No.42 2007年9月号


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目次 ■全国ブロック連絡会議
 参加申し込み受付中です
■支部の動き
 支部探鳥会の集計結果について
 学校対応アンケート調査まとめ
 支部報保護・調査記事関連トピックス
■公益法人制度改革対応
 新制度対応検討委員会が開催されました
■退会アンケート結果
 退会動機の最多は依然「疾病・老齢化」
■事務局からのお知らせなど
 オリジナルカレンダー販売開始します!
 フィールドマナーに関するアンケート
 探鳥会パンフレットの作成について(続報)
 「サシバの全国繁殖状況調査」への協力依頼
 役員、評議員の改選手続きが来月より
 事務所移転の日程と新事務所のご案内
 2008年会員証は「スズメ」
 中越沖地震で会員の被災情報は無し
 会員数 前月比で103人減

全国ブロック連絡会議

■参加申し込み受付中です■

 本通信7月号でご案内いただきました第1回全国ブロック連絡会議でございますが、早速、幾つかのブロック・支部から参加申し込みをいただきました。ありがとうございます。 引き続き参加申し込みを受付しておりますので、ぜひご参加をお願いいたします。会議の詳細は本通信7月号をご参照ください。また開催概要は、以下のとおりです。

●期日:2007年12月8日(土)〜9日(日)

●会場:全水道会館 大会議室
     東京都文京区本郷1−4−1   TEL 03-3816-4196
     JR総武線水道橋駅東口から徒歩2分

●宿舎:ホテルウイングインターナショナル後楽園(当会協定施設)
     東京都文京区本郷1−25−11   TEL 03-5804-1011
     JR総武線水道橋駅東口から徒歩5分   会場からは徒歩3分

●日程:
 8日 13時30分 開会
      柳生会長よりの挨拶
      各ブロックからの報告、意見交換
      財団からの報告、意見交換
    16時30分 一日目会議終了
    17時30分 懇親会(会場周辺にて)
 9日 9時00分 テーマ情報交換会
      「一般の方、特にはじめての方が楽しめる探鳥会の工夫」(予定)
    11時40分 閉会

●出席:各ブロックからの代表数名、および構成支部からの代表1〜2名

  • 出席者の人選は各ブロックにお任せいたします
  • 出席される支部数の制限はありません

 財団よりは、柳生会長以下執行役員と主だった職員の出席を予定しています

●費用:13,000円(予価)

  • 上記ホテルでの宿泊代(会員割引適用、シングル室バス・トイレ付き)と懇親会費が含まれます
  • この費用と会場までの交通費は各ブロック、支部でご負担をお願いします

●申込:
 【参加申込】ブロック名(支部名)、氏名、連絡先を明記の上、ハガキ、FAX、メールで下記までお送りください
 一次締め切り/9月末日到着分まで

  • 宿泊は上記ホテルでお取りします
  • 10月以降になりますと他のホテルをご紹介する場合がございます

 最終締め切り/11月末日到着分まで
 【議題連絡】各ブロックからの報告事項のタイトル名および配付資料(原紙)は、11月末日までに下記へメール、FAXでお送りください。

●問い合わせ・申込先
  財団法人日本野鳥の会 会員室 小林豊
   〒151-0061 東京都渋谷区初台1-47-1 小田急西新宿ビル1F
   TEL03-5358-3510・3511・3512   FAX03-5358-3608
   E-mail:[email protected]

(会員室長/小林豊)

支部の動き

■支部探鳥会の集計結果について■

 支部ネット通信2006年11月号(No.32)にて2004年度と2005年度の支部探鳥会の実績をご報告いたしましたが、その後、集計方法や項目等の見直しを行い、再度データのとりまとめを行いました。今回は2006年度の実績を中心にご報告いたします。

●集計方法や項目等の見直しについて●

●集計方法の変更点

  1. 宿泊を伴う探鳥会の回数・人数の集計方法を変更しました。
    探鳥会保険との比較を行うため、保険の集計方法にあわせ、1日を1回とカウントしました(例:1泊2日、30人参加の宿泊探鳥会の場合、従来は開催1回、参加人数30人としていましたが、今後は開催2回、参加人数は60人と集計されます)。
  2. 支部ネット通信2006年11月号(No.32)でデータを発表する際に実施した支部報との照合は、今回は実施しておりません。また、2005年の結果につきまして、重複入力を削除・修正した結果、11月号のご報告と回数・人数など数値に変更が生じた支部があります。

●集計項目の変更点

  1. 探鳥会回数:<計画数・中止・実施数>と項目をわけて記載しました。
  2. スタッフ数:<リーダー・サブリーダー・総数>と項目をわけて記載しました。この場合の<リーダー>は探鳥会の主たる担当者、<サブリーダー>は主たる担当者ではないが、解説や安全管理などの側面でサポートを行っている方々をイメージしています。リーダー・サブリーダーと明確に役割を分けていない支部や、担当者以外の方が状況に応じてサポートを行っている支部もあるとうかがっておりますので、参考程度にご覧いただければと思います。
  3. 実施1回あたりの平均数:<参加者・リーダー・サブリーダー・スタッフ>と項目をわけて記載しました。この場合の<スタッフ>は、リーダーとサブリーダーの合計を表しています。
  4. 平均対応数:<リーダー1名あたり・スタッフ1名あたり>と項目をわけて記載しました。この場合の<スタッフ>は、リーダーとサブリーダーの合計を表しています。

●結果の概要●

●実施報告を送っていただいた支部(2007年7月末現在)

 支部での探鳥会実施結果について、普及室に送っていただいた支部は2005年度が34支部、2006年度は26支部でした。ご提供いただいた支部の皆様、ありがとうございました。
<2005年度にご報告いただいた支部(34支部)>
オホーツク支部、旭川支部、滝川支部、室蘭支部、秋田県支部、山形県支部、宮城県支部、
福島支部、郡山支部、白河支部、いわき支部、吾妻支部、群馬県支部、埼玉県支部、千葉県支部、
東京支部、奥多摩支部、神奈川支部、長野支部、南富士支部、遠江支部、軽井沢支部、
愛知県支部、三重県支部、京都支部、大阪支部、岡山県支部、香川県支部、徳島県支部、
愛媛県支部、福岡支部、筑後支部、熊本県支部、鹿児島県支部
<2006年度にご報告いただいた支部(26支部)>
旭川支部、滝川支部、秋田県支部、宮城県支部、福島支部、いわき支部、吾妻支部、群馬県支部、
東京支部、奥多摩支部、神奈川支部、軽井沢支部、木曽支部、愛知県支部、三重県支部、
大阪支部、岡山県支部、香川県支部、徳島県支部、愛媛県支部、福岡支部、筑豊支部、筑後支部、
熊本県支部、大分県支部、鹿児島県支部

●探鳥会の回数の比較(2005年度/2006年度)

 2005年度4月以降の探鳥会回数は、2005年度が計画数1,849件/実施数1,753回、2006年度は計画数1,603件/実施数1,490回でした(表1)。
 しかし、その一方で探鳥会保険の加入件数は、2005年度が3,189件、2006年度は3,105件あります(表2)。当会の事業報告ではこちらの数字を使用しておりますが、この実績から推測すると、2005年度ではデータの回収率は約6割程度、2006年度では約5割程度だと思われます。
 今後、もう少しデータの回収率を上げていくように各支部の皆様にご理解とお願いを続けていくことが必要と考えております。

表1.探鳥会の回数
  計画数(回) 実施数(回) 中止(回)
2005年度 1,849 1,753 96
2006年度 1,603 1,490 113

表2.探鳥会の回数/保険加入件数と比較した回収率
  計画数(回) 保険件数(件) 回収率(%)
2005年度 1,849 3,189 58.0%
2006年度 1,603 3,105 51.6%

●探鳥会の参加者数の比較(2005年度/2006年度)

 2005年度4月以降の参加者数は、2005年度が43,893人、2006年度は32,476人でした。その一方で探鳥会保険の加入人数は、2005年度は90,586人、2006年度は86,908人ありました(表3)。事業報告書では探鳥会保険の数字を使用しておりますが、この実績から推測すると、2005年度ではデータの回収率は約5割程度、2006年度は約4割程度だと思われます。
 探鳥会1回あたりの平均参加者数は2005年度が25.0人、2006年度は21.8人でした(表4)。また、参加者のうち非会員の割合は2005年度が9.9%、2006年度は10.0%でした(表5)。ただし、会員と非会員の区別については、回収できなかった支部もあるため、参考程度にご覧いただければと思います。

表3.探鳥会参加者数/保険加入人数と比較した回収率
  参加者数(人) 保険人数(人) 回収率(%)
2005年度 43,893 90,586 48.5%
2006年度 32,476 86,908 37.4%

表4.1回あたりの平均参加者数
  参加者数(人) 実施数(回) 平均(人)
2005年度 43,893 1,753 25.0
2006年度 32,476 1,490 21.8

表5.参加者のうち非会員の割合
  非会員(人) 参加者数(人) 割合(%)
2005年度 4,359 43,893 9.9%
2006年度 3,236 32,476 10.0%

●探鳥会スタッフ数の比較(2005年度/2006年度)

 2005年度4月以降の探鳥会スタッフ数は、2005年度がリーダー数4,245人/サブリーダー数1,534人でスタッフ数は合計5,779人でした。2006年度はリーダー数3,336人/サブリーダー数1,288人でスタッフ数は合計4,624人でした(表6)。

表6.探鳥会スタッフ数
  リーダー(人) サブリーダー スタッフ数(人)
2005年度 4,245 1,534 5,779
2006年度 3,336 1,288 4,624

 1回の探鳥会を運営しているリーダーの平均人数は、2005年度は2.4人、2006年度は2.2人でした(表7)。サブリーダーの平均人数は2005年度、2006年度ともに0.9人で(表8)、リーダーとサブリーダーをあわせたスタッフの平均人数は2005年度3.3人、2006年度は3.1人でした(表9)。
 リーダー1人あたりが対応している参加者の平均人数は、2005年度は10.3人、2006年度は9.7人でした(表10)。リーダーとサブリーダーをあわせたスタッフ1人あたりが対応している参加者の平均人数は、2005年度は7.6人、2006年度は7.0人でした(表11)。

表7.1回あたりの平均リーダー数
  リーダー(人) 実施数(回) 平均(人)
2005年度 4,245 1,753 2.4
2006年度 3,336 1,490 2.2

表8.1回あたりの平均サブリーダー数
  サブリーダー 実施数(回) 平均(人)
2005年度 1,534 1,753 0.9
2006年度 1,288 1,490 0.9

表9.1回あたりの平均スタッフ数
  スタッフ数(人) 実施数(回) 平均(人)
2005年度 5,779 1,753 3.3
2006年度 4,624 1,490 3.1

表10.リーダー1人あたりの平均対応人数
  リーダー(人) 参加者数(人) 平均(人)
2005年度 4,245 43,893 10.3
2006年度 3,336 32,476 9.7

表11.スタッフ1人あたりの平均対応人数
  スタッフ数(人) 参加者数(人) 平均(人)
2005年度 5,779 43,893 7.6
2006年度 4,624 32,476 7.0

●2006年度 支部ごとの結果●

 2006年度の支部ごとの結果です。探鳥会の開催数が多い支部の順に並べてあります(表12/別ウィンドウが開きます)。なお、2005年度の結果につきましては、昨年の支部ネット通信ですでにご報告しておりますので、掲載を省略させていただきます。ただし、先に述べたとおり、集計方法の見直しにより若干数値に変動があります。詳細版をご覧になりたい方は、普及室までご請求ください。

●探鳥会の回数

 探鳥会の回数が最も多かったのは大阪支部で、計画数299回/実施数263回でした(表13)。
 全体の傾向を見ると、「1回以上50回以下」が16支部と最も多く、約6割を占めています(表14、グラフ1)。


表13.探鳥会の回数
(2007年7月末現在)
  支部名 探鳥会回数(回)
  計画 中止 実施数
1 大阪 299 36 263
2 東京 205 14 191
3 奥多摩 156 23 133
4 愛知県 138 3 135
5 群馬県 138 5 133
6 徳島県 72 0 72
7 愛媛県 70 0 70
8 神奈川 68 0 68
9 福岡 66 1 65
10 熊本県 44 5 39

