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- 群馬県立多々良沼公園(群馬県館林市・邑楽町)
群馬県立多々良沼公園(群馬県館林市・邑楽町)
推薦:日本野鳥の会 群馬
「鶴舞う形の群馬県」の顔の辺りに位置する「群馬県立多々良沼(たたらぬま)公園」は、次のような多様な自然環境を備えた公園です。
- 公園の中心となる多々良沼
- 農閑期は水位が下がり、水深の浅いところは干潟のような陸地となる
- 南側には東西に伸びる松林
- 西側に広がるヨシ原
- 周辺を取り巻く農耕地
このように豊かな自然環境により、年間で100種前後の野鳥と出会うことができます。
一般の方にも有名な野鳥では、群馬県では数少ない白鳥の飛来地です。緯度から見ると最南端に位置し、最近ではオオハクチョウ、コハクチョウがほぼ同数飛来しています。
冬になると、多々良沼の浮島弁財天の近くにダイブするミサゴや、ガバ沼でオナガガモを狩るオオタカを狙って多くのカメラマンが待機します。また、周辺の農耕地にはミヤマガラスもやってきます。運が良ければコクマルガラスも見られるかもしれません。
農閑期に水位が下がってくると、旅鳥のシギ類やチドリ類が立ち寄ります。浮島弁財天から遠くない干潟のようになったところで採餌をします。
海のない群馬県でありながら、アジサシ類、カモメ類も観察できます。
8月~9月の「ツバメのねぐら入り」の時期には、ねぐらのヨシ原が観察場所から近いので、ツバメやショウドウツバメが頭の上スレスレに帰ってきて、目の前のヨシ原に吸い込まれていく様子を見ることができます。
日本野鳥の会群馬では、この公園で年間3回の探鳥会を実施しています。
8月には「ツバメのねぐら入り探鳥会」を実施し、ツバメ以外にもヨシゴイ、ゴイサギなど10〜20種が観察できます。
11月と2月に実施している探鳥会では、午前中の3時間で、冬鳥を中心に50~60種の野鳥を観察することができます。
所在地
群馬県館林市松沼町地内外
環境
川/河原、池、森林、田んぼ/農耕地、草地
ベストシーズン
1月、2月、3月、4月、5月、6月、8月、9月、10月、11月、12月
見られる鳥
- 春・秋
-
セイタカシギ、オグロシギ、オオハシシギ、ツルシギ、アオアシシギ、コアオアシシギ
- 夏
-
ツバメのねぐら入り(ツバメ、ショウドウツバメ)、オオヨシキリ、ヨシゴイ、コアジサシ
- 冬
-
オオハクチョウ、コハクチョウ、アメリカコハクチョウ、マガン、オオヒシクイ、マガモ、コガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、アメリカヒドリ、ハシビロガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、オシドリ、トモエガモ、シマアジ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、ミコアイサ、カワアイサ、セグロカモメ、ユリカモメ、クロハラアジサシ、コチドリ、トウネン、ハマシギ、タシギ、クイナ、ミヤマガラス、カケス、ジョウビタキ、ベニマシコ、オオジュリン、アオジ、ビンズイ、タヒバリ、アリスイ、アオゲラ、アカゲラ、キクイタダキ、アカハラ、シロハラ、トラツグミ、コウノトリ
- 通年
-
カワセミ、カイツブリ、オオタカ、ミサゴ、チョウゲンボウ、ハイタカ、キジ
近隣情報
群馬県立森林公園「おうらの森」(旧群馬県立緑化センター)
多々良沼公園の北西に隣接する森林公園で、規模は小さいですが、春と秋の2回、夏鳥の中継地として、オオルリ、キビタキ、センダイムシクイ、オオムシクイ、イカル、ツツドリ、サンコウチョウなどを観察することができます。
群馬県立森林公園 おうらの森
群馬県邑楽郡邑楽町大字中野3924番地1
つつじが岡公園(城沼)
多々良沼公園の5km東には、ツツジで有名な「つつじが岡公園」があります。
当会の館林分会では、毎月第1日曜日に公園内の城沼周辺で月例探鳥会を実施しています。通年でクイナ、カワセミが見られ、桜の時期にはニュウナイスズメ、渡りの中継地としてコムクドリも観察できます。春から夏にかけての繁殖期には林にサギのコロニーができ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギ、ゴイサギが子育てをします。城沼のハスが枯れた頃から水鳥が多く飛来し、ハクチョウのねぐらにもなっています。ハクチョウは早朝に多々良沼などに飛び立っていきます。
つつじが岡公園 群馬県館林市花山町3181
注意事項
- 多々良沼を1周する散策コース(5.7km)は、野鳥観察するには3時間程度必要です。
- 大きな駐車場は「松沼南駐車場」「多々良沼公園駐車場(浮島弁財天)」の2か所ですが、散策コースに沿って、小さな駐車場が7か所ありますので、観察したい野鳥に合わせて利用すると便利です。
日本野鳥の会 群馬については、以下をご覧ください。