No.39 2007年6月号

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■2006年入会時アンケート報告
■支部の動き
  支部長交代のお知らせ
  支部報保護・調査記事関連トピックス
■理事会・評議員会報告
  平成19年度第1回理事会(定例)開催概要
  平成19年度第1回評議員会(定例)開催概要
  平成18年度第2回評議員会(定例)議事録
■事務局からのお知らせなど
  カワウの狩猟鳥化について
  田んぼを鳥のすみかに
  個人情報保護規程などの変更
  「支部報とりまとめ発送」についてと次回のご案内
  『野鳥』誌8月号は会員皆様のお手元に
  会員数

2006年入会時アンケート報告

■ 入会動機の最多は「鳥に関する知識を得たい」■
 会員室では2005年1月から、新入会された方への資料送付時に「入会時アンケート」を同封し、入会の動機やその背景などを事業に反映させるためのご協力をいただいております。このたび2006年1月〜2007年3月分の結果がまとまりましたのでご報告いたします。 (昨年の報告は2005年1月〜2005年12月分でしたが、今回、集計期間を年度に合わせるために変則的な集計期間となっております。このため、前回報告との比較にあたっては、主に件数ではなくパーセンテージでみることとしております)
 アンケート対象者は、2006年1月〜2007年3月の新入会者のうち家族会員を除いた方で2,347名です。以前に会員で一旦退会された後に再入会された方は含みません。回答をいただいた方は333名、回収率は14.2%でした。回収率は昨年の17.8%より残念ながら低下しています。
 今回実施したアンケートの質問とそれに対する回答は下記のとおりでした。また使用したアンケート用紙と各質問の選択形式などは別掲のとおりです。
●A.あなた自身についてお伺いします
A1.年令
 回答者の最多年齢層は50代(32.1%)、次いで60代(29.4%)、平均年齢は54.8歳(グラフ1)でした。昨年回答者の最多年齢層は60代(40.4%)、次いで50代(23.6%)、平均年齢は56歳でしたので、若干ですが回答者の年齢が低下しています。
 入会者全体と回答者の属性比較は、入会の際に年齢、性別などを把握できない場合もありますので、完全な比較は難しいのですが、2006年度の入会者2,114名のうち年齢の把握できる1,600名では、年齢層は60代が最多の29.1%、次いで50代の26.0%でしたので、これと比べると今回の回答者は僅かながら若い方に偏った傾向があるといえます。
グラフ1 回答者の年齢
A2.性別
 回答者の性別は、男性61.0%、女性39.0%でした。昨年回答者は男性69%、女性31%でしたので、女性の比率が上がっています。また対象期間の入会者で性別の把握できる中では男性が64.4%、女性は35.6%でしたので、これと比較すると今回の回答者は女性の比率が若干高くなっています。
A3.お住まいの都道府県
 回答者の都道府県は東京都が最も多く45名(13.6%)、次いで神奈川県38名(11.5%)、埼玉県24名(7.3%)でした(グラフ2)。昨年は東京都が最多15.3%、次いで神奈川県9.2%、埼玉県7.3%でしたので、上位は変わらない形です。都道府県別の会員全体の比率(2007年4月1日時点)は、東京都が最も多く15.2%、次いで神奈川県の10.4%ですので、概ね会員全体と同じ傾向だと思われます。
グラフ2.回答者属性
A4.お住まいの区域
 お住まいの区域(区部、市部、町村部)では市部が最多の210名でした(グラフ3)。
グラフ3.回答者属性(市区町村別/全体)
A5.会員の種類
 会員種別では赤い鳥会員が最多127名(38.1%)、次いでおおぞら会員107名(32.1%)という結果でした。昨年は赤い鳥会員が最多44.8%、次いでおおぞら会員28.1%でしたので、上位は変わりません。また2006年度の入会者全体では、赤い鳥(支部型)会員が最多で31.3%、次いでおおぞら(総合)会員が23.1%、青い鳥(本部型)会員が23.0%ですので、概ね会員全体と同じ傾向です(グラフ4)。
グラフ4.回答者属性(会員種別)
 このような傾向を踏まえた上で、今回の報告をご確認ください。
●B.あなたが所属している団体についてお伺いします
B1.他にどちらの自然保護団体の会員になっていますか?
 この質問には、全回答者の10.8%、36名の方が回答されました。この設問への昨年の回答率は17%でした。会員になっているとして挙げられた団体数は26団体、最多はWWFジャパンの6名、次いで日本自然保護協会が5名、日本鳥類保護連盟2名でした。なお昨年は日本自然保護協会が10名、次いでWWFジャパン、日本鳥類保護連盟が4名ずつでした。
B2.当会に入会する際に、他の団体と比較しましたか?
 この質問には「比較した」が2.1%、「比較しなかった」が97.9%(グラフ5)と、ほとんどの方が最初から野鳥の会に絞って入会されている様子がうかがえます。昨年は「比較した」が3%、「比較しなかった」が97%でしたので、傾向は変わりません。
グラフ5.入会時の他団体比較
B3.どちらの団体と比較して、なぜ当会への入会を決めましたか?
 「比較した」方が当会を選ばれた理由の一例としては、「他団体は少し専門的に感じられたため」「保護活動にも熱心なのを知ったので」などがありました。

●C.日本野鳥の会についてお伺いします

C1.当会のことをいつ頃からご存じでしたか?
 「10年以上前」との回答が最も多く、回答数331名中、201名(60.7%)でした(グラフ6)。昨年は「10年以上前」が最多59.1%でしたので、同様の傾向といえます。
グラフ6.当会をいつから知っているか
C2.当会を知ったきっかけ・情報源は何でしたか?
 回答数327名中「何となく」や「その他」が合わせて78名(23.9%)と“漠然と知っていた”というものが一番多く、次いで「テレビ・ラジオ」が合わせて58名(17.7%)、「家族・友人・知人」が46名(14.1%)という結果となりました(グラフ7)。昨年の「何となく」や「その他」が合わせて33.9%、次いで「テレビ・ラジオ」が合わせて18.6%、「知人」が11.8%という結果と比べ、順位にそれほど変動はありません。
グラフ7.会を知ったきっかけ
C3.その時の当会のイメージはどのようなものでしたか?
 回答数326名中「鳥好き、自然好きの団体」が101名(31.0%)、「野鳥観察の趣味を広げる団体」と「自然全般を保護する団体」が同じく58名(17.8%)(グラフ8)という結果でした。昨年は、「鳥好き、自然好きの団体」が29.4%、「野鳥観察の趣味を広げる団体」が23.4%、「自然全般を保護する団体」が14.1%でしたので、自然全般を保護する団体、というイメージが若干伸びてきているようです。
グラフ8.認知時のイメージ
C4.今回、入会するにあたって当会のイメージは変わりましたか?
 回答数324名中175名(54.0%)が「変わらない」、149名(46.0%)が「変わった」とお答えになりました。昨年は「変わらない」54.4%、「変わった」45.5%でしたので、ほとんど傾向は変わっていません。
C5.どのようなきっかけ・情報でイメージが変わりましたか?
 「変わった」と回答された方々に「イメージ変化のきっかけ」を訊ねた結果、最多の45名(30.8%)が「入会パンフレット」、次いで「HP」26名(17.8%)、「探鳥会・イベント」25名(17.1%)という回答でした(グラフ9)。昨年は「探鳥会・イベント」23.6%、「入会パンフレット」22.9%でしたので、メディア関係の影響が増えていることがわかります。
グラフ9.イメージ変化のきっかけ
C6.どのようなイメージに変わりましたか?
 「変化後のイメージ」をお伺いしたところ、回答数143名中113名(79.0%)が「自然全般を保護する団体」でした。なお昨年のトップも同様に「自然全般を保護する団体」で70.2%でしたが、比率は上昇しています。
●D.入会の動機をお教えください
 入会動機について選択肢(複数回答可)と、その他のフリー回答でお答えいただきました。回答総数1,453件(複数回答可のため“件”で標記)の内、「鳥に関する知識を得たい」が216件(14.9%)、次いで「会費を払うことで当会の自然保護活動を支援したい」が173件(11.9%)などでした(グラフ10)。
 なお、昨年はこの設問について、「入会することで得たいもの」「入会することで支援したいもの」「その他」というように、カテゴリー別にお伺いしていましたが、回答を無意識に誘導することにもなると思われたので今年からは全ての選択肢をまとめてお伺いするようにしています。
グラフ10.主な入会動機
●おわりに
 今年も1年間の集計を終えて、新規入会される方の大まかな傾向を知ることができました。ご協力いただいた方には御礼申し上げます。
 昨年同様、回答者の半数以上が10年以上前から当会をご存じなのに入会されなかったのですが、時期別に入会動機をまとめたのがグラフ11です。大まかな傾向として、当会のことをお知りになって間もなく入会される方は探鳥会やバードウォッチングの知識・情報がほしくて入会されることが多く、お知りになって5年以上たってからの入会者になると自然保護活動を支援したいという動機が増えてくるようです。
 入会前に多い「鳥好き、自然好きの団体」のイメージが、入会時に「自然全般を保護する団体」に変わっていく方が多いのも昨年同様の傾向ですが、その際のきっかけとしてパンフレット類やHPの比率が伸びてきているのは、最近の取り組みの成果がある程度出てきているとも考えられます。
 今後、パンフレットのリニューアルなどを検討していますが、これら現状の見直しや新規事業にあたっては、このアンケートの結果を活かしていきたいと思います。支部におかれましても、日頃の活動に役立ていただければと存じます。

グラフ11.当会のことを知った時期別の入会動機

(会員室/齋藤英一郎)

支部の動き

■支部長交代のお知らせ■

 以下のとおり連絡がありましたので、お知らせいたします(敬称略)。

●富山県支部支部長
新   酒井 昌則     2007年4月1日付
旧   舘 懌二
●二本松支部支部長
新   中野 紀男     2007年4月7日付
旧   紺野  一
●香川県支部支部長
新   山野 哲嗣     2007年4月8日付
旧   中島  章
●石川支部支部長
新   矢田 新平     2007年4月22日付
旧   橘  映州
●奈良支部支部長
新   川瀬 浩      2007年5月12日付
旧   小船 武司
●山口県支部支部長
新   梶畑 哲二     2007年5月19日付
旧   岡田 雅裕
●三重県支部支部長
新   平井 正志     2007年5月20日付
※支部長代理より支部長へ

(総務室/吉家奈保美・大蔵博美)