表14.探鳥会の回数
  計画数(回) 支部数 割合
  1〜50回 16 61.5%
  51〜100回 4 15.4%
  101〜150回 2 7.7%
  151〜200回 1 2.9%
  201回以上 2 7.7%
グラフ1 探鳥会の回数

●探鳥会の参加者数

 探鳥会の参加者数が最も多かったのは東京支部の6,211人でした。以下、上位5番目までの支部は、大阪支部5,390人、群馬県支部2,835人、奥多摩支部2,610人、愛知県支部2,593人、福岡支部1,834人でした(表15)。
 全体の傾向を見ると、「1人以上1,000人以下」が18支部で、約7割を占めています(表16、グラフ2)。


表15.探鳥会の参加者数
(2007年7月末現在)
  支部名 参加者数(人)
  会員 非会員 不明 総数
1 東京 6,104 107 0 6,211
2 大阪 0 0 5,390 5,390
3 群馬県 2,360 475 0 2,835
4 奥多摩 2,399 211 0 2,610
5 愛知県 0 0 2,593 2,593
6 福岡 1,393 441 0 1,834
7 岡山県 1,387 370 0 1,757
8 神奈川県 1,027 147 0 1,174
9 徳島県 858 102 0 960
10 愛媛県 53 115 774 942

表16.年間参加者数
参加者総数(人)   支部数 割合
1〜250人 5 19.2%
251〜500人 7 26.9%
501〜1,000人 6 23.1%
1,001〜2,000人 3 11.5%
2,001〜3,000人 3 11.5%
3,001人以上 2 7.7%
グラフ2 年間参加者数

●探鳥会参加者の非会員の割合

 参加者の中で非会員が占める割合が高い支部は、旭川支部(68.8%)、筑後支部・軽井沢支部(42.0%)、吾妻支部(40.9%)、鹿児島県支部(27.3%)でした(表17)。


表17.非会員の割合
  支部名 参加者(人) 割合
  総数 非会員
1 旭川 443 305 68.8%
2 筑後 398 167 42.0%
軽井沢 338 142 42.0%
4 吾妻 110 45 40.9%
5 鹿児島県 829 226 27.3%
6 福岡 1,834 441 24.0%
熊本 679 163 24.0%

●1回あたりの平均参加者数

 実施1回あたりの平均参加者数が最も多かったのは、岡山県支部の43.9人でした。続いて東京支部32.5人、香川県支部32.3人、鹿児島県支部31.9人、旭川支部29.5人、福岡支部28.2人でした(表18)。
 全体の傾向を見ると、「1人以上20人以下」が17支部と最も多く、約7割を占めています(表19、グラフ3)。


表18.1回あたりの平均参加者数
  支部名 参加者
総数
実施数 平均
 
1 岡山県 1,757 40 43.9
2 東京 6,211 191 32.5
3 香川県 776 24 32.3
4 鹿児島県 829 26 31.9
5 旭川 443 15 29.5
6 福岡 1,834 65 28.2

表19.実施1回あたりの参加者数
参加者数(人) 支部数 割合
  1〜20人 17 65.4%
  21〜30人 5 19.2%
  31〜40人 3 11.5%
  41〜50人 1 3.8%
グラフ3 実施1回あたりの参加者数

●1回あたりのリーダー数

 実施1回あたりのリーダー数が最も多かったのは、東京支部の4.9人でした。続いて大阪支部3.9人、神奈川支部2.7人、旭川支部2.1人、吾妻支部・愛知県支部2.0人、福島支部1.9人、福岡支部1.6人でした(表20)。
 全体の傾向を見ると、「リーダー1人」が18支部と最も多く、約7割を占めています(表21、グラフ4)。


表20.1回あたりのリーダー数
  支部名 リーダー数 実施数 平均
 
1 東京 929 191 4.9
2 大阪 1,036 263 3.9
3 神奈川 182 68 2.7
4 旭川 32 15 2.1
5 吾妻 16 8 2.0
愛知県 269 135 2.0
7 福島 19 10 1.9
8 福岡 104 65 1.6

表21.実施1回あたりのリーダー数
リーダー数(人) 支部数 割合
  1人 18 69.2%
  2人 5 19.2%
  3人 1 3.8%
  4人 1 3.8%
  5人 1 3.8%
グラフ4 実施1回あたりのリーダー数

●1回あたりのスタッフ数

 スタッフとは、リーダーとサブリーダーの合計を表しています。実施1回あたりのスタッフ数が最も多かったのは、岡山県支部の5.3人でした。続いて東京支部4.9人、大阪支部3.9人、鹿児島県支部・福島支部3.8人、旭川支部3.7人、奥多摩支部3.5人、群馬県支部・神奈川支部3.1人、愛知県支部2.7人でした(表22)。
 全体の傾向を見ると、「スタッフ2人」が10支部と最も多く、約4割を占めています(表23、グラフ5)。


表22.1回あたりのスタッフ数
  支部名 スタッフ数 実施数 平均
 
1 岡山県 213 40 5.3
2 東京 929 191 4.9
3 大阪 1,036 263 3.9
4 鹿児島県 100 26 3.8
福島 38 10 3.8
6 旭川 55 15 3.7
7 奥多摩 460 133 3.5
8 群馬県 414 133 3.1
神奈川 208 68 3.1
10 愛知県 363 135 2.7

表23.実施1回あたりのスタッフ数
スタッフ数(人) 支部数 割合
  1人 6 23.1%
  2人 10 38.5%
  3人 4 15.4%
  4人 4 15.4%
  5人 2 7.7%
グラフ5 実施1回あたりのスタッフ数

●リーダー1人あたりの平均対応人数

 リーダー1人あたり平均対応人数が最も多かったのは、岡山県支部の36.6人でした。以下、鹿児島県支部33.2人、香川県支部32.3人、群馬県支部21.3人、いわき支部19.7人でした(表24)。
 反対にリーダー1人あたりの平均対応人数が少ない支部は、大阪支部5.2人、神奈川支部6.5人、東京支部6.7人、吾妻支部6.9人、愛知県支部9.6人、筑後支部・大分県支部11.1人でした(表25)。
 全体の傾向を見ると、「11人以上20人以下」が17支部と最も多く、約7割を占めています(表26、グラフ6)。


表24.リーダー1人あたりの平均対応人数(多い)
  支部名 参加者
総数
リーダー数 平均
 
1 岡山県 1,757 48 36.6
2 鹿児島県 829 25 33.2
3 香川県 776 24 32.3
4 群馬県 2,835 133 21.3
5 いわき 413 21 19.7
6 福岡 1,834 104 17.6
7 熊本県 679 39 17.4
8 三重県 380 22 17.3
9 宮城県 656 39 16.8

表25.リーダー1人あたりの平均対応人数(少ない)
  支部名 参加者
総数
リーダー数 平均
 
1 大阪 5,390 1,036 5.2
2 神奈川 1,174 182 6.5
3 東京 6,211 929 6.7
4 吾妻 110 16 6.9
5 愛知県 2,593 269 9.6
6 筑後 398 36 11.1
大分県 210 19 11.1

表26.リーダー1人あたりの対応人数
対応人数(人) 支部数 割合
  1〜10人 5 19.2%
  11〜20人 17 65.4%
  21〜30人 1 3.8%
  31〜40人 3 11.5%
グラフ6 リーダー1人あたりの対応人数

●スタッフ1人あたりの平均対応人数

 スタッフとは、リーダーとサブリーダーの合計を表しています。スタッフ1人あたりの平均参加者数が最も多かったのは、香川県支部の16.2人でした。以下、筑豊支部14.8人、木曽支部13.5人、愛媛県支部13.5人、福岡支部12.4人、熊本県支部11.5人でした(表27)。
 反対にスタッフ1人あたりの平均対応人数が少ない支部は、大阪支部5.2人、神奈川支部5.6人、奥多摩支部5.7人、筑後支部6.6人、徳島県支部・東京支部6.7人、群馬県支部6.8人、吾妻支部6.9人、愛知県支部7.1人でした(表28)。
 全体の傾向を見ると、「6人以上10人以下」が17支部と最も多く、全体の7割を占めています(表29、グラフ7)。


表27.スタッフ1人あたりの平均対応人数(多い)
  支部名 参加者
総数
スタッフ数 平均
 
1 香川県 776 48 16.2
2 筑豊 310 21 14.8
3 木曽 54 4 13.5
愛媛県 942 70 13.5
5 福岡 1,834 148 12.4
6 熊本 679 59 11.5
7 大分県 210 19 11.1
8 軽井沢 338 32 10.6

表28.スタッフ1人あたりの平均対応人数(少ない)
  支部名 参加者
総数
スタッフ数 平均
 
1 大阪 5,390 1,036 5.2
神奈川 1,174 208 5.6
3 奥多摩 2,610 460 5.7
4 筑後 398 60 6.6
5 徳島県 960 144 6.7
東京 6,211 929 6.7
7 群馬県 2,835 414 6.8
8 吾妻 110 16 6.9
9 愛知県 2,593 363 7.1

表29.スタッフ1人あたりの対応人数
対応人数(人) 支部数 割合
1〜5人 1 4%
6〜10人 17 65.4%
11〜15人 7 26.9%
16〜20人 1 3.8%
グラフ7 スタッフ1人あたりの対応人数

●終わりに

 今回、集計方法や項目等を一部見直し、探鳥会の実施状況のとりまとめ行いました。データの回収が十分ではなかった点や、探鳥会を開催する地域の人口、支部会員数なども考慮に入れた上で比較しなければならないことは承知いたしておりますが、スタッフ一人あたりの対応人数が多い支部は、多人数に対応できるノウハウがあると推測され、逆にスタッフ一人あたりの対応人数が少ない支部は、安定的にスタッフに恵まれていることから、リーダー確保の仕組みや養成のノウハウがあると推測されます。また、非会員の参加者が多い支部には、初心者でも楽しめるプログラムの工夫や、会員以外へ情報発信するための広報手段があると推測されます。これらノウハウや工夫点は、探鳥会参加者の裾野を広げていく上で参考になる事例と思われますので、今後はそれを共有する場づくりについても考えていきたいと思います。
 普及室ではこれからも探鳥会実施結果を集約し、参加者数の推移や傾向などを皆様に還元できるよう努力したいと考えます。引き続き支部の皆様には実施結果の提出にご協力くださいますようお願いいたします(※なお、参加者数につきましては、探鳥会の進行に支障のない範囲で結構ですので、会員・非会員を区別してデータをとっていただけるようお願いいたします)。
 支部探鳥会の状況を共有することを通じて支部間の情報交換の糸口をつくり、会の活動の根幹である探鳥会活動の充実化・活性化につなげていければと考えております。

(普及室/横田さとる)

■学校対応アンケート調査まとめ■

●はじめに

 昨年度末に実施いたしました支部の学校対応の現状についてのアンケート調査の結果がまとまりましたのでご報告します。このアンケートは、支部の学校対応を支援するために、対応の実態を調べ、現状で支部がどんなことに困っているのかを調べるために実施しました。
 今回のアンケートは89支部中37支部から回答をいただき、回収率は42%でした。2005年度に実施したときは、18支部からの回答で回収率は20%でしたが、それに比べると格段に回収率が上がりました。回答していただいた支部の皆様、誠にありがとうございました。
 また、前回のアンケートでは、いただいた情報を元に、その後先進支部の事例を取材させていただき、栃木県支部、茨城支部、佐賀県支部などの事例を取材し支部ネット通信でご紹介させていただきました。また掲載された記事に対する感想などもお寄せいただきました。今回のアンケート結果からも、ぜひ詳しく取材して他の支部の皆さんにもご紹介したい事例がたくさん見受けられます。今後、何らかの形で取材させていただくかもしれませんが、そのときにはよろしくお願いいたします。

1.回答していただいた支部
 今回のアンケートにご回答いただいたのは、以下の37支部であった。
小樽支部、札幌支部、室蘭支部、十勝支部、旭川支部、宮城県支部、会津支部、郡山支部、
南相馬支部、いわき支部、山形県支部、吾妻支部、長野支部、軽井沢支部、群馬県支部、
栃木県支部、茨城支部、埼玉県支部、奥多摩支部、東京支部、南富士支部、木曽支部、
愛知県支部、岐阜県支部、遠江支部、京都支部、大阪支部、滋賀支部、島根県支部、
広島県支部、山口県支部、香川県支部、福岡支部、北九州支部、筑後支部、佐賀県支部、
宮崎県支部 以上37支部

