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ツバメってどんな鳥?
ツバメとそのなかまたち
日本で見られるツバメのなかまは、ツバメ、イワツバメ、コシアカツバメ、ショウドウツバメ、リュウキュウツバメの5種類です。世界には、約80種類のツバメのなかまがくらしています。ヒメアマツバメは、ツバメとよく似ていますが、ツバメとは縁が遠いアマツバメのなかまです。
ツバメ
北海道から九州までの地域に夏鳥として飛来し、人家や商店、駅などに泥でできたおわん型の巣をつくる。体の色は光沢のある黒で、腹は白く、額と喉が赤い。尾は長く二つに分かれ、オスの尾はメスよりも長く見える。
春から夏にかけて繁殖し、2回子育てすることもある。トンボやアブ、ユスリカなどの飛ぶ虫を、飛びながら捕える。チュピッなどと鳴き、さえずりは「土食って虫食ってしぶーい」と聞こえる。
子育てが終わると、川沿いのヨシ原等に数千羽から数万羽が集まり、ねぐらをとる。8月中旬から10月にかけて東南アジアへ渡る。
全長:17cm 翼開長:32cm
イワツバメ
ツバメよりやや小さく、尾の切れ込みが浅い。体の上面は光沢のある黒で、腰が白く、下面は白い。北海道から九州までの山地や市街地に飛来し、ホテルやビル、橋の下などに集団で営巣する。
巣は球形で、ツバメと異なり天井部まで土で覆われている。高い空を飛び回り、空中で虫を捕える。ジュルッ、チュビッなどと濁った声で鳴く。
全長:14cm 翼開長:30cm
コシアカツバメ
ツバメよりやや大きく、腰と目の後ろが赤褐色で、のどから腹に縦のすじがある。北海道から九州までの市街地に飛来するが、関東以西に多い。
集合住宅などの建物の高いところや、橋の下に営巣する。巣はイワツバメと似ているが、出入り口が長く、とっくり型をしている。ツバメに似た声で鳴く。
全長:18cm 翼開長:32cm
ショウドウツバメ
ツバメより小さく、尾の切れ込みが浅い。上面は黒褐色で、のどと腹は白い。北海道の海岸、原野、河川、農耕地に夏鳥として飛来する。土手に穴を掘って集団で繁殖することから、小洞(ショウドウ)ツバメという名がついた。ジュジュジュなどと鳴く。
全長:12cm 翼開長:28cm
リュウキュウツバメ
ツバメに似ているが、尾の切れ込みが浅く、胸から腹は灰褐色をしている。奄美大島より南で見られ、沖縄県で留鳥。人家や橋などにツバメと同じような、おわん型の巣をつくる。ツバメに似た濁った声で鳴く。
全長:13cm 翼開長:30cm
ツバメに似ているが別のなかま
ヒメアマツバメ
ツバメに似ているが、アマツバメ科という別のグループ。体の色は黒褐色で、のどと腰が白い。ビルや高架などに集団で営巣する。巣には羽毛が付いており、イワツバメやコシアカツバメの巣を利用することもある。チリリリィ―と鳴く。
全長:13cm 翼開長:28cm
(イラスト/片岡海里)