■支部報保護・調査記事関連トピックス■

 本記事は日本野鳥の会本部に送付されてきている各地の支部報から抽出して作成し、調査・保護に関心がある野鳥の会内部の方へ配信しております。
本記事の一部又は全部を不特定多数が見る可能性があるところへ公開される場合は、各支部の了承を事前に得て下さい。記事は筆者の意向に反しないように、取り扱いをお願いします。


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.369

●2007/3-4 宮城県
・仙台市ドバト調査報告
・傷病鳥獣救護システム整備検討会
・コヨシキリが蒲生から韓国へ
●2007/3 福島
・2007年阿武隈川のガン・カモ・ハクチョウ生息調査
・ダム湖周辺に設置したオシドリ用巣箱の利用状況
●2007/3-4 栃木県
・渡良瀬遊水池シンポジウム報告
・渡良瀬遊水池における湿地性鳥類の生息状況
・渡良瀬遊水池のラムサール条約登録湿地指定を阻むもの
・ヒバリの生息状況とヨシ焼きの関係
●2007/3 南富士
・環境省のレッドリスト改訂
●2007/3 大阪
・あなたはバードウォッチャー?バーダー?
・広島県の鳥 アビ
・レンカクの尾羽数は別格

●2007/3-4 宮城県
・仙台市ドバト調査報告
 06/2、仙台市の委託で平日、市内のドバトが多い13箇所で調査した。総数で最大1,085羽を記録。ドバトは朝、塒から採餌場へ飛来し、夕方、塒を帰るのを繰り返し、他への移動は少ない。早朝に給餌しても個体数は少なく、9〜11時頃が最大になる。ドバトは給餌者を察知して集まるので、集合パターンは給餌と人の集りに影響されていると思われる。
(宮城県「雁」NO.222,P10〜13)
・傷病鳥獣救護システム整備検討会
 第3回宮城県同検討会が開催された。救護対象の鳥獣の範囲で、有害鳥獣を助けないのは生命の尊重を謳う事に矛盾しないのか、意見が分かれている。県獣医師会では、「何故救護するのか」が固まっていない。
(宮城県「雁」NO.222,P14〜16)
・コヨシキリが蒲生から韓国へ
 蒲生海岸では1973年より、鳥の標識調査が続いている。ここで標識放鳥したシギ・チドリ類は海外で回収された例はあるが、今回、小鳥が初めて韓国で回収された。01/8、標識されたコヨシキリ幼鳥で、06/5、韓国最西端で捕獲された。
(宮城県「雁」NO.222,P19)

●2007/3 福島
・2007年阿武隈川のガン・カモ・ハクチョウ生息調査
   1/14、福島県の依頼により阿武隈川の支部エリア内を調査した。結果はオオハクチョウ629、コハクチョウ274、ガンカモ科計12,453(前年:15,262)で内訳は、オナガガモ8,367、マガモ908、コガモ788、カルガモ598等で、この4種は前年より減少したが、キンクロハジロ、ホシハジロ、ホオジロガモは増加した。
(福島「きびたき」NO.177,P5〜6)
・ダム湖周辺に設置したオシドリ用巣箱の利用状況
 H17/11、福島市北部の茂庭っ湖周辺にオシドリ用巣箱5個設置し、H18/7/15に巣立ちを確認した。巣箱入口に細い小枝を挟み、後日、その状況から巣箱の出入を推測した。デジカメを竹竿に取り付け、鳥に影響しない時に内部を撮影した。3個の巣箱で巣材があった。巣材にトヤマシノブゴケ、ミヤマクサゴケ、オオトラゴケ、アソシノブゴケ、カモシカの体毛、チガヤを認め、緑色を呈した。
1例は杉の樹皮が敷き詰められ、赤茶色を呈し他の鳥かも、コケ類もあるため、オシドリの可能性もある。
(福島「きびたき」NO.177,P7〜9)

●2007/3-4 栃木県
・渡良瀬遊水池シンポジウム報告
  12/9、小山市で開催され、140名の参加があった。東京大学保全生態学研究室の鷲谷いづみ教授が基調講演で、湿地の価値や日本の現状、渡良瀬遊水池の問題点、最新の科学的な調査方法を話された。栃木県植物研究会の大和田真澄氏から同地の植物、昆虫愛好会の大川秀雄氏から昆虫、バードリサーチ会員の平野敏明氏から野鳥の説明があった。
(栃木県「おおるり」NO.190,P8〜24)
・渡良瀬遊水池における湿地性鳥類の生息状況
 05/5〜8、06/4〜8、同地で鳴声再生法でクイナ、ヒクイナの生息環境、生息個体数を調査した。クイナは05年、20地点で12羽、06年、16地点で10羽の生息を確認した。ヒクイナは両年とも2地点で1羽を確認した。ヒクイナは根室市の春国岱では25haに23のテリトリーがあり、渡良瀬では著しく少ない。クイナ類の生息環境は水深20cm以下で下層にスゲ類等が密集し葦がやや疎らな所であった。過去11年間のチュウヒの就塒個体数は平均28.2羽(21〜39羽)で近年増加傾向である。食性は大型鳥類から小型哺乳類、魚類と広く、ここではカモ類22.5%、ハタネズミ16.1%であった。チュウヒの利用場所は水路沿い、沼の周り、植生や地形の変化する所で、野焼き後の裸地や湖面では採餌しない。
(栃木県「おおるり」NO.190,P25〜27)
・渡良瀬遊水池のラムサール条約登録湿地指定を阻むもの
 環境省は地元の鳥獣保護区への同意が無いと、ラムサール登録申請はしない。同地では一部農家から「鳥害がある」として、保護区への指定は保留されている。国交省は同地の治水容量が500万トン不足しているとして、第2調整池を1m掘削する計画を持っている。地元ではこの治水対策を優先するよう、働き掛けをしている。
(栃木県「おおるり」NO.190,P28〜30)
・ヒバリの生息状況とヨシ焼きの関係
 10/7の支部の研究発表会より。渡良瀬遊水池では3月上旬には堤防や草丈が低い場所にヒバリが多く生息しており、3月末〜4月上旬にはヨシ焼き直後の新たに裸地になった場所に移動してくる。そこでは2.3〜3.1羽/haのヒバリが確認され、草丈が高くなる6月下旬以降は殆ど生息しなくなる。
(栃木県「おおるり」NO.190,P48〜51)

●2007/3 南富士
・環境省のレッドリスト改訂
 12月の改訂でランクアップされた主な種を記す。絶滅危惧ⅠA類:シマアオジ(3ランクアップ、前回02年準絶滅危惧)、チゴモズ(2ランク)、ヤンバルクイナ、ヘラシギ。絶滅危惧ⅠB類:ヒメウ(新規)、ミゾゴイ、アカモズ(共に2ランク)、チュウヒ、ブッポウソウ、アカコッコ。絶滅危惧Ⅱ類:サシバ、ヒクイナ、ヨタカ(共に新規)、ベニアジサシ。準絶滅危惧:ヨシゴイ(新規)、カラシラサギ、ウズラ(共に前回情報不足)。情報不足:オシドリ(新規)。逆にランクダウンした主な種は絶滅危惧ⅠB類:コシャクシギ(前回ⅠA類)、絶滅危惧Ⅱ類:オオトラツグミ(2ランクダウン)、アマミヤマシギ、セイタカシギ、準絶滅危惧:オオタカ等。シマアオジは一気に3ランクアップでこの数年激減している。サシバは全国的に減っている。オオタカはどこでもいる実感。
(南富士「さえずり」NO.292,P6)

●2007/3 大阪
・あなたはバードウォッチャー?バーダー?
 英国のBritish Birds誌(96/10)に鳥見人の定義が出ている。Twitcher(トゥイッチャー):他人が見つけた珍鳥を見るため、遠距離を厭わず出掛ける人。Birder:元来は鳥を捕ったり、撃つ人で、英国でバードウォッチャーと呼ぶのに対応した米語。厳密には識別に関心を置き探鳥活動をし、普通種より珍鳥の観察に偏っている人。Birdwatcher::鳥の特定の範囲或いは全ての面に興味を持ち、その趣味を真面目に考える人。Ornithlogist(オーニソロジスト):計画的に研究して情報も収集し、できれば発表もしたい人。(97/3の記事再掲載)
(大阪「むくどり通信」NO.188,P15)
・広島県の鳥 アビ
 広島県の県鳥はアビである。アビは阿比、オオハムは大波武と書くが、名前の由来は不詳である。昭和の初期、数千羽のアビの集団がイカナゴの群を追って、瀬戸内海に現れていた。イカナゴを狙って海面に上がってくるタイやスズキ等を漁師は釣上げていた「アビ漁」は昭和6年、「アビ渡来群遊海面」として広島県豊島の海面は天然記念物に指定された。昭和55年、アビの激減アビ漁は幕を閉じた。
(大阪「むくどり通信」NO.188,P19)
・レンカクの尾羽数は別格
 一般的に鳥の尾羽は中央が外側とは色や形が異なる事が多い。レンカクの長い尾羽が3枚写ったが、中央の2対か?シギ・チドリ類の尾羽数はハリオシギ、チュウジシギを除いて12枚であるが、レンカク科とタマシギ属では10枚とある。標本や死体は羽根が抜けていたり、換羽中の事もあり、現物で検証できればと思う。
(大阪「むくどり通信」NO.188,P25〜26)

●2007/4 小樽
・熊のこわい話
●2007/4 千葉県
・千葉県のサギ類
・有限会社バード・フォト・アーカイブ
・カイツブリ、カエルも異変 (2/26 毎日新聞)
●2007/4 南富士
・大胆な密猟者
●2007/4 静岡
・ブッポウソウ巣箱架け大作戦
●2007/4 兵庫県
・ジョウビタキの地鳴きについて
・2006年冬季の小鳥の動態調査報告
・ガンカモ・ハクチョウ類生息調査
●2007/3-4 広島県
・ガンカモ調査速報
●2007/4 福岡
・不幸なクロツラヘラサギ
●2007/4 長崎県
・有明訴訟
・水鳥、4割の群で減少 (2/11 長崎新聞)

●2007/4 小樽
・熊のこわい話
 熊に襲われた時の話として「二人の時は、熊より速く走る必要はなく、他人より速く走ればよい」とあった。更に「転んで死んだふりをすると、熊はそこを通り越し、先に逃げている元気で活きのいい方を好むらしい」ともあった。
(小樽「あおばと」NO.102,P2〜3)

