサシ調査を始め、当初の波崎の砂浜のコロニーも最近は毎年繁殖場所が移動している。
(茨城「ひばり」NO.285,P22)

●2008/9 滋賀
・ケアシノスリ観察日記
 東近江市の大中干潟で越冬した2羽のケアシノスリを観察した。共に幼鳥で、1/2〜4/3、1/2〜5/8滞在した。大規模稲作耕地で、当初はホバリングをして餌探しをしたが、次第にポールや柿木に止まった。2羽は一応棲み分けをしていたが、接近しても追い払う事は無かった。ハイイロチュウヒとも共存した。東京からも含め1日最多40名の観察者があった。
(滋賀「におのうみ」NO.14.P11)

・漁具を使ったカワウ駆除
 長年、琵琶湖の竹生島で実施されていた銃器によるカワウ駆除が今年より中止され、代わりに漁具(はえ縄、置き針)での駆除が試行された。他種の鳥の混獲の危険性があり、銃器駆除が出来ない所に限定すべき
である。支部も立ち会ったが、混獲防止の見張りは十分出来ていない。カワウ駆除の効率も悪すぎる。
(滋賀「におのうみ」NO.14.P11)

・サギのコロニー調査
 サギのコロニーは自然保護で行政、住民との摩擦が絶えず、よく把握されない内に、駆除や追い出しの対策がされてしまう。6〜7月、滋賀県内を調査し、24箇所のコロニーを見つけた。総計はシラサギ類971羽(コサギ283、チュウサギ240、ダイサギ238、アマサギ210)、これとは別にアオサギ895、ゴイサギ351。大きなコロニーには6種が混成し、単独種での大きな集団は無い。アオサギは単独でもコロニーを作り、ダイサギと混成もする。
(滋賀「におのうみ」NO.14.P13)

●2008/9 岡山県
・津山ウインドファーム建設計画に関して
 津山市が鳥取県境に建設計画している風力発電施設(2500KW 32基)に対し、支部は市政アドバイザーに就任したフォークシンガーのイルカさんにお願いを出した。建設予定地はイヌワシ、クマタカの生息地で建設計画白紙撤回を、これはバードストライクが起きやすい場所や希少猛禽類確認場所を避ける意図で、風力発電推進の下に生物の多様性が損なわれる事がないよう求める。環境アセスの法的義務付けが無く、岡山県の条例でも風力発電は含まれていないので、県の条例整備を求める。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.168,P2)

・初秋に渡る鷹 ハチクマ
 広島県ではタカの渡りと言えばハチクマで、サシバは少ない。ハチクマは九州を南下せず、東シナ海を西進するのは、渡りの9月下旬、南西諸島にかけて停滞する秋雨前線を避けるためとの説がある。ノスリや大型のタカは滑空タイプで、ハヤブサやチュウヒ類は羽ばたき主体の搏翔(はくしょう)タイプで、ハチクマ、サシバはその中間である。搏翔タイプはエネルギー消費が大きく、途中で頻繁に餌を獲り、他は省エネ型で体重を落して気流に乗るのかも知れない。そのため疲労困憊で離島に降りる。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.168,P3)

・ブッポウソウ保護
 支部は吉備中央町で20年に渡り、ブッポウソウ保護を展開している。今年は金属ポールに使用して電柱が無い所に巣箱を架けた。巣箱のメンテナンスがし易くなったが、近くにブッポウソウが止まれる電線が無いのは欠点かも。金属光沢も無粋で、風で揺れてブッポウソウの出入りがしずらい。新しい巣で卵が転がり割れ、雛の糞さえ巣外へ捨てない親が他の卵も全て巣外へ持ち出すのが撮影された。 

(岡山県「野鳥おかやま」NO.168,P4〜6)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.438

●2008/9 苫小牧
・油汚染野鳥救護ボランティア技術講座体験
●2008/9-10 宮城県
・2008年春のシギ・チドリ類一斉調査結果
●2008/9-10 栃木県
・ゴイサギ駆除問題
・日光市のオオタカ保護問題
・渡良瀬遊水地委員会3年ぶりに開催
●2008/9 大阪
・次列風切
●2008/9-10 広島県
・メジロ、ホオジロ等の違法飼育
・韓国でのタカの渡り調査
●2008/9 福岡
・福岡空港問題で国交省が代表案提示
●2008/9 宮崎県
・金御岳のサシバ
・ヤイロチョウの雛を撮影
・モズの子育て

●2008/9 苫小牧
・油汚染野鳥救護ボランティア技術講座体験
 7/13、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターで講座があった。油を落すポイントは強く擦らず、洗浄液の水流で落す。羽が水を弾いて保温しているのは分泌する皮脂よりも、天然のゴアテックスのような構造によるので、それを壊さない事が肝心である。シリング(針の無い注射器)を使って強制給餌の仕方を学んだ。
(苫小牧「あおさぎ」NO.160,P3)

●2008/9-10 宮城県
・2008年春のシギ・チドリ類一斉調査結果
 4/13、蕪栗沼にて、ツルシギ33、タシギ13、コチドリ8、エリマキシギ4、オオハシシギ3等。4/27、石巻工業港海岸にてメダイチドリ81、ハマシギ22、オオソリハシシギ9、トウネン等。5/11、広浦にてチュウシャクシギ110、トウネン12、キアシシギ8等。5/11、蒲生にてキアシシギ22等。4/27、鳥の海にてハマシギ123、ミユビシギ105、チュウシャクシギ102等。
(宮城県「雁」NO.231,P22〜23)

●2008/9-10 栃木県
・ゴイサギ駆除問題
 6/20、大田原市は市内の公園で集団繁殖するゴイサギを駆除した。支部は駆除や個体数調整は必要な場合もあるとしているが、巣に雛がいる時期に実施した事は鳥獣保護法に違反する恐れがある。前年より苦情があり、事前に予防処置ができたはずである。有害駆除の許可は卵200個で、許可されていない雛を落し、死亡させた事は違法である。残された雛は県の救護対象外として、駆除実施責任者の責任で救護もしていない。7/8、支部は市と県に抗議書を送った。市町村に鳥獣捕獲許可権限が移譲されたが、知識不足のため研修で周知させると回答あった。
(栃木県「おおるり」NO.199,P20〜21)

