■ 2003年度の利用者は33万人 ■
●利用者数実績
年度も改まり、昨年度の事業の反省などを行っております。今回はその中から野鳥の会が運営もしくは運営の一部を受託しておりますサンクチュアリの利用者数についてご報告いたします。
2003年度は、ウトナイ湖と鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリの直営2ヶ所と地方自治体からの受託で10ヶ所の施設をサンクチュアリとしてレンジャーを配置しました。2003年度中にこれらの施設を訪れた方の総数は、329,669人でした(表参照)。
2003年度のサンクチュアリ |
利用者数(人) |
鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ |
3,104 |
ウトナイ湖サンクチュアリ |
14,778 |
ウトナイ湖野生鳥獣保護センター |
75,855 |
春国岱原生野鳥公園 |
15,682 |
福島市小鳥の森 |
21,540 |
谷津干潟自然観察センター |
49,777 |
東京港野鳥公園 |
47,038 |
三宅島アカコッコ館 |
閉鎖中 |
横浜自然観察の森 |
39,771 |
加賀市鴨池観察館 |
16,331 |
姫路市自然観察の森 |
25,737 |
福岡市油山自然観察の森 |
20,086 |
合 計 |
329,699 |
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サンクチュアリでの事業には、保護、普及、調査や環境管理などがありますが、利用者数は、普及事業の重要な指標と考えております。年間約30万人に対して、自然に親しみ、その大切さを伝える事業を展開することができたと評価しています。また、この数は野鳥の会の活動を広報できた数ともいえます。
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●施設数と利用者数の関係
サンクチュアリの数は、1981年にウトナイ湖サンクチュアリがオープンしたのち、10年後の91年には9施設、93年には12施設と増えてきました。利用者数も順調に増え95年に約35万6千人に達しました。その後、おおの自然観察の森が契約終了となったり、三宅島のアカコッコ館が噴火のため、閉鎖されたりして、利用者数も2000年には25万人まで落ち込んでしまいました。
現在、2002年度にオープンしたウトナイ湖野生鳥獣保護センターの利用者に加えて、各施設での利用者数もやや増加してきて、昨年度の数値となりました。今年度は、豊田市自然観察の森が、オープン後14年目にして本会が運営の受託をしまして、新たにサンクチュアリに加わります。
地方財政も厳しく、類似の団体も増えていく中で、サンクチュアリ事業と施設の関係も多様化していくと考えております。そのなかで本会の普及事業をサンクチュアリの場でいかに展開していくか工夫を重ねたいと考えています。
(サンクチュアリ室長/葉山政治) |