御蔵島
環境構成
御蔵島（面積20.6㎢）は、東京から約200㎞南、三宅島から約20㎞南に位置する、標高851mの御山を中心とする火山島である。周囲を切り立った崖に囲まれ、スダジイの深い森に覆われている。オオミズナギドリの国内最大の繁殖地で、1978年の調査では、175万～350万羽と推定されていたが、近年は、年2万羽の割合で減少しており、2012年には77万羽となっている。
周辺海域では、一本釣り漁（カツオ、マグロ類、シマアジ、カンパチ）やトビウオ、ヒラマサ、カンパチ、ムロアジなどの漁業が行われている。また、ドルフィンウォッチングが盛んである。
海鳥の繁殖地の保護指定
- 都指定御蔵島鳥獣保護区（特別保護地区）
- 都指定自然環境保全促進地域
- 自然保護条例（御蔵島村）
- 富士箱根伊豆国立公園伊豆諸島地域（保護地域）
繁殖している海鳥
オオミズナギドリ、カンムリウミスズメ
海鳥・海洋保全への脅威
- 移入種（ノネコ）によるオオミズナギドリの捕食
- 落石防止の都道沿いの金網によるオオミズナギドリの事故死
- オオミズナギドリを対象とする有害鳥獣駆除事業
保全活動
- 環境省（モニタリングサイト1000調査 小島嶼・海鳥）
- 東京都・御蔵島村（御蔵島エコツーリズム事業、資源保護のための観光客立ち入り制限）
- 巨樹の会（植生回復事業とモニタリング）
- 御蔵島観光協会（観光客を対象に御蔵島周辺に生息しているミナミハンドウイルカの生態についてのレクチャーを開催）
- 御蔵島漁業協同組合（資源保護のため禁漁期を設定）
