JP033 下北半島北部沿岸(しもきたはんとうほくぶえんがん)
青森県:大間町、風間浦村、むつ市、東通村
位置 | N 41°29′ E 141°04′ |
面積 | 2,700ha |
環境構成【浅海域】
津軽海峡に面した海岸線で、東端の尻屋崎から西端の大間崎まで延長約60kmにわたり、砂浜と岩礁で形成されている。この海岸線において、主に鳥類の生息地となっているのは、東から尻屋崎海岸、岩屋海岸、石持海岸、大畑海岸、下風呂海岸、大間崎海岸などである。
なお、尻屋崎付近の弁天島は、ケイマフリの繁殖地となっている。
選定理由
A4i | コクガン |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
<保護指定の内容>
国定公園(下北半島国定公園)、自然環境保全地域
保全への脅威
- 消波ブロックの新設による、砂浜の縮小(消波ブロックの新設が進んでいるエリアがあり、これにより砂の崖の侵食が抑えられ、新たな砂の供給が減り、砂浜が縮小する可能性がある。一方で、離岸構造物が採餌や生息密度に影響する可能性を指摘する報告もあり(平田ら2015)、規模・深刻度は不明である。)
- 漁網による沿岸性鳥類への影響
保全活動
- 環境管理:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会・ふるさとが大好き会)
内容:ジオサイトの清掃という位置づけで、行政や民間が主体となり不定期に清掃活動が行われている - 環境教育活動:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会・JAMSTECむつ研究所)
内容:下北ジオパーク構想推進協議会による海成段丘の成り立ちや生態系に関する普及教育活動(野外観察・室内での講演会など)のほか、JAMSTECむつ研究所などが沿岸域の生物を教材とした環境教育活動を実施している - 保全のための人材育成活動:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会・JAMSTECむつ研究所・ふるさとが大好き会)
内容:地元住民の中からジオガイドを養成すべく普及教育活動を実施している - 法律制定、政策、規制:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会)
内容:下北管内5市町村で連携してジオパーク構想を推進している中、大間崎、風間浦沿岸、ちぢり浜、北部海岸、尻屋崎は主要なジオサイトに位置づけられている - モニタリング調査:実施者(下北野鳥の会・大間海鳥研究室)
内容:下北野鳥の会のメンバーがカモ科鳥類のカウントを現在も継続しているほか、大間海鳥研究室がコクガンのカウントを行っていた(2012-2014年度・現在は休止中)、調査活動(下北野鳥の会、日本野鳥の会青森県支部) - 経済活動を通じた保全(エコツーリズム等):
内容:前述のジオガイド育成の先に保全の意識啓発を含むツーリズムの確立を目指している
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