●2007/4 千葉県
・千葉県のサギ類
 千葉県では15種のサギ類の記録があり、内、サンカノゴイ、ヨシゴイ、オオヨシゴイ、ミゾゴイ、ゴイサギ、アマサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、クロサギ、アオサギの11種で繁殖記録がある。カラシラサギはサギのコロニーにいた例はあるが、繁殖していない。印旛沼周辺は本州で唯一のサンカノゴイの確実な繁殖地である。オオヨシゴイは近年、県内の生息は確認できない。コサギは個体数が減っている。アオサギは20年程前から県内でも繁殖し、増加している。
(千葉県「ほおじろ」NO.312,P2)
・有限会社バード・フォト・アーカイブ
 古い時代のモノクロでの野鳥写真や景観写真を集めて、有効活用する意図で始めた。現在4万5千枚のストックがある。同じ場所での現在の様子とも比較したい。嘗ての環境は取り戻せないが、環境再生を志す人が、時の流れの中での環境変化を考える指針になればと思う。
(千葉県「ほおじろ」NO.312,P6)
・カイツブリ、カエルも異変 (2/26 毎日新聞)
 埼玉県生態系保護協会が今年1〜2月、県内を調査したところ、暖冬の影響と思われる現象がいくつも見つかった。異変は熊だけでなく、カイツブリの子連れが1/7、三郷市で、ニホンアカガエルの孵化が通常より2〜3週間早く2/13、見沼田圃で確認された。川島町では冬に道路を移動するアオダイショウが見られた。
(千葉県「ほおじろ」NO.312,P12)

●2007/4 南富士
・大胆な密猟者
 無線機からとんでもない会話が聞こえてきた。「今度はキビを捕ろうか」「アオ四つに黄色を二つ」「ロビンも持っている」「鳥も大変だけど、こちらも12羽もいると大変だね」・・・。明らかに野鳥密猟者の会話である。即刻警察に通報したが、警察でも交信者の特定は無理と言う。無線機をお持ちの方、定期的に傍受して情報を集めて頂きたい。密猟現場が分るかもしれない。因みにその時の周波数は438.48MHZであった。
(南富士「さえずり」NO.293,P6)

●2007/4 静岡
・ブッポウソウ巣箱架け大作戦
 最近の静岡県内のブッポウソウ繁殖は遠州地区の1箇所のみである。長野県天龍村で巣箱架けでブッポウソウが沢山利用しているのを見て、県内で5、6年前まで繁殖していた本川根町の橋に巣箱を架けることにした。橋管轄の行政の許可、設置工事時の道路占有許可を経て、NTTよりバケット車を出してもらい、3/5、2つの橋に4個の巣箱を架けた。
(静岡「野鳥だより」NO.343,P1)

●2007/4 兵庫県
・ジョウビタキの地鳴きについて
 西宮市で録音したジョウビタキ14個体の地鳴きの声紋を分析した。高く澄んだよく通る声が5羽で、この声紋は声の高さが一定か、なだらかに変化し、声の大きさもむらも無かった。何となく濁って聞こえ、極端に言えば「ヒヒヒヒ・・」と細切れで、高さも変えながら鳴くのが3羽、これは声の高さが一定でなく、声の出し方に強弱があった。明らかに濁って聞こえ、声全体が低い印象のものが6羽で、これは4.5KHz付近に大きな音が加わっていた。
(兵庫県「コウノトリ」NO.147,P5〜7)
・2006年冬季の小鳥の動態調査報告
 県立人と自然の博物館からの委託で、06/1〜2、県内の小鳥の生息状況を例年と比較するアンケート調査をした。対象は留鳥15種、冬鳥9種で総数1672件のデータが集まった。留鳥ではモズ、キセキレイ、メジロは例年よりは少ないの回答が過半数より多かった。他は例年通りと見てよい。冬鳥は全ての種で少ないの回答が大半であった。ツグミは特に少ないの印象が強い。
(兵庫県「コウノトリ」NO.147,P8〜11)
・ガンカモ・ハクチョウ類生息調査
 1/14、環境省の全国一斉調査に協力して、兵庫県中南部の134箇所を調べた。19種、28,802羽で、県全体では21種、48,177羽となる。飛来数の多い順に、ホシハジロ41%、ヒドリガモ15%、コガモ9%、マガモ7%、オナガガモ、スズガモ、ハシビロガモ、カルガモとなる。絶滅危惧種のツクシガモが13、トモエガモ32羽、コハクチョウ65、オオハクチョウ19も確認した。これとは別にカワウは85箇所で、3,413羽を記録した。
(兵庫県「コウノトリ」NO.147,P12〜15)

●2007/3-4 広島県
・ガンカモ調査速報
 12/23、県内一斉調査した。結果は22種、17,130羽であった。内訳はヒシクイ1、マガン1、ヒドリガモ5,443、マガモ2,476、スズガモ1,862、コガモ1,679、ホシハジロ1,216、カルガモ1,082、オシドリ728、オナガガモ668、オカヨシガモ583、ハシビロガモ494等。カワウは総計1,573羽。
(広島県「森の新聞」NO.149,P4)

●2007/4 福岡
・不幸なクロツラヘラサギ
 3/2、大野城市御笠川で嘴が千切れそうになって、羽毛に血痕がつくクロツラヘラサギが発見された。福岡農林事務所の係官と捕獲を試みたが、不成功。翌日、死体確認、ビニール袋に収容し、同事務所に連絡の後、3/6、千葉県我孫子市の鳥の博物館へ転送し、剥製展示を依頼した。
(福岡「野鳥だより」NO.330,P13)

●2007/4 長崎県
・有明訴訟
 佐賀地裁は04/8、有明訴訟で工事中止仮処分命令を出し、05/5、福岡高裁はそれを覆したが、06/2から研究者尋問で裁判官と当事者による現地進行協議が実現した。今後は被害立証が始まり、工事が終っても戦いが続く枠組みを確保した。06/8、干拓農地リースへの長崎県の公金支出差し止め訴訟を長崎地裁へ提起した。県農業振興公社はダミーで農水省の基準に合わず、干拓農地の配分を受ける是非と地方自治法、地方財政法での「最小の費用で最大の効果」の原則に違反している事が争われる。
(長崎県「つばさ」NO.242,P6〜8)
・水鳥、4割の群で減少 (2/11 長崎新聞)
 世界の水鳥の群の内、4割以上で個体数が減り、絶滅した群もあるとウエットランド・インターナショナル(本部:オランダ)がまとめた。02年の状況と比較ができた1200群の内、485群の個体数が減少し、絶滅したと思われるのが68群あった。特にアジアでは比較できた内の6割にあたる210群で減少し、増加したのは36群であった。国別は不詳だが、日本ではコウノトリ、オオヒシクイ、ズグロカモメ、トモエガモ、ミゾゴイ等が減っている。
(長崎県「つばさ」NO.242,P11)

○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.371

●2007/4 十勝
・いつから増えた十勝川のマガン
・雁を読む
●2007/4 埼玉県
・野鳥の用語
・2006年秋埼玉県タカの渡り調査
●2007/4 長野
・根子岳風力発電のその後
・ゴミ焼却施設計画に申し入れ書
・ジョウビタキが軒下のツバメの巣を塒に
●2007/4 石川
・風力発電施設建設計画への対応
●2007/4 奈良
・ブッポウソウの巣箱を設置
●2007/3-4 鳥取県
・ガンカモ科鳥類の生息調査
  ●2007/4 徳島県
・国際湿地シンポジウムin吉野川
・ガン・カモ科鳥類生息調査報告

●2007/4 十勝
・いつから増えた十勝川のマガン
 従来、十勝川下流ではヒシクイが主に渡来していたが、近年、マガンが増加し、春のピーク時は6〜7千羽とヒシクイを凌いでいる。90年代半ばには数百の群であったが、2000年代に著しく増加した。これは宮城県北部のマガン越冬個体数が2万から6万と3倍に増加した時期である。宮島沼やウトナイ湖の中継地が飽和したためかもしれない。
(十勝「十勝野鳥だより」NO.159,P11)
・雁を読む
 雁に関する書物。「雁よ渡れ」(呉地正行著 2006 どうぶつ社):入門書として最適。「霞ヶ浦のヒシクイ」(柿澤亮三・地域環境計画編 1995 日経サイエンス社)。「バーダースペシャル マガン」(池内俊雄著 1996 文一総合出版):他のガンの記載あり。「BIRDER 1997/1」(池内俊雄他 文一総合出版):雁特集。「雁と鴨」(黒田長禮著 1939 修教社書院):世界の種を扱う、復刻版が古本屋にある。「東京湾にガンがいた頃」(塚本洋三著2006 文一総合出版)。十勝地方のガンはhttp://www14.plala.or.jp/geese/
(十勝「十勝野鳥だより」NO.159,P12〜13)

●2007/4 埼玉県
・野鳥の用語
 国際的に統一された種名を学名と言い、「属名+種小名」のニ名法で斜体文字を使う。その下に亜種名がつき、亜種は種と同列での少し違うとの意ではなく、種の下の分類である。亜種アカウソの他に、亜種ウソとの表現も正しい。コマドリの種小名がakahige、アカヒゲの種小名がkomadoriと入違っているのは有名である。初めて確認した時、「ここで初認」の表現は「初見」とするのがよい。雛〜成鳥の定義は、雛:孵化してから体羽が生え揃うまで、幼鳥:最初の換羽を終えるまで、若鳥:成鳥の羽になるまで、亜成鳥とも言う、成鳥:羽毛の色が変らず、生殖可能に成長したもの。幼鳥が巣立つ時に、巣立ち雛とも呼ぶ。参考:「野鳥用語小事典」(唐沢孝一著 ニューサイエンス社 1984年)、「鳥類学辞典」(山岸哲他監修 昭和堂 2004年)
(埼玉県「しらこばと」NO.276,P2〜3)
・2006年秋埼玉県タカの渡り調査
 小川町の金勝山(264m)で9/23、24、30でサシバ36、オオタカ5、ハチクマ3、ノスリ2、ミサゴ1.寄居町の中間平緑地公園で9/16〜10/15の内8日間でサシバ93、ノスリ40、オオタカ4、ハチクマ2、ツミ2。東松山市の物見山で9/1〜10/1の1箇月で、サシバ54、ノスリ25、ハチクマ12、オオタカ9等。
(埼玉県「しらこばと」NO.276,P4)