・日光市のオオタカ保護問題 
 日光市のごみ焼却場でのオオタカ保護問題で、任意で行われた自然環境影響調査の結果、施設をオオタカの営巣地から300m以上離す、造巣〜巣外育雛期(3/M〜7/B)は原則建設工事を行わない、営巣地周辺の森林を間伐し、オオタカの営巣に適するようにするとの保全策が遠藤も委員をしている市の検討会で諮られている。今回、市は来年は繁殖期に工事を予定すると提案した。法的に問題無くても、市が約束した事の遵守を検討会を通じて働きかけていく。
(栃木県「おおるり」NO.199,P22〜23)

・渡良瀬遊水地委員会3年ぶりに開催
 02年に設置された「渡良瀬遊水地湿地保全・再生検討委員会」の第5回会議が7/31、開催された。国交省現地事務所が設置した委員会は治水優先方針でなおざりにされていたが、住民協議会が強く再開を求め、3年ぶりに開かれた。「わたらせ未来基金」から湿地再生実験を含め、全体状況の説明があった。地元委員は治水対策との関連性を求め、支部は多様な再生手法の検討が必要とした。
(栃木県「おおるり」NO.199,P23)

●2008/9 大阪
・次列風切
 次列風切は揚力を生じる風切で、人の下膊にあたるところ(尺骨)についている。スズメ目では羽根の数は6枚で、閉翼時は三列風切の下になり、羽縁が線状に見える。シギ・チドリ類は10枚〜10数枚で閉翼時は大雨覆や三列風切の下で見えない。カモメ類では閉翼時も大雨覆の下に先端部が見える。カモ類は概ね10〜12枚で、閉翼時は見えないが、翼を少し緩めると部分的に見える。種特有の色やパターンがあり、翼鏡と呼ばれる。ハト類は10枚前後で、閉翼時もかなり見え、カワラバトでは三列風切に連なる黒帯となり、大雨覆の黒帯と2本に見える。
(大阪「むくどり通信」NO.197,P18)

●2008/9-10 広島県
・メジロ、ホオジロ等の違法飼育
 野鳥誌08/7に愛知県支部から「安城市のウグイス・ホオジロの鳴き合わせ会の警視庁による摘発」の記事があり、現在の愛玩飼養の状況が分る。現在メジロ、ホオジロ、マヒワ等を公に輸出している国は無いにもかかわらず、輸入業者は輸入証明書を付けて野鳥を販売している。事実上小鳥が現在生存していない10年以上前の飼養許可証や輸入証明書がまかり通っている。全国密猟対策連絡協議会は野鳥の会本部と連携し、広島県支部もそれに参加し、警察の県内での違法飼育への取組みが進んだ。
(広島県「森の新聞」NO.158,P4)

・韓国でのタカの渡り調査
 ハチクマが朝鮮半島を経由して日本に入る事が分かったが、韓国ではデータが殆ど無い。渡りルート上のインドネシア、マレーシア、タイ、ヴェトナム、台湾で継続的に調査が始まっているが、韓国は動きが悪く、最近になって少しずつ動き出した。
(広島県「森の新聞」NO.158,P16)

●2008/9 福岡
・福岡空港問題で国交省が代表案提示
 8/7、国交省は福岡空港の過密化対策の代表案の内容を提示した。3案の内、2つは海上案で、そこは支部のH19/3、上申の「玄界灘海鳥調査総合報告書」にあるように、アビ属、ウミアイサ、ハジロカイツブリ、ウミスズメ、シノリガモ、クロガモ、オオミズナギドリ等の越冬及び中継地の場所である。9月には福岡空港調査連絡調整会議に提案され、最終検討に入る。
(福岡「野鳥だより・ふくおか」NO.347,P15)

●2008/9 宮崎県
・金御岳のサシバ
 02〜07年の6年間の平均羽数は10/1:420から増加し、10/9:2300と最大数となり、10/14:390へと減少する。02年には総計21,204羽から以後減少し、最近はそれより5,000羽程減っている。これは国内の繁殖地(谷津田)が荒れている事を裏付けている。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.209,P2〜3)

・ヤイロチョウの雛を撮影
 支部は御池野鳥の森でヤイロチョウの保護運動を始めて5年、一部のカメラマンが追い掛け回し、雛の確認は無かったが、今年7/6、巣立ち雛が初めて撮影された。環境省えびの保護官事務所ではパトロールを定期的に実施し、今季は雨が多く、観察者にも「御池ではヤイロチョウは見られない」として、人が減った事が繁殖のプラスになったとの指摘がある。高知県では生態系トラスト協会がトラスト地を購入し、繁殖期は人の立入を規制し、繁殖が成功している。御池の森でも立入禁止ゾーンを設ける対策が必要である。
(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.209,P5〜6)

・モズの子育て
 5/8、エンドウ豆の茂みにモズの巣を発見した。5/28、6羽が孵化し、5/30、目が開いた。6/3、巣に近付くと、雛は親と思い、大きく口を開けたが、全く声を出さず、外敵に巣の在処が知られない。親鳥は抱卵中は静かで、孵化後は電線で盛んに鳴く。巣に近付くと、親鳥から接近攻撃を受ける。給餌時は電線から地面に降り、約10m小走りし、巣の直下から巣に入るが、親子とも無言で、外敵にカモフラージュしている。

(宮崎県「野鳥だよりみやざき」NO.209,P10)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.439

●2008/9 オホーツク
・一斉海岸調査2008結果報告
●2008/9 福島
・荒地瓜除去作業
●2008/9-10 群馬県
・野鳥の違法飼養をなくそう
・野鳥飼養者立入り検査に同行して
・サイエンスウイーク2008に参加
●2008/9 神奈川
・定例探鳥会から広がる活動
・氷の旗の鳥は?
・トンボを観察しよう その2
・サシバ
・いきものみっけ
●2008/9 香川県
・舳倉島に行ってきました
●2008/9 鹿児島県
・オウチュウ

●2008/9 オホーツク
・一斉海岸調査2008結果報告
 06年春、知床を中心にした海岸に重油で汚染された5,600羽の海鳥の死体が漂着した。その後毎年4月、一斉海岸調査を続けている。今年はオホーツク海側南部、日本海側、太平洋側、道南地域で16市町村の海岸で行われた。オホーツク海側、石狩浜では恒常的に油汚染物が漂着していると思われる。ある一定の場所から常に油が流出しているとも考えられる。
(オホーツク「ばあどこおる」NO.256,P4)

