利尻島
環境構成
利尻島(面積182.2㎢)は北海道の西北端、稚内港から約50㎞の日本海上に位置する。その北西には、礼文水道をはさんで日本最北の有人島・礼文島がある。これまで約280種類の野鳥が確認されており、夏鳥や旅鳥が多い。島の北西部はウミネコの集団繁殖地となっている。
周辺海域では、ウニ、コンブ、ナマコ、アワビなどの根付漁業、タコのいさり漁・空釣縄漁、ホッケ、カレイ、メバルなどの刺し網漁、ヒラメ、マグロなどの一本釣り漁、ナマコの桁引き漁などが行われている。サケの孵化放流やウニ、アワビ種苗の放流、利尻昆布の養殖・ホタテの養殖など栽培・資源管理型漁業も盛んである。
海鳥の繁殖地の保護指定
- 道指定利尻鳥獣保護区
- 利尻・礼文・サロベツ国立公園
繁殖している海鳥
ウミネコ、オオセグロカモメ
海鳥・海洋保全への脅威
- 利尻・礼文・稚内間のフェリーでの観光客の餌付けの影響
- 繁殖地でのカラスなどの捕食
- 沿岸での外来種の海藻・ヨレモクの繁茂
保全活動
- 利尻町立博物館(定期探鳥会)
- 日本野鳥の会道北支部(年1回、ウミネコ繁殖コロニー状況調査)
- 北海道大学(ウミネココロニーでの継続的な生態調査)
- 漁業者(海岸のゴミ拾い実施)
- 利尻富士町役場産業建設課・教育委員会(島内小学生を対象とする環境教育、ヒラメ、昆布漁業などについての勉強会、体験学習の実施)