高病原性鳥インフルエンザの発生状況(2021年1月12日現在)

引き続き国内では、H5N8亜型の高病原性鳥インフルエンザの発生が多数確認されています。1月12日現在、養鶏場では14県で合計35例、野鳥では10道県で合計27例が確認されています。

農研機構の発表(※)によると、今季初めて養鶏場で確認されたウイルスの解析を行い、野鳥の糞便から見つかったウイルスとも比較した結果、昨冬にヨーロッパで流⾏したH5N8亜型のウイルスが、今シーズンの秋に渡り⿃と共に⼤陸を渡って⽇本に侵⼊し、養鶏場での発生を引き起こしたと考えられると結論付けられています。その後、別の系統のウイルスも確認されたという報道もあり、国内に複数の系統のウイルスが存在していることが分かっています。

バードウォッチングでの注意点や日頃の対策については、こちらをご覧ください。

1.野鳥での確認状況

表 H5N8亜型ウイルスが見つかった種(死亡及び衰弱個体)
No. 回収された日 回収場所
1 オシドリ 2020/12/3 和歌山県 和歌山市
2 2020/12/22 鹿児島県 出水市
3 ハヤブサ 2020/12/4 岡山県 小田郡矢掛町
4 ノスリ 2020/12/8 香川県 三豊市
5 ナベヅル 2020/12/18 鹿児島県 出水市
6 オオタカ 2020/12/20 奈良県 吉野郡大淀町
7 フクロウ 2020/12/23 埼玉県 比企郡ときがわ町
合計 6種7例

この他、全国で糞便や環境水からもH5N8亜型ウイルスが合計19例確認されており、今季は国内に存在するウイルス量が多いと考えられます。
詳細については、環境省HPをご覧ください。

2.家きんでの発生状況
農水省HPをご覧ください。

3.国内の野鳥サーベイランスの対応レベル
環境省では、国内複数地域での確認があったことから野鳥サーベイランスの対応レベルを「レベル3」に引き上げています。
各レベルでの、死体等の検査基準については「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル簡易版(PDF)」を御覧ください。

※農研機構(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)HP プレスリリース
(研究成果)大陸を渡ったH5N8亜型 高病原性鳥インフルエンザウイルス