●2008/9 福島
・荒地瓜除去作業
 阿武隈川親水公園内で荒地瓜と藪枯らしがヨシ原、立木に覆いかぶさり、枯死を防ぐため、国交省出張所職員、福島市職員、支部会員で除去作業を実施した。荒地瓜は実に棘があり鳥は食べられず、衣服にくっつき生育域を広げている。除去作業は今年で3年目、跡地にオオブタクサ、ヨモギ等が実をつけ、オオブタクサにはシメ、カワラヒワ等が、ヨモギにはベニマシコ、カシラダカ等が来ている。
(福島「きびたき」NO.186,P6)

●2008/9-10 群馬県
・野鳥の違法飼養をなくそう
 野鳥の会として出来る対策は会員の目、耳で思いがけぬ場所で野鳥の声がする時は、支部へ連絡して頂き、支部より行政へ検査を依頼する。支部推薦の鳥獣保護員7名の活動を支援している。鳥獣行政や警察生活安全課との連携を進め、啓発記事を新聞に掲載した。
(群馬県「野の鳥」NO.289,P2)

・野鳥飼養者立入り検査に同行して
 5〜8月、鳥獣行政の立入検査に同委員会が同行した。16種、129羽の違法飼養が見つかった。内訳はオオルリ29、メジロ24、キビタキ10、ヤマガラ9、ヒガラ8、コマドリ7、以下ホオジロ、ウグイス、オシドリ、ゴジュウカラ、コガラ、アオジ、ベニマシコ、コルリ、ウソ、シジュウカラ。飼養者はとっくに潰れたペットショップから購入したと主張し、かなり古い輸入証明書を出してくる。整合性が無いものは飼養を諦め、野鳥病院に収容後、放鳥された。地元新聞に啓蒙記事を掲載し、各地区の鳥獣行政と警察を訪問し、密対連の新・密猟対策マニュアル2008を配布した。
(群馬県「野の鳥」NO.289,P6〜8)

・サイエンスウイーク2008に参加
 7/29〜8/3、群馬県生涯学習センターで各機関、団体が参加し、科学教室「サイエンスウイーク2008」が開催された。支部は子供たちに野鳥の世界に興味を持って貰えるようテーマを選んできた。H18年は「ツバメの塒入りを見よう」、H19年は「タカの渡りを調べよう」、今年は「セキレイ3種の見分け方、県内分布」を説明した。子供たちに印象が残るように、セキレイの模型作りを同時に行い、2日間で120組の親子の参加があった。
(群馬県「野の鳥」NO.289,P17〜19)

●2008/9 神奈川
・定例探鳥会から広がる活動
 支部は決まった県内6箇所で毎月探鳥会を実施している。年間を通して観察をする事に意義がある。長年続けて見えてくる自然の営みもある。また、本会と地域社会や他団体との交流が広がる。行政との協力関係も生まれている。地元のフィールドで地域に根ざした定例探鳥会を勧める。
(神奈川「はばたき」NO.436,P2)

・氷の旗の鳥は?
 かき氷の四角い旗、業界で言う氷旗の波の上に群れ飛ぶ鳥は何者か。三角形にパターン化された水鳥は江戸時代の画家、尾形光琳の波千鳥が原点になっている。チドリは内湾干潟の鳥で、荒波の上を飛ぶ鳥はシギの仲間で、脚を垂らして飛ぶ姿はウミスズメでは。光琳は京都の人で、京都の海なら、沓島に繁殖地があるカンムリウミスズメが正体と推理する。
(神奈川「はばたき」NO.436,P3)

・トンボを観察しよう その2
 秋のトンボの代表はアカネ類で、神奈川県では12種が記録されているが、キトンボ、オオキトンボは既に絶滅し、マイコアカネは他県からの飛来と考えられる。県内で発生するのは9種である。アキアカネは最もポピュラーである。ノシメトンボ、コノシメトンボ、リスアカネの3種は翅の先端に黒褐色斑がある。ネキトンボは翅の付根が橙赤色で、やや大型である。ヒメアカネは体長2cmと最小で、ミヤマアカネは翅の外寄りに広い褐色帯がある。秋に最盛となるヤンマーはカトリヤンマー、ミルンヤンマー、ルリボシヤンマーである。トンボは成虫、幼虫とも害虫を捕食する益虫だが、オオアオイトトンボは水辺に生育する樹木の小枝の樹皮下に産卵し、地域によっては害虫となる。
(神奈川「はばたき」NO.436,P4〜5)
・サシバ
 サシバはオオタカに比べ体重が軽く、初列風切が長いなど長距離移動に適した体型をしている。動きが速く、旋回半径も小さいので遠くからでも飛び方で凡その見当がつく。翼に厚みがなく、翼が光で透けて見える。採食方法はモズに似て、高い場所にとまり、さっと飛び降りカマキリやカエルを捕える。巣立ち後、巣からの移動も早く、8月半ばに県内で移動中の個体をよく見かけるようになる。生息環境は極めて危険な状況にあり、環境省は新規に絶滅危惧U類に指定した。
(神奈川「はばたき」NO.436,P12)

・いきものみっけ
 同センターは下記の自然情報を求めている。春:ウグイスの初鳴き日、フキノトウの初見日、モンシロチョウの初見日。夏:ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、クマゼミの鳴声が聞こえた日。秋:彼岸花の開花日、銀杏の黄葉日、ススキの出穂日。冬:初氷の観察日、マガンの初見日、ジョウビタキの初見日。
http://www.mikke.go.jp/
(神奈川「はばたき」NO.436,P15)

●2008/9 香川県
・舳倉島に行ってきました
 バーダーが多い舳倉島で、石川支部は節度を守ったバードウォッチングを訴えている。1.乗船マナーを守ろう。船は島人の生活の足である。2.島の人の生活に配慮しよう。挨拶をしよう。人家の周囲をうろつかない。庭や畑を踏み荒らさない。通行を妨げない。3.鳥にも人にも優しい鳥見。ブラインドを張り占拠いない。鳥を追い回さない。鳥が動くまで双眼鏡を覗きじっと待つ。4.島の生態系を守る。道を外れて歩かない。キャンプ禁止。ゴミの持ち帰り。撒き餌の自粛。
(香川県「かいつぶり」NO.296,P3〜6)

●2008/9 鹿児島県
・オウチュウ
 オウチュウは数少ない旅鳥とされるが、南さつま市の大浦干拓では比較的多く記録がある。最近ではH20/6、1羽。H19年:2羽、H17年:1羽、H14年:1羽、H10年:3羽。何れも5月で、春の南薩摩で出会う可能性が高い。