●2007/4 長野
・根子岳風力発電のその後
 1/22、支部と長野イヌワシ研究会は須坂市と長野県へタカの渡りコースになっているとして、同地の風力発電建設反対の申し入れ書を提出した。環境影響評価方法書にも反対意見が多数寄せられ、須坂市もIPPジャパンに対し、厳しい意見書を出した。3/11、長野県自然保護連盟、長野県勤労者山岳連盟、長野県山岳環境保全研究会、根子岳風力発電を考える会、菅平の自然研究会は「根子岳風力発電を考える連絡協議会」を設立し、支部も本部の指導を仰ぎ、同協議会に参画する。
(長野「野鳥ながの」NO.445,P5)
・ゴミ焼却施設計画に申し入れ書
 1/11、支部は上田地域広域連合が計画しているゴミ処理施設に対し、次の申しれ書を提出した。予定地から約400m地点でオオタカが毎年、繁殖しており、専門家、有識者による検討委員会を立上げ、その是非について検討すること。密猟者、カメラマン、一般観察者等による立ち入りで営巣放棄に繋がらないよう、公表、資料は十分留意すること。
(長野「野鳥ながの」NO.445,P6)
・ジョウビタキが軒下のツバメの巣を塒に
 信濃毎日新聞記者より、1月中旬より佐久穂町で玄関先のツバメの古巣にジョウビタキ♂が入り、塒するとの情報と写真が送付されてきた。珍しい例である。
(長野「野鳥ながの」NO.445,P8)

●2007/4 石川
・風力発電施設建設計画への対応
 福井県あわら市の北潟湖畔に鞄d源開発が風力発電を計画している。06年、環境省、資源エネルギー庁は「風力発電施設と自然環境保全に関する研究会」を組織し、本部自然保護室からも参加している。独自調査では頻度は低いが06/3/10、マガン2,400羽が建設予定地上空を通過した。06/5、石川支部、福井県支部、本部は予定地の変更を要望し、加賀市も個別に要望書を出した。06年は補助金は降りず、計画は1年先延ばしになった。
(石川「石川の野鳥」NO.133,P2〜3)

●2007/4 奈良
・ブッポウソウの巣箱を設置
 木津町の自分の田圃に、高さ6.5m、太さ20cmの竹柱を立て、ブッポウソウの巣箱を架けた。支部は岡山県の事例を研究し、今回第1号の巣箱で、今後、県内の適地に設置していく予定。
(奈良「いかる」NO.117,P17)

●2007/3-4 鳥取県
・ガンカモ科鳥類の生息調査
 環境省の全国ガンカモ一斉調査はS45年から実施され、鳥取県では支部が協力して、1/14、県下11箇所で調査した。結果はオオハクチョウ1、コハクチョウ385、コブハクチョウ25、マガン772、カモ類22,669、内訳はマガモ5,769、キンクロハジロ3,937、ホシハジロ2,966、カルガモ1,883、ヒドリガモ1,656、オナガガモ1,341、コガモ1,287、スズガモ1,244、オシドリ1,031、オカヨシガモ226、カワアイサ113、ヨシガモ91、トモエガモ90、ハシビロガモ87等。コハクチョウ従来は1,000前後で安定していたが、今回は減少、コブハクチョウ、マガン、オシドリは増加傾向にある。
(鳥取県「銀杏羽」NO.90,P9〜13)

●2007/4 徳島県
・国際湿地シンポジウムin吉野川
 2/24、徳島市で150名の参加で開催された。韓国釜山市の洛東江(ナクトウガン)河口の開発に、市民の関心は弱いとの報告あり。支部長より吉野川の農地防災事業、第十堰可動化計画、徳島東環状道大橋、四国横断自動車道計画、マリンピア沖洲第2事業等の説明があった。吉野川宣言を採択し、ナクトウガン河口、吉野川河口の自然保護を求めた。
(徳島県「野鳥徳島」NO.343,P2〜4)
・ガン・カモ科鳥類生息調査報告
 1/15、県の委託で環境省の全国一斉調査で、県内を調査した。結果はカモ科で総数23,075羽で、内訳はマガモ7,720、ヒドリガモ7,129、コガモ2,049、ホシハジロ1,607、カルガモ1,507、オカヨシガモ947、オシドリ521、オナガガモ321等。環境省の全国総計は206万3,259羽で多い順に、宮城165,959、千葉123,416、島根112,848、新潟105,637、茨城100,963、愛知99,805、福島92,154、滋賀80,040、山形75,642、岡山62,519、東京53,185、大阪52,811、長崎52,523、福岡50,758等。珍しいカモは栃木コウライアイサ1、三重クビワキンクロ16、山口アカハジロ46、香川アカツクシガモ1、福岡リュウキュウガモ237、佐賀サカツラガン2、滋賀、山口ハクガン各2、島根カリガネ1、山梨シジュウカラガン22、長崎、広島メジロガモ各1。
(徳島県「野鳥徳島」NO.343,P10〜11)


○支部報保護・調査記事関連トピックスNO.372

●2007/4 札幌
・シマフクロウ
・オオワシ・オジロワシ一斉調査
●2007/4 神奈川
・都市公園でも自然の再生を
・丹沢を再生させるために
・2007年度ガンカモ類調査結果の概要
●2007/4-5 京都
・この冬はウソが多かった
・2006年度ガンカモ調査
●2007/4 和歌山県
・ムクドリ対策協議会
・貴志川河川敷野鳥類調査
・ガンカモ一斉調査
●2007/4 北九州
・平成18年度ガン・カモ調査結果
・クマタカから鳥インフルエンザ (3/19 朝日新聞)
●2007/4 筑豊
・2007年ガン・カモ調査
・人工島野鳥に異変 (3/17 西日本新聞)

●2007/4 札幌
・シマフクロウ
 シマフクロウは昭和20年代までは札幌市内、昭和40年代には帯広市内でも生息していた。80年代の調査では約20番が確認されるのみとなった。繁殖には大きな洞のある広葉樹が必要で、冬は体を寄せる針葉樹等、豊かな川同様、豊かな天然林が必要である。給餌と巣箱を軸とした保護対策により、現在、毎年道内で20羽前後の雛が巣立っている。国有林でも9箇所の保護林が設けられ、野鳥の会も根室市内の2個所の森を買い取っている。個体数が少ない、若鳥の移動先が少ないため、近親交配が問題である。シマフクロウへの誤った方向の関心は無関心より有害な事もあり、「暗闇でのバードウォッチング」に相応しい行動をお願いする。
(札幌「カッコウ」NO.288,P4〜8)
・オオワシ・オジロワシ一斉調査
 2/18、全国一斉ワシ調査が行われた。支部も20年前から調査に協力しており、今年は石狩川流域でオジロワシ16、オオワシ1を確認した。ここ数年、越冬ワシ類個体数はほぼ同じである。
(札幌「カッコウ」NO.288,P10)

●2007/4 神奈川
・都市公園でも自然の再生を
 横浜市の公園で、カワセミの子育ての手助けのため、餌付けがされていたが、支部は池の環境改善で小魚を増やすよう提案し、餌付けは無くなった。更に水底汚泥の浚渫、自然植生(アシやガマ類)の再生、外来種(ソウギョ、ブラックバス、アカミミガメ等)の駆除を提案した。都市公園でも、生物多様性を目指した自然再生型の管理が市民参加で行われる事が望まれる。
(神奈川「はばたき」NO.419,P2)
・丹沢を再生させるために
 丹沢大山再生計画素案には問題がある。再生計画を練り上げる場に県民は直接参加できない。ブナ枯死の原因もオゾン、ブナバチ、水分ストレス等を並列的に記載し、専門家の調査でのオゾンとの強い相関をボケさせ、その具体的な対策は盛られていない。先に水無堀山林道工事が中止になったのは、クマタカの営巣が言われるが、数万人の署名と無数の市民に支えられた粘り強い運動の積み重ねの結果である。丹沢をよく見て、自分の声で発信していく事が丹沢の再生を実現する道である。
(神奈川「はばたき」NO.419,P3)
・2007年度ガンカモ類調査結果の概要
 1/21を中心に県内67地点を調査した。カモ類17種、15,927羽であった。内訳はコガモ2,801、ヒドリガモ2,610、カルガモ2,434、スズガモ2,227、キンクロハジロ1,645、ホシハジロ1,509、オナガガモ1,089、マガモ875等。前年と比べ淡水ガモは減り、海ガモは増えた。雄/雌の比はオシドリ1.77、ホシハジロ1.7と雄が多い。スズガモは0.57と雌が多い。カワウは50地点で計748羽(ウspは817)で前年から半減した。
(神奈川「はばたき」NO.419,(神奈川「はばたき」NO.419,P4)

●2007/4-5 京都
・この冬はウソが多かった
 京滋での冬の山歩きで、今冬はウソとの出会いが多い印象である。数値で見ると03年の出会い頻度は23%、04年:78%、05年:10%、06年:17%。07年:71%と3年前と今年はウソが多かった。
(京都「そんぐぽすと」NO.145,P8)
・2006年度ガンカモ調査
 府からの委嘱で1/6〜8、179箇所で調査した。ヒシクイ1、コハクチョウ16、カモ総計20,237羽で多い順にコガモ4,861、マガモ4,451、カルガモ2,421、ヒドリガモ2,255、スズガモ1,744、ホシハジロ1,414、オシドリ807、オカヨシガモ437、オナガガモ425.キンクロハジロ307等。水域別では淀川水系5,896、日本海側河川2,135、日本海海域5923、湖沼、溜池6,283等。
(京都「そんぐぽすと」NO.145,P9〜13)

●2007/4 和歌山県
・ムクドリ対策協議会
 2/9、和歌山市で行政、民間、事業者が集まり和歌山駅前のけやき通りに塒するムクドリの害の対策会議が開かれた。ムクドリの遭難声(ヂストレルコール)を大音響で流して追い払ったが、少し離れたところに移動するのみで、けやきを大刈り込みすると、街路樹の景観が台無しとの苦情が出た。NHKの「ご近所の底力」で有名なムクドリの遭難声を流し、本来の塒の竹林や森へ引越し願いたい。
(和歌山「いっぴつ啓上」NO.96,P4)
・貴志川河川敷野鳥類調査
 紀の川市の貴志川流域で、06/10〜12に20回ルートセンサスをした。ノゴマ、ノビタキが10/29をピークに多数が通過する県下では特記すべき場所である。更に県下では希なウズラ、ツルクイナが確認され、10/21にはノジコの100羽を超える群が通過した。
(和歌山「いっぴつ啓上」NO.96,P5〜9)
・ガンカモ一斉調査
 1/14、県内一斉調査した。オオハクチョウ2、コハクチョウ3、コブハクチョウ1、マガン1の他に、カモ類17種、10,250羽を記録した。内訳はマガモ3,363、ヒドリガモ2,204、コガモ1,465、カルガモ1,213、オシドリ751等。カワウはこれとは別に807。
(和歌山「いっぴつ啓上」NO.96,P15〜16)