2.指導した児童、生徒の人数は10,623人
 37支部中、29支部(78%)が、2006年度中に学校からの指導依頼があったと回答され、8支部(22%)は依頼がなかったと回答された。
 29支部により対応された児童・生徒の人数は、のべ10,623人となった。また、対応したリーダーの人数はのべ557人となり、対応回数は266回となった。これらの結果から、1回あたりの対応人数の平均は約40人、1回あたりのリーダーの平均人数は2人、リーダー1人あたりの児童・生徒の対応人数は約19人となった。

3.対応の状況
 回答していただいた各支部の学校への対応状況は表1のとおりである。


表1.支部による学校への対応状況
    回数 のべ対 のべ指
NO 支部名 応人数 導者数
    (回) (人) (人)
1 茨城支部 53 2,000 133
2 愛知県支部 25 638 24
3 京都支部 20 1,300 60
4 佐賀県支部 22 969 70
5 宮崎県支部 20 858 20
6 山口県支部 20 550 15
7 いわき支部 11 275 16
8 栃木県支部 10 300 15
9 島根県支部 10 150 10
10 奥多摩支部 9 370 15
11 吾妻支部 8 300 32
12 東京支部 6 500 11
13 遠江支部 6 220 11
14 筑後支部 6 153 16
15 大阪支部 5 500 20
16 長野支部 4 340 5
17 岐阜県支部 4 200 4
18 群馬県支部 4 175 12
19 香川県支部 4 150 17
20 郡山支部 3 150 12
21 旭川支部 3 54 6
22 埼玉県支部 2 160 7
23 滋賀支部 2 90 10
24 北九州支部 2 80 2
25 南相馬支部 2 75 3
26 福岡支部 2   8
27 会津支部 2 50 2
28 室蘭支部 1 16 1
29 宮城県支部 0 0 0
30 木曽支部 0 0 0
31 軽井沢支部 0 0 0
32 小樽支部 0 0 0
33 札幌支部 0 0 0
34 十勝支部 0 0 0
35 広島県支部 0 0 0
36 山形県支部 0 0 0
37 南富士支部 0 0 0

(1)対応学年は小学校中高学年が最も多い
 対応した学年は、小学校低学年(小1〜小2)が18%、小学校中学年(小3〜小4)が31%、小学校高学年(小5〜小6)が32%、中学生が15%、高校生が4%だった。小学校中学年〜高学年が全体の6割以上を占めていた(グラフ1)。


グラフ1 指導した学年

(2)指導した月は11月がやや多い
 指導月は、7月〜9月の夏場と4月をのぞいて全体的に分散していた。その中でも、バードウォッチングウィークの11月がやや多く、全体の14%を占めていた。

(3)指導した場所は学校内では教室、学校外では川や池
 学校内で使用しているのは教室と校庭が多く、学校林や学校ビオトープなどは意外に利用されていないようだった。フィールドとしては、校外の川や池などの水辺が多く、ついで森林、公園という結果となった。教室や校庭でレクチャーを行い、校外の移動可能なフィールドで観察をおこなうというパターンが見て取れる(グラフ2、3)。

グラフ2 指導した場所(学校内)
グラフ3 指導した場所(学校外)

 一方で、市街地をフィールドにしていると回答した支部も4支部あった。4−(3)「施設や指導場所に関すること」でも触れているように、学校のそばにフィールドがないことを悩みとして挙げている支部が35%を占めており、学校から徒歩圏内にバードウォッチングに適したフィールドがあるかどうかが児童・生徒にバードウォッチングを体験させる上で重要な要素になっていると思われる。しかし、自然度の低い市街地でも展開できる魅力的なプログラムがある程度そろえば、フィールドの制約を受けないで学校対応を行うことが可能となる。どのようなプログラムが展開されているのか、いずれ詳しく取材したい。

(4)使用した教材
 双眼鏡、望遠鏡、図鑑、紙芝居の使用が最も多く、ついでサウンドリーダーも使われていた。この結果と前出の指導した学年とあわせて考えると、小学校中学年〜高学年を対象に、望遠鏡や双眼鏡などの光学機器を使って観察し、図鑑や紙芝居をつかって説明をするという1つのパターンが浮かび上がってくる。
その一方で、小学校低学年以下を対象とする場合には、光学機器をなるべく使わず、手で触れたり、遊んだりする中から伝えられる教材やプログラムが求められる。その他の回答の中には、こうした要素を満たした教材やプログラムが豊富に含まれていると思われる(グラフ4)。

グラフ4 指導時に使った教材

 その他の回答としては、「巣箱」「鳥の羽根」「ファーブル(簡易実態顕微鏡)」「パワーポイント」「ペットボトル」「牛乳パック」「松かさ」などが上げられていた。ユニークなものとしては、「地球儀のビーチボール」「かんじき」「寸劇の衣装」「いつどんな鳥が見られるかが書かれたカレンダー」「手製図鑑」「ツバメ型紙飛行機」「鳥の形をしたパネル」など、独自性にあふれた教材が上げられていて、今後のプログラム開発、教材開発のヒントが多数埋まっていると思われた。いずれ取材をさせていただき、皆様にお伝えしていきたい。また、当会で作成した「野鳥の世界へのパスポート」を上げてくださった支部もいくつか見受けられた。

(5)今後どの程度積極的に指導依頼を受けていきたいか
 「積極的に働きかけたい」「積極的に依頼を受けたい」が67%を占めており、「対応可能であれば受けたい」を含めると95%を占めていた。アンケートに回答していただいた37支部の中では、学校対応を行っていくことには概ね前向きの評価をされているととらえられる(グラフ5)。

グラフ5 今後どの程度積極的に受け入れていきたいですか

 一方で、学校からの指導依頼がなかったという9支部は、この設問に対して「積極的に受けていきたい」「対応可能であれば受けていきたい」と回答された支部が5支部あり、きっかけさえあれば対応を行っていく支部もあることが示唆された。なお、残りの4支部からの回答は「指導依頼があっても断りたい」が2支部と無回答が2支部だった。「断りたい」と回答された理由としては「人材がいない」というものだった。

 以下に、回答とその理由を紹介する。
 積極的な対応がしにくい理由としては、人材不足をあげている支部が多かった。その一方で積極的に対応したいという支部の中には、地元の自然系施設や行政などとタイアップしたり、支部のジュニア会員制度とリンクさせるなどしている事例もあった。

『指導依頼がなくても、積極的に働きかけていきたい』

  • 「県に対して、愛鳥モデル校の講師に支部会員を推薦するように働きかけている。」
  • 「野鳥を通じて、幼稚園、小学校を基本に親も一緒に指導し、自然の大切さ、命の大切さを教えて行きたい。」
  • 「ターゲットを若年特に小学校、児童の底辺に絞り、出前研修指導を企画していく方針。」
  • 「一人でも多く自然を愛することのできる人を増やすため。」

『指導依頼がある場合は、積極的に受けていきたい』

  • 「将来の会員確保のため。但し、人材不足のため指導には限界あり。」
  • 「本年度も大阪府で愛鳥モデル校を募集した結果、17校の申し込みがあった。大阪支部と大阪府(行政)共々フォローしていく。」
  • 「将来を担う子どもたちに、地域の自然の大切さを知ってもらうことは、重要であるから。」
  • 「野鳥に興味を持ってもらえば、将来的に、野鳥の会に入会してもらうこともできるから。」
  • 「子どもたちに野鳥を通して、自然環境に興味を持ってもらうことは、将来何より重要!!」
  • 「次代を担う子供達に野鳥をはじめ自然保護の意識を育てることは支部の社会的役割であるから。また、その中から将来支部活動のリーダーになる子が出てくれればと考える。」
  • 「野鳥観察を通じて、自然観察に関心がある子供たちや親を増やしていきたい。」
  • 「野鳥の会活動を裾野に広げたい。」
  • 「山口県立きらら浜自然観察公園のレンジャーとタイアップして積極的に受けていく。」
  • 「当支部は独自に小中学校を対象としたジュニア会員を募集しているので、学校に対してもできるだけ積極的にとりくみたい。尚、愛鳥モデル校指定の学校より指導を依頼されている。」

『指導依頼がある場合は、対応可能であれば受けていきたい』

  • 「学校そのものが団体会員であることと、学習プログラムの中に自然観察が入っていること、学校の規模が自然観察しやすい人数(18人)であること、リーダー対応人数も小人数で済むことが、積極的に受けられる理由。大規模校の要請には対応(講演以外)が困難と思われる。」
  • 「指導員不足」
  • 「対応出来る指導者の時間的な制約があるため(平日対応が出来ない時があった)」
  • 「スタッフが特定の会員になっており、又高齢者(退職者)だけに傾いている。」
  • 「野生鳥類の保護・管理の普及啓発のため。」
  • 「リーダーとして対応できる頭数がなかなかそろえられない。」

『指導依頼があっても断りたい』

  • 「対応可能な人材が少ない。」

4.学校対応で問題と感じていること
(1)学校との関係作り
 「先生の異動により、学校との関係が持続しない」との回答が59%を占めていた。その次には「学校との関係を築くきっかけがない」という回答が28%だった。「指導依頼がなかった」と回答した9支部のうち4支部は、この設問で「異動により関係が持続しない」「きっかけがない」を回答していた(グラフ6)。

グラフ6 問題と感じていること(学校とのかかわり)

 この設問では、学校と支部との間に立って調整を行うコーディネートの役割が問題となってくる。
 その他の回答で見られるものも、ほとんどが学校と支部とのコーディネートがうまくいっていないことに由来している。
 東京都内には総合学習などの支援のため、学校とNGOをつなげるミッションを持ったNPOが存在し、学校からの講師依頼の要請に対して、地域のNPOとのネットワークの中から講師を紹介していくシステムをとっている。コーディネートの問題については、こうしたNPOに間に立ってもらうことで問題が解決されることが多い。
 一方、こうしたNPOがない地域では、その役割を主に県の担当者や地元の自然系施設が行っていることが多いようである。

○その他回答

  • 「支部が指導可能であることがアナウンスできていない。」
  • 「学校からの依頼が急でお断りするケースがある。」
  • 「学校側のリクエストがはっきりしない。」
  • 「学校長の資質により対応が大きく変わる。」
  • 「学校に成果を残せるような指導を先生方にしているので、次の校長に必ず引き継がれている。」
  • 「学校側が丸投げ状態で連絡がうまくいかない場合がある。」
  • 「自然観察施設と連携しながらおこなっている。」
  • 「県の担当者が学校との間に入り調整をおこなっている。」
  • 「何よりも学校長と担任の熱意が大事。」
  • 「それまでの実績を端緒に企画したい。」

(2)人材に関すること
 「平日対応可能なリーダーが不足している」が全体の約60%を占めていた。指導依頼がなかった9支部のうち4支部もこの回答を選んでいた。その他は、「経験や技術が不足」が36%で、指導依頼がなかった9支部のうち、2支部がこれを選んでいた(グラフ7)。

グラフ7 問題と感じていること(人材に関すること)

○その他回答

  • 「支部のリーダーが退職者高齢者に傾いている。」
  • 「交通費ぐらいは、リーダーに支払いたいです。」(交通費の支給がある学校が少ない。)
  • 「指導のきめの細かさが、担当するリーダーの経験や技術によって対応のレベルがバラバラで安定しない。」
  • 「室内での指導を得意とするリーダーがいる反面室内での授業を苦手とするリーダーも多い。」
  • 「野外観察の場合、雨天だと別な日(予備日)に順延となるケースがあるが、予備日の分までリーダーをアサインするのは調整が大変。」
  • 「ガンカモティーチャーズガイドの件を(福島小鳥の森のレンジャーに依頼)受講。今後も人材養成策を検討したい。」

(2)プログラム・教材

 「双眼鏡などの観察用具を指導時に貸し出したいが、数がない。」という回答が最も多く26%であった。それ以外は回答が分散している(グラフ8)。

グラフ8 問題と感じていること(プログラム、機材)