(鹿児島「るりかけす」NO.119,P2)

○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.440

●2008/9 十勝
・十勝でもタカの渡りは見られる!?
・十勝初記録の鳥について
●2008/9 奥多摩
・高尾山の野鳥と花
・クロツラヘラサギで国境を越えた離散家族の再会
・鳥の方言と民話
・野鳥の分化(7/28 朝日新聞)
●2008/9 富山県
・ガンカモ類、ハクチョウ類調査2008
・亜種シベリアハクセキレイ
●2008/7 奈良
・ノビタキの越冬記録
・アオサギの繁殖状況
・ゴルフ用語と鳥
・2008春のタカ渡り記録

●2008/9 十勝
・十勝でもタカの渡りは見られる!?
 ハチクマは日高山脈の西側では比較的たくさんいるが、十勝では少なく、今年2桁近くの数が確認できた。十勝で繁殖しているツミ、ハイタカ、オオタカ、チゴハヤブサ、ノスリ、ミサゴも確認できた。道内ではイヌワシ、クマタカ、アカハラダカ、シロオオタカ、シロハヤブサも見られている。
(十勝「十勝野鳥だより」NO.164,P5)

・十勝初記録の鳥について
 ナキハクチョウ以外は筆者が写真撮影で確認同定してものを記す。ナキハクチョウは05/10〜12、帯広市付近で観察、道内には93/4、美唄市で例がある。クビワキンクロは05/10〜06/4、帯広川下流で確認、その後も越冬を確認。北米系の迷鳥である。ハジロコチドリは07/9、大樹町で確認、道内では数少ない旅鳥である。ケリは08/5、豊頃町で確認、道内では極めて少ない迷鳥である。ボナパルトカモメは07/5、豊頃町で確認、日本鳥類目録では同定可能な写真は無いとされている。ハシグロヒタキは06/10、豊頃町で撮影した。
(十勝「十勝野鳥だより」NO.164,P10〜11)

●2008/9 奥多摩
・高尾山の野鳥と花
 高尾山で観察される鳥の種類数が多いのは4月で、冬鳥が未だ残り、夏鳥や旅鳥の休憩地になっている。ここで4月しか見られない鳥にサンショウクイ、コマドリ、コルリ、アカハラ、エゾムシクイがある。オオルリは4〜6月にピークがあり、クロツグミは5〜7月と少し違っている。ミソサザイは夏場は7〜9月、記録が無く、ここでは漂鳥と考えられる。花は特に3〜4月に多く、イチリンソウ、オニシバリ等。5月には杉に着床するセッコク、6月、ムヨウラン、ヤマユリ、秋は色づいたカエデ、12月はシモバシラの氷の花が迎えてくれる。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.184,P2〜3)

・クロツラヘラサギで国境を越えた離散家族の再会
 小平市の朝鮮大学校の鄭鐘烈教授は87年より多摩動物園と共同でクロツラヘラサギの研究、飼育をしている。85年、北朝鮮西海岸で撮影された雛といるクロツラヘラサギの1枚の写真から、クロツラヘラサギの共同研究、保護のための国際交流が始まった。87年、鄭教授は国際会議で来日した韓国の鳥類学者の北朝鮮にいる離散家族との再会の橋渡しをした。人間には国境があり障害となっているが、渡り鳥には国境が無い。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.184,P6〜7)
・鳥の方言と民話 
 岐阜県支部は「美濃 飛騨 人と鳥 鳥の方言と民話」をH19年、復刻版を出した。その中でキツツキは別名、啄木鳥、木突、けら、番匠鳥(たくみどり)、木叩き、けらつつき、寺つつきとある。岐阜県内の方言ではケラコ、テラス、テラッポ、テラスコ、ケラチョ、天コロガシ、トチコロガシ等がある。県下ではキツツキが無くと雨が降るとの言い伝えがある。民話にはお釈迦さまが亡くなった時、キツツキは「だてこき」で、鏡に向ってパタパタと撫でたりして遅刻し、以後その罰で一日中木を叩き、虫1匹しか食べられないとなった。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.184,P11)

・野鳥の分化 (7/28 朝日新聞)
 鳥類は共通祖先から最初にダチョウのような走鳥類が分れ、次にカモ、キジに近い種が分岐し、その後一気に分かれたとされている。今回遺伝子の塩基配列を比較することで、鳥類の系統関係の新たな考え方が明らかになった。19個の遺伝子を手掛かりに169種の鳥を調べた結果、ハヤブサはワシタカから遠く、小鳥の仲間に近い、ハチドリは夜行性のヨタカから進化した、キツツキはブッポウソウの仲間に含まれる等の考えが提案された。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.184,P23)

●2008/9 富山県
・ガンカモ類、ハクチョウ類調査2008
 1/12〜14、富山県内44箇所で28名が調査した。ハクチョウ類2種、521羽、カモ類16種、17,975羽をカウントした。内訳はオオハクチョウ108、コハクチョウ413、マガモ4,953、コガモ4,953、カルガモ3,642、ヒドリガモ1,909、オナガガモ986、ホシハジロ530、キンクロハジロ495、オカヨシガモ159、カワアイサ139等。
(富山県「愛鳥」NO.59,P6〜7)

・亜種シベリアハクセキレイ
 3/9の富山の野鳥記録員会(支部の専門員会)で、シベリアハクセキレイを新たに富山県の鳥類チェックリストに追加した。同鳥は07/6/9、上市町で観察撮影された。亜種カムチャッカケアリノスリは学会で亜種とするとの統一見解が出ていないため、記録は保留とした。
(富山県「愛鳥」NO.59,P11)

●2008/7 奈良
・ノビタキの越冬記録
 橿原市でノビタキが年明けの積雪にも耐え、ホオアカ、カシラダカ、アオジと一緒にアワダチソウが茂る休耕田で3月まで越冬した。
(奈良「いかる」NO.122,P12〜13)

・アオサギの繁殖状況
 2月から奈良盆地内で8箇所のアオサギの営巣地を確認した。各地の巣数は9〜39で合計150巣であった。抱卵巣のピークは4月上旬で100巣に達した。昨年は3月中旬がピークで103巣であったが、奈良市の今年1、2月の平均気温が昨年より1〜3度低いのが影響した?アオサギ以外は4月下旬から繁殖活動が始まるが、昨年8月に約900羽生息した奈良市のあやめ池は工事のため、何処かに移動している?
(奈良「いかる」NO.122,P13)

