JP091 鳥屋野潟(とやのがた)

新潟県:新潟市

新潟県:新潟市

位置 N 37°53′ E 139°03′
面積 264ha

環境構成【湖沼/ヨシ原/水田/河畔林】

岡田成弘
写真:岡田成弘

鳥屋野潟は新潟市の中心部にある湖水面積167haの潟湖である。新潟平野下流域の遊水地としての機能を担っており、都市に隣接しながらも埋め立てられることなく残された。湖の周囲を取り巻くようにヨシの群落が発達し、湖面にはコウホネやヒシが繁茂している。潟の両岸にある2つの公園では植樹されたサクラ、マツ、カシなどの木々が成長し、都市の中に森を形成している。湖内にはコイ科魚類をはじめ淡水魚が多く生息する。鳥屋野潟の南東側には内湖の清五郎潟がある。潟の半分は埋め立てられて庭園となっているが、残された湖水面にはヨシが茂り、ヒシ等の水生植物が生育している。厳冬期には清五郎潟でねぐらをとるオオハクチョウ、コハクチョウが多く見られ、積雪期にはヒシクイも入り込むなど、鳥屋野潟で風雪が強い時の避難場所としての役割を担っている。

選定理由

A4i コハクチョウ

保護指定

法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である

保全への脅威

  • 鳥屋野潟の湖岸堤整備が新潟県(土木河川整備課、新潟地域振興局地域整備部)によって計画・実施される。これにより、コハクチョウ、オオハクチョウ、ガン類のねぐらとなるヨシ原の減少による影響が懸念される。ヨシ原の保全及び工事後の植栽による復元などを提言している(日本野鳥の会新潟県)。
  • 内湖である清五郎潟の開発、乾燥化によるコハクチョウねぐらの消滅危機。
  • 鳥屋野潟周辺の都市開発による南部水田地帯とのグリーンベルト分断化

保全活動

  • 環境教育活動:
    内容:ハクチョウ類・ガン類生息数調査(10月から3月の越冬期)日本野鳥の会新潟県
    鳥屋野潟に生息する鳥類調査(周年)(日本野鳥の会新潟県)
    鳥屋野潟探鳥会(日本野鳥の会新潟県)
    新潟市民探鳥会(新潟市、にいがた野鳥の会、日本野鳥の会新潟県)
    新潟県立自然科学館屋上からの鳥屋野潟探鳥会(新潟県立自然科学館・日本野鳥の会新潟県)
    探鳥会・自然観察会(鳥屋野潟公園管理事務所)
  • モニタリング調査:
    内容:環境省生物多様性センター:モニタリングサイト1000、
    ハクチョウ類・ガン類生息数調査(越冬期)(日本野鳥の会新潟県)
    野鳥生息調査(通年毎年)(日本野鳥の会新潟県)

※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 728KB)

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