 その他の回答としては、以下のような回答があった。数が多いので、内容によってカテゴリーに分類した。

○学校や子どもたちのニーズに合わせるのに苦慮する。

  • 「学校(生徒)が何を期待しているか、事前に連絡・打ち合わせできれば、それに応じてプログラム対応ができるが、それが、不明確な時(先生自身が具体的なイメージを持っていない時など)対応に苦労する。」
  • 「双眼鏡や望遠鏡などの野鳥観察用具を子どもたちに(特に低学年)が自由に使うのはちょっと難しい。」
  • 「一律なプログラムではなく学校の立地条件に合った方法をそれぞれ考える必要がある。入念な下見は欠かせない。調査で得た実話を話している。カラスのビデオは最良。支部として、貸し出し用の双眼鏡を80台用意している。」
  • 「学校長・教頭・PTAの立場と知識から、鳥インフルに異常過敏。対応に苦慮。」

○全学年を通したカリキュラムが必要

  • 「一年に1回、正味約30分の授業では、例えば冬と春に野鳥観察授業を行ないたい。」
  • 「同じ子どもが小学1年生の時から6年生になるまで、1年に1〜2回野鳥観察授業を受けるとすると、学年に応じてどのような授業内容にするのが良いのか、わからない。」

○こんな教材、こんなプログラムが欲しい

  • 「貸し出し機材が少ない。」
  • 「学校で教える分は特別なプログラムは必要ないし、その学校の回りの自然の特徴をとらえて、それぞれが考えればよいのではないでしょうか。ただし、教材を作る時の素材が少ないのでそれが一番の悩みです。教材の作成の必要な野鳥の写真やイラストなどのフリー素材が少ない。身近な野鳥のバードカービングが安価に手に入るといいです。」
  • 「数年に渡り指導すると学校当局が野鳥の会編の「野鳥ハンディ図鑑」を児童数の半数程度そろえる学校が多い。「野鳥の世界へのパスポート」の利用が良かった。」
  • 「パワーポイント等の器材を検討してほしい。」
  • 「本部が製作したテキスト(ガンカモティーチャーズガイド)の活用を考えている。」
  • 「私は自作のスライドと本部の紙芝居を利用しています。支部には一組しかない。野外での子どもたちには、紙芝居が適していると思われます。」
  • 「荒天時に急遽室内で授業をすることになった場合に対応できるプログラム(事前準備のあまり要らない室内プログラム)がない。」

○学校向けのプログラムは用意していない

  • 「学校向けのプログラムを特に用意していない。」
  • 「スタンダードな野鳥観察会が主で他にプログラムを実施することは少ない。プログラム研究を行っていない。」

(3)施設や指導場所に関すること
 「学校のそばにフィールドがない」が最も多く36%だった。それ以外は回答が分散している(グラフ9)。

グラフ9 問題と感じていること(施設や指導場所)

 3−(3)でも述べたが、フィールドの制約をそれほど受けないプログラムがあれば、学校でのバードウォッチングの普及はもう少し敷居が低くなると思われる。
 その他の回答としては、以下のような回答があった。
「工夫次第で何とでもなる。機材を頼りにはしていない。」
「滋賀県の自然環境は良いので、場所ではあまり悩むことはない。」
「自然環境に非常に恵まれているので、充分満足。」
「場所や環境にあわせてプログラムを作るので、特にありません。」
「野外活動しやすい環境が少ない。」

5.支部で取り組んでいる学校や子どもたちに対する取り組みなどありましたらお教えください

  • 「愛鳥モデル校の巡回指導(県からの受託事業、年間4〜8校)」
  • 「まる1日探鳥会遠足を行っている。担当している学校年1回。(貸切バス利用)各学校年3回〜4回学校周辺の緑地公園を利用。」
  • 「地方自治体、科学館、博物館等が行う自然観察会の指導。イベント環境&森林フェスティバル1日間。サイエンスウイーク6日間。わくわくネイチャースクール1日間の参加協力。県主催の「科学するこころ連携会議」の参加。」
  • 「児童センター、児童クラブを対象とした野鳥観察会を06年度2回。」
  • 「学校との関係作りのきっかけをつかむため、07年度支部事業の一つとして「ヒナをひろわないで」キャンペーンポスター、支部探鳥会のお知らせを持参。各小中学校を訪問し配布。」
  • 「地元の学校の支援ボランティアを受けている。(教育委員会)」
  • 「年間計画を立てる(観察、予習、実際にフィールドでリハビリ後の鳥の放鳥など)」
  • 「ツバメの調査(校区内)を行い渡り前のねぐら観察も行う(人気がある)
  • 「京都府のイベント環境フェスティバルにおいて各学校の先生、生徒を招き、ワークショップを開いた(テーマはツバメ観察から見えてきたもの)」
  • 「総合学習の中で指導しているが、学校での活動から家庭や支部のジュニア会員への広がりがむずかしい。(保護者にゆとりがなく子供の要求に答えられない現実がある。ジュニア会員の再構築を考える必要がある。)」
  • 「学校周辺の野山・川原での観察を中心に年間5回程度の学習を展開しているが、指導学年が6年生対象のため、単年度のみの活動になりやすく継続性に欠ける傾向がある。」
  • 「一回限りのイベントに終わらせない。子ども達が自分たちで運営できるよう日直制度など学校のシステムを上手に利用する。子ども達の名前をできる限り覚える。珍鳥にこだわらない。物指し鳥を徹底して覚えさせる。こちらからすぐに回答を言わない。一生懸命に鳥を見せるという姿勢を素直に示すと、子ども達はその意気込みに付いてくる。時には鳥の声を聞くように指導する。(特にザワついた時には有効)教科書として最低でも「山野の鳥」を買って頂く。まだまだあるが、この程度にしておきます。」
  • 「今のところ、依頼があれば検討する程度です。支部としては特に取り組みはありません。」
  • 「大阪府では港湾局が港湾施設の見学会に合わせ、河口での野鳥観察を行っている。数校でクラスごとにバスで来て、入れ替わりのべ100人を5日間とかで対応している。子どもうけは良い。感想文を「支部報」に掲載している。」
  • 「学校から県に対し、7件程の依頼があり、県担当者と打ち合わせで2件にしました。直接学校からの依頼はありませんでした。」
  • 「学校の他、市や公民館主催の自然観察会等へも積極的に参加、指導している。」
  • 「カモ類を観察できるために、冬季(1月〜3月)子供向けの探鳥会を開催している。子どもは10人以内であるが、家族連れで参加するのに適しているのか、いつも家族連れできている。」
  • 「環境NPOの企画で小学校が参集し、巣箱の清掃を行ったことはあります。」
  • 「環境教育、学習計画推移新協議会に、支部長が参加。」
  • 「近年依頼が減っている。」
  • 「クラブ活動は4年〜6年、現在20名、+先生2名引率あり。緑地を観察して記録を記入している。」
  • 「佐賀県支部は低学年向けに(1〜3・4年生)、寸劇(野鳥座)で自然環境と食物連鎖のしくみを公演している。06年度だけ休演しましたが、07年度は公演します。」
  • 「博物館親子探鳥会の指導など。」
  • 「身近な環境調査の目的で、湖近くで実施。残念ながら支部としてのバックアップが充分できなかった。」
  • 「市内の川にいる野鳥のスライドを上映。
  • 「ヒナを拾わないで!」キャンペーンのリーフレットを今迄に話しに行った小学校に、掲示をお願いにあがっています。しかし、近年依頼数が少なくなりつつある。
  • 「当支部では、宮崎県環境森林部自然環境課との間で「野生の生きものふれあい講話」事業を実施しており、その関係で学校へ出向くことが多い。各地区の会員が最寄りの学校との付き合い方の中で、個人的に野鳥教室を依頼されているケースもある。」
  • 「会員老齢化対策は大きなテーマであり、それに省み次の2点を中心に今後進めたい。①研修部(新設)を児童小学生に主たるターゲットとする企画。ホームグランド「野鳥の森学習館」をメインに周辺の五百渕公園を最大限活用する。「野鳥の森学習館」は今年度指定管理者制度による郡山市の公募がスケジュールされており、その際の公募申請に全力をあげる方針である。②郡山市の鳥「カッコウの生態数」調査は、19年度で13年目の郡山支部の継続事業である。6/10AM7:00〜7:05の一斉調査への参加の市内各小中高生へ例年1万通に及ぶ調査表を、各学校に配布し、野鳥への関心を持つ為の底辺拡大を行っている。
  • 「人材不足で積極的に働きかけは今の所無理です。」

●おわりに

 今回のアンケート調査では回収率も上がり、支部の学校対応の状況をより具体的に把握することができました。特に、下のようなことが課題として認識できたことは大きな収穫でした。
「学校と支部の間を調整するコーディネーターの必要性」
「小学校低学年にも対応できる野鳥観察プログラムの必要性」
「市街地でも展開できる野鳥観察プログラムの必要性」
「平日に対応できる人材の発掘、育成の必要性」
 一方で先進支部の中には、これらの課題をすでにクリアされている支部もあります。これから折を見て事例を取材させていただき、事例紹介、教材やプログラムの開発、研修会の企画という形で皆様に還元していきたいと思います。ご協力ありがとうございました。

(人材育成PJ/箱田敦只)

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

 本記事は日本野鳥の会本部に送付されてきている各地の支部報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会内部の方へ配信しております。
 本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。

○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.382

●2007/7 オホーツク
・一斉海岸調査2007結果
●2007/7 道南桧山
・ウミガラス類の食性研究から
・春の鹿部を渡る猛禽類
●2007/夏の巻 弘前
・湿原の猛禽チュウヒ
・フクロウの雛保護騒動
●2007/7 茨城
・ハヤブサを巡る知られざる世界
・霞ヶ浦・北浦一斉調査結果
●2007/7 奥多摩
・西多摩にブッポウソウを呼び戻そう
・エナガの巣立ち
・アオシギ支部内初記録
●2007/7 甲府
・H18年度カモ科鳥類調査報告
●2007/7 岡山県
・錦海塩田跡地について 

●2007/7 オホーツク
・一斉海岸調査2007結果
 06年、知床が重油の汚染され5,500羽以上の海鳥の死体が見つかった。同年、全道から185名のボランティアが一斉海岸調査をし、今年も4/8〜22、延101名でオホーツク海南部、根室周辺、襟裳岬、石狩浜、函館周辺の海岸調査をした。オホーツク海関係では油汚染での鳥の死体34を含む油汚染漂流物が47点確認された。
(オホーツク「ばあどこおる」NO.242,P6)

●2007/7 道南桧山
・ウミガラス類の食性研究から
   70年代のサケ・マス流し網漁業全盛期、北太平洋北西部でウミガラス類を調査した。沿岸から200海里以内にウミガラスはおり、ハシブトウミガラスはその外洋にいる。後者は遅れて進化したため、ウミガラスの生息域に入れなかった。ウミガラス類は好奇心が強く、流し網の浮き子に集団で集まり、網に掛かり、犠牲になる。ハシブトは遠距離を飛行するため、翼面積が大きく、胸筋を発達させたが、魚を追う器用さはウミガラスに劣る。1例として、餌の重量比はウミガラス:端脚類44.6%、オキアミ類31.3%、魚類18.3%等。ハシブトウミガラス:端脚類:75.6%、 オキアミ類6.4%、魚類5.7%等である。
(道南桧山「はちゃむ」NO.74,P3〜4)
・春の鹿部を渡る猛禽類
 函館市汐首岬を猛禽類が相当数渡っているが、その先の(室蘭市対岸の)鹿部町で4月、春の状況を調査した。ノスリが多く、ハイタカ、オオタカ、ハチクマ、ミサゴが室蘭の地球岬へ渡るのが見られた。ノスリ以外は4月以前に多数渡っている可能性がある。
(道南桧山「はちゃむ」NO.74,P5〜8)

●2007/夏の巻 弘前
・湿原の猛禽チュウヒ
 チュウヒの繁殖地は局地的で、北海道、青森、秋田、富山、石川、愛知、滋賀、大阪、岡山、山口の各府県が知られていたが、現在は繁殖が確認できない所も多い。青森県の生息地は屏風山隣接の湿地、岩木川下流、仏沼干拓地である。チュウヒはアクセスしやすい場所に生息し、冬季に大陸から来たものも含め、大きな群で塒をするので、数が多いと錯覚しがちで、我国での繁殖個体は50番以下である。本部自然保護室ではチュウヒのアンケート調査をしている。
http://www.wbsj.org/nature/kisyou/cs/index.html
(弘前「初列風切」NO.142,P4)
・フクロウの雛保護騒動
 5/10、林檎畑でフクロウの雛4羽が見つかり、(傷病でないのに)獣医の所へ運び込まれたとの新聞記事が載った。支部長申入れで雛を取り戻し、元の畑に放すと、30分後、親が現れ、雛を誘導して行った。雛はもう1羽いて、5羽で、本件は間違った行為を、新聞社は美談と思い、記事に載せたもので、県職員、獣医は適切に指導ができなかった。
(弘前「初列風切」NO.142,P7)