・ゴルフ用語と鳥
 1903年、誰もアンダーパーが出せなかったロングホールで、アマチュア選手がパー(基準打数)を破った時、「That's a bird.」(鳥のように飛んだ)と叫び、パーより1つ少ないスコアはバーディー(birdie)(小鳥)となった。2つ少ないスコアは小鳥より強く飛ぶとしてイーグル(eagle)(鷲)となった。1921年、3つ少ないスコアが初めて出た時、洋上を飛翔するアルバトロス(albatross)(アホウドリ)になった。
(奈良「いかる」NO.122,P14)

・2008春のタカ渡り記録
 奈良県内3箇所で調査した。五條市西吉野町EL:370mで3/27〜4/19の内、5日間でサシバ総計68羽、五條市西久留野町EL:270mで、3/29〜4/21の内、14日間でサシバ総計545、多い日は3/28の83、4/1の125、4/19の107であった。吉野村萩原展望台EL:700mで3/28〜4/13の内、12日間でサシバ総計138であった。何れも渡り方向は西南西→東北東であった。
(奈良「いかる」NO.122,P15)

○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.441

●2008/10 埼玉県
・2008年冬カワウ昼の生態数調査報告
・アメリカムナグロ
●2008/9 長野
・カッコウの初鳴き調査
●2008/10 南富士
・タカの識別
●2008/9 富山県
・パソコンでバードウォッチング
●2008/10 香川県
・トビの狸寝入り
・双眼鏡カメラ
・増えてきた撮影の問題
●2008/9-10 愛媛県
・鳥が運ぶ木
●2008/10 福岡
・サシバの繁殖状況とハシブトガラスの脅威
●2008/10 筑豊
・球磨川は世界の宝、民意はダムより清流 (9/12 毎日新聞、朝日新聞)
・ハチクマの鳥名の由来

●2008/10 埼玉県
・2008年冬カワウ昼の生態数調査報告 
 1/12〜14、カモ科調査時に、県内の昼間のカワウの個体数を調査した。カワウは狩猟鳥化され、5月には秩父市の荒川では捕獲がされ、分散化が顕著になりつつある。カワウの総計は1,020羽、場所別では渡良瀬遊水地424、武蔵丘陵森林公園304、荒川第一調整池176等。総計で一昨年は1,025、昨年は1,249である。
(埼玉県「しらこばと」NO.294,P4)

・アメリカムナグロ
 野鳥の会の改訂版「フィールドガイド日本の野鳥」に、アメリカムナグロは埼玉県内で観察記録があるとされ、その根拠を調べた。山階鳥研鳥類学雑誌2000年NO.103に、87/4/4、さいたま市の大久保農地で撮影、同定、本州への初渡来(渡辺朝一)とある。日本鳥類目録では公表された論文が間に合わず、同定に疑問がある種になっているが、支部は県内323種目として記録した。
(埼玉県「しらこばと」NO.294,P5)

●2008/9 長野
・カッコウの初鳴き調査
 今年の長野県のカッコウ初鳴き、会員からのアンケート結果は、長野市で5/8が最も早く、5/11〜20に集中した。過去の事例も5/11〜20が多い。ツツドリは4/26〜、ホトトギスは5/15〜、ジュウイチは5/24〜の初鳴きが報告された。
(長野「野鳥ながの」NO.462,P4〜5)

●2008/10 南富士
・タカの識別 
 タカの識別は厄介で、短時間の観察で、微妙な違いを見なければならない。識別のポイントは数多く見る、ベテランと見る、予め特徴を頭に入れておくで、頻繁に観察地に足を運ばねばならない。チェックするポイントは大きさ、翼の長さと幅、翼後縁の膨らみ、翼先端の翼指の数、尾の長さと形、頭の形と長さ、下面の模様、飛び方である。
(南富士「さえずり」NO.311,P6〜7)

●2008/9 富山県
・パソコンでバードウォッチング
 ・BIRD FAN http://www.birdfan.net/ 野鳥誌に掲載されていた「教えて?安西さん」 「ひなこのお散歩鳥講座」 「野鳥識別講座」が再録されている。
 ・文一総合出版のBIRDER.jp http://www.birder.jp/ 「バーダー最強リンク集」が役立つ。
 ・時々の野鳥たち http://blog.livedoor.jp/hyoutyou/ デジスコの鮮明な写真が凄い。
 ・久則庵 http://www24.big.or.jp/~kyusoku/ 野鳥漫画家 岩本久則さんのHP。
 ・えとぴりか村からhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~pirika/index_001.htm 霧多布の民宿からの自然や野鳥の報告。
(富山県「愛鳥ニュース」NO.70,P2〜3)

●2008/10 香川県
・トビの狸寝入り
 保護されたトビを放鳥した。箱から出しても筋肉弛緩剤でも打たれたごとく、伸びきった様子で、ぐったりして動かず。「さっさと起きろ」と言いながら、地面に横たえると、数秒後、当然ながらお礼も無く、脱兎のごとく飛び去った。このような行動は昆虫でも見られる。
(香川県「かいつぶり」NO.297,P3〜4)

・双眼鏡カメラ
 東京メトロの半蔵門駅近くにある日本カメラ博物館に行ってきた。その中に、日菱という会社が1968年販売した7倍、50mmの双眼鏡にハーフサイズカメラを取り付けた双眼鏡があった。右目に入る光の一部を鏡で分け、真横につけたカメラで双眼鏡を覗きながら、写真が撮れる。当時、これで野鳥を撮られた人がいるかも。現在も双眼鏡にデジカメが装着できるものがペンタンクス(現在生産中止)とケンコーから出ている。
(香川県「かいつぶり」NO.297,P5)

・増えてきた撮影の問題
 本部にはかねてから、子育て中の野鳥、警戒心の強い猛禽類や希少種等の写真撮影について危惧する意見や、トラブル情報が多く寄せられ、年々増えている。撮影のため、巣に接近しすぎたり、近くで長時間ねばったり等の行為で、繁殖放棄の事例もある。また、巣立ちの瞬間の放映もあり、撮影の影響で巣立ち時期が早まっていないか、親鳥の給餌活動に影響がないか心配される。
(香川県「かいつぶり」NO.297,P11)

