JP055 化女沼(けじょぬま)
宮城県:大崎市
位置 | N 38°38′ E 140°58′ |
面積 | 351ha |
環境構成【湖沼/水田/里山/沈水浮葉植物】
写真:竹丸勝朗
宮城県中部の丘陵地と平野の接点に位置するダム湖。化女沼は平野部に指状に伸びる丘陵の谷に、規模の大きい灌漑用溜池として維持されてきたが堤防のダム化や周囲の環境整備が行われ、現在は貯水面積・量ともに増加したダム湖である。通常ダム湖では水草の生育は顕著ではないが、ここでは浅水域に広範囲にヒシなどが繁茂し、汀線部には巾は狭いがヨシなどの湿生植物が成育している部分もある。
湖岸には市民ピクニックエリア、化女沼古代の里といった公園が整備されている。これ以外の地域は水田、畑、不連続のコナラ、クリの二次林やスギなどの植林、点在する住宅地になり里山的な景観を持っている。
選定理由
A4i | マガン・ヒシクイ |
保護指定
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(化女沼)
<その他>
ラムサール条約登録湿地、東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ参加地
保全への脅威
- 外来生物の増加(オオクチバス・ブルーギル・年によってはオオマリコケムシ)と在来種の減少
- オオクチバス等を狙う釣り人によるマガン、亜種ヒシクイのねぐら入り忌避
- 水質の悪化
- ヒシとハスの過繁茂
- 放射性物質。セシウム134、137の生物濃縮が進んでいる。
保全活動
- 環境管理:実施者(大崎市湿地保全活用検討委員会)
内容:管理計画策定 - 外来種のコントロール:実施者(大崎市:委託先:NPOエコパル化女沼)
内容:オオクチバス、ブルーギルの捕獲 - 環境教育活動:
内容:「里地里山探検隊」と題した行事を年に5~6回実施(大崎市とNPOエコパル化女沼)
保全・普及活動(日本野鳥の会宮城県支部) - 法律制定、政策、規制:実施者(大崎市湿地保全活用検討委員会)
内容:周辺の里山部分を含めた管理計画の策定を実施 - モニタリング調査:実施者(大崎市、雁の里親友の会)
内容:里山及び内水面の植生調査
雁類の定期的なモニタリング(1987~):雁の里親友の会 - 経済活動を通じた保全(エコツーリズム等):実施者(NEXCO東日本やJR東日本)
内容:ツアーの実施
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 663KB)