●2007/7 茨城
・ハヤブサを巡る知られざる世界
 H18年、支部は県の委託で、県内のハヤブサの実態調査をした。戦前は鹿島灘沿岸で囮を使ってハヤブサを捕獲した。70年代は農薬の影響で激減したが、95年、県北で初めて繁殖を確認し、現在までに繁殖場所は7箇所(内6箇所は海食崖)である。5月下旬に巣立ち、1箇月後には巣の周辺から親共々姿を消す。翌年2月まで営巣地から2.5km離れた人工物で親子で過ごすのが見られた。通常、親子関係の解消は巣立ち後7〜8週間とされている。繁殖期行動圏は1150haで非繁殖期はそれより広く、繁殖期は海上に、非繁殖期は陸上に広がっていた。非繁殖期は余り飛翔しない。巣間1kmでは、互いに侵入しても、平和的な事が多い。人の接近が困難な場所での営巣地では、ハヤブサは人に寛容的である。
(茨城「ひばり」NO.278,P3〜5)
・霞ヶ浦・北浦一斉調査結果
 06/7/17、同湖岸を136区画し、一斉調査をした。水面と陸の間にある遷移帯の鳥、カイツブリ、オオバン、バンは横這いが保たれた。葦原でのオオヨシキリ、カルガモ、ヨシゴイは出現率が改善した。草地に棲むセッカは安泰であるが、10年前には多く見られたコヨシキリは幻の鳥になりつつあり、コジュリンは浮島周辺に僅かに見られるのみとなった。カワウは霞ヶ浦では増加傾向で、北浦では前年の激増が続いている。
(茨城「ひばり」NO.278,P6〜7)

●2007/7 奥多摩
・西多摩にブッポウソウを呼び戻そう
 今、東京で確実に繁殖しているブッポウソウは五日市市の小宮神社のみである。06年よりこの地区で「ブッポウソウ繁殖10年計画」を策定し、13箇所に巣箱を設置した。10年間で100箇所に巣箱を掛け、350羽巣立ちが目標である。餌は大型甲虫、蝉、蜻蛉、水生昆虫であり、これらが棲める里山を取り戻す事である。足場のパイプを利用して巣箱を設置する方法を思いついた。この5年間で、この周辺のブッポウソウ目撃例、繁殖例をお知らせ下さい。[email protected]
(奥多摩「多摩の鳥」NO.177,P10〜11)
・エナガの巣立ち
   3/28、庭の黒松にエナガの巣を見つけた。2羽が羽をくわえて出入する。4/10、親の尾羽が曲がっている。抱卵中。4/30、親が青虫を運ぶ。尾が外に出た状態で給餌する。5/2、雛3羽、巣の入口で黄色い口を明けて鳴いている。5/9、午後、7羽が巣立つ。5/10、桜の木に巣立ち雛6羽が集まる。1羽は池で死亡。5/11、エナガは去った。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.177,P13)
・アオシギ支部内初記録
 1/24、青梅市の青梅永山丘陵での谷津田にアオシギ1を確認し、撮影する。支部内では初記録である。
(奥多摩「多摩の鳥」NO.177,P27)

●2007/7 甲府
・H18年度カモ科鳥類調査報告
 H18/9〜H19/3、富士五胡、笛吹川、富士川水系で毎月カウントした結果、15種、8,110羽を記録した。富士五湖合計は5,813羽で、多い順に山中湖、河口湖、西湖、本栖湖、精進湖で湖の面積とカモの個体数の多寡は合う。富士五胡の内訳はマガモ1,811、キンクロハジロ1,534、ヒドリガモ1,259、ホシハジロ681・・・カルガモ57等。河川合計は2,297羽で、内訳はコガモ1,105、カルガモ474、マガモ442等。
(甲府「カワセミ」NO.99,P4)

●2007/7 岡山県
・錦海塩田跡地について
   邑久町の錦海塩田はS40年頃に廃田となり、S53年に岡山県支部が創設され、同地で野鳥観察、野鳥調査が行われてきた。その間、支部は同地をツルの越冬地にできないかと当時の本部を招いて相談したが、企業私有地で立ち消えとなった。同跡地は環境省の「日本の重要湿地500」に選定されたが、309haの跡地を海底浚渫土砂の処分場にする計画があり、既に前工事は終了している。
(岡山県「野鳥おかやま」NO.161,P2〜3)



○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.383

●2007/8 埼玉県
・2007年春シギ・チドリ類調査報告
・高原モズ?
●2007/7 神奈川
・風車から野鳥を守るには
・風力発電の講演会に出席して
・どうしよう、雷様だ!
・3年間のツバメの巣観察日記
・神奈川の蝶相に異変が起きている
●2007/7 徳島県
・外来鳥類現状と対策
・タカの渡り2007春報告
●2007/7-8 鳥取県
・移入種に関する情報交換

●2007/8 埼玉県
・2007年春シギ・チドリ類調査報告
   4/29、さいたま市大久保農耕地で調査した。5種、304羽で昨年より156羽減。内訳はムナグロ283、タシギ8、コチドリ6、チュウシャクシギ6等。ムナグロが昨年より161羽減ったのが影響した。
(埼玉県「しらこばと」NO.280,P4)
・高原モズ?
   モズ♂の夏羽は羽縁の擦り切れと褪色で茶色味が薄くなり、灰色味が強くなる。これは「高原モズ」タイプと呼ばれ、平地で繁殖後、高原へ移動し再繁殖する時に灰色味が増し「高原モズ」に名前が付いたと聞く。この種のモズを平地で見る事があり、オオモズと見間違う恐れがあるが、オオモズの腰は白い。
(埼玉県「しらこばと」NO.280,P9)

●2007/7 神奈川
・風車から野鳥を守るには
   城ヶ島に風力発電構想があり、支部は神奈川県と三浦市へ質問と要望を行った。回答は風致地区での建造許可は計画内容が明らかになった時に行う。アセスの
対象ではないが、規模によっては「宅地造成」での手続き、審査が必要である。同島のウミウ・ヒメウ・クロサギ生息地の県天然記念物へは計画が明らかになった後、検討する。データを示しての活動が世論や行政を動かす。既存施設での野鳥衝突事例の蓄積、建設予定地での鳥類飛行ルートの調査が重要である。
(神奈川「はばたき」NO,422,P2)
・風力発電の講演会に出席して
   3/16、横浜国大での講演会を聞いた。期待される風力での発電量は0.2%で、電力消費を増やさないを優先すべき(東京農大 白木彩子)。事業者が自主的に環境影響評価書を公表しているが、規模が1万KW以上と大きく、自主的調査では事業者の恣意性が入る(日本気象協会 魚崎耕平)。一方的な事業者のメリット享受でなく、地元への還元、エネルギーの地産地消を目指すべき(産業技術総合研究所 丸山康司)。家庭での太陽光発電は市民の環境意識が高まるが、地元と対話の無い風力発電では高まらない(横浜国大 本藤裕樹)。シカ管理モデルが鳥類衝突モデルに適用できるとあったが、絶滅危惧される野鳥に同様に考えるのは疑問である。風力発電はクリーンと言うが、エコではない。
(神奈川「はばたき」NO,422,P3)
・どうしよう、雷様だ!
   雷は今、どの辺に?AMラジオに入る雑音は雷発生を伝える最初の信号で、50km圏内。稲妻は30km先まで見える。14kmまでは遠雷は聞こえる。直前の落雷地から次の落雷地は統計的に4〜20kmで、遠雷が微かでも聞こえたら、危険地帯に入った。ピカッ、ゴロゴロは3.5km以内で、直ぐ避難。避難先は?避雷針の無い休憩舎は危険。岩陰も危険。大木の真下から2m以内は危険、側撃雷の危険性。大木の幹と枝葉から3m以上離れ、梢を見上げる角度が45度以上の内側で姿勢を低くする。鉄塔下では4m〜鉄塔の高さの範囲。頭より上に物を上げない。尾根では斜面を出来るだけ下方に下がる。集団被雷防止のため分散して避難。最近の雷予報はよく当る。
(神奈川「はばたき」NO,422,P4)
・3年間のツバメの巣観察日記
 3年前、藤沢市でツバメの巣の位置を調査した。2時間の散策で平均4箇所が見つかり、期間中250箇所が記録できた。97年、平塚市西部の13km2の調査では247の巣が報告され、80年代の平塚市全域では500程が確認されている。藤沢市の広さ69km2は平塚市と同じで、世帯数が1.6倍であるので、藤沢市のツバメの巣は1,000箇所前後か?離島にも普通にツバメの巣があり、小笠原諸島では渡りの時通過して行くと聞くので、ツバメは海を気にしていないと判断。サロベツ原野にツバメの巣があり、繁殖が確認できた。ツバメかんさつ全国ネットワークでの記録での最北地?ツバメかんさつ全国ネットワーク http://www.tsubame-map.jp/
(神奈川「はばたき」NO,422,P5)
・神奈川の蝶相に異変が起きている
 神奈川では南方系の蝶が記録され、定着する種もいる。クロコノマチョウは80年代後半より成虫記録が増加し、ツマグロヒョウモンは98年以降、急増し、現在、湘南地区では普通に見られ、群馬県まで広がっている。ナガサキアゲハは2000年以降、相模湾沿いに分布を拡大し、千葉県、東京都に達している。ムラサキツバメはほぼ同時期に分布を広げ、北限は福島県に至り、これは幼虫の食草となるマテバシイの植栽が関係している。ヒメアカタテハ、チャバネセセリは今では春から出現し、温暖化の影響と考えられる。奄美大島に棲息するアカボシゴマダラが98年、藤沢市で見つかり、中国から持ち込まれた亜種が、神奈川県から東京都へと広まっている。
(神奈川「はばたき」NO.422,P6〜7)

●2007/7 徳島県
・外来鳥類現状と対策
 ・特定生物指定が望ましいもの:既にガビチョウ、カオグロガビチョウ、カオジロガビチョウ、ソウシチョウは外来生物法規制対象、ヒゲガビチョウ、シジュウカラガン、コリンウズラ、大陸亜種のメジロ等、コブハクチョウ(日本鳥類リスト掲載種)、江戸時代以前持込ではカササギ、コウライキジ。・都市部で定着し監視が必要なもの:ワカケホンセイインコ他インコ類、ノバリケン、ベニスズメ、ハッカチョウ。・繁殖記録はあるが生息数が少ないもの:カエデチョウ、ギンパラ、キンパラ、ヘキチョウ、ブンチョウ等計20種。・既に蔓延しているもの:コジュケイ、江戸時代以前持込ではカワラバト。・遺伝子撹乱恐れのもの:外国亜種タカ類及びフクロウ類、アカオタテガモ。
(徳島県「野鳥徳島」NO.346,P6)
・タカの渡り2007春報告
 3/4〜5/23、県下各地で調査した。サシバのピークは4/8で、鳴門山展望台で331羽、鳴門市島田島の室展望台で828羽、阿南市中林で344羽、高知県は更に多く、4/7、須崎市で1,085羽、4/8、香美市有瀬で1,955羽、虚空蔵山で2,640羽で4/8に四国東部を多数が通過した。ノスリは鳴門山展望台で総計540羽(記録日数25日)、3/4に島田島の室展望台で138羽を記録し、3/4以前に渡っていたと思われる。ハチクマは鳴門山展望台で総計63羽(記録日数7日)、室展望台で72羽(同5日)でピークは5月中旬であった。
(徳島県「野鳥徳島」NO.346,P8〜9)

●2007/7-8 鳥取県
・移入種に関する情報交換
 6月、中四国ブロック交流会で各県の移入種の状況が報告された。コブハクチョウ:繁殖確認県は鳥、島、香、愛、生息確認は岡、徳。ガビチョウ:生息確認は岡、徳。ヒゲガビチョウ:繁殖確認は愛、高。ソウシチョウ:繁殖確認は鳥、岡、広、生息確認は島、山、徳、愛、高。カエデショウ:繁殖確認は愛。ベニスズメ:繁殖確認は徳、愛、生息確認は島、岡、高。ハッカチョウ:繁殖確認は香、生息確認は徳、高。カササギ:繁殖確認は愛、生息確認は島、山。(鳥:鳥取県、島:島根県、岡:岡山県、広:広島県、山:山口県、徳:徳島県、香;香川県、愛:愛媛県、高:高知県)
(鳥取県「銀杏羽」NO.92,P14)