●2007/4 北九州
・平成18年度ガン・カモ調査結果
 県下23箇所の調査で、カモ類は19種、24,877羽を記録した。内訳はスズガモ10,669、マガモ3,583、オナガガモ3,217、ヒドリガモ2,528、カルガモ1,575、ホシハジロ886、ウミアイサ552、キンクロハジロ510、ツクシガモ362、コガモ337等。スズガモは昨年の半減で全体でも12,806羽減った。
(北九州「北九州野鳥」NO.250,P12〜13,15)
・クマタカから鳥インフルエンザ (3/19 朝日新聞)
 3/18、環境省は熊本県相良村で1月に保護され、その後死んだクマタカから高病原性鳥インフルエンザが検出されたと発表した。感染した野鳥や小動物を捕食して感染した可能性があり、ウイルスの渡り鳥原因説を補強する材料になる。同省は3/25まで、同村から半径10km内で野鳥の死亡状況調査、小鳥100羽のウイルス保有検査を行う。
(北九州「北九州野鳥」NO.250,P17)

●2007/4 筑豊
・2007年ガン・カモ調査
 1/8、5箇所で調査した。10種、1,278羽であった。数が多い順にマガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、カルガモ、オシドリ、コガモ、ホシハジロ、トモエガモ7羽等。
(筑豊「野鳥便り・筑豊」NO.350,P16〜17)
・人工島野鳥に異変 (3/17 西日本新聞)
 福岡市の人工島周辺(海の中道、和白干潟、多々良川河口)に飛来する野鳥が人工島着工前の93年に比べ、05年度は約1/4に激減しているのが同市の環境モニタリング調査で確認された。シギ・チドリ類は12,927羽が2,828羽へ、海ガモは27,274から7,660へ、カイツブリ類は1,671から424へとそれぞれ1/4程度に激減している。和白干潟を守る会はミヤコドリは最低の2羽で人工島造成で環境悪化していると指摘し、ウエットランドフォーラムは埋立途中での疑似湿地が無くなると更に鳥の数は減るので、この湿地を生かすよう訴えている。
(筑豊「野鳥便り・筑豊」NO.350,P18〜19)

(自然保護室ボランティア・神奈川支部/森 要)

理事会・評議員会報告

■平成19年度第1回理事会(定例)開催概要■
 5月26日(土)に、きゅりあん(東京・品川区立総合区民会館)にて平成19年度第1回理事会(定例)が開催され、結果は以下のとおりとなりました。
●第1号議案 平成18年度事業報告及び決算案承認の件
 原案どおり承認されました。
●第2号議案 規程改定の件
 「個人情報保護規程」の改定について、原案どおり承認されました。
●第3号議案 顧問等承認の件
 顧問等について、次の方の任期満了に伴う再委嘱が承認されました。
<再任 1名>
 名誉顧問(1名):西村 邦男氏
●第4号議案 野鳥保護区購入の件
 新規のシマフクロウ生息地の購入が承認されました。
●この他、新制度対応検討委員会の設置、タンチョウ生息地における野鳥保護区候補地についての報告が行われました。

(総務室/吉家奈保美・大蔵博美)

■平成19年度第1回評議員会(定例)開催概要■
 同日、平成19年度第1回評議員会(定例)が開催され、結果は以下のとおりとなりました。
●第1号議案 平成18年度事業報告及び決算案の同意の件
 同日先立って開催された理事会で承認された本件について、原案通り同意されました。 事業報告及び決算の内容については、6月中旬以降に当会ホームページにて掲載の予定ですのでそちらをご覧いただきますようお願いいたします。冊子版については、7月末頃各支部へご送付する予定です。
●第2号議案 事務所の移転に伴う寄附行為第2条変更に関わる文書評議員会の開催について
 原案どおり承認されました。
●この他、新制度対応検討委員会の設置についての報告が行われました。
●評議員からの質問・意見について、回答および意見交換を行いました。
●評議員会終了後、理事、評議員等による懇親会が行われました。

(総務室/吉家奈保美・大蔵博美)

■平成18年度第2回評議員会(定例)議事録■

【日時】平成19年3月10日(土) 14:00〜17:00
【会場】こどもの城 研修室 801−802号室
      東京都渋谷区神宮前5-53-1
【評議員現在数】29名(うち出席評議員数:28名)
【出席評議員】敬称略
・ブロック推薦評議員
<北海道ブロック>山田 三夫、盛田 徹
<東北ブロック>西岡 裕介、小室 智幸
<関東ブロック>池野 進、橋口 長和
<東京支部>川端 一彦
<中部ブロック>上木 泰男、福井 強志
<近畿ブロック>福田 和夫、井上 清仁
<中国・四国ブロック>日比野 政彦、山橋 良治
<九州・沖縄ブロック>佐久間 仁、前田 幹雄
・学識経験者評議員
芦ア 治、安藤 正治、磯崎 博司、伊藤 勝、遠藤 孝一、川村 研治、国松 俊英、曽我 千文、中村 桂子、蓮尾 純子、樋口 隆昌、松田 道生、横山 隆一/以上28名
【欠席評議員(委任状提出あり)】敬称略
・学識経験者評議員 上田 恵介/以上1名
【出席執行役員】敬称略
柳生 博、佐藤 仁志、鈴木 君子、吉田 新/以上4名
【出席監事】敬称略
伊藤 直人、高松 健比古/以上2名
【傍聴】敬称略
海老原 美夫(理事)、滑志田 隆(理事)、狩野 清貴(理事)、藤掛 保司(埼玉県支部)、小林 みどり(神奈川支部)/以上5名
【事務局】
飯塚利一(事務局長)、原元奈津子(総務室長)、小林豊(会員室長)、箱田敦只(普及室長)、古南幸弘(自然保護室長)、葉山政治(サンクチュアリ室長)、岩下路子(総務室長代理)、小林篤六(普及室長代理)、森下祐子(総務室経理グループ)、勝田ひろみ(総務室総務グループ)、吉家奈保美(総務室総務グループ)/以上11名
出席者合計50名

●14:00 開会 
 飯塚利一事務局長より、評議員現在数29名のうち、委任状を含め27名の出席があり、寄附行為第32条第6項および第27条に基づき成立している旨の報告があった。なお、山田三夫評議員は14:20、磯崎博司評議員は15:10に到着した。

●会長挨拶
 柳生博会長より、昨年5月理事会以降の動きとして、九州・沖縄ブロック大会へ出席したこと、関東ブロック協議会では、埼玉の農家の方へシロハラクイナ保護に対する感謝状贈呈を行いその後も支部との交流が続いていると聞いていること、九州、北海道、関東などの9支部へ訪問したこと、7月の渡邊野鳥保護区設置では北海道温根内の現場で記者会見を行いレンジャーと一緒の写真が新聞に掲載されたこと、11月に北海道ラムサールネットワークフォーラムへ出席したこと、トリーノの広告企業へ表敬訪問したこと等について報告があり、来年度も事務局は一丸となって取り組む所存であるので、今後とも叱咤激励願いたいとの挨拶があった。

●議長団紹介
 飯塚事務局長より、昨年5月の評議員会で決定されたとおり、議長として松田道生評議員、副議長として佐久間仁評議員が紹介され、それぞれ挨拶があった。

●傍聴者承認
 松田議長より、傍聴希望者の紹介があり、本評議員会の傍聴が承認された。

●議事日程承認
 遠藤孝一幹事会代表幹事より、3月4日に幹事会を開催して本評議員会の議事等について審議したこと、本日の議事にかかる概ねの時間配分案について、また報告事項1の平成18年度の事業進捗および決算見込みを、従来通り、議案の平成19年度事業計画および収支予算と一緒に説明することとしたい旨の説明があり、異議なく承認された。

●会務報告
 鈴木君子専務理事より、昨年5月の評議員会以降の執行体制について、9月から常勤の吉田常務理事が事業計画関係を、鈴木専務理事が対外業務を担当し、効率的な事業執行に務めていること、サンクチュアリ、野鳥保護区、ブロック会議等の各現場を視察したこと、これらを当会の特徴として生かしていきたいこと、また一声運動として積極的に職員への声かけを行った結果、職場が明るくなったこと、また各室ごとの事業進捗としては、自然保護室は風力発電対策関連の国際シンポジウム開催等を行ったこと、サンクチュアリ室は野鳥保護区拡大等を行ったこと、普及室は道の駅イベント等を行ったこと、会員室は「トリーノ」創刊等を行ったこと、WINGリコーホールが立川商工会議所による「多摩のまちなみ建築デザイン賞・日野市賞」を受賞したこと等の会務報告があった。

●議事録署名人選出
 評議員会規程第5条および理事会規程第6条第3項に基づき、井上清仁評議員と伊藤勝評議員を議事録署名人として選出した。

■議案審議

●第1号議案 平成19年度事業計画及び収支予算案の同意の件
 原元奈津子総務室長より、平成19年度事業計画(案)の構成を公表版と説明版の2本立てとし、公表版はこれまでより簡潔な内容とした旨の説明の後、計画立案にあたっての基本方針について説明があった。続いて各事業の詳細について各室長および室長代理より、資料に基づき説明があった。また、審議の参考とするため、平成18年度事業進捗についての説明も併せ行われた。

 続いて、岩下路子総務室長代理より、平成19年度収支予算(案)について、会計基準変更に伴う様式等の変更があること、当期収支差額は約6,000万円の赤字であり、要因として会費、受託、物品販売の収入減少、サンクチュアリ施設管理費用および自然保護事業の支出増加等があること、昨年度予算より悪化しているのは、事務所移転費用約1,000万円や受託減少によること等、資料に基づき説明があった。引き続き、平成18年度決算見込みについて、当期収支差額約3,900万円の赤字であり、予算時より約330万円好転した要因は人員補充の遅れによる人件費減少等であること、一般寄付金収入は遺贈があり増加、長期定期預金取崩収入約2,000万円は、外部監査より、目的なく3年以上経過しているものは一般財源等にするべきとの指摘があり財政安定基金化したこと等、資料に基づき説明があった。

