JP057 小友沼(おともぬま)
秋田県:能代市
位置 | N 40°10′ E 140°04′ |
面積 | 60ha |
環境構成【溜池】
小友沼は人工的に造られた農業用溜め池で、10万羽を超えるマガンが春期に利用する。この溜池は、近世初期に58年の歳月をかけ志戸橋野台地からしみ出た水を灌漑用にするため、堰き止めて造られたと伝えられている。300年を越える維持管理が行われてきているが、沼の水深は浅く、深い所でも2mもなかったことから、水争いが絶えなかったと言われている。戦後この水不足を解消するため、近くを流れる米代川から大型のポンプで水を引き入れ不足分を補うようにした。
沼の南北はいずれも小高い丘である。北側の丘は北斜面がクロマツとコナラからなる林。沼に面した南斜面はツツジなどからなる小潅木。また南側の丘はクロマツとスギの林。沼の裏側はヨシ原からなる湿地帯である。
選定理由
A4i | ヒシクイ・マガン・オナガガモ |
A4iii | マガン |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
<その他>
東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ参加地
保全への脅威
- 堤防老朽化に伴う小友沼ため池改修工事と生息環境との関係(実施期間は2006年~2010年)
- 小友沼と八郎潟の間に風力発電施設建設の計画がある
- 釣り人が水鳥の生息域に入り込み、生息環境を撹乱する
- 犬の散歩と運動に伴う愛犬家のマナー問題
保全活動
- 環境教育活動:実施者(おとも自然の会)
内容:ガン・ハクチョウ類の渡来時期、能代市内の小中学校の生徒を対象に、随時観察会を実施している - モニタリング調査:実施者(環境省/日本野鳥の会秋田県支部)
内容:モニタリングサイト1000(森林と草原の鳥類調査、ガンカモ類調査)
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 461KB)