(自然保護室ボランティア・神奈川支部/森 要)


公益法人制度改革対応

■新制度対応検討委員会が開催されました■

 公益法人制度改革に伴う当会の対応を検討する「新制度対応検討委員会第1回」が、7月13日、当会初台事務所にて開催されました。
 本件については支部の皆様にも重要な意味をもつことから、本検討委員会の議事録を支部ネット通信上で公開することとなりましたので、ご承知おきくださいますようお願いいたします。
 なお、制度改革の内容等については、支部ネット通信2007年1月号(公益法人制度改革 第1報)、同4月号(公益法人制度改革−対応方針が決定、検討会が設置されました)、同5月号(公益法人制度改革 別表訂正のお詫び)もご参照ください。

新制度対応検討委員会第1回 議事録

【日時】 2007年7月13日(金)15:00〜18:00
【場所】 初台事務所 会議室
【出席】 柳生博会長、佐藤仁志委員、鈴木君子委員、吉田新委員、伊藤直人委員、遠藤孝一委員、
松田道生委員、佐久間仁委員、阿部裕行アドバイザー、永島公朗アドバイザー
【事務局】 飯塚利一事務局長、原元奈津子総務室長、岩下路子総務室長代理、
吉家奈保美総務室担当

●会長挨拶

 冒頭に柳生会長より、全委員で知恵を出し合い、これからの日本野鳥の会をどのようにしていくか、そのふさわしい新しい形を考えてほしい、3年間の長丁場だがよろしくお願いしたいとの挨拶があった。(柳生会長は15:05で退席)

●委員等自己紹介

 委員、アドバイザー、事務局について、一人ずつ自己紹介があった。

議題1.委員長、副委員長の選任について

 本委員会の委員長、副委員長の選任について、特に意見が出なかったので、飯塚事務局長より事務局案として、委員長として佐藤仁志委員、副委員長として遠藤孝一委員との提案があり、承認され、両者が選任された。
 以後の議事進行は委員長と副委員長が行った。

議題2.議事録の取り扱いについて

 原元総務室長より、議事録取り扱いの案として、本委員会の審議内容が当会関係者に重要な意味をもつことから、議事録要旨を事務局にてとりまとめ、理事、監事、評議員、支部、職員労働組合に対し、メーリングリスト(以下「ML」)や支部ネット通信等の方法で公開すること等、資料に基づき提案があった。
 審議の結果、原案に加え、最終答申等については、野鳥誌等を通じ会員にも公表すべきであることが確認された。
【出された意見等】

  • 本委員会の答申は会長に対するものなので、会長に答申提出後、会長から役員、評議員等、会員へお知らせとするべき。(松田)

議題3.傍聴の取り扱いについて

 原元総務室長より、5月の評議員会で本委員会の傍聴希望の意見があったことを受け、傍聴取り扱いの案として、傍聴を認めること、傍聴者の範囲は理事、監事、評議員、支部とすること、本委員会の開催告知等をMLや支部ネット通信等で行うこと、傍聴希望者が会場収容数を超過する場合は抽選とすること、傍聴者の交通費は自己負担とすること等、資料に基づき提案があった。
 審議の結果、開催告知の表現に工夫することとし、原案通り承認された。
【出された意見等】

  • 職員労働組合は範囲に含めないでよいか。(松田)
  • 労働組合に関わる内容が少ないことと、審議結果(議事録要旨)は公開になることから、含めないでよいと思われる。(原元)

議題4.今後の検討項目及び検討スケジュールについて

 原元総務室長より、今後の本委員会の検討項目とスケジュールの案として、検討項目は評議員や理事等の人数や構成、選任方法、その他多々あること、スケジュールは、2010年4月移行を目指す旨、理事会で承認されているのでこれを前提とし、それまでに理事会・評議員会で、評議員の選任方法や寄附行為変更等を諮ること、これらに間に合うスケジュールで本委員会を今後3年間に6回程度開催すること、途中で支部等への意見募集を実施すること等、資料に基づき提案があった。また、理事や評議員をこれまでと同じくブロックから選出することとするならば2007年度中には選出方法等の方向性を出してほしいとブロック(支部)より要請されていること、及び今後政省令や認定基準等の制定内容によっては検討項目も変わる可能性があること等、補足があった。
 審議の結果、おおよその項目とスケジュールは了解され、詳細については今後の政省令の内容や発表時期等により随時調整して審議を進めていくこととなった。また意見募集は必要に応じて実施すること、現状で公表されているモデル定款案を参考までに各委員へ配布すること等が確認された。
【出された意見等】

  • 大前提として、当会は一般財団法人ではなく公益財団法人を目指すことを再確認しておきたい。(佐藤)
  • まず、新制度の概要について委員が認識を共有する必要がある。大ざっぱに整理すれば、評議員会は最高意思決定機関、理事会は執行機関となり、根本的にこれまでと変わる。(佐藤)
  • 会員を1株の株主ととらえ、評議員会は会員の声を反映するとすれば、会員の総意で活動する団体となるのでは。会員であることのモチベーション、参加意識も高まると考える。(松田)
  • 評議員会を株主総会とみれば会員(株主)の利益代表の機関となるが、当会は環境NGOであるのだから、評議員会は第一に当会の思想を作る機関とするべき。会員の声を吸い上げる仕組みは別途必要。(吉田)
  • 社団法人なら社員が会員で株式会社の株主にあたるが、当会は財団である。「会員」は当会にとってどのような存在か明確にすべき。(永島)
  • 当会は、会員−支部−ブロックといった現行の組織形態があり、支部は任意団体又は別法人という形をとっている。公益法人制度の中ででは、財団法人として位置づけているが、社団法人的な要素も強く有している。このような形態は、良い面と弊害面の両方を有しているが、長い歴史の中で作り上げられてきたものなので、原則として現行の体制の延長線上で新制度について検討を深めるべきと考えている。(佐藤)
  • 会員の声を会の活動に反映させるのに今のブロックは有効に作用していない面もあるのではないか。むしろかつての支部長会議のような支部の代表者が集まる会議等で各支部の声を直接聞く仕組みがあったほうがよい。(遠藤)
  • 評議員会、理事会、支部長会議の3つが必要では。(佐久間)
  • 理事会、評議員会の役割の整理が必要だが、支部長会議のようなものがあれば、ブロック選出理事とブロック選出評議員の両方が必要とはならないかもしれない。(佐藤)
  • 支部と財団との関係が分かりにくい。会計は別とせざるを得ないが、外からみればひとつの団体に見える。(永島)
  • 支部と財団の関係が分かりにくいことは、重々承知している。法人としては別組織の形をとっているが、密接な関係を保ってきている。組織上一体か別かと問われれば、そうであるともないともいえる状況と認識している。どこかで問題が起こり訴訟等の事態が生じた場合には、ケースバイケースで対応せざるを得ないのではないかと考える。(佐藤)

議題5.意見募集について

 原元総務室長より、意見募集の案として、対象は理事、監事、評議員、支部とすること、方法はなるべくEメール、支部へは支部ネット通信等によるとすること、回答は記名式とし意見への個別回答はしないこと等、資料に基づき提案があった。なお、意見募集を実施することについては、本委員会設置時に理事会で承認されているとの補足があった。
 審議の結果、意見募集の方法は原案どおりとし、意見募集の内容や時期については、意見を募集する必要のある内容について本委員会である程度整理した段階で必要に応じて行うことが確認された。実施にあたっては、丁寧な説明と具体的で分かりやすい設問とすることが併せて確認された。
【出された意見等】

  • 議事録公開の都度、意見があれば寄せてほしいと聞く方法もある。(佐藤)

議題6.次回の審議予定等について

 次回の本委員会の日程について調整し、2008年1月18日午後を第一候補とすることが確認された。審議内容については、年内に公表見込みの政省令や認定ガイドライン等を確認した上で決定することとなった。

以上

(総務室/吉家奈保美)


退会アンケート結果

■退会動機の最多は依然「疾病・老齢化」■

 会員室では2005年3月から、退会される方に「退会アンケート」の記入をお願いし、退会の理由やその背景などを把握しながら、事業の改善に役立てていくためのご協力をいただいております。このたび2006年3月〜2007年3月分の結果がまとまりましたのでご報告いたします。
(昨年の報告は2005年3月〜2006年2月分でしたが、今回、集計期間を年度に合わせるために変則的な集計期間となっています。このため、前回報告との比較にあたっては、主に件数ではなくパーセンテージでみることとしております)
 アンケート対象者は、2006年3月〜2007年3月に退会された方のうち、退会申し出者及び会費切れ自動退会者2,799名で(逝去の連絡をいただいた方や今後連絡不要の申し出をいただいた方は除いています)、その内回答をいただいた方は641名、回収率は22.9%でした。回収率は昨年の14.2%より増加しています。
 今回実施したアンケートの質問とそれに対する回答は下記のとおりでした。

A.あなた自身についてお伺いします

A1.年令

 回答者の最多年齢層は60代(31.7%)、次いで70代(30.9%)、平均年齢は63.9歳でした(グラフ1)。前回回答者の最多年齢層は60代(30.6%)、次いで70代(27.0%)、平均年齢は62.6歳でしたので、平均年齢はわずかながら上昇し、60代から70代に集中する傾向が強まっています。
 なお、06年度の退会者3,120名のうち、年齢が把握できる3,099名については年齢層の最多が60代26.6%、次いで50代21.8%でしたので、これと比べると今回の回答者は高齢の方に偏った傾向があるといえます。

グラフ1 回答者の年齢構成
A2.ご入会してからの年数

 回答者の入会期間に関する質問では、6〜10年が30.3%、次いで0〜5年が24.6%という結果となりました(グラフ2)。前回回答者では6〜10年が32.7%、0〜5年が22.8%でしたので、ほぼ同様の結果となっています。さらに年数別に個別で見たところ8年と回答された方が7.7%で最も多く、昨年出ていた5年、10年といった節目の年数で退会されている傾向は今年は見られませんでした。なお退会者全体についての入会期間データは集計しておりません。

グラフ2 回答者の会員だった年数
A3.性別

 回答者の性別は、男性65.0%、女性35.0%でした(グラフ3)。前回回答者は男性67.3%、女性32.7%でしたので、女性の比率が上がっています。また06年度の退会者で性別の把握できる中では男性が69.6%、女性は30.4%でしたので、これと比較すると今回の回答者は女性の比率が高くなっています。

グラフ3 回答者の性別
A4.お住まいの都道府県

 回答者が在住する都道府県は東京都が最も多く14.9%、次いで神奈川県12.1%、埼玉県6.6%でした。前回は東京都が最多18.3%、次いで神奈川県12.1%、埼玉県6.8%でしたので、上位は変わりません。都道府県別の会員全体の比率(2007年4月1日時点)は、東京都が最も多く15.2%、次いで神奈川県の10.4%ですので、ほぼ会員全体と同じ傾向がみられます(グラフ4)。

グラフ4 回答者の都道府県別の割合(数が多いところのみ)
A5.お住まいの区域

 お住まいの区域(区部、市部、町村部)では市部が最多の64.1%でした(グラフ5)。なお退会者全体についての居住区域データは集計しておりません。

グラフ5 回答者の市区町村別割合
A6.会員の種類

 会員種別ではおおぞら会員(総合会員)が最多48.9%、次いで赤い鳥会員(支部型会員)34.2%という結果でした。前回はおおぞら会員が最多50.3%、次いで赤い鳥会員28.8%でしたので、上位は変わりません。なお06年度の退会者全体では、おおぞら会員が最多で43.2%、次いで家族会員が22.6%、赤い鳥会員が18.3%で、家族会員の割合が高くなっています(グラフ6)。

グラフ6 回答者の会員種別

 以上のような傾向をふまえ、今回の報告をご覧ください。

B:当会に入会しての満足度をお教えください

 この質問には全回答者641名中、576名(89.9%)の方が回答されました。
「満足」「やや満足」の合計は192名・33.3%で、これに「特に不満はない」の回答を合わせると514名89.2%(総回答者中の割合80.2%)となり、概ね満足いただけていたということがいえそうです。(グラフ7)

グラフ7 入会しての満足度

 なお前回は「満足」「やや満足」「特に不満はない」の合計は88.5%(総回答者中の割合78.2%)で、満足いただけている層は微増しています。

C:退会の動機をお教えください

 退会動機について、選択肢(複数回答可)およびフリー回答でお答えいただきました。総回答数1,369件(複数回答のため"件"で標記)の内訳を(グラフ8)に表しました。

グラフ8 退会の動機(複数回答)

 「疾病・老齢化によるもの」が最多の356件で圧倒的に多く、「探鳥会や自然観察会に参加できなくなったから」が208件、「会費を払うのが負担になったから」が185件という結果でした。
 前回は、総回答数1,270件中の最多は「疾病・老齢化によるもの」が267件と変わらず、次いで「その他」226件、「探鳥会や自然観察会に参加できなくなったから」229件という結果でしたので、傾向はあまり変わりません。
 それ以下の項目では、「本会が行う探鳥会や観察会に協力できなくなった」が123件、次いで「その他」111件、「本会が行うその他の活動に協力できなくなった」が59件、「期待した活動と本会の活動が異なっていた」58件となっています。フリー回答による具体的意見としては、「探鳥会や支部活動が一部の人たちだけで固まっていて面白くないから」(同様:他20件)「都合のよい時間・場所で活動していないから」(同様:他14件)「初心者に不親切だったから」(同様:他7件)などがありました。

D:他にどちらの自然保護団体の会員になっていますか?