 上木泰男評議員より、「フィールドガイド日本の野鳥」の英語版の増刷ができないかとの意見があり、小林篤六普及室長代理より、内容の変更が必要なため単純にそのままの増刷はできない、日本語改訂版発行後の検討課題としたいとの回答があった。曽我千文評議員より、事務所移転に関し、WINGについて、当初の目的である調査研究、政策提言、人材育成に活用していくため、今後もきちんと管理運営してほしいとの意見があった。
 橋口長和評議員より、自然保護事業のトップがIBAである理由について質問があり、吉田新常務理事より、自然保護事業の中期計画について検討を始めているところだが、IBAがより形となっていることからそのように記載したこと、IBAと野鳥保護区との順番に大きな意味はない旨の回答があった。さらに橋口評議員より、曖昧な段階でトップの事業が入れ替わること、また先に単年度計画を立て、中期計画にそれを折込むような進め方は納得できないとの意見があり、吉田常務理事より、単年度計画と中期計画とは並行して検討していること、19年度に事業を整理して収入増と会員増を図る資金方策を立て、20年度以降に柱の事業を設定し会員増収入増につなげる方策を行い、75周年となる21年度末決算で収支均衡を目指したいとの回答があった。橋口評議員より、中期計画で75周年に向けて黒字化するという目標を示してほしいこと、事業計画に数値目標が出るようになった点は評価できるとの意見があった。横山隆一評議員より、公益法人制度改革によって公益財団法人認定時に健全経営を求められる可能性があることから、理事会は最大の優先性を収支均衡対策におき、また同時に、次々に生じる保護等の問題に職員がガッツを持って取り組めるよう、理事会は段階的な計画を立てられる体制を整えてほしいこと、また、国の受託事業は入札方式が主流となり入札の意思決定の判断期間は短いため、一定の受託基準が必要だが既に作られているかとの質問があった。佐藤仁志副会長より、理事会は赤字改善重視で取り組んでいること、赤字予算が公益認定でどう判断されるかは明確ではないが、移行期間内に改善して認定を受けたいこと、受託基準は明文化されたものはないこと、現在受託事業そのものを整理する方向だが、基準を明確にもって対応していきたいとの回答があった。横山評議員より、条件の悪い受託事業は縮小するべきだが、条件の良いものはコンサルタント業者に譲らず抱えていてほしいこと、保護指定地を地域と共に増やす取り組みの具体化は社会が求めていることであり、特に野鳥保護区事業を使ってIBA保全を推進する事業は、政府やコンサルタント業者ができない当会の強みと思われ、重点をおいて進めてほしいとの意見があった。佐久間評議員より、赤字累積が預貯金を使い果たす懸念から19年度中に会費値上げ等の緊急措置が必要と思うこと、また保護区購入に関する一般経費を、指定寄付や小口寄付から支出したり、寄付者に会員になってもらう等、保護区購入と寄付、収支均衡、会員増をリンクさせる工夫ができないかとの意見があった。これに対し吉田常務理事より、会費水準は比較的高いと思われ、また支部会費が上乗せとなることから、会費値上げは考えてないこと、その代わり19年度は会員増に取り組んで5万人の水準に戻し、20年度は事業を大幅に見直して赤字を緩和し、21年度は収支均衡を目指したいとの回答があった。また、岩下総務室長代理より、寄付を寄付者に確認しながら諸経費にも使っていること、これまで使用実績の少ない野鳥保護基金をIBAや風力発電対策等に目的を明確にして一般財源化し使用しているとの回答があり、佐藤副会長より、目的をもって基金化したが執行されないままの基金があること、保護区購入の使途指定寄付では管理費等にも使えるよう了解を得ているとの補足があった。川端一彦評議員より、予算における会費収入減少の根拠と物品販売が伸びない原因について質問があり、小林豊会員室長より、会員44,410人、670人の減少を見込んでいるとの回答、小林普及室長代理より、増収に結びつかない原因として、核となる商品が「新山野の鳥」、「新水辺の鳥」とカレンダーのみと少ないことを挙げ、「フィールドガイド日本の野鳥 増補改定版」を新しい核にしたいと考えているとの回答があった。日比野政彦評議員より、19年度の赤字の大きな理由は投資活動によるのかとの質問があり、岩下総務室長代理より、投資活動の部の支出は野鳥保護区購入に関わる経費であり、その財源は特定資産の取り崩しと、当年度にいただく予定の寄付であること、当年度の寄付については事業活動収支の部に計上されているので、予算書上は投資活動によって赤字となっていると見えるが、実際には投資活動(保護区購入)による赤字ではないとの回答があった。日比野評議員より、来年度には5,000万円の貯金を食いつぶすという危機的状況を共通認識したうえで、1年の猶予のうちに必死で取り組むという条件で本案に同意するとの意見があった。

 松田議長より、事業進捗について、適宜報告をしてほしいとの意見があった。

 以上の審議をふまえ、第1号議案は同意された。

 ここで5分間休憩とし16:15に評議員会を再開した。

■報告事項
2.公益法人制度改革への対応について
  原元総務室長より、公益法人制度改革の概要とこれに伴う、当会の移行スケジュールや検討会設置等の対応方針4項目について理事会で承認を得たこと等、資料に基づき説明があった。

■質問・意見交換等
1.あらかじめ提出された質問・意見について
  川端評議員より、資料の質問6の中期計画についての回答に「理事会で同様の指摘を受けている」とあるが、このような指摘をするのは評議員会の役割であり、理事全員が中期計画を作る立場であるという危機感がなく執行役員を支えていないことが窺えることから、理事会がもっと意識を持って取り組んでほしいとの意見があり、吉田常務理事より、その後の議論で各理事と協力して取り組むこととなったとの回答があった。曽我評議員より、質問10の指定管理者制度に関し、同制度では管理者の主体的取り組みが評価されるが、当会は方針に迷いがあるのではないかと思うこと、当会がその現場で実現したいことを明確にして職員が主体的に取り組み、制度を貪欲に活用してほしいこと、また谷津干潟の運営から当会が外れるが、今後どう関わっていくかについて積極的に発信をしてほしいとの意見があった。これに対し、佐藤副会長より、同制度は価格とアイデアでの競争であり、当会は価格競争では弱い面があること、受託を始めた当初と現在とでは当会の受託の条件等が変化し矛盾点が生じていることなどから、今後、受託サンクチュアリ事業の位置付けについて吉田常務理事を中心に整理検討するとの回答があり、葉山政治サンクチュアリ室長より、12ヶ所のサンクチュアリのうち4ヶ所が指定管理者となり受託費は増加したが、管理にかかる人件費アップにより収支は悪化していること、谷津干潟では地元団体を支援し、地元団体へ移行するためのアドバイスの業務を行う予定であるとの回答があった。

 以上をもって、平成18年度第2回評議員会(定例)(第37回)は終了した。

 上記の審議を明確にするため、この議事録を作成し、議長および議事録署名人の名において署名、捺印する。

2007年4月9日 財団法人 日本野鳥の会

評議員会議長 評議員 松 田  道 生
議事録署名人 評議員 井 上  清 仁
議事録署名人 評議員 伊 藤  勝

(総務室/吉家奈保美・大蔵博美)

事務局からのお知らせなど

自然保護室より

■カワウの狩猟鳥化について■

 カワウの狩猟鳥獣化については、支部ネット通信2007年4月臨時号 No.46で、「カワウがこの秋から狩猟鳥に? =性急に始まった狩猟鳥獣の見直しのパブコメに意見をお寄せください=」としてパブリックコメントへの意見提出をお願いすると共に、(財)日本野鳥の会として下記のような意見を提出し、見直しを訴えてきました。パブリックコメントへの意見提出を行ってくださった支部の皆さまにお礼申し上げます。

 しかしその後、4月27日に中央環境審議会において、環境大臣の諮問通りで差し支えない旨の答申が出されてしまい、5月25日付けで鳥獣保護法施行規則の改正が公示され、6月1日から施行されました。この件については環境省は3月18日に「狩猟鳥獣種の見直し等検討調査に係る検討会」で1回のみ検討を行っただけという、拙速と思える過程で案を作成しており、また委員からは反対意見が多数であったにも関わらず決定してしまっています。カワウの被害対策にとってマイナスになるおそれがあり、当会としては同検討会ヒアリングやパブリックコメント、公聴会を通じて反対意見を出しておりましたが、まことに残念な結果になってしまいました。
   改正された施行規則は6月1日から施行されていますので、この秋の狩猟シーズンから、カワウを狩猟で捕獲してもよいことになります。カワウに対する狩猟が乱獲による個体数減少や、内水面漁業への被害の拡大につながらないように、今後自然保護室としては、カワウ広域保護管理協議会(関東10都県と中部近畿15府県)の機会等を通じて、カワウの個体数の動向と保護管理上の取扱いについて適正に行われるよう監視して行きます。特に、

  1. 乱獲とコロニーの拡散を防ぐため、狩猟期間に繁殖期が重なるコロニーの付近における狩猟を規制すること
  2. 識別が非常に困難であるウミウの誤射を防止するため、ウミウの生息地付近における狩猟を規制すること
  3. 生息数のモニタリングを都道府県により漏れのないように確実に継続的に毎年実施すること

といった点が重要と思われます。
 各支部におかれても、各都道府県に対し以上のような点について適切な措置を取るように申入れ等を行っていただければと考えています。皆さまのご検討をよろしくお願いします。
 なお今回の鳥獣保護法施行規則の改正では、カワウの件の他に以下のことも決定されました。詳しい公布内容は環境省のホームページをご覧ください。

  1. ウズラを、狩猟鳥獣の指定を解除せずに、全国で5年間、禁猟にする
  2. ニホンジカのメスの捕獲禁止を解除する(狩猟できるようにする)
  3. ヤマドリ・キジのメスや島嶼のヒヨドリ等、今まで行ってきた部分的な捕獲禁止措置を継続する(現状維持)

省令(鳥獣保護法施行規則)改正の公布について
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=8415

中央環境審議会の答申
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=8362

パブリックコメントの結果と回答
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=9621&hou_id=8362
(このホームページを開いて、その中の資料5)

●4月20日に開催された公聴会で公述した当会からの意見

案件(1)狩猟鳥獣の見直しについて(鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律施行規則第3条):カワウの狩猟鳥獣への追加について

1 当該措置に対する意見(賛否の別):
 反対。

2 賛否に係る理由:

