普正寺の森(石川県金沢市)

推薦:日本野鳥の会 石川

「普正寺(ふしょうじ)の森」は、石川県健民海浜プールに隣接する場所で、ここは普正寺海岸と犀川(さいがわ)下流との間の砂丘上に広がった林です。海と川に挟まれた貴重な条件を有するこの森は、渡り鳥のルートにもなっており、「ササゴイの池観察舎」が設置されていて、遊歩道や水場、大池も整備されています。防風林でもあった多くの松は、松くい虫による被害で消えてしまいましたが、森は明るく見やすいという条件に恵まれています。

身近な鳥から高原の鳥まで楽しめるうえ、春や秋の渡りのシーズンには、アカショウビンやサンコウチョウなどのほか、しばしば予期せぬ珍客の訪問もあります。市街地に近い場所でありながら、アカテガニやクロベンケイガニなどの陸ガニも生息していて、バードウォッチングをしながら、足元でその姿を楽しむこともできます。日本野鳥の会石川では、1985年5月から40年近くにわたって、この「普正寺の森」で毎月定例探鳥会を開催しています。子どもたちから高齢者まで幅広い市民の方々の参加があり、多くの人に親しまれる探鳥地となっています。

2015年10月にこの「普正寺の森」を掘削する河川改修工事が始まることを知り、野鳥をはじめとする生物たちの環境を守るために、日本野鳥の会石川の中で「普正寺の森河川工事対策委員会」を立ち上げました。専門家の意見も参考にしながら、石川県の河川課や自然環境課と意見交換をしつつ、野鳥をはじめとする生物多様性に配慮した『環境保全のための河川工事の在り方』を行政と共に探っています。

所在地

石川県金沢市普正寺町

環境

海、川/河原、池、森林

ベストシーズン

4月、5月、6月、9月、10月、11月

見られる鳥

イスカ
イスカ
キレンジャク、ヒレンジャク
キレンジャク、ヒレンジャク

ベニマシコ、ジョウビタキ、オオルリ、キビタキなど冬鳥と夏鳥が交錯し、森の散策が楽しい季節です。

野鳥の少ない季節ですが、カワセミ、シジュウカラ、コゲラ、カワラヒワなどの常連さんたちに出会うことができます。

シロハラ、コサメビタキ、エゾビタキ、ジョウビタキなど、森の中が渡りの鳥でにぎやかになる季節です。

キンクロハジロ、ヒドリガモなどのカモ類や小鳥類が観やすくなる季節。海辺ではシロチドリの姿も見られます。

近隣情報

金沢港いきいき魚市

金沢港いきいき魚市
金沢港いきいき魚市

石川県の豊かな海産物が集まる「金沢港いきいき魚市」では、金沢港はもとより、近港から水揚げされた地物の魚を中心に、四季折々、鮮度抜群の海産物をお手頃価格で手に入れることができます。立ち食い寿司やイートインコーナーもあり、普正寺の森から車で10分ほどなので、バードウォッチングの後の腹ごしらえや、お土産探しにもオススメです。

石川県金沢港大野からくり記念館

からくり記念館外観
石川県金沢港大野からくり記念館

幕末の発明家・科学技術者「大野弁吉」の業績を紹介するとともに、近代技術のあけぼのを代表するからくり作品を展示しています。江戸時代から続く日本特有の技術の開花をうかがい知ることができ、日本の職人の創意、工夫、美しさへのこだわりを「見て・触れて・楽しむ」ことができる体験型ミュージアムです。

注意事項

  • 夏場はカが多いので、長袖・長ズボンなどカに刺されないような注意が必要です。
  • 森の中での撮影は、譲り合いの精神で楽しんでください。

日本野鳥の会 石川については、以下をご覧ください。