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野鳥保護資料集第19集
-ウトナイ湖・勇払原野保全構想報告書-
当会がIBA(重要野鳥生息地)保全事業の一環として、2000年度より取り組んできたウトナイ湖サンクチュアリを含む勇払原野の保全構想がまとまりました。
現在残されている勇払原野の大半は、国の大規模工業基地として計画されながら頓挫し、未利用地域が多い苫小牧東部開発地域です。この地域は鳥類の良好な生息地となっており、3年間の鳥類相調査で276種が記録されました。国内での記録種数の約半数を占め、環境も多様性に富んでいることが分かりました。さらに15種の希少種が確認され、特にシマアオジとチュウヒにとって重要な繁殖地であること、ガン類やオオジシギについてはラムサール条約湿地の登録基準を満たしていることが明らかになりました。勇払原野の法令等による保護指定は断片的で、鳥類生息地の分断化が進んでいます。こ
?Rままでは開発が進み、原野の特性が失われてしまうおそれがあります。報告書では、原野の特性を保つコアエリアの環境を維持することを軸に、広域的に保全・再生していく構想を提唱しました。結びでは、さまざまな立場の利害関係者が参加して、生態学的な観点から保全計画を協議する場の設置を提案しています。
●目次●
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・ 1
概要・・・・・・・・・・・・・・・ 2
背景
- 勇払原野の自然と歴史・・・・・・・・・・・・・・・ 4
- 現在の勇払原野における開発と保全の現状・・・・・・・・・・・・・・・ 8
- 鳥類相調査概要・・・・・・・・・・・・・・・ 11
- 鳥類相調査・・・・・・・・・・・・・・・ 17
- 希少種の調査・・・・・・・・・・・・・・・ 23
- ラムサール登録基準に関連する鳥類・・・・・・・・・・・・・・・ 35
保全について
- 鳥類調査結果からみた勇払原野の保全イメージ・・・・・・・・・・・・・・・ 41
- 重要地域ごとの保全の考え方・・・・・・・・・・・・・・・ 45
- 保全上の課題・・・・・・・・・・・・・・・ 50
- 参考文献・・・・・・・・・・・・・・・ 53
添付資料
- 勇払原野の鳥類相および記録鳥類リスト・・・・・・・・・・・・・・・ 55
- 苫小牧東部開発地域の土地利用図など・・・・・・・・・・・・・・・ 62
- 勇払原野周辺のIBA基準生息地・・・・・・・・・・・・・・・ 64
- 勇払原野及び周辺地域の自然環境保全関連等指定地域・・・・・・・・・・・・・・・ 65
- 自然環境保全等に係る法令・・・・・・・・・・・・・・・ 74
こちらの資料集は「在庫切れ」です。