●2008/9-10 愛媛県
・鳥が運ぶ木
 四国ではアカメガシワの種子は渡り途中でのエゾビタキ、サメビタキ、キビタキ、オオルリのヒタキ科4種で大半が散布されると推測される。こうした事を知れば、各地で行われる森づくりや植樹は再考すべきである。アカメガシワのような木は下草刈で刈り取られる事が多い。木材を生産する手順で森づくりが行われているためである。小さな事実からその背景にある自然の仕組を理解し、その解を求め、人に伝えるのは「自分にできる自然保護」の1つである。
参考:佐藤・酒井 2005 針葉樹人工林におけるアカメガシワの種子散布者としての鳥類 日本鳥学会誌
(愛媛県「コマドリ」NO>186,P2)

●2008/10 福岡
・サシバの繁殖状況とハシブトガラスの脅威
 糸島半島付近で延10日間、サシバの繁殖状況を調査した。その中にサシバのテリトリーは約40あり、内26箇所で巣を確認した。繁殖成功率は5割で、80年代の大阪での8割よりかなり低い。生息密度は約5km2に1番で普通程度であった。ハシブトガラスが枝伝いに来て、雛を巣から引き出す例を見ている。カラスが集まり、サシバの給餌回数が減っている。巣立ちは7月上旬〜中旬で、6/18が記録されており、大阪では80年頃、6/23がある。最近の東北地方では6月中旬の巣立ちが見られ、餌の豊富さによる?
(福岡「野鳥だより・ふくおか」NO.348,P14〜15)

●2008/10 筑豊
・球磨川は世界の宝、民意はダムより清流 (9/12 毎日新聞、朝日新聞)
 9/11、蒲島熊本県知事は「球磨川は世界の宝」として、川辺川ダムの白紙撤回を決断した。川辺川ダム問題は計画発表から42年を経て、中止になる可能性が高まった。同知事は有識者会議を設置し、地元住民、市町村長から意見聴取し、「過去の民意はダムを望んだかも知れないが、現在の民意はダムを造らない治水を望んでいる」として一人で決断した。民意が動き始めたのは07年春の統一地方選挙で、ダム推進派が落選、現職が汚職で失脚した。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.368,P12〜13)

・ハチクマの鳥名の由来
 語源は2つの説があり、1つは蜂を食うクマタカから、1つは八字の斑があるクマタカとあるが、ハチクマには八字の斑は無い。クマタカのクマは 熊:大きい、または角:頭に冠羽がある。
(筑豊「野鳥だより・筑豊」NO.368,P17)

○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.442

●2008/10 東京
・なぜ続く「珍鳥ムシクイ」の発見(下)
・エゾオオカミ
●2008/10 神奈川
・湘南タゲリ米近況
・鳥類目録で読み解く神奈川の鳥1
・コチドリの旅立ちまで
●2008/10 甲府
・庭でキビタキが子育て
●2008/10 石川
・ガンカモの季節がやって来る
・オオタカの繁殖
●2008/10 愛知県
・カワセミの流し目
●2008/10 奈良
・ベランダ(縁側)バードウオッチ
・近畿ツバメねぐら調査2008
●2008/10 徳島県
・湿地パートナーズ
●2008/10 北九州
・足環ツルから判ったこと

●2008/10 東京
・なぜ続く「珍鳥ムシクイ」の発見(下)
 近年、東京近郊で珍しいムシクイ類の記録が出ている理由として考えられる事は4つある。観察者の増加、識別ポイントが知られ、発見能力が向上、渡来数が増加?(コノドジロムシクイ等)、温暖化で昆虫が冬期にも発生する。注意すべきは、ネット上では誤認例も少なくない。鳥を見たら、じっくり観察し、内容をすぐ記録し、可能であれば写真、録音をとる。思い込みを排除し、文献や詳しい人に照会する。記録は印刷物に残す。
(東京「ユリカモメ」NO.636,P14〜15)

・エゾオオカミ
 エゾオオカミは絶滅の原因が分かっている。明治政府の駆除と米国の農業アドバイスでの毒殺による。ニホンオオカミの滅亡は原因はよく分らない。日本オオカミ協会は大陸のタイリクオオカミの導入運動をしている。絶滅種と近種か分らないが、遺伝子汚染(交雑)は無いので、アジア産オオカミの日本移植に賛成する。
(東京「ユリカモメ」NO.636,P20)

●2008/10 神奈川
・湘南タゲリ米近況
 茅ヶ崎市の湘南タゲリ米の生産協力農家は24軒に増え、販売数も5kg入りで491箱に達した。タゲリは過去最低の13羽で、未だ休耕田や畑への転作、縦貫道路の建設も進んでいる。井戸から給水し、ビオトープ状の水田を作り、泥の中の生物が残るようにしている。水田魚道も整備した。モデル事業は今期で終り、他地域へノウハウを伝えていきたい。
(神奈川「はばたき」NO.437.P2)

・鳥類目録で読み解く神奈川の鳥1
 84年、鳥類目録カード集めが始まった。その基になったのは、73年の平塚市博物館の「平塚鳥類誌」、74年の県立博物館の「神奈川県鳥類誌2」、79年の長野県支部の「長野県鳥類目録」である。86年に神奈川鳥類目録1集が出た。特徴に市町村別の分布図がある。県内初記録で写真がない場合は、複数観察者でない時は参考記録とし、篭脱けの記録は野生種との判断が難しく、野外の記録としてきちんと残した。
(神奈川「はばたき」NO.437.P4〜5)

・コチドリの旅立ちまで
 街中の空地でコチドリが繁殖した。5/19、コチドリが甲高く鳴き、近くに小さな雛4羽がいる。5/28、雛は3羽に。6/7、雛は低空飛行ができる。6/10、雛は空地の外まで飛び回り、帰って来る。6/13、親子とも見つからず、巣立ち?カラス?空地は70mX30m、モノレールと道路に挟まれ、騒音は止まず、照明で明るい。セイタカアワダチソウが茂り、石がごろごろあり、水溜りもある。
(神奈川「はばたき」NO.437.P6〜8)

●2008/10 甲府
・庭でキビタキが子育て
 庭で大きな竹の筒を横向きにした巣に、5/17、キビタキ♀が枯草の細い繊維や枯葉を運び込む。一部の本に♂が巣材運びをするとあるが、♂は♀の後を追い、監視しているように行動するのみ。7日目、青白い卵があり、抱卵開始。抱卵中、♀は1時間に2度、5分ほど外へ出る。♂は抱卵はぜず、♀に給餌もしない。6/2、♂が巣を覗いたが、6/10、朝早くから♂が来て、8時過ぎまで巣箱の回りを飛び回り、雛が孵っていた。
(甲府「カワセミ」NO.104,P23)

