JP029 八雲(やくも)
北海道:八雲町
位置 | N 42°16′ E 140°13′ |
面積 | 300ha |
環境構成【森林/河川】
遊楽部岳、太櫓岳に源を発するユーラップ川は、全長約27kmにも及びサランベ川、音名川、鉛川、ペンケルペシュペ川、トワルベツ川をはじめとする多くの支流を抱える道南きっての河川である。一部支流を除きサケが遡上する水域には堰堤、砂防ダムがなく、とくに上八雲にある二カ所のサケマス孵化場付近には産卵を終えたサケの死骸が川底を埋め、ワシたちの冬期の食物となっている。ワシ類は河口からサケマス孵化場付近までの河畔林、および河岸から続く山の斜面の森林にとまって休息している。ねぐらは上流部の森林地帯にある。また、支流トワルベツ川では、ヒグマもサケを補食している。しかし、周辺のブナを中心とする森林伐採により、水量の減少が目立ち始めている。さらに、サランベ川では上流の砂防ダムのため土砂の供給が絶たれ、河床が低下し河岸の崩落も始まっている。
選定理由
A1 | オオワシ |
A3 | オオワシ |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
保全への脅威
- 河川改修: 護岸改修
- 砂防ダム: 河床低下、河岸崩落
- 森林伐採: 水量の減少
- 雨後土砂流入による濁り
保全活動
- 環境教育活動:
ユーラップ川流域猛禽類探鳥会(日本野鳥の会道南桧山支部)
海と森の栄養循環を体験する学習事業「サケの秘密体験」実施(NPO法人NATURAS) - モニタリング調査:
河川環境調査(ユーラップファンクラブ)
1~3月の各月2回ワシ調査(日本野鳥の会道南桧山支部)
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