JP080 御蔵島(みくらじま)

東京都:御蔵島村

東京都:御蔵島村

位置 N 33°52′ E 139°36′
面積 2,058ha

環境構成【火山地形(島嶼)/樹林(照葉樹林、二次林)】

山本裕
写真:山本裕

東京から南南東に約200km、三宅島から南南東に約19kmにあり、御山(33°52.5’N、139°36.1’E、851m)を島頂とする直径5km、周囲16kmのほぼ円形の小さな火山島である。
島の周囲は黒潮に削り取られ海岸線は海食壁で囲まれて砂浜はない。島の約半分がスダジイの原生林で構成されており、日本の巨樹の4.9%がこの島にある。北方系と南方系の植物が共存する特異な植生をもっており、山頂から標高450mくらいまでは高山系植物が自生している地域もあり、標高350m以下では南方系の植物が繁茂している。
オオミズナギドリの世界有数の繁殖地で、1970年代には175~350万羽がいると推定されていたが、2012年には80万羽を下回るまでに減少している。

選定理由

A1 カンムリウミスズメ・ミゾゴイ・アカコッコ・ウチヤマセンニュウ・イイジマムシクイ
A2 カラスバト・アカコッコ・イイジマムシクイ
A4ii オオミズナギドリ・カンムリウミスズメ

保護指定

サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
都道府県指定鳥獣保護区(御蔵島)、国立公園(富士箱根伊豆)、都道府県立自然公園、自然環境保全地域

保全への脅威

  • ノネコ・ノラネコによる鳥類の捕食
  • 道路の拡幅等による森林伐採
  • 有害鳥獣駆除事業(オオミズナギドリ対象)
  • 落石防止の金網(都道沿い)でのオオミズナギドリの斃死

保全活動

  • 外来種のコントロール:実施者(山階鳥類研究所)
    内容:ノネコの不妊化、島外搬出
  • 環境教育活動:実施者(みくらしま観光案内所)
    内容:自然に関する調査研究報告書の発行
  • 経済活動を通じた保全(エコツーリズム等):実施者(東京都 御蔵島村)
    内容:東京都と村の協定によるエコツーリズムの推進(ガイドの育成やルールの策定など)
  • モニタリング調査:実施者(巨樹の会)
    内容:植生回復事業とモニタリング

※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 458KB)

※御蔵島の周辺海域は、マリーンIBA(Marine Important Bird and Biodiversity Areas:海鳥の重要生息地)に選定されている。 詳しくはこちら

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