●2008/10 石川
・ガンカモの季節がやって来る
 鴨池での昨年の主なガンカモ類の初認日は8/29:コガモ、9/4:マガモ、9/16:ハシビロガモ、9/19:ヒドリガモ、9/20:キンクロハジロ、9/21:ホシハジロ、9/23:オナガガモ、9/24:ヨシガモ、9/26:マガン、ヒシクイ、9/30:オカヨシガモ、10/15:トモエガモ、コハクチョウ、11/20:ミコアイサ、12/26:カリガネ。
(石川「石川の野鳥」NO.142,P5)

・オオタカの繁殖
 6月下旬、小松市郊外の平地林でオオタカ3羽の繁殖を確認した。北陸では丘陵帯下部でのオオタカ営巣は珍しくないが、平野部の小規模な林での営巣は希で、近年、当地でも都市近郊への進出が目立ち出した。
(石川「石川の野鳥」NO.142,P7)

●2008/10 愛知県
・カワセミの流し目
 人はカワセミは流し目をすると言う。鳥の目に人目の様な白い部分が無くて、何故流し目が可能か。カワセミの嘴の付根に白い羽毛があり、続いて眼球があるので、瞳に光が入ると、恰も流し目をしているように見える。
(愛知県「愛知の野鳥」NO.260,P8)

●2008/10 奈良
・ベランダ(縁側)バードウオッチ
 「南天の実をこぼしたる目白かな」子規、花鳥風月を愛でる風習は日本の文化である。科学的視点でも、支部は「鳥の研究を発展させるため、見聞きした事を正確に記録して、支部に残す」としている。栃木県支部とNPO法人バードリサーチは「ベランダバードウオッチ(身近な野鳥調査)」で全国的に情報収集している。調査場所は現在95箇所、06/2の東京の記録に「ツグミは2月に入っても、北から渡って来ている」とある。
(奈良「いかる」NO.123,P3)

・近畿ツバメねぐら調査2008
 大阪支部の呼び掛けで、8/3、近畿各府県で一斉にツバメの塒入り調査が行われた。数が多いのは大阪高槻市淀川河川敷:38,000羽、兵庫県三木市美嚢川河川敷:35,000、京都府伏見区宇治川河川敷:32,000、神戸市西区龍ケ池:21,000、奈良市平城宮跡:20,000、兵庫県穂美町加古大池:10,000、和歌山県有田川町吉備平池:7,000等。
(奈良「いかる」NO.123,P15〜17)

●2008/10 徳島県
・湿地パートナーズ
 日本湿地ネットワーク(JAWAN)の提案で、各地の湿地の情報を互いに掲載しあって、相互の認識を深めるため「湿地パートナーズ」が発足した。現在のメンバーは吉野川河口、三番瀬、中池見湿地、渡良瀬遊水地で、早速、吉野川河口の事が三番瀬を抱える「千葉の干潟を守る会」の会報に掲載された。
(徳島県「野鳥徳島」NO.361,P2〜3)

●2008/10 北九州
・足環ツルから判ったこと
 79年から山階鳥研でツルに標識を付けている。標識個体は経過年数と共に、減っていく。この調査結果、ナベヅルの寿命(帰還しなくなるまでの経年)は最高齢24歳、マナズルは20歳で未だ飛来している。平均寿命はナベヅル成鳥で捕獲より5.1年、幼鳥は3.9年、マナヅル成鳥は6.8年、幼鳥は5.0年であった。ナベヅルの方が平均寿命が短いのは、マナヅルはロケットネット等での捕獲放鳥に対し、ナベヅルは飛べなくなったのを保護して放鳥しているのが多く、標識個体に体力差があると思われる。
(北九州「北九州野鳥」NO.268,P6)

(自然保護室ボランティア・神奈川支部/森 要)


事務局からのお知らせなど

自然保護室より


環境省が行う「平成20年渡り集結地衝突影響分析業務」に探鳥会等の記録を提供しました

 風力発電施設の設置により猛禽類をはじめとした鳥類が風車のブレードに衝突死する事故(バードストライク)が相次いで発生しており、その回避が大きな課題となっています。しかし、この課題に円滑に対応するためのデータ等が整備されていません。風車においてバードストライクが発生する根本的な原因として、施設が鳥の渡り経路上または集結地近傍に位置している可能性が挙げられます。そこで環境省では、バードストライクの発生を減少させる対策として、そのような経路あるいは地域を事前に把握し、施設の設置位置を選定・検討することがきわめて有効になると考えています。
そこで、環境省からこの業務の委託を受けている団体からの依頼により、支部報に掲載されている探鳥会や調査の結果のうち、2003年〜2007年の3〜5月および9〜11月においてサシバ、ハチクマ、アカハラダカ、ノスリが観察された情報について抽出、整理し、提供いたしました。この結果についてはさっそく、9月に行われた「平成20年渡り集結地衝突影響分析業務」検討委員会にて報告されていました。
このように、会員の皆様の観察記録を野鳥の保護に役に立てることができました。ありがとうございました。皆様がこれからも野鳥観察を続けていただければ、大変うれしく存じます。

(自然保護室/浦 達也)


普及室より

オリジナル年賀はがき販売開始!

  毎年皆様からご好評をいただいておりますオリジナル絵柄の年賀はがきを11月4日より販売開始しました。今回は30枚を一組としてお求めやすい枚数としました。
 ぜひ、探鳥会等でご案内いただき、商品を通じた野鳥のすばらしさの普及、会員・支援者の輪の拡大、販売促進にご協力いただければ幸いです。

●商品番号610140 年賀はがき
アマサギ/村上康成
30枚組 2,640円
●商品番号610141 年賀はがき
ベニマシコ/水谷高英
30枚組 2,640円
●商品番号610142 年賀はがき
エトピリカ/水谷高英
30枚組 2,640円

・お年玉付年賀はがき[郵便事業(株)発行]にイラストと日本野鳥の会シンボルマークを印刷、メッセージ「販売収益は日本野鳥の会の活動資金となります。」と野鳥の解説入り。
・図柄は3種類で、各30枚(2,640円)からご注文を承ります。30枚以上は、どの絵柄でも10枚単位(880円)で追加注文をお受けします。
・インクジェット紙ではありません。

●年賀はがきのご注文は、
@各支部の販売事業ご担当者様まで
または
A日本野鳥の会 普及室 通信販売係
〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2626 FAX:03-5436-2636

