JP162 与根・具志干潟(よね・ぐしひがた)
沖縄県:豊見城市、糸満市、那覇市
位置 | N 26°10′ E 127°39′ |
面積 | 180ha |
環境構成【干潟】
写真:山田泰広
■具志干潟
那覇空港に隣接する砂泥質干潟。陸地側には一部マングローブ林とヨシ原がある。小規模な岩場もあり、水鳥の休息場所となっている。
■与根遊水地
住宅地に残され水路で海につながる遊水地。三角形の3辺がコンクリート護岸。内部は泥質干潟で一部がヨシ原になっている。
選定理由
A1 | クロツラヘラサギ |
A4i | クロツラヘラサギ |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
保全への脅威
- ゴミの不法投棄
- 農薬の影響(周辺で使われたと思われる違法農薬が、同サイト内の与根三角池に流れ込み、クロツラヘラサギ3羽が救護された(1羽はすでに死亡)事があった。真相は究明されておらず今後も起こる可能性がある。三角池は沖縄島南部に飛来するクロツラヘラサギの集団餌場及び休息地になっており、このエリアの全個体に影響がでる可能性がある。)
- 釣り人、レジャー客の影響(豊崎埋立地の人工ビーチは満潮時のシギ・チドリ類の休息場となっているが、ビーチ利用者が増え野鳥への影響が見られる。この状況が続くとこの休息場には飛来しなくなると思われる。サイト内には釣り場も多く釣り糸や釣針の放置が野鳥へ影響を与えている。特にクロツラヘラサギは採餌方法から被害にあいやすく、釣り糸に絡まった個体が同サイトで2度救護された。)
- 周辺の都市化(豊崎埋立地の未造成エリアはコアジサシやシロチドリの繁殖エリアやシギ・チドリの休息場として利用されているが、商業施設などが増え都市化が進んでいる。繁殖地としての環境はすでに厳しく次年度以降繁殖できるかも厳しい状況にある。)
- 空港の拡張(具志干潟沖合いでは那覇空港の滑走路増設工事が始まっている。今後の野鳥への影響が懸念される。)
保全活動
- モニタリング調査:
内容:調査・保全活動(沖縄野鳥の会、沖縄野鳥研究会、沖縄県獣医師会)
漫湖保全事業及び鳥獣保護区管理に伴う広域水鳥生息調査(秋、冬、春)(環境省那覇事務所)
鳥類生息調査(各月)(沖縄野鳥の会) - 環境教育活動:
内容:普及活動(沖縄野鳥の会、沖縄野鳥研究会、沖縄県獣医師会)
探鳥会(沖縄野鳥の会)
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 701KB)