  • 「狩猟での被害対策を目的とした捕獲等による個体数の抑制が期待できる」とした部分は以下に述べるように大いに疑問がある。科学的な検討が不十分で、カワウの被害対策にはマイナスになるおそれもあるので、狩猟鳥獣への追加には反対する。
  • 今回、理由に挙げられている「捕獲等による個体数の抑制」が可能かどうかは、カワウでは確認されていない。欧米の研究論文ではカワウの個体数管理について否定的な論文がほとんどであるし(例えば、日本野鳥の会(2004)118ページに引用されたMarison 2003, Keller & Lanz 2003, Frederiksen et al. 2003)、日本においてもその効果は科学的な検証の途上であって、確認されたものではない。
  • 滋賀県では1990年以来、銃器による捕殺により個体数管理を行うことが試みられている。1994年以降、繁殖個体数の40〜80%を3〜8月に捕殺したが、翌春には個体数は1.5〜2倍になったという記録があり(日本野鳥の会 2004;116-117ページ)、捕殺の効果については精査が必要である。
  • ここで狩猟を導入してしまうと、狩猟者による捕獲分がコントロールできないため実験計画を遂行することが困難になり、捕殺の効果が検証できなくなるおそれがある。
  • 銃猟による捕獲について、そもそもその効果の程度と持続期間ははっきりと検証されていない。当会が水産庁の委託により神奈川県で行った効果検証では、はっきりした効果は認められなかった(水産庁 2003;228-240ページ)。また神奈川県内水面漁業振興会が行った効果検証でも、銃器捕獲の直後にカワウが飛来している調査区がありその追い払いの効果は明確ではないという記録もある(神奈川県内水面漁業振興会 2006)。狩猟期の効果が4〜5月のアユの放流期まで持続するかどうかは非常に疑わしい。
  • また可猟区でのみ追い払われたカワウが非可猟区に逃げ込んで、被害が思わぬ場所に飛び火したり、被害管理がやりにくくなるおそれもある。
  • 関東カワウ広域協議会の資料によれば、関東地方の河川における可猟区は河川延長距離の56%、カワウの被害が報告されている区間の52%に過ぎない。これでは偏った場所にのみ捕獲圧を高めることになってしまう。
  • 関東カワウ広域協議会に参加している10都県における許可捕獲は、銃による捕獲方法はすでに限界で、銃を使わない方法として釣り針を使用している都県が6都県(群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨)もある。しかもその捕獲数は徐々に増えている(関東カワウ広域協議会 2007)。しかし釣り針は禁止猟法なので、狩猟では使えない。狩猟鳥獣化することによって、捕獲を増大させることができるという見込みがそもそも間違っている。
  • カワウは地域によっては狩猟期間の間に繁殖が始まってしまう場所も多い。カワウは集団繁殖をするので、繁殖場所のすぐそばで親鳥を捕殺するのが効率的であるが、仮に可猟区内に集団繁殖地があってここに狩猟者が集中し親鳥を捕殺した場合、こうした行為により集団繁殖地が移動、分散してしまうおそれがある。カワウの集団繁殖地が移動、分散すると、新たな場所に被害が生じたり、また新たな資源を得て繁殖率が増大していくことも知られているが、こうした事態が起きた場合に地域の総体としてはむしろ被害が拡大してしまう。この場合、誰が責任を取るのか。むしろ現状のように計画的に保護管理を行う中で必要があれば捕獲等を実施した方が計画性も高く、実施主体やその責任も明確にできるのではないか。
  • カワウの被害管理を考えると、むしろ全国的な個体数や分布の継続的なモニタリング、広域協議会の開催、カワウによる被害発生のメカニズムの研究、被害防止のための技術開発、都道府県の特定鳥獣保護管理計画樹立の誘導について、必要な予算を確保していくことの方が重要である。環境省の関係予算はむしろ減少傾向と聞いているので、そちらの方が問題ではないか。
  • カワウが1970年頃絶滅の危機に瀕していたことを踏まえると、カワウの被害管理のためには、個体数のモニタリングを基礎とした科学的・計画的な保護管理計画が不可欠である。しかし法定の保護管理計画を樹立している都道府県はまだどこもない。全国的な個体数モニタリングの仕組みも確立していない。狩猟により捕獲圧を高める前に、まずそうしたことに着手すべきである。
  • 本件は、2007年3月18日に開催された「狩猟鳥獣種の見直し等検討調査に係る検討会」でも専門家委員により討議されているが、出席した7名の委員のうち5名から反対の意見が述べられ、賛成意見を表明した委員はいなかった。「科学的な知見等のもとに狩猟鳥獣及びその取扱いを見直すに当たっての手法に関する指針を示す」という同検討会の趣旨を踏まえれば、科学的知見によりカワウの狩猟鳥獣化は否定されていると見るべきである。少なくとも継続的な検討が必要であろう。しかしそのわずか4日後にこの改正案が出されるという今回の手続きは、科学性を否定しており、拙速のそしりをまぬがれない。環境省は、科学的な知見の下に検討するとした平成18年2月の中央審議会答申「鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき構ずべき措置について」に立ち返り、この改正案を撤回し、「狩猟鳥獣種の見直し等検討調査に係る検討会」における検討結果に従うべきである。

引用文献

  • 福田道雄・成末雅恵・加藤七枝(2002)日本におけるカワウの生息状況の変遷.日本鳥学会誌51:4-11.
  • 日本野鳥の会(2004)特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル(カワウ編).日本野鳥の会(環境省請負業務).
  • 水産庁(2003)内水面生態系管理手法開発事業報告書(カワウ等食害防止対策).
  • 神奈川県内水面漁業振興会(2006)平成18年度第1回神奈川県カワウ被害防除対策協議会報告資料.
  • 関東カワウ広域協議会(2007)関東カワウ広域協議会平成18年度資料.

(自然保護室長/古南幸弘)

■田んぼを鳥のすみかに■

=第8回 日・韓・中 環境創造型稲作技術国際会議のお知らせ=

 水田は、ガンカモ類、ツル類、サギ類、クイナ類、シギ・チドリ類など多くの水鳥たちの重要な生息地でした。しかし、殺虫剤や化学肥料といった農薬の大量使用、耕地基盤整備による乾田化と水路の消失により、鳥たちにとって住み心地の良い場所とは言えなくなってきました。そして、人の食生活の変化による米消費量の減少や輸入米の増加は、水田そのものの消失も引き起こしています。このままでは、水田を生活の場としてきた鳥たちは、住みかを失ってしまいます。一方、社会一般の安全な食物への要求と環境保全意識が高まり、農薬の使用量を減らす有機農法の拡大と農地に住む生き物たちの保全を進める好機を作りつつあります。
 有機稲作を行っている農家や農業指導家たちは、日本・韓国・中国で有機稲作を推進するために国際技術会議を長年続けていました。その技術開発の過程で、水田の生き物との共生の重要性に焦点を当て、昨年の韓国順天市で行われた第7回会議からは、日・韓の環境保全団体も参加していました。そして、今年の第8回日中韓環境創造型稲作技術会議は、当会など環境保全団体も実行委員会に加わり、8月に共催で開催することになりました。
 会議では、日本・韓国・中国それぞれ、野生生物にとって水田がいかに重要な場所であるか、また生き物の存在が有機稲作にとっても必要がものであることが報告され、今後の水田のあり方について討論が行われることになっています。そして、その成果を持って、2008年に韓国昌原で開催されるラムサール条約会議では水田の湿地生態系としての重要性をアピールすることにしています。
参加をご希望の方は、下記民間稲作研究所までご連絡ください。

●実施要項
名称:第8回日・韓・中 環境創造型稲作技術国際会議
開催期日:2007年8月3日(金)〜8月6日(月)
参加費:5000円(現地視察および宿泊費実費は別途35000円)
申し込み締め切り:6月30日
開催場所:宇都宮 ホテル・フェアシテイ(JR宇都宮駅東口前)
開催テーマ:東アジアにおける生物多様性を活かした有機稲作の普及と地域環境の創造
開催日程(案):
8月3日(金)
栃木県の県北・県中・県南の有機水田を中心とした現地視察
8月4日(土)
第Ⅰ部(9:00〜11:00)  東アジアにおける環境創造型有機稲作技術と環境再生

  • 日本における環境創造型水田農業の技術問題と環境再生運動(NPO民間稲作研究所 稲葉光國)
  • 韓国における有機稲作技術の現状と環境再生運動について(韓国全羅南道親環境農業人連合会会長 姜大寅)
  • 中国における環境創造型稲作の取組みとその現状(吉林省延辺自治区図門市農業普及センター所長 金吉沫)
第Ⅱ部(11:10〜13:00) 農業湿地としての水田の特性を活かした農業環境戦略
  • ふゆみずたんぼが高める夏の水田の生物多様性と環境経済価値(日本雁を保護する会  呉地正行)
  • 韓国の生物多様性管理契約とラムサール 〜韓国環境部による環境直接支払〜(韓国 UNDP交渉中)
  • 水田に環境経済政策を誘導する道具としてのラムサール条約とその精神(日本湿地ネットワーク  浅野 正富)
分科会(14:00〜17:00) 現地報告とシンポジュウム
  1. 東アジアにおける環境創造型有機稲作と生物多様性回復の可能性(総合司会 舘野廣幸・石塚美津夫・洪淳明)
    • 報告1.北海道における有機稲作の可能性と環境再生(北海道有機栽培農家 土井弘一・竹田広和)
    • 報告2.山形置賜における有機稲作の歩みと生きもの調査の新展開(やまがた置賜産直センター  平田啓一)
    • 報告3.大規模稲作における有機稲作と環境再生(滋賀県中主町中道農場 中道唯幸)
      コメンテーター  本田強(環境保全米ネットワーク理事長)、山口正篤(栃木県農務部 交渉中)、橋川 潮(滋賀県立大学名誉教授 交渉中)
  2. 日・韓・中における水田農業と湿地環境としての意義(総合司会 岩渕成紀・金井 裕)
    • 報告1.水田と林に支えられた両性類の生態と水田管理(栃木県立博物館 学芸員 林 光武)
    • 報告2.中国洋県のトキの保護と有機農法の現状(環境文化創造研究所主席研究員  蘇 雲山)
    • 報告3.豊岡の環境経済戦略と湿地回復(豊岡市コウノトリ共生部 佐竹節夫)
    • 報告4.ふくおか 農のめぐみ100〜生きもの目録作成ガイドブック2007〜報告(農と自然の研究所 宇根 豊)
      コメンテーター 守山  弘(東京農業大学客員教授)、水谷 正一(宇都宮大学農学部教授)
8月5日(日)
第Ⅲ部 東アジアにおける有機農業政策の展開をめぐって
【対談】有機農業への思いを語る 金 成勲 (韓国 尚志大学総長・元農林部長官)、谷津 義男 (日本 有機農業推進議員連盟会長・衆議院議員・元農水大臣)
【報告とシンポジウム】東アジアにおける有機農業政策の現状と課題(総合司会 中島紀一・茨城大学教授)
  • 親環境農業育成法成立の基盤と課題(韓国農業専門学校教授 金 種淑)
  • 有機農業推進基本方針の内容とねらい(農林水産省環境保全型農業対策室長 福田英明) 
  • パネル・ディスカッション 金子美登(全国有機農業団体協議会)、鶴巻義夫(日本有機農業研究会全国幹事)、原 耕造(JA全農SR推進室長)、佐々木陽悦(JAみどりの理事)
主催:第8回日韓中環境創造型稲作技術会議実行委員会
委員長 NPO法人 民間稲作研究所 稲葉光國
実行委員会構成団体
NPO法人民間稲作研究所、NPO法人田んぼ、日本雁を保護する会、(財)日本野鳥の会、日本湿地ネットワーク、たんぼの生きもの調査プロジェクト、NPO法人日本国際湿地保全連合 全国有機農業団体協議会、日本有機農業学会、NPO法人日本有機農業研究会、(有)日本の稲作を守る会、潟^イガーカワシマ、潟Aレフ、有機農業ネットワーク栃木、メダカ里親の会
後援(予定):農林水産省・環境省・有機農業推進議員連盟・栃木県・上三川町ほか
参加申し込み・問い合わせ:
NPO法人民間稲作研究所(柿野・駒場)
Tel 0285-53-1133 e-mail [email protected]

