JP053 伊豆沼(いずぬま)

宮城県:登米市、栗原市

宮城県:登米市、栗原市

位置 N 38°43′ E 141°07′
面積 1,800ha

環境構成【湖沼/水田/沈水・挺水植物/農耕地】

本田敏夫
写真:本田敏夫

宮城県北部の平野と丘陵地の接点に形成された湖沼。
伊豆沼・内沼は古くは迫川流域に広がる広大な湿地だったが、幾度かの干拓により今の形になった。湖沼と言うよりは平らな湖盆を持った沢沼地の性格が強い点で蕪栗沼とよく似ている。水深が浅くハスやヒシその他の沈水・浮葉植物が繁茂し岸沿いにはヨシ・マコモなどの挺水植物帯が広がり、その外側や堤防、流入する河川に沿ってヤナギ林が形成されている。広い開水面は場所により渇水期に干潟のように泥底が露出する。
沼周囲の平坦地のほとんどは水田であり、沼を囲むように西から伸びる低い丘陵は、スギ植林、コナラ-クリ二次林、畑、住宅地その他、多様な土地利用がされている。

選定理由

A4i マガン・オオハクチョウ・オナガガモ
A4iii カモ類

保護指定

サイトの一部(10~49%)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(伊豆沼)
<その他>
ラムサール条約登録湿地、東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ参加地

保全への脅威

  • 複数の保護の網がかかっているのは水面を主とした地域のみ
  • 流入水の汚染などによる環境負荷の増大
  • ブラックバスの影響と考えられている淡水魚相の単純化
  • 治水工事に伴う湖岸形態の単純化
  • ガン類が採餌に利用する広域の水田の規模や環境改変
  • 洪水による堤防の決壊、それに伴う河川環境の改変と工事による直接の影響

保全活動

  • 環境教育活動:
    内容:探鳥会(日本野鳥の会宮城県支部)
    普及活動(宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター、雁を保護する会、追町野
    鳥観察館、宮城県、伊豆沼・内沼環境保全財団、伊豆沼湖沼群の自然を守る会)
  • モニタリング調査
    内容:生息数カウント(雁を保護する会)、調査研究(日本雁を保護する会)
  • 外来種のコントロール:実施者(バスバスターズ(栗原市)
    内容:ブラックバス駆除
  • その他:
    自然再生全体構想策定(平成21年10月)(宮城県)

※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 543KB)

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