 こちらの質問には全回答者641名中、70名(10.9%)の方から回答をいただきました。お一人で複数の団体に入会している方もおられ、全国的団体への入会は8団体に対しのべ32名、地域的団体へは65団体に対しのべ65名という結果でした。全国的団体の内訳では、日本自然保護協会に入会している方が最多の16名、次いでWWFジャパン9名、日本植物友の会が2名でした。続いて地域的団体の内訳(類似団体でまとめ)では、自然全般関係の団体に入会している方が最多の25名、次に野鳥関係の団体への入会者が15名という結果になりました。(グラフ9)

グラフ9 退会者が所属している他の団体

 なお前回は全回答者571名中、54名(9.5%)の方から回答をいただき、全国的団体への入会は16団体に対しのべ37名、地域的団体へは46団体に対しのべ47名という結果でした。これに比べると、今回は地域的団体への入会傾向が高くなっています。これが新しい傾向なのかどうかは、次回以降の結果をみて判断したいと考えます。

E:当会を退会して、他の団体に入会(入会予定含む)されましたか?

 退会後に他団体に入会する予定があるかどうかの質問には、542名の方が回答され、「入会する」と答えた方が13名(2.4%)、「入会しない」と答えた方が529名(97.6%)で(グラフ10)、ほとんどの方が入会の予定はないということがわかりました。なお前回も「入会しない」2.5%、「入会する」97.5%でしたので、傾向はほとんど変わりません。
 「入会する」と回答された方に、団体名とその理由をうかがったところ、「日本ウォーキング協会:のんびり歩きつつ山野の自然をめでたいし、健康にもよい」などというお答えがありました。

グラフ10 退会後の他団体への入会予定

●まとめ

 今回のアンケート回答率は、昨年を上回る率となりました。ご協力いただいた方に御礼申し上げます。2年に渡る調査で、退会の理由・背景などがより確度の高い形で掴めてきました。
 「当会に入会しての満足度」に関しては、回答者の89.2%(「満足」「やや満足」「特に不満はない」の合計)の方から概ね満足のご回答をいただきました。昨年同様高い率であり、また具体的な退会動機は依然として「疾病・老齢化によるもの」という理由が最も多いことからも、会の活動をある程度肯定されながらも退会されている傾向は変わらないといえます。
 またこの他の項目の傾向も概ね前回とは変わりませんでした。
 入会年数ごとの退会動機の割合、会員種別ごとの退会動機の割合、居住区域ごとの退会動機の割合、を示したのがそれぞれグラフ11、12、13です。見やすくするために、回答件数の少ない項目を合算しています。

グラフ11 入会年数ごとの退会動機
グラフ12 会員種別ごとの退会動機
グラフ13 居住区域ごとの退会動機

グラフからは、

  • 「疾病・老齢化」による退会は長い間入会されていた方ほど割合が多い
  • 短い入会年数で退会される方ほど、「知識・情報が得られなかった」という理由が多い
  • 青い鳥会員、または赤い鳥会員(本部または支部のどちらかにしか入っていない)に、「知識・情報が得られなかった」という退会理由が多い
  • 赤い鳥会員に「会の活動に協力できなくなった」という退会理由が多い
  • 赤い鳥会員に「会費が負担になったから」という退会理由は少ない
  • 町村部ほど「探鳥会や自然観察会に参加できなくなったから」という退会理由が多い

という傾向がうかがえます。
 これらから、退会される方に多いケースとして以下のような形が推測されます。

  1. 長く会員だった方に多い退会理由は、疾病、老齢化
  2. 次いで多い理由は、探鳥会や自然観察会に参加できなくなったというもの。特に町村部ほど多い
  3. 入会からの年数が浅い方に比較的多いのは、「知識・情報が得られなかった」という理由。特に本部または支部のどちらかにしか入っていない場合に多い

 1、2については、やむを得ない場合もあるかと思いますが(特に1は長く会員の方ほど高齢の方が多くなりますので、ある意味当然とはいえますが)、会費をお支払いいただくことが会の活動を支援することにつながるという点が理解されていれば、もう少し退会者数が減るかもしれません。
 3については、「知識・情報が得られなかった」という理由は回答者全体としては少数であるのに、入会年数が浅い方に集中しているのが気になるところです。新たに興味をもって入って来られる方のニーズに対応できていない(※2006年1月〜2007年3月の新入会者に対して行ったアンケートの「入会の動機」では、「鳥に関する知識を得たい」をはじめ、知識や情報を得たいとする回答が全体の53%に達しています)、入会してからの短期間に得られる情報量が少ない、などの可能性が考えられます。また会員種別でみると、この理由は青い鳥会員または赤い鳥会員に多く、野鳥誌だけ、または支部報だけで提供している情報量では少ないという可能性もあります。

 このことから、今後の対策として、例えば以下のようなことが考えられます。
○たとえ実際の活動ができなくても、会費をお支払いいただくことで会の活動を支援してください、というアピールを強化する。
○初心者への知識・情報の提供という側面を各事業でできるだけ意識していく。
例として、

  • 新入会時に初心者向けのガイドを配布
  • ホームページなどのメディアも活用して会員への情報提供を強化
  • 野鳥誌だけや支部報だけで情報量が少ないと感じる方には極力おおぞら会員を勧めるよう誘導する

など。

 またこの他に判明した傾向としては、

  • 支部のみに入っている方は活動への参加を重視している傾向がある
  • 支部会費はそれほどの負担ではない

 ということがありました。
 その他にもフリー回答で「活動が一部の人たちだけで固まっていて面白くない」という主旨のものが21件寄せられていました。この内訳はおおぞら会員が12名、青い鳥会員が3名、赤い鳥会員が4名、不明が2名で、一概には言えませんが支部活動を指していることが多いと考えられ、今後の活動の参考にしていただければと思います。
 アンケートは継続して実施しておりますので、今後も随時分析・検討して退会者の減少に努めてまいります。

(会員室/齋藤英一郎)

事務局からのお知らせなど

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■オリジナルカレンダー販売開始します!■

●定番壁掛けタイプ「ワイルドバード・カレンダー2008」

 支部ネット通信7月号で入選作品のご報告申しあげましたが、会員の皆様をはじめ多くの方々に毎年ご好評いただいております「ワイルドバード・カレンダー」の2008年版が完成し販売を開始します。
 価格(税込)は昨年同様に、一般価格1,470円、会員価格1,250円です。支部会員の皆様にぜひご愛用いただきますようお願いします。
 また、巻末の解説ページに別売のサウンドリーダーを利用して各月に掲載した野鳥の鳴き声を聴くことのできるバーコードを昨年同様に印刷しています。今回もネーチャーサウンドの上田秀雄氏に鳴き声の音源をご提供いただき、7月のオオジシギには特徴のある羽音が収録されており、オオジシギが急降下する姿がリアルによみがえります。各月の写真とあわせて鳴き声もお楽しみください。

 ペーパーリング製本、再生紙・大豆油インキ使用の印刷で環境に配慮したつくりは、今回も変わりません。また、支部名などの名入れ印刷も承りますのでご検討をお願いします。

●卓上カレンダー「バーズ・イン・セゾン2008」

 昨年「フクロウ」をテーマに初めて制作し、ワイルドバード・カレンダーとともにご好評をいただきました卓上カレンダーも完成し販売を開始します。
 昨年に引き続き野鳥写真ライブラリー「ナチュラリー」との共同制作により、「日本の野鳥」をテーマに、第一線で活躍する野鳥写真家が撮影した作品が各月を彩ります。

【各月の野鳥と撮影者(敬称略)】

   1月 ギンザンマシコ/大橋弘一
   2月 ルリビタキ/江口欣照
   3月 クロサギ/福与義憲
   4月 メジロ/石田光史
   5月 サンカノゴイ/石田光史
   6月 コヨシキリ/石田光史
   7月 カイツブリ/福与義憲
   8月 チゴハヤブサ/大橋弘一
   9月 ノグチゲラ/江口欣照
  10月 ノビタキ/江口欣照
  11月 ヒヨドリ/福与義憲
  12月 オオハクチョウ/大橋弘一

 ケース部分を除く本体には再生紙を使用、大豆油インキで印刷しています。また、卓上だけではなく「壁掛け用」としてもご使用いただけるだけではなく、使い終わった後の写真部分はポストカードとしてもご利用いただける仕様としています。
 価格は998円(税込)で、申し訳ありませんが会員価格の設定はございません。「ワイルドバード・カレンダー2008」と併せてご愛用いただきますようお願いします。

●ご注文・お求め

①各支部の販売事業ご担当者様まで
 または
②日本野鳥の会 普及室 通信販売係
【10月5日(金)まで】
 〒151-0061 東京都渋谷区初台1-47-1 小田急西新宿ビル1F
 TEL:03-5358-3515 FAX:03-5358-3609
【10月9日(火)から】
 〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
 TEL:03-5436-2626 FAX:03-5436-2636
③全国最寄りの書店でお取り寄せ
 ※ただし、定価販売のみ。会員価格にはなりません。

(普及室/笹川泰次)

■フィールドマナーに関するアンケート■

 各支部では積極的な活動を進められ、さまざまな課題に取り組まれていることと存じますが、そうした中でもフィールドマナーの問題については多くの声が聞かれます。普及室では、実際に活動されている皆様の現況、ご意見をふまえ、フィールドマナーの内容や効果的な普及方法について検討をしてまいりたいと考えております。
 8月下旬、各支部長の皆様あてにフィールドマナーのアンケートを送らせていただきました。ご多用中のところ恐縮ですが、9月30日までに普及室までご返送くださいますようお願いいたします。集計結果につきましては、支部ネット通信11月号にてご報告させていただく予定です。

●本件についてのお問い合わせ

 普及室 普及教育グループ 担当:横田(TEL 03−5358−3516 [email protected])までお願いします。

(普及室/横田さとる)

■探鳥会パンフレットの作成について(続報)■

 8月号でもお知らせいたしましたが、普及室では支部毎に探鳥会情報を掲載できるパンフレットを新規に制作し、各支部へご提供することで、探鳥会への一般層(会員外)の参加者拡大につなげていきたいと考えております。パンフレットはA4判の表(オモテ)面を印刷したものを普及室が作成(全支部共通)し、裏面に各支部にて探鳥会予定を適宜印刷・掲載していただけるように計画しております。今回5万部を印刷し、10月下旬より支部の皆様に活用していただけるように準備をすすめております。
 これまで、九州、中部、東北、中国・四国、近畿ブロックの皆様には、ブロック会議の場にてご説明の機会をいただき、ご意見やアイデアを多数お寄せいただきました。それらをふまえて内容・タイトル・レイアウト等検討を重ね、8月末現在、以下にご覧のような形ですすめております。また、「ダウンロード可能なPDF版があるとよい」というご希望につきましてもお答えできるよう、準備をすすめております。10月下旬頃には各支部にお渡しできる予定ですが、配布方法などは完成版のご案内とあわせ、追ってお知らせいたします。

