JP158 奄美群島(あまみぐんとう)
鹿児島県:奄美市、龍郷町、大和村、宇検村、天城町、瀬戸内町、徳之島町、伊仙町、与論町、和泊町、知名町、喜界町
位置 | N 28°19′ E 129°26′ |
面積 | 123,910ha |
環境構成【島嶼/森林】
写真:鳥飼久裕
奄美群島は最も大きい奄美大島、それに続く徳之島、沖永良部島、喜界島、与論島、加計呂麻島、請島、与路島、それにそれぞれの属島からなっている。山地帯はスダジイを中心とした常緑広葉樹林である。低地帯はガジュマルやアコウ、タブノキなど樹林が発達し集落付近はモクマオウ、アカギ、フクギなどが防風林として植えられている。水田や湿地の多くはサトウキビ畑にかわり、湿地は少ない。海岸地帯はアダンやオオハマボウの群落が見られる。入り江の河口付近にはマングローブ林がある。
選定理由
A1 | アマミヤマシギ・オオトラツグミ・ルリカケス |
A2 | アマミヤマシギ・カラスバト・ズアカアオバト・リュウキュウコノハズク・リュウキュウサンショウクイ・アカヒゲ・オオトラツグミ・ルリカケス |
保護指定
サイトの一部(10~49%)に法的な担保がある。
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(湯湾岳)、国立公園(奄美群島)、都道府県立自然公園、自然環境保全地域、保護林
<その他>
国指定天然記念物神屋・湯湾岳
保全への脅威
- 海岸の開発や林道工事による生態系への影響
- 国立公園化にともない特別保護地区と第1種特別地域は保全の網がかかったが、第2種特別地域等では今後も伐採の計画がある。
- 林業は下火であるが、養殖業は今後も拡大が見込まれる。
- 地震や津波のリスクに加え、台風の脅威には常にさらされている。
- 世界自然遺産登録がなされた場合、観光客の増加が考えられる。
- マングースは確実に低密度化しているが、ノネコ・ノイヌの脅威は増えている。
保全活動
- 環境管理:実施者(鹿児島県)
内容:奄美群島国立公園での自然再生事業 - 外来種のコントロール:実施者(環境省)
内容:マングースの駆除、飼い猫、野良猫、ノネコ、ノイヌの対策 - 環境教育活動:
内容:龍郷町の環境教育など(市町村)
普及活動(奄美野鳥の会、奄美ネコ問題ネットワーク) - 法律制定、政策、規制:実施者(環境省、鹿児島県、市町村)
内容:世界自然遺産登録化、希少種を保護するための条例の制定、巡視活動の実施 - モニタリング調査:実施者(環境省、NPO法人奄美野鳥の会)
内容:オオトラツグミ、アマミヤマシギの保護増殖事業(環境省)
オオツラツグミのさえずり一斉調査(奄美野鳥の会)
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