JP012 風蓮湖・温根沼(ふうれんこ・おんねとう)
北海道:根室市、野付郡別海町、厚岸郡浜中町
位置 | N 43°18′ E 145°21′ |
面積 | 25,000ha |
環境構成【開放水面/塩性湿地/干潟/樹林】
写真:川崎慎二
開放水面 風蓮湖 5,750ha 温根沼 568ha 風蓮湖周辺は、根室湾の沿岸流によって湾の一部が閉鎖されてできた閉鎖湖である風蓮湖や温根沼の周辺に発達する低地と、それを取り巻く台地および段丘地の2つの地形区に大別される。風蓮湖を中心とする沖積低地は、海岸部では砂礫、河川地域では泥炭によっておおわれている。植生は、河川地域と湖岸沿いに広がる低層湿原・中間湿原・高層湿原・海岸沿いに分布する塩性湿地群落および海岸砂丘上に成立する自然草原のほか、針葉樹林、針広混交林、広葉樹林などの森林を加え、湖内の水生植物群落などを含めて、良好な自然環境を形成している。
選定理由
A1 | タンチョウ・オオワシ |
A3 | タンチョウ・オオワシ |
A4i | オオハクチョウ・ヒシクイ・コクガン・ヒドリガモ・スズガモ・ホオジロガモ・タンチョウ・キョウジョシギ・トウネン・キアシシギ |
保護指定
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区特別保護地区(風蓮湖)、都道府県指定鳥獣保護区(温根沼)、都道府県立自然公園(野付・風蓮道立自然公園)、自然環境保全地域、保護林
<その他>
ラムサール条約登録湿地、東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ参加地
保全への脅威
- 温根沼周辺における高規格道路建設計画
- 地盤沈下
- 2006年の低気圧の風倒木による林内環境変化の植生への影響
- 近年相次ぐ高潮による草原環境変化の植生への影響
- エゾシカの増加による、ハマナス・オオシバナ、樹皮剥ぎ等の食害。湿地の荒廃。マダニの増加。要注意外来生物オニハマダイコンの流入。
保全活動
- 環境管理:実施者((公財)日本野鳥の会 以下すべて根室市からの委託 )
内容:森林、春国岱の海側石堤の定点調査 - 外来種のコントロール:実施者((公財)日本野鳥の会・市民団体根室市ワイズユースの会ほか)
内容:年2~3回、共同で春国岱のオニハマダイコン除去作業 - 環境教育活動:実施者((公財)日本野鳥の会)
内容:探鳥会(5.11.2月)、小中高校の環境普及教育、外部からの講師を招いた自然
や生きものに関する講演会など - 保全のための人材育成活動:実施者((公財)日本野鳥の会)
内容:ボランティア育成行事年1回主催、ボランティアグループ「スンク」の活動
サポート・事務局 - 法律制定、政策、規制:実施者( 根室市・北海道 )
内容:春国岱森林調査の許可は根室市、春国岱車馬の利用許可は北海道が行っている - モニタリング調査:実施者((公財) 日本野鳥の会 コクガンネットワーク<コクガンのみ> )
内容:
ワシ類飛来数調査(4回/年)・オオハクチョウカウント調査(6回/年)
シギチドリ類カウント調査(4回/年)・タンチョウ繁殖状況調査(3回/年)
春国岱鳥類ラインセンサス調査(8回/年)ほかコクガン調査3回 - 経済活動を通じた保全(エコツーリズム等):実施者(根室市・根室市観光協会)
内容:ねむろバードランドフェスティバル開催(3日間)
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 661KB)