Toriino(トリーノ)2015年の発行号

第34号 2015年3月発行号

トリーノ表紙
表紙:石踊達哉「林檎花」
(部分)1994年
彩の章
写真:西川 孟
憶の章 -往-
写真:川田喜久治
憶の章 -還-
写真:六田知弘
流の章
写真・文:藤原新也
響の章
写真:星野道夫
野鳥保護レポート
葛西臨海公園の保全が決定 オリンピック競技場建設計画が変更に
文:自然保護室 葉山政治
2014年11月、東京都議会「オリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会」で、舛添要一東京都知事から「葛西臨海公園に整備するカヌースラローム会場については、公園整備の歴史的背景や公園の自然環境に配慮し、公園に隣接する都有地を活用して施設を配置する」との報告がありました。東京都が2020年の東京オリンピック開催にあたり、葛西臨海公園での競技場建設計画の変更を正式に公表した場面でした。

第35号 2015年6月発行号

トリーノ表紙
表紙:石踊達哉「短夜」
(部分)1991年
彩の章
写真:西川 孟
憶の章 -往-
写真:東松照明
憶の章 -還-
写真:川田喜久治
流の章
写真・文:藤原新也
響の章
写真:星野道夫
野鳥保護レポート
基地建設から 辺野古の海を守るために
文:葉山政治 自然保護室/安藤康弘 会員室
協力:(公財)日本自然保護協会(NACS-J)
辺野古一帯は、長い年月をかけて自然が作り上げた生物多様性に富む海域です。国際自然保護連合(IUCN)は、辺野古での新基地建設計画を受けて、2000年の第二回世界大会で、日本政府に対して大浦湾を含む沖縄本島北部一帯の自然環境の保護、およびジュゴン、ノグチゲラ、ヤンバルクイナの保全を勧告しました。IUCNのメンバーである当会も、05年に他のNGOと連携し、政府に対してIUCNの勧告の履行を求める要望書を提出しました。

第36号 2015年9月発行号

トリーノ表紙
表紙:石踊達哉「行く秋」
(部分)1994年
彩の章
写真:西川 孟
憶の章 -往-
写真:川田喜久治
憶の章 -還-
写真:土門 拳
流の章
写真・文:藤原新也
響の章
写真:星野道夫
野鳥保護レポート
リニア中央新幹線は、本当に必要か?
文:葉山政治 自然保護室
東京(品川)― 大阪間を走る「リニア中央新幹線」の本格的な工事(事業者:JR東海)が、年内にも着工されます。リニア中央新幹線は、東京―名古屋間の86%が地下トンネルです。その一部は、国内有数の原生環境を保ち、昨年「ユネスコエコパーク」にも登録された南アルプスの地下を25㎞にわたって貫きます。掘削で大量に発生する土砂の処分や、それが及ぼす動植物・生態系への影響も懸念されています。

第37号 2015年12月発行号

トリーノ表紙
表紙:石踊達哉「茜梅林図屏風」(部分)2011年
彩の章
写真:西川 孟
憶の章 -往-
写真:飯島幸永
憶の章 -還-
写真:川田喜久治
流の章
写真・文:藤原新也
響の章
写真:星野道夫
野鳥保護レポート
野鳥たちの声なき叫び
文:山本 裕 自然保護室
当会は、東京電力福島第一原子力発電所の事故で漏出した放射性物質の野鳥への影響を調べるため、福島県内で定期的に調査を行なっています。その中で、2015年4月19 日に福島県南相馬市で拾得されたツバメの死体から、約425 Bq (ベクレル)/ kg と比較的高い放射性セシウムが検出されました。代謝量が高い小鳥類では生物学的半減期が短く、他国の越冬地で過ごす間に放射性セシウムは体内から排出されるため、このツバメは春先に渡来してから約1か月の間に、エサなどから環境中の放射性セシウムを取り込んだと考えられます。