鳥島
環境構成
鳥島(面積0.048㎢)は、東京から約600㎞南に位置する火山島である。かつては、アホウドリが島を覆うほど多数繁殖していたが、明治維新後、羽毛採取のための乱獲が行われ、その数は激減した。乱獲はアホウドリ採取禁止となる1933年まで続き、年間20万羽、推定約500万羽が殺された。その後、一度は絶滅宣言が出されたが、1951年、鳥島でごく少数が再発見された。その後60年以上にわたり保護活動が続けられ、現在では約3,500羽にまで回復している。同島では、クロアシアホウドリ、カンムリウミスズメも繁殖している。
海鳥の繁殖地の保護指定
- 国指定鳥島鳥獣保護区
- 国指定天然記念物(鳥島)
繁殖している海鳥
アホウドリ、クロアシアホウドリ、コアホウドリ、カンムリウミスズメ、オーストンウミツバメ、オナガミズナギドリ
海鳥・海洋保全への脅威
- 火山活動、繁殖地における土砂の流入、堆積
- 移入種(クマネズミ)による海鳥の捕食
保全活動
- 環境省(モニタリングサイト1000調査 小島嶼・海鳥)
- 環境省(保全工事及びモニタリング、オーストンウミツバメの繁殖地での殺鼠剤散布)
- 東京都(繁殖地における土砂流出を防ぐための砂防工事、ハチジョウススキの植栽)
- 環境省・東邦大学・山階鳥類研究所(アホウドリの保護増殖事業、個体群のモニタリング、アホウドリのコロニーの小笠原諸島の聟島への移設)