(自然保護室/金井 裕)

総務室より

■個人情報保護規程などの変更
  2月17日及び5月26日の理事会で改定された「個人情報保護規程」、「プライバシーポリシー」を別紙で掲載いたします。重ねての郵送はいたしませんのでご了承ください。既存の規程類の改定となりますので、お手数ながら今回改定したものと差替えをお願いいたします。
  規程類は、インターネット版、メール版には、掲載せず、印刷版のみとなっております。なお、「個人情報保護規程」と「プライバシーポリシー」は、当会ホームページでも公開しております(6月中旬以降更新予定)。

(総務室/吉家奈保美・大蔵博美)

■「支部報とりまとめ発送」についてと次回のご案内■
 「支部報とりまとめ発送」についてあらためてご案内いたします。各支部が発行している支部報を、それぞれの支部より全支部へ送付するのはコストと手間が掛かるため、これを財団事務局にてとりまとめて、下記のとおり全支部に送付しています。

  • 発送スケジュール:奇数月の上〜中旬
  • 発送方法:原則として宅配便
  • 発送先:全支部の事務局(現在89)、近畿ブロック、および全サンクチュアリ

取りまとめ発送をご希望の支部は、下記の要領で財団事務局までお送りください。

  • 必要部数:
    余部用を含め110部お願いいたします。
    ご事情により必要部数に満たない場合は、総務室にて適宜、発送先を調整させていただきます。
  • 首都圏の支部へのお願い:
    バードプラザやサンクチュアリなどにおいて、首都圏にある支部の支部報を希望されるお客様がいらっしゃるため、以下の部数にてお送り下さるよう、ご協力よろしくお願い申し上げます。
    東京支部 130部
    神奈川支部、埼玉県支部、奥多摩支部、千葉県支部 各120部
  • 送付〆切り日:本通信上で予めお知らせいたします。
  • 取りまとめ発送用の支部報の送り先:
    〒151-0061 東京都渋谷区初台1-47-1 小田急西新宿ビル1階
           (財)日本野鳥の会 総務室 支部報担当 宛
  • 本件に関するお問合せ先:03-5358-3513 総務室 吉家(きっか)

●次回の支部報とりまとめ発送について
次回は7月24日(火)ですので、取りまとめ発送をご希望の支部は、7月23日(月)までに、上記の送り先へお送りくださるようお願いします。

(総務室/吉家奈保美・大蔵博美)

会員室より

■『野鳥』誌8月号は会員皆様のお手元に■
 『野鳥』誌8月号をすべての会員の皆様(家族会員を除く)にお届けします。8月号では、皆様のご支援で取り組むことができた2006年度の活動成果と決算、2007年度の活動計画と予算をお伝えします。これら事業報告の他に、会員の手引き(会員手続きのご案内や会員規程、会員特典、事務局の連絡先など)も掲載されており1年間保管してお使いいただけます。
 8月号をお届けする際には、野鳥誌の封筒に「すべての会員の皆様にお送りしています。(家族会員は除く)」とご案内をいたしますが、支部型会員(赤い鳥会員)の方の中には、驚かれる方もいらっしゃるかと思いますので、機会がございましたら支部報等でお知らせくださいますようお願いします。
 なお、この8月号は、会の活動を知っていただくため、今後新入会の方に会員証とともにお送りいたします(来年の8月号発行まで1年間使用いたします)。また、会員の方以外で前年度に当会の活動を支援してくださった方(一定額以上の寄付者・商品購入者)へも、1年間の活動報告を兼ねて今後も活動をご支援していただけるようにお送りいたします。

(会員室/伊野純子)

■会員数■
●5月1日会員数 44,964人(対前月-67)
 先月に比べ会員数が67人減少しました。
 5月の入会・退会者数の表をみますと、入会者数は退会者数より19人少なくなっています。会員の増減は、入会者数と退会者数のほかに、会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活した人数によって決まります。この復活者数と入会者数との合計が退会者数よりも少なかったために、前月に比べて67人の会員数減少となりました。
5月の入会者数は前年同月の入会者数に比べ+58人でした。

表1.5月の入会・退会者数
入会者数 退会者数
個人特別会員 4人 9人
総合会員(おおぞら会員) 60人 108人
本部型会員(青い鳥会員) 53人 38人
支部型会員(赤い鳥会員) 95人 56人
家族会員 55人 75人
合計 267人 286人
年度累計 464人 ※  

※会費切れ退会となった後に会費が支払われ会員として復活する方がいらっしゃるため、退会者数の年度累計は、実際の退会者数とはずれた数字となります。このため、退会者数合計については年度末の集計後にお知らせいたします。

●都道府県および支部別会員数
野鳥誌贈呈者数を除いた数を掲載します。

表2 都道府県別の会員数 (6月1日現在)
都道府県 会員数 対前月差 都道府県 会員数 対前月差 都道府県 会員数 対前月差 都道府県 会員数 対前月差
北海道 2,048人 6人 神奈川県 4,661人 -16人 大阪府 2,348人 -8人 福岡県 1,551人 4人
青森県 338人 -4人 新潟県 480人 1人 兵庫県 1,727人 -8人 佐賀県 214人 -2人
岩手県 464人 -6人 富山県 264人 5人 奈良県 644人 1人 長崎県 273人 -1人
宮城県 590人 3人 石川県 326人 -1人 和歌山県 223人 -1人 熊本県 462人 2人
秋田県 261人 2人 福井県 283人 -3人 鳥取県 226人 1人 大分県 277人 3人
山形県 220人 2人 山梨県 364人 -3人 島根県 160人 3人 宮崎県 294人 0人
福島県 857人 8人 長野県 1,025人 1人 岡山県 646人 2人 鹿児島県 423人 -3人
茨城県 1,184人 12人 岐阜県 663人 6人 広島県 706人 -3人 沖縄県 162人 2人
栃木県 572人 4人 静岡県 1,678人 -5人 山口県 516人 -1人 その他 124人 -11人
群馬県 961人 -4人 愛知県 1,846人 -1人 徳島県 391人 3人 全国 44,964人 -67人
埼玉県 2,731人 4人 三重県 530人 -2人 香川県 271人 -1人  
千葉県 2,297人 -15人 滋賀県 365人 -4人 愛媛県 379人 -9人
東京都 6,814人 -25人 京都府 946人 -1人 高知県 179人 -4人
備考:その他は海外在住の会員を示します。
表3 支部別の会員数 (6月1日現在)
支部 会員数 対前月差 支部 会員数 対前月差 支部 会員数 対前月差 支部 会員数 対前月差
小清水 8人 0人 福島 202人 -2人 長野 540人 6人 島根県 174人 2人
オホーツク 219人 5人 郡山 227人 0人 軽井沢 261人 -3人 岡山県 630人 8人
根室 86人 2人 二本松 56人 0人 諏訪 262人 -3人 広島県 667人 -4人
釧路 191人 4人 白河 71人 1人 木曽 49人 0人 山口県 529人 -1人
十勝 149人 -2人 会津 78人 6人 伊那 96人 0人 香川県 239人 -2人
旭川 98人 1人 南会津 19人 0人 甲府 257人 2人 徳島県 425人 1人
滝川 56人 1人 いわき 149人 2人 富士山麓 90人 -4人 高知 185人 -2人
道北 37人 0人 福島県相双 13人 0人 東富士 61人 0人 愛媛県 365人 -15人
江別 24人 -1人 南相馬 20人 0人 沼津 235人 -5人 北九州 419人 -2人
札幌 406人 1人 茨城 1,134人 8人 南富士 273人 -4人 福岡 770人 0人
小樽 145人 -1人 栃木県  545人 0人 南伊豆 58人 -1人 筑豊 218人 1人
苫小牧 227人 1人 群馬県 848人 -6人 静岡 545人 -1人 筑後 188人 2人
室蘭 170人 1人 吾妻 99人 0人 遠江 474人 2人 佐賀県 254人 -2人
函館 81人 -1人 埼玉県 2,247人 0人 愛知県 1,449人 -6人 長崎県 283人 0人
道南檜山 69人 -1人 千葉県 1,739人 -8人 岐阜県 688人 4人 熊本県 459人 2人
青森県 208人 -2人 東京 4,854人 -16人 三重県 467人 -2人 大分県 280人 0人
弘前 148人 -1人 奥多摩 1,055人 -4人 奈良 605人 0人 宮崎県 291人 0人
秋田県 259人 3人 神奈川 3,676人 -18人 和歌山県 229人 0人 鹿児島県 377人 -2人
山形県 219人 1人 新潟県 399人 -2人 滋賀 315人

-3人

八重山 80人 1人
宮古 120人 -1人 佐渡 23人 0人 京都 999人 -7人 やんばる 126人 0人
盛岡 217人 -1人 富山県 238人 4人 大阪 2,255人 2人 合計 41,006人 -75人
北上 132人 -1人 石川 317人 -1人 兵庫県 1,466人 -13人  
宮城県 572人 4人 福井県 278人 -2人 鳥取県 245人 0人

備考:支部別の会員数の合計は、都道府県別の会員数の合計と異なります。これは、本部型(青い鳥)会員や支部に所属されていない個人特別会員が支部別の会員数に含まれないためです。

(会員室/伊野純子)

■支部ネット担当より
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 支部ネット通信は、電子メール版でもお送りしています。電子メール版でしたら転送も簡単ですので、支部役員間の情報共有にも役立つと思われます。実際、支部内のメーリングリストに転送して利用されている支部もございます。また、鳥インフルエンザへの対応など、急いで情報をお伝えする場合に、電子メールによる臨時版も発行しております。
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(会員室長/小林豊)

支部ネット通信 第39号
◆発行
  財団法人日本野鳥の会 2007年6月26日
◆担当
  会員室
  〒151-0061 東京都渋谷区初台1-47-1
  小田急西新宿ビル1F
  TEL.03-5358-3510,3511,3512
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