※8月末現在、探鳥会パンフレット試作版のイメージ。A4版を3つ折りにして使用する。

探鳥会パンフレット

●本件についてのお問い合わせ

 普及室 普及教育グループ 担当:横田(TEL 03−5358−3516 [email protected])までお願いします。

(普及室/横田さとる)

サンクチュアリ室より

■「サシバの全国繁殖状況調査」への協力依頼について■

●背景

 1998年にサシバの全国アンケートを行なってから早くも10年が経とうとしています。2006年12月に発表された新しいレッドリストではサシバは絶滅危惧Ⅱ類にリストアップされるようになり,地域的には消滅してしまった地域が出てくるなど,絶滅のおそれが言われるまでになってきました。そこで今回、再度サシバの分布概況、繁殖状況を明らかにし,サシバのおかれている状況や保護のために必要なことを明らかにしたいと考え、アンケート調査を実施することになりました。

●実施者

 前回同様当会と日本オオタカネットワーク、サシバ研究者の東淳樹(岩手大学)氏です。また、解析等でNPO法人バードリサーチにも協力をいただく予定です。

●目的

  1. 日本におけるサシバの分布概況、繁殖状況を明らかにします。
  2. 繁殖地の環境特性を明らかにし、保護上の問題を明らかにします。
  3. 学会の大会や論文等で発表し、サシバとその生息地の保全のための提言を行います。

●データの取扱

 分布概況・繁殖状況は都府県、および北海道の場合には支庁単位に統計処理してまとめます。繁殖環境の特性はアンケート結果をもとに地図情報などを利用し分析します。回答者向けの内部資料としての報告書は作成いたしますが、現時点においては公にする報告書作成の予定はありません。
調査結果は、本調査におもにかかわった人間の連名で鳥学会等の大会および論文として発表いたします。結果の発表においては、保護の妨げにならないように、営巣地の特定に結び付く詳しい地理的情報は記載しないこととします。

●アンケートのスケジュール

 アンケートは、9月をめどに各支部事務局宛に発送予定です。何卒ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 なお、サンクチュアリ室では、サンクチュアリの一つである豊田市自然観察の森にて「サシバのすめる森づくり」事業を実施中です。今回のアンケートの解析結果をサンクチュアリでの事業にも生かしてまいります。

(サンクチュアリ室/大畑孝二)


総務室より


■役員、評議員の改選手続きが来月より始まります■

 支部ネット通信2007年4月号で総務室よりお知らせしましたとおり、次期(任期2年:H20年4月1日〜H22年3月31日)の役員(理事・監事)および評議員の改選手続きがまもなく始まります。
 ブロック規程により、各ブロックにて理事および評議員を推薦していただくこととなっており、各ブロック(支部)あてに理事と評議員の推薦を依頼する文書を10月上旬に郵送いたしますので、よろしくお願いいたします。
 改選のスケジュールを改めて以下にお知らせいたします。

●役員および評議員の改選スケジュール(予定)

<H19年>
 10月上旬 各ブロック(支部)あてに理事および評議員の推薦を依頼(文書にて)
 12月上旬 各ブロックからの理事および評議員の推薦〆切
 12月中旬 理事候補者の方へ履歴書や抱負などの提出依頼(文書にて)
<H20年>
 1月下旬 理事候補者からの履歴書や抱負などの提出〆切
 2月16日(土)定例理事会にて新評議員の選任
 2月下旬 評議員会幹事会にて役員候補者案を作成
 3月8日(土)定例評議員会にて新役員の選任
 4月1日 新役員・新評議員の任期スタート  

(総務室長/原元奈津子)

■事務所移転の日程と新事務所のご案内■

 本通信8月号にてお知らせした初台事務所とショップの移転について、詳細をご案内いたしますとともに、これまで日野市南平の「鳥と緑の国際センター(WING)」にて執務を行ってきた自然保護室も、同時に新事務所に移転統合いたしますので、あわせてお知らせいたします。
 なお、「鳥と緑の国際センター(WING)」については、この機会に、地域により開かれた環境教育の研修施設等として多くの方にご利用いただけるよう充実をはかってまいります。

 事務局一同力を合わせ、いっそうの業務連携と効率化をはかり、事業の発展と会員サービスの向上に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 なお、移転日前後は何かと取り込んでおり、支部の皆さまにはご迷惑をおかけすることもあるかと存じますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

●移転先

〒141-0031 東京都品川区西五反田3丁目9番23号 丸和ビル

●移転日

平成19年10月6日(土)〜 8日(月)
 ※初台事務所およびWINGの自然保護室での業務は、10月5日(金)にて終了いたします。
 ※バードプラザは、9月30日(日)〜10月14日(日)まで休業いたします。

●業務開始日

事務所:平成19年10月9日(火) (9:30〜17:30  土・日・祝祭日定休)
バードプラザ:平成19年10月15日(月) (11:00〜17:30 土・日・祝祭日定休)

●電話・FAX番号

総務室 総務グループ     03-5436-2620
      経理人事グループ      〃 2621
人材育成プロジェクト           〃 2625
会員室 会員グループ         〃 2630・2631
      メディアグループ        〃 2632
普及室 普及教育グループ      〃 2622
      販売出版グループ      〃 2623
         バードプラザ      〃 2624
通信販売受付              〃 2626
自然保護室                〃 2633
サンクチュアリ室             〃 2634
FAX(共用)            03-5436-2635
FAX(会員/販売出版グループ)     〃 2636

※メールアドレス、ホームページアドレスの変更はありません。

西五反田事務所地図

●お問合せ先

総務室 原元・岩下(03-5358-3513)

(総務室/岩下路子)


会員室より

■2008年会員証は「スズメ」■

 支部ネット通信5月号でご案内しました2008年会員証作品募集に、ご自慢の写真やイラストをお寄せいただきありがとうございました。46名の方から105作品(写真104点、イラスト1点)をご応募いただきました。支部報等でのご案内ありがとうございます。
 選考の結果、2008年会員証を飾る作品は、青木丈さんが静岡県で撮影された「スズメ」となりました。この会員証は、会員期間が2008年1月から始まる方に順次お届けしてまいります。
 今回ご応募いただいた作品はホームページ(http://www.wbsj.org/)に掲載する予定です。機会がございましたら、ぜひ支部報などで赤い鳥(支部型)会員の皆様へもご紹介をお願いいたします。

(会員室/伊野純子)

■中越沖地震で会員の被災情報は無し■

 2007年7月16日に発生しました中越沖地震で被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。会員の被災状況について、支部事務局や野鳥誌9月号を通じて情報を収集しておりますが、8月27日現在、会員で大きな被害に遭われた方がいるとの情報は寄せられておりません。大きな被害に遭われた場合は会費猶予などの措置もございます。引き続き情報をお待ちしておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 また、情報収集にご協力くださいました新潟県支部、長野支部、佐渡支部の事務局の皆様に改めて御礼申し上げます。

(会員室/伊野純子)

■会員数 前月比で103人減■

●9月1日会員数 44,875人(対前月-103)

 会員数は先月に比べ103人減少、期首(4月1日)に比べると148人減少しました。
 8月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より71人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。この復活者数と入会者数との合計が退会者数よりも多かったために、前月に比べ71人の会員数減少となりました。
 8月の入会者数は前年同月の入会者数に比べ-27人でした。

表1.8月の入会・退会者数
入会者数 退会者数
個人特別会員 2人 10人
総合会員(おおぞら会員) 44人 102人
本部型会員(青い鳥会員) 60人 33人
支部型会員(赤い鳥会員) 49人 59人
家族会員 32人 54人
合計 187人 258人
年度累計 983人 ※  

 ※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とはずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

●都道府県および支部別会員数

 野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。

表2 都道府県別の会員数 (9月1日時点)
都道府県 会員数 対前月差 都道府県 会員数 対前月差 都道府県 会員数 対前月差 都道府県 会員数 対前月差
北海道 2,067人 -4人 神奈川県 4,620人 -21人 大阪府 2,348人 3人 福岡県 1,558人 4人
青森県 335人 -7人 新潟県 480人 2人 兵庫県 1,710人 -5人 佐賀県 214人 0人
岩手県 462人 -3人 富山県 263人 0人 奈良県 643人 -4人 長崎県 270人 -3人
宮城県 598人 3人 石川県 319人 -3人 和歌山県 221人 -1人 熊本県 461人 4人
秋田県 258人 -1人 福井県 282人 0人 鳥取県 228人 -3人 大分県 278人 0人
山形県 223人 1人 山梨県 366人 -2人 島根県 156人 -2人 宮崎県 297人 2人
福島県 861人 1人 長野県 1,031人 3人 岡山県 653人 1人 鹿児島県 431人 3人
茨城県 1,172人 -4人 岐阜県 671人 6人 広島県 710人 -1人 沖縄県 158人 -1人
栃木県 570人 2人 静岡県 1,662人 -4人 山口県 520人 0人 その他 120人 -16人
群馬県 954人 -6人 愛知県 1,819人 -6人 徳島県 389人 0人 全国 44,875人 -103人
埼玉県 2,738人 3人 三重県 528人 -5人 香川県 270人 -3人  
千葉県 2,307人 -1人 滋賀県 359人 -5人 愛媛県 383人 0人
東京都 6,792人 -26人 京都府 944人 -4人 高知県 176人 0人
備考:その他は海外在住の会員を示します。
表3 支部別の会員数 (9月1日時点 )
支部 会員数 対前月差 支部 会員数 対前月差 支部 会員数 対前月差 支部 会員数 対前月差
小清水 8人 0人 福島 207人 2人 長野 549人 4人 島根県 169人 -2人
オホーツク 223人 3人 郡山 226人 -2人 軽井沢 259人 -2人 岡山県 636人 0人
根室 87人 0人 二本松 56人 0人 諏訪 262人 1人 広島県 672人 3人
釧路 193人 2人 白河 74人 0人 木曽 49人 0人 山口県 528人 -1人
十勝 149人 -1人 会津 78人 0人 伊那 96人 0人 香川県 242人 0人
旭川 96人 -3人 南会津 19人 0人 甲府 256人 -2人 徳島県 417人 -4人
滝川 58人 0人 いわき 145人 -2人 富士山麓 90人 0人 高知 180人 -2人
道北 37人 0人 福島県相双 13人 0人 東富士 61人 0人 愛媛県 367人 0人
江別 24人 0人 南相馬 20人 0人 沼津 232人 -2人 北九州 419人 2人
札幌 413人 -2人 茨城 1,117人 -6人 南富士 273人 0人 福岡 777人 2人
小樽 143人 -2人 栃木県  547人 -2人 南伊豆 58人 0人 筑豊 222人 1人
苫小牧 224人 -1人 群馬県 839人 -7人 静岡 532人 -2人 筑後 187人 -1人
室蘭 174人 0人 吾妻 99人 -1人 遠江 471人 -1人 佐賀県 254人 0人
函館 81人 -1人 埼玉県 2,265人 9人 愛知県 1,426人 -6人 長崎県 278人 -4人
道南檜山 69人 0人 千葉県 1,732人 -2人 岐阜県 686人 2人 熊本県 460人 3人
青森県 204人 -3人 東京 4,827人 -28人 三重県 458人 -5人 大分県 280人 0人
弘前 146人 -3人 奥多摩 1,048人 -7人 奈良 604人 -1人 宮崎県 292人 2人
秋田県 254人 -3人 神奈川 3,634人 -26人 和歌山県 226人 -2人 鹿児島県 381人 0人
山形県 220人 1人 新潟県 393人 -1人 滋賀 315人

-2人

八重山 76人 0人
宮古 118人 0人 佐渡 24人 0人 京都 992人 -8人 やんばる 125人 -1人
盛岡 219人 1人 富山県 238人 0人 大阪 2,239人 -7人 合計 40,828人 -136人
北上 129人 -2人 石川 314人 -3人 兵庫県 1,450人 -6人  
宮城県 575人 0人 福井県 276人 -1人 鳥取県 247人 -4人

備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。

(会員室/伊野純子)

■支部ネット担当より

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 本通信のバックナンバーは、以下から閲覧できます。
http://www.wbsj.org/info/shibu/net/index.html

(会員室長/小林豊)

支部ネット通信 第42号
◆発行
財団法人日本野鳥の会 2007年9月18日
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