JP068 霞ヶ浦・浮島(かすみがうら・うきしま)
茨城県:石岡市、土浦市、潮来市、かすみがうら市、行方市、稲敷市、小美玉町、阿見町、美浦村
位置 | N 36°02′ E 140°24′ |
面積 | 17,000ha |
環境構成【湖沼/淡水性湿地】
写真:明日香治彦
霞ケ浦周辺の湖沼群は、関東地方におけるガンカモ類の重要な越冬地となっている。特に、ガン類にとっては、霞ケ浦をはじめ周辺の水田地帯などは、関東地方で唯一の定期的な越冬地となっている。涸沼、北浦、菅生沼もガン類の生息を可能とする環境が保持され、不定期にガン類が渡来する。
浮島湿原にはヨシ原が広がり、オオセッカをはじめコジュリン、オオヨシキリ、コヨシキリ、ヒバリ等が繁殖する。冬期にはオオジュリンや猛禽類のチュウヒ、ハイイロチュウヒ、コチョウゲンボウ等が越冬する。
選定理由
A1 | オオセッカ |
A3 | オオセッカ・コジュリン |
A4i | コチドリ・ムナグロ・コガモ・カモ類 |
保護指定
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国定公園(水郷筑波国定公園)、自然環境保全地域
保全への脅威
- 霞ヶ浦稲敷大橋袂の真珠柵のカワウのねぐらが猟期に乱場となる(約100ha)。
ここでは、猟期以外は500羽位がねぐらとして利用するが猟期期間中は鳥屋が5戸も作られカモを銃で捕獲するのでねぐらとして利用できない。 - 土浦入のハス田地帯の防鳥ネットの羅網事故で毎年1000羽以上のカモが犠牲になる(300ha)。カモを捕食するフクロウ、オオタカ、ノスリ等も同様に羅網する。
- 県農業環境課指導による土浦入り湖面の越冬するカモ類2500羽を駆除
- 水門の建設
- 外来植物の導入
- 観光/レクリェーション
- 湿地の干拓
保全活動
- 環境管理:実施者(日本野鳥の会茨城県)
内容:春秋冬の年3回 春はシギ・チドリとオオセッカ観察会
秋はシギ・チドリ観察会、冬はチュウヒのねぐら入り観察会 - 外来種のコントロール:実施者(日本野鳥の会茨城県)
内容:コブハクチョウの数のカウント - 環境教育活動:実施者(日本野鳥の会茨城県及び地元の野鳥クラブ)
内容:各小学校を中心に野鳥に関する話や観察
春秋冬の年3回 春はシギ・チドリとオオセッカ観察会
秋のシギ・チドリ観察会、冬のチュウヒのねぐら入り観察会 - モニタリング調査:実施者(日本野鳥の会茨城県)
内容:カモの羅網調査 毎年1月に行っている。 - その他
霞ヶ浦全体で自然再生への試み(アサザ基金ほか)
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 664KB)