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冠島・沓島
環境構成
冠島(面積0.22㎢)は舞鶴市の約10㎞沖の若狭湾上にあり、東西413m、南北1,316m、標高169mの無人島である。オオミズナギドリの集団繁殖地として島全体が天然記念物に指定されている。
冠島の北東2.2㎞にある沓島には、数千羽のウミネコのほかオオミズナギドリ、カンムリウミスズメ、ヒメクロウミツバメの繁殖が確認されている。両島で繁殖している海鳥は、その周辺海域だけでなく日本海を広く採食圏としていることが標識調査や衛星発信機の調査で判明しつつある。
両島の周辺海域では、サザエの刺し網、ブリの一本釣り、ウマヅラカワハギのすくい網の他、定置網漁や箱メガネでのサザエやアワビ漁も見られる。また、磯釣りや船釣りに訪れる人々を対象とした遊漁船業やダイビングなどのレジャー産業も経済活動の一部になっている。
海鳥の繁殖地の保護指定
- 国指定冠島・沓島鳥獣保護区(特別保護区)
- 若狭湾国定公園
繁殖している海鳥
オオミズナギドリ、カンムリウミスズメ、ヒメクロウミツバメ、ウミネコ
海鳥・海洋保全への脅威
- 1997年のナホトカ号のような重油流出事故
- 漂着ゴミ(特に冬季風浪によるもの)
- 移入種(ドブネズミ)による捕食
保全活動
- 環境省(モニタリングサイト1000調査 小島嶼・海鳥)
- 冠島調査研究会・舞鶴市教育委員会・環境省・山階鳥類研究所(オオミズナギドリ等の海鳥の生態調査)
- 舞鶴市(市内小中学校への環境教育講座)
- 京都府漁業組合(ワカメ資源保全のための禁漁期間を設定)