●本件についてのお問い合わせ
普及室 販売出版グループまでお願いします。(TEL:03-5436-2623 FAX:03-5436-2636 [email protected]

(普及室/小林篤六)


「ワイルドバード・カレンダー2009」訂正とお詫び

 「ワイルドバード・カレンダー2009」裏表紙(解説ページ)の12月「ケアシノスリ」の解説文中に誤りがありました。
  (3行目) 【誤】低空 → 【正】停空
 ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。お詫びして訂正いたします。

●本件についてのお問い合わせ
 普及室 販売出版グループ(TEL:03-5436-2623 FAX:03-5436-2636 [email protected])までお願いします。

(普及室/江面康子)


総務室より

■新制度対応検討委員会第5回の開催概要報告■

  10月24日(金)に、当会西五反田事務所にて新制度対応検討委員会(第5回)が開催されました。議題は以下の通り。議事録はまとまり次第、本通信に掲載いたします。

 1.第4回委員会以降の動き等について報告
 2.「支部」の名称等に関する問題について
 3.「定款の変更の案(たたき台)」について
 4.次回の日程等について

(総務室/五十嵐真)


■新制度対応検討委員会開催のお知らせと傍聴募集■

  新制度対応検討委員会(第6回)を下記の通り開催いたします。つきましては、支部からの傍聴のご希望を受け付けますので、希望者がある場合は各支部で取りまとめの上、下記、傍聴申込方法によりお申し込みください。なお、会場に限りがあるため、希望者多数の場合は抽選とさせていただきますので、予めご了承ください。

●新制度対応検討委員会(第6回)
【日時】2008年12月12日(金) 14:00〜17:00(予定)
【会場】(財)日本野鳥の会 西五反田事務所 会議室(予定)
【傍聴申込方法】支部名、申込責任者氏名、申込責任者連絡先電話番号、傍聴希望者氏名(ふりがなもつけてください)、傍聴希望者連絡先電話番号(昼間用)、を明記の上、12月1日(月)迄に、E-mailもしくはFAXにてお申し込み下さい。
【宛先・お問い合せ先】
(財)日本野鳥の会 総務室総務グループ 宛
E-mail:[email protected]/TEL03-5436-2620/FAX03-5436-2635

(総務室/五十嵐真)

会員室より


■08年度上半期のサポーター数について■


 会員ではなくても、商品の購入や寄付などをいただける方を「サポーター」と定義し、この方々の数を05年度より集計しています(05年度は5,825人、06年度は6,785人、07年度は6,663人)。
このサポーター数は、期間中の商品購入者、寄付者、募金箱・パンフレット等の設置協力者、バードプラザへの来店者、フリーマガジン「トリーノ」定期購読者の中で、それぞれ個人が識別できる方かつ会員ではない方の実数を合算し、商品購入と寄付など重複してご支援いただいている方の分を引いて算出しています。この集計対象となっている方以外にも、たとえば募金箱に募金をしてくださる方なども会へご支援をくださっていることになりますが、実数が把握できないものは集計からは省いています。
 物品購入や寄付はひとりの方が期間中に何度もされる場合がありますし、またサポーターが期中から会員になられる場合もありますので、集計は複雑になります。そのため集計期間を区切り原則として年度単位とし、公式の数字は年度末のものを1年間使用することとしています。今回は上半期の状況について集計したものをご報告いたします。
 08年度上半期にご支援をいただいた非会員サポーター数は3,894人となり、前年同期比で+251人となりました。内訳などの詳細は以下の表をご覧ください。

 項目ごとに見てみますと、まず非会員商品購入者は前年同期比でプラス398人と近年大きく伸びています。これは、インターネットショップで非会員の方の購入が増えていることが主な要因です。昨年もご報告しましたが、特にオリジナル商品の「バードウォッチング長靴」は野外ロックコンサートの参加者に好評で、今年も順調に売上げを伸ばしています。

  非会員寄付実績者も前年同期比でプラス268人と大きく増えました。従来寄付の呼びかけは会員向けが多かったのですが、昨年より「トリーノ」誌上にて、 入会と合わせて一般の方に親しみやすいバードメイトを中心に寄付の呼びかけを行った結果と考えられます。
 募金箱設置箇所数が前年同期比でマイナス269人(件)と減少したのは大口で設置していただいていた企業が設置をやめたためであり、また入会パンフ設置箇所はプラス1人(件)とほぼ横ばいでした。
 バードプラザへの非会員来店者数(全ての方については把握できないので、ポイントカードを利用している方およびイベントへの申込をいただいた方のみ集計対象とします)がマイナス122人と落ち込んだのは、昨年10月に事務所を移転し、新事務所では外付けの看板がなくなり通りかかってフラっと訪れるお客さんがほとんどいなくなりビル周辺の往来も以前ほどではないこと、また売場面積を大幅に縮小したことなどが理由と考えられます。
 この他、トリーノの定期購読者数は前年同期比でマイナス5人とやや減少傾向となりました。
 サポーターの方は、一般の方に比べると会員になってくださる可能性が高い、いわば会員予備軍の層といえ、サポーター数を増やしていくことは会員拡大にも資すると思われます。インターネットなど各種媒体で広告・告知を行ってサポーターを増やし、それらの方にDMやキャンペーンなどで入会を呼びかける仕組みは形が出来つつあるので、これをより強化していくことが重要と考えています。

(会員室/吉家奈保美)


■会員数■


●11月4日会員数 43,592人(対前月-35人 )

会員数は先月に比べ35人減少しました。
10月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より81人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。
10月の入会者数は134人で、前年同月の入会者数119人に比べ15人増加しました。
また、10月の退会者数は215人で、前年同月の退者数209人に比べ6人増加となりました。
表1 10月の入会・退会者数
※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とはずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

●都道府県および支部別会員数
 野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。
表2.都道府県別の会員数
備考:その他は海外在住の会員を示します。

表3.支部別の会員数
備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。

(会員室/上田康之)


■支部ネット担当より

●電子メール配信をご登録ください
 本通信は電子メールでもお送りしています。お申し込みは支部単位で下記のメールアドレスまでどうぞ。各支部2アドレスまでご登録いただけます。
 また第1号からのバックナンバーはインターネットでご覧いただけます。URLは次のとおりです。
http://www.wbsj.org/info/shibu/net/index.html

(会員室長/小林豊)

支部ネット通信 第56号
◆発行
財団法人日本野鳥の会  2008年11月21日
◆担当
会員室
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