JP081 八丈島(はちじょうじま)
東京都:八丈町
位置 | N 33°06′ E 139°48′ |
面積 | 6,948ha |
環境構成【火山地形(島嶼)/樹林(照葉樹林、二次林)/農耕地】
写真:菊池健
東京から約290km南方に位置し、高知県の室戸岬とほぼ同緯度にある。島は南東部の三原山(701m)と北西部の八丈富士(854m)という二つの火山が連なったひょうたん型をしている。また八丈本島の西約4kmのところには八丈小島という無人島がある。
八丈島は近くを流れる黒潮の影響を受け、冬は温暖で一年を通して雨が多く風も強い。
火山としての歴史の古い三原山には照葉樹林の林があり、一方の八丈富士には中央火口丘に湿原がある。
八丈小島にはアカコッコ、イイジマムシクイ、カラスバトの生息する森が残されている。ノヤギが繁殖していたが駆除され、植生の回復が進んでいる。
選定理由
A1 | カンムリウミスズメ・アカコッコ・ウチヤマセンニュウ・イイジマムシクイ |
A2 | カラスバト・アカコッコ・イイジマムシクイ |
A4ii | カンムリウミスズメ |
保護指定
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国立公園(富士箱根伊豆)、都道府県立自然公園、自然環境保全地域
保全への脅威
- 八丈小島においてはカラスとドブネズミの影響、八丈島ではカラスとアオダイショウの影響が懸念される
- 釣り人が磯へ入ることにより、残り餌などが海鳥の天敵となるカラスを誘引する
- 八丈小島においてはササ原の拡大により野鳥の生息環境が悪化している例がある。
- 森林伐採、植林、道路の拡幅工事等による生息地の減少。
- イタチ(移入種)による鳥類の捕食。
- (長期的にみた場合)火山活動によって生息地の消失が起きる可能性が考えられる。
保全活動
- 外来種のコントロール:実施者(八丈町)
内容:八丈小島におけるノヤギの捕獲、個体数調査 - 環境教育活動:実施者(八丈ビジターセンター)
内容:探鳥会、バードウォッチング入門教室、講演会など - 法律制定、政策、規制:実施者(東京都)
- モニタリング調査:実施者(伊豆諸島自然史研究会)
内容:八丈小島におけるクロアシアホウドリ他のモニタリング調査を継続している - 経済活動を通じた保全(エコツーリズム等):実施者(八丈島島内事業者)
内容:自然観察ガイドツアーを実施
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 540KB)
※八丈島の周辺海域は、マリーンIBA(Marine Important Bird and Biodiversity Areas:海鳥の重要生息地)に選